油圧
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油圧(ゆあつ)とは、油により生じる油自体または物体に及ぼす圧力のこと。油をエネルギーの伝達媒体とした圧力のことも油圧と呼ぶことが多い。
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[編集] 概要
油圧は、エネルギーの伝達方式として使用されており、身近なところでは自動車や航空機、クレーンや水門等に使用されている。特に油圧は他の伝達方式である電気や機械(ギア)に比べてコンパクトで重量物を動かしたり、作動させることができる。油圧は長所と短所があるため、電気や機械と複合させて使用することが多い。国際単位系により、単位はパスカル(Pa)。以前は重量キログラム毎平方メートル(kgf/m2)を元にした単位であるkgf/cm2が使用されていた。しかし、国際単位系には各国、各機関とも統一が進んでおらず、psi や bar を使用する事もある。
[編集] 長所
- 大きな機械を動かすことが可能
- 油圧配管により各機器のレイアウトを変更できる。
- エネルギーの制御が可能。
- 遠隔で操作が可能。
- 油の使用により機器の錆に強い。
- 省スペース
[編集] 短所
- 機器や配管からの油漏れ。
- 油は酸化や水の混入により、メンテナンス及び交換が必要。
- 配管する必要がある。
- 油の温度変化に伴う油の粘度変化
- 同調動作は苦手
[編集] 作動
油圧機器を作動させるためには、油圧ポンプにより作動油を吐出し、圧力制御弁を介して圧力を上昇させることにより油圧モーターや油圧シリンダーに圧力がかかり、油圧モーターを回転または油圧シリンダーを作動させる。回転の方向(正転または逆転)やシリンダーの上下は方向制御弁で制御する。また、流量制御弁で流量を制御する事ができる。
[編集] 使用機器
- 油圧ポンプ・モーター
詳しくはポンプを参照。
- 油圧シリンダーが代表例
一般には油圧で作動する機器をアクチュエーターと呼称する。
- 弁(圧力制御弁、方向制御弁、流量制御弁、安全弁、逆止弁等)
方向制御弁等は内部のスプールを電磁的に作動させ遠隔操作できる。
- 圧力計
- オイルフィルター
- オイルタンク
- 油温計
- 冷却器
[編集] 作動油
油圧は、大きく分類して石油(鉱油)系作動油と難燃性作動油を使用する。
使用時の気温、状態、場所に合う作動油を使用し、劣化や異物混入したり水分により白濁した場合は交換したり、期間や使用時間で交換する。
最近では植物油を使用し環境対応型の油圧作動油も登場した。
[編集] 図記号
油圧の図記号はJIS B 0125-1 油圧・空気圧システム及び機器 図記号及び回路図 第1部:図記号に記載されている。
[編集] 関連項目
- 油圧モーター
- 油圧シリンダー
- 油圧バルブ
- 油圧ユニット