東急目黒線

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東急目黒線
3000系（多摩川駅、2006年9月3日）
路線総延長	9.1 km
軌間	1067 mm
電圧	1500 V (直流)
最高速度	90 km/h
駅・施設・接続路線
凡例 浦和美園駅 ↑埼玉高速鉄道：埼玉高速鉄道線 赤羽岩淵駅 西高島平駅 →↑都営地下鉄：三田線 白金高輪駅 ↑東京地下鉄：南北線 ←JR東：山手線↓ ←JR東：湘南新宿ライン・埼京線↓ 0.0 目黒駅 ↑JR東：山手線→ ↑JR東：湘南新宿ライン・埼京線→ 1.0 不動前駅 1.9 武蔵小山駅 2.6 西小山駅 3.3 洗足駅 ↓大井町線→ 4.3 大岡山駅 ←大井町線↑ 緑が丘駅 元住吉検車区奥沢車庫 5.5 奥沢駅 ↑目黒線 ←東横線↓ 6.5 田園調布駅 7.3 多摩川駅 東急多摩川線→ ↑東京都 多摩川鉄橋 多摩川 ↓神奈川県 8.6 新丸子駅 ↓JR東海：東海道新幹線→ ↓JR東：横須賀線・湘南新宿ライン→ ←JR東：南武線→ 横須賀線新駅 2009年度開業予定 9.1 武蔵小杉駅 ←JR東：武蔵野線（貨物線）→ 元住吉検車区 元住吉駅 矢上川 日吉駅 ←横浜市営地下鉄：グリーンライン→ ↓東横線

目黒線（めぐろせん）は、東京都品川区の目黒駅と神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉駅を結ぶ東京急行電鉄の鉄道路線。

目次 1 路線データ 2 概要 2.1 大規模改良工事 2.1.1 目蒲線からの分離 2.1.2 路線近代化工事 2.1.3 連続立体交差化事業 2.2 将来の計画 3 車両 3.1 自社車両 3.2 乗り入れ車両 4 歴史 5 列車種別 5.1 急行 5.2 各駅停車 6 駅一覧 7 運賃計算 8 脚注 9 関連項目 10 外部リンク

[編集] 路線データ

• 路線距離：9.1km
• 軌間：1,067mm
• 複線区間：全線
• 電化区間：全線（直流1,500V）
• 閉塞方式：車内信号閉塞式 (CS-ATC)

[編集] 概要

目黒駅から武蔵小山駅、大岡山駅、田園調布駅を経て武蔵小杉駅へ向かう路線である。ただし、線路戸籍上は田園調布駅と武蔵小杉駅の間は東横線の複々線区間に含まれるため、目黒駅から田園調布駅までとなる。

目黒駅から都心側は東京メトロ南北線（およびその先の埼玉高速鉄道線）・都営三田線と直通運転を行う。路線のほとんどは道路との立体交差化が行われている。田園調布駅からは東横線の複々線の内側を、外側の東横線と並走して武蔵小杉に至る。

営業運転される列車は全列車20m車両6両編成。なお、奥沢駅を除いて全駅のホームが8両編成に増強できるように準備がなされている。

目黒線を名乗っているが、目黒区を通過する部分は少なく、同区に属している駅は洗足駅のみ。目黒駅は品川区に属し、西小山駅と大岡山駅は目黒区に接しているものの、それぞれ品川区、大田区に属している。

2008年に行われた住宅・不動産ポータルサイト「HOME'S」による路線満足度調査で満足度1位を獲得した。直通先の東京メトロ南北線も2006年の地下鉄満足度調査で1位を獲得しており（もうひとつの直通先である都営三田線は8位）、広範囲で支持されている路線となっている。

[編集] 大規模改良工事

目黒線の目黒駅から多摩川駅の間は、かつては目蒲線の一部で「都会のローカル線」といったムードを醸していた。しかし、東横線のバイパス路線として整備して同線の混雑を緩和するため^[1]、目蒲線を目黒～多摩川間と多摩川～蒲田間に分割して前者を大規模に改良し、さらに東横線の多摩川～日吉を複々線化して前者と接続する工事が行われることになった。

[編集] 目蒲線からの分離

この計画に伴い、2000年8月6日に目蒲線を多摩川駅を境に分割した上で、目黒側の列車が東横線の複々線部分を武蔵小杉駅まで走る、目黒線が誕生した。

同年9月26日からは営団地下鉄（現・東京メトロ）南北線、都営地下鉄三田線と相互直通運転を開始。

さらに不動前駅から洗足駅間の地下化が行われた後の2006年9月25日からは急行運転が開始された。目黒駅から武蔵小杉駅までの日中の所要時間は、各駅停車の17分から短縮され13分である。このことで、東横線のバイパスルートとしての利便性の向上が期待されている。なお、この急行は、東急初のワンマン運転を行う優等列車でもある。

これにより、目蒲線の頃とは一変し、東横線のバイパスの役割を担う通勤路線に生まれ変わった。

[編集] 路線近代化工事

東横線混雑緩和のための目黒線近代化として、目蒲線の分割に先立つ1994年11月27日に田園調布駅を、また1997年6月27日に大岡山駅を地下化した。また、両駅はそれぞれ東横線・大井町線との乗換駅であるが、地下化以前は路線ごとにホームが設けられていたものを、地下化の際に立体交差を用いて方向別のホームとし、東横線・大井町線の同方向の列車と同じホームで乗り換えられるように配線を変更した。

• 田園調布 - 多摩川間改良工事
• 大岡山駅改良工事

さらに、路線分割直前には18m車両4両編成で運転されていたのを、分割時に20m車両6両編成に置き換え、将来的には20m車両8両編成にで運転できるようにホームを延伸した。なお、8両編成での運転時期は未定。

• 洗足 - 奥沢間施設改良工事

また、目黒線としての運行開始と同時にワンマン運転も開始（当初しばらくは後部に車掌が「案内係」として乗務していたが、ドア開閉などの業務は行なっていない）、各駅にホームドアを設置した。ATCとTASCも導入したが、南北線や三田線とは異なり、地上区間が多く降雨の影響を受けやすいため、ATOは導入されていない。そのため起動・加速は手動で行う。

[編集] 連続立体交差化事業

路線近代化と周辺地域の環境改善の一環として、目黒駅から洗足駅までの区間で連続立体交差事業が行われている。

1997年7月27日に地下鉄直通を前に目黒駅を相次いで地下化。1999年10月10日には、不動前駅付近を高架化した。

2006年7月2日には不動前駅～洗足駅間が地下化され、武蔵小山駅と西小山駅も地下駅となった。この際、武蔵小山駅はホームを2面4線化し、急行列車の待避が可能となった。

[編集] 将来の計画

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武蔵小杉まで運行されている目黒線であるが、武蔵小杉駅から先への延伸が行われる。

田園調布駅から武蔵小杉駅までと同様に、同駅から日吉駅までの間も東横線の複々線化が行われ、2008年6月22日に開業予定である（この件については東急東横線・武蔵小杉 - 日吉間の複々線化工事を参照のこと。）。

加えて2019年度には、綱島駅、新横浜駅、横浜羽沢駅（現・貨物）を通って相鉄本線の西谷駅までを結ぶ計画の神奈川東部方面線へ直通することも計画されている^[2]。

2004年からは埼玉高速鉄道線浦和美園駅と都営三田線高島平駅より横浜高速みなとみらい線元町・中華街駅までの臨時急行列車「みなとみらい号」を運転させるなど、東横線への直通運転を視野に入れた試験的な運行^[要出典]を行っている。なお、2006年8月運転分までは終点の武蔵小杉駅で東横線への転線を行っていたが、12月運転分からは武蔵小杉駅～日吉駅間の複々線（高架）化工事の影響で武蔵小杉駅からの転線ができなくなったため、田園調布駅での転線となっている。また、2006年8月運転分までは東横線と横浜高速みなとみらい線内のみが急行運転だったが、12月運転分から目黒線内も急行運転に変更された。

[編集] 車両

[編集] 自社車両

• 3000系
• 5080系

[編集] 乗り入れ車両

• 東京地下鉄（東京メトロ）
  • 9000系
• 東京都交通局
  • 6300形
• 埼玉高速鉄道
  • 2000系

[編集] 歴史

※田園調布～武蔵小杉間は東急東横線の項を参照。駅の新設・廃止・改称は目黒～多摩川間の駅のみ記載する。

• 1923年（大正12年）3月11日 - 目黒線として目黒～丸子（現・沼部駅）間開業。
• 1923年（大正12年）10月 - 目黒不動前駅を不動前駅に改称。
• 1923年（大正12年）11月1日 - 丸子～蒲田間開業（全通）、目蒲線に改称。
• 1924年（大正13年）6月1日 - 小山駅を武蔵小山駅に改称。
• 1926年（大正15年）1月1日 - 調布駅を田園調布駅に、多摩川駅を丸子多摩川駅に改称。
• 1928年（昭和3年）8月1日 - 西小山駅開業。
• 1931年（昭和6年）1月1日 - 丸子多摩川駅を多摩川園前駅に改称。
• 1955年（昭和30年）11月5日 - 架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
• 1994年（平成6年）11月27日 - 田園調布駅地下化。
• 1997年（平成9年）6月27日 - 大岡山駅地下化。
• 1997年（平成9年）7月27日 - 目黒駅地下化。
• 1999年（平成11年）10月10日 - 不動前駅付近高架化。
• 2000年（平成12年）8月6日 - 目蒲線から目黒～田園調布間を分離、目黒線に改称。運行系統上は直通運転する東横線田園調布～武蔵小杉間と共に目黒線と呼称、同時に多摩川園駅を多摩川駅に改称、ワンマン運転開始。
• 2000年（平成12年）9月26日 - 営団地下鉄南北線・都営地下鉄三田線との相互直通運転を開始。
• 2001年（平成13年）3月28日 - 営団地下鉄南北線を介して埼玉高速鉄道線との相互直通運転を開始。
• 2006年（平成18年）7月2日 - 不動前～洗足間連続立体交差事業に伴い、武蔵小山駅・西小山駅地下化。
• 2006年（平成18年）9月25日 - 全線で急行運転開始。
• 2008年（平成20年）6月22日 - 目黒線武蔵小杉～日吉間延長予定。ただし、武蔵小杉～元住吉間の一部は旧東横線の地上線を使用する。
• 2019年（平成31年）度 - 相模鉄道との乗り入れを南北線・三田線・埼玉高速鉄道線を含めて開始する予定。

[編集] 列車種別

[編集] 急行

• 停車駅：目黒 - 武蔵小山 - 大岡山 - 田園調布 - 多摩川 - 武蔵小杉（- 日吉）

（※東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線・埼玉高速鉄道線内は各駅停車）

• 運転間隔は朝間8分30秒、日中30分、夕刻12分となっている。
• 所要時間は目黒～武蔵小杉間最短12分
• 浦和美園・高島平発着の「みなとみらい号」は、2006年12月運転分から急行運転を行っている。

[編集] 各駅停車

各駅に停車する。朝夕ラッシュ時の上下線と昼間時の下り（武蔵小杉方面）において、武蔵小山駅で急行との接続をする。昼間時の上り（目黒方面）は、目黒行きの各駅停車が目黒駅にて地下鉄直通の急行に連絡する形態をとる。昼間時の上りが武蔵小山駅での急行待ち合わせを行わないのは、不動前駅の利用者に配慮したためと推測される。この結果、南北線・三田線への相互直通運転を始めた2000年9月以来、6年ぶりに日中の目黒折り返しが復活したが、2008年6月22日のダイヤ改正で目黒折り返しは減少するものとみられている。また、このダイヤ改正で一部の各駅停車が急行に変更されるため、本数自体も減少するものとみられている。

浦和美園・高島平発着の「みなとみらい号」は、2006年8月運転分まで各駅停車で運転していた。

なお、乗り入れ先の南北線・三田線・埼玉高速鉄道線では「各停」表示を行わない。

[編集] 駅一覧

駅名	駅間キロ	累計キロ	急行	接続路線	所在地
東京地下鉄南北線経由埼玉高速鉄道埼玉高速鉄道線浦和美園駅まで直通運転 都営地下鉄三田線西高島平駅まで直通運転
目黒駅	-	0.0	●	東日本旅客鉄道：山手線 東京地下鉄：南北線(N-01)（直通運転） 都営地下鉄：三田線(I-01)（直通運転）	東京都	品川区
不動前駅	1.0	1.0	｜
武蔵小山駅	0.9	1.9	●
西小山駅	0.7	2.6	｜
洗足駅	0.7	3.3	｜			目黒区
大岡山駅	1.0	4.3	●	東京急行電鉄：■大井町線		大田区
奥沢駅	1.2	5.5	｜			世田谷区
田園調布駅	1.0	6.5	●	東京急行電鉄：■東横線（自由が丘・渋谷方面）		大田区
多摩川駅	0.8	7.3	●	東京急行電鉄：■東急多摩川線
新丸子駅	1.3	8.6	｜		神奈川県	川崎市中原区
武蔵小杉駅	0.5	9.1	●	東京急行電鉄：■東横線（菊名・横浜方面） 東日本旅客鉄道：南武線、（横須賀線：2009年度開業予定）

[編集] 運賃計算

東急電鉄および乗り入れている東京メトロの路線ではパスネット・PASMO・Suicaを利用することができる。これらのカードを利用した場合、運賃は乗車駅から降車駅までの最安経路で計算されるため、東急線の駅から乗車し、途中改札を出ないで東京メトロ線を経由し、再び東急線に乗り継いだ場合は東京メトロ線の運賃は計算されず、全線東急線を利用したものとして計算される。その逆もあり、東京メトロ線の駅から途中改札を出ないで東急線を経由し再び東京メトロ線の駅まで乗り継いだ場合、運賃は全線東京メトロ線を利用したものとして計算される。

目黒線においては目黒駅接続で南北線⇔半蔵門線を利用し渋谷駅から田園都市線を利用する場合と、目黒駅接続で南北線⇔日比谷線を利用し中目黒駅から東横線を利用する場合が該当する。また、2012年には東横線と副都心線が相互直通運転を開始する予定のため、この問題がますます深刻化することが懸念されている。

並走する目黒線車両（左）と東横線車両

多摩川鉄橋（多摩川～新丸子間）

地下化後、関連工事が続く武蔵小山駅の地上部分

[編集] 脚注

1. ^ 東急電鉄ウェブサイト「東急線の取組み」
2. ^ 東急電鉄ニュースリリース。記載されている運行区間には目黒方面（目黒線）も含まれている。

[編集] 関連項目

• 日本の鉄道路線一覧

[編集] 外部リンク

• 目黒線（目黒駅付近～洗足駅付近間）の立体交差事業
• MISONO-WEB

東京急行電鉄の路線
第1種鉄道事業 ： 東横線■・目黒線■・田園都市線■・大井町線■・池上線■・東急多摩川線■ 第2種鉄道事業 ： こどもの国線■ ／ 軌道事業 ： 世田谷線■