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東海道新幹線 - Wikipedia

東海道新幹線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)は、東京駅から新大阪駅までを結ぶ東海旅客鉄道(JR東海)の高速鉄道路線及びその列車(新幹線)である。

多くの列車が山陽新幹線に直通する運行体系がとられていることから、総称して「東海道・山陽新幹線(とうかいどう・さんようしんかんせん)」と呼ばれることがある。

富士山を背にして走る100系(三島 - 新富士)
富士山を背にして走る100系(三島 - 新富士)
茶畑の中をゆく700系(静岡 - 掛川)
茶畑の中をゆく700系(静岡 - 掛川)
早春の伊吹山麓を走る300系(岐阜羽島 - 米原)
早春の伊吹山麓を走る300系(岐阜羽島 - 米原)

目次

[編集] 概要

輸送力が限界に達していた東海道本線の混雑を解消するため、根本的対策としての別線増設という形で1959年4月20日十河信二国鉄総裁と技師長の島秀雄の下、高速化が図れる標準軌新線(在来線狭軌)として着工され、東京オリンピック開会直前の1964年10月1日に開業した(開業時の総裁は石田禮助)。建設開始時は「新幹線」という呼び名はなく、第二の東海道線ということで「東海道新線」と呼んでいた。新幹線の名前は、戦前に東京 - 下関間で計画された「弾丸列車計画」の内部関係者による呼称にちなむといわれている。

開業以来、日本国有鉄道(国鉄)によって運営されていたが、1987年4月1日国鉄分割民営化に伴い、以後の運営はJR東海が継承した。但し車両運用の都合上、この区間にはJR東海所有車両のほか、西日本旅客鉄道(JR西日本)所有の車両も運行されている。

新幹線開発及び実現、そして開業に至るまでの詳細は「新幹線の歴史」の項を参照されたい。

2007年7月現在、東京 - 新大阪間の所要時間は最速2時間25分、最高速度270km/hで運行されている。新大阪以西の山陽新幹線の区間に直通する列車も多くある。

東京名古屋大阪という日本の三大都市間を高速移動するための手段として絶対不可欠な存在であり、列車本数(1日295本)、年間収益(約1兆400億円)、利用者数(1日約37万5000人)など、世界有数の営業収益を挙げている鉄道路線でもある(数字はいずれも2006年度)。

なお、東海道新幹線の東京 - 熱海間は東京近郊区間に含まれていない(在来線の東海道本線の同区間は含まれている)のに対し、米原 - 新大阪間は大阪近郊区間に含まれている。

[編集] 路線データ

  • 距離(営業キロ) : 552.6km(実際の距離は515.4km)。
    • 東海道新幹線は東海道本線(在来線)の別線複々線として建設された経緯があるため、実キロと営業キロとの間に大きな差がある。
  • 軌間 : 1435mm(標準軌
  • 駅数 : 17駅(起終点駅含む)・2信号場
  • 複線区間 : 全線複線
  • 全線電化(交流25,000V・60Hz)
  • 保安装置 : デジタル式ATC-NS、車内信号式(CS-ATC)採用。
  • 道床 : バラスト軌道
  • 運転指令所 : 新幹線総合指令室
    • 平時では東京の総合指令所で指令業務が行われているが、地震などで被災した時のために第二総合指令所が大阪に設置されている。通常時から異常時訓練や東京から最新のダイヤグラムを転送して、緊急時にすぐ対応できる体勢をとっている。
  • 構造種別延長割合 : 路盤 53%、橋梁 11%、高架橋 22%、トンネル 13%[1]

[編集] 車両

[編集] 営業用車両

右から0系(既に東海道新幹線の運用から撤退)、300系、700系
右から0系(既に東海道新幹線の運用から撤退)、300系、700系

JR東海・JR西日本の16両編成の列車を使用。

  • 現在の車両
    • 300系(「こだま」「ひかり」がメイン。臨時の「のぞみ」にも使用)
    • 500系(博多直通の一部の「のぞみ」専用。現在は2往復のみの定期運用でN700系増備により東海道新幹線からは撤退予定)
    • 700系(「のぞみ」がメイン。一部の「ひかり」や「こだま」にも使用)
    • N700系(「のぞみ」・一部の「ひかり」用)
  • 過去の車両

[編集] 業務用車両

[編集] 車両投入

JR東海・JR西日本の共同で開発されたN700系2007年7月1日に営業運転を開始した。東海道新幹線内での最高速度は270km/hのままだが、車体傾斜装置導入による曲線区間の速度向上や、デジタルATCシステム導入、なるべく空気抵抗を受けない形をデザインしたこと等によって、列車間隔の適正化やスムーズな減速が可能になり、全体のスピードアップが期待される。東京 - 新大阪間が2時間25分程度(約5分短縮)、東京 - 博多間は4時間50分程度(約10分短縮)で結ばれる。短縮時間は短いが、1時間あたりの「のぞみ」の本数をもう1・2本増やせることになる。

特徴としては、速度向上のほかにも、席を1センチ大きくしたり、席の下にコンセントを設け(JR西日本では既に700系にて登場時から全エリアで提供している)、移動中もパソコンを使うことができるようになった点が挙げられる。2009年春には車内からインターネットにも接続できるようになる予定(当面は東海区間のみ)[2][3]#インターネット接続も参照)。

[編集] 16両編成1323席の原則

JR東海は、1989年の「こだま」の再16両編成化以来、原則として16両編成以外の旅客列車の乗り入れは認めていない。座席数も1編成1323席普通車1123席・グリーン車200席)を原則とし、さらに1車両毎の座席数もそろえている。これはJR東海が東海道新幹線区間において使用車両の変更による普通指定席の座席変更等の手間を省き、ビジネス客の大量輸送に応えるために貫いている方針である。唯一の例外といえるのがJR西日本500系(1324席)であるが、同形式が開発されていた当時から座席定員などの接客設備面を極力300系に合わせるようにJR東海からJR西日本に注文を入れている(例えば500系使用の「のぞみ」を急遽(遅延や故障等で)300系や700系に代走させる場合、普通車指定席の乗客のうち20人(5号車5人、13号車5人、15号車10人)は指定席券に書いてある席がないことになる。また16号車は12人分の席が空くことになるがこちらに移しても8人は座れないことになる(代わりに自由席は7席増える)。このような時の座席変更等の手間を考えると、号車ごとの座席数はそろっていたほうが望ましい)。

その500系もN700系に置き換えられて東海道新幹線区間からは撤退する予定のため、近いうちに同区間は全列車16両編成1323席、各号車ごとの定員も完全統一される。車体傾斜装置を搭載するN700系以外は全車両が最高速度270km/hの同一ダイヤで東京 - 新大阪間を走行可能であることから、車両の振り替えなどを容易に行うことが出来、運行管理の面からは非常に大きなメリットである。例えば冬に関ヶ原付近の降雪によって上り列車が遅れて東京駅に到着した場合も、折り返しの下り列車の使用車両を変更し、座席変更等の手間も無く定刻発車させることが可能である。

  • ただ、N700系では全席禁煙席とされることから、300系や700系の代走にN700系が充てられた場合には、各号車ごとの定員は同じであるものの、喫煙席の指定席券所持者は喫煙の際、3号車・7号車・10号車(グリーン車)・15号車デッキにある喫煙コーナーに移動する必要がある。
  • 逆に、N700系の代走に他形式(在来車両)が充てられた場合には、全席禁煙かつ車内に喫煙コーナーもないため、車内で喫煙することはできない。[1]

識者や鉄道ファン、また一部の利用者からは、全行程で約5時間の拘束になるにもかかわらず、食堂車がなくなったことによるサービス低下が、些細なスピード差よりも深刻と指摘している。これに対しJR西日本は改善策を検討したことがあるが、あくまでもビジネスユースに応えることを第一とするJR東海は、上記に示した「16両編成1323席」を守るため、これには消極的で、またJR西日本の提案も拒否している。Maxのようにダブルデッカーを用いて1323席もしくはそれ以上の座席を確保するという方法も、座席配置が換わること、バリアフリーが損なわれることと、軌道の維持コストがかさむことを理由に拒否している[要出典]

[編集] 車内チャイム

東海道新幹線車両のチャイム1964年の開業当初から1年間は鉄道唱歌が使われていた。その後、黛敏郎作曲のチャイムに変更され、1970年からは4打点チャイムに変更されている。

1987年のJR発足後から「ひかり」と「こだま」では、始発駅発車後と終点到着前には、エチオピア飢餓救済のチャリティープロジェクト「バンド・エイド」で大物アーティスト達が歌った「Do They Know It's Christmas?」という曲の間奏部分が流れて、途中駅到着前には4打点チャイムが流れていた。1992年に運転開始された「のぞみ」では、「ひかり」「こだま」とはまた別のチャイムが流れていた。

2003年11月24日からは、「のぞみ」「ひかり」「こだま」にかかわらず、編成によって以下のチャイムが流れている。

  • 300系J編成・700系C編成・N700系Z編成車両(JR東海所有)は、始発駅発車後と終点到着前に、筒美京平作曲・TOKIOが歌う「AMBITIOUS JAPAN!」の歌いだし部分、途中駅到着前などは同曲のサビの部分
  • 300系F編成・500系・700系B編成・N700系N編成車両(JR西日本所有)は、始発駅発車後と終点到着前に、谷村新司が作曲し、かつて旧国鉄のキャンペーンソングとして山口百恵が歌いヒットした「いい日旅立ち」を2003年にJR西日本の「DISCOVER WEST」キャンペーンソングとして鬼束ちひろがカヴァーした曲である「いい日旅立ち・西へ」の歌いだし部分、途中駅到着前などは同曲のサビの部分

新幹線車内チャイムの再現(東北・上越・九州の各新幹線も含まれる)

[編集] 乗務員

[編集] 運輸所

  • 東海道新幹線を担当する運輸所は下記の5つの運輸所である。
  • 1996年3月名古屋運輸所を新設した。
  • 2002年4月1日東海道新幹線の運転士と車掌の一元的な運用を図るため、「旧東京車掌所」と「旧東京運転所」は「東京第一運輸所」「東京第二運輸所」に、「旧大阪車掌所」と「旧大阪運転所」は「大阪第一運輸所」「大阪第二運輸所」にそれぞれ分散・統合し発足した。
  • 運輸所化以前は各車掌所・運転所に所属する車掌もいたため、乗務後の点呼・報告を個別に実施していたが、運輸所化により同一列車に乗務する車掌はすべて同じ運輸所の所属とする「クルー制」を採用した。これにより、乗務点呼から退出点呼まで、車掌長または列車長の統率で同一行動をとることができるようになった。

[編集] 1列車の乗務員乗り組み基準

新幹線の1個列車には通常、乗務員としては運転士1人と車掌3人が乗り組んでいる。

  • 運転士は1人、ただし「ひかり」・「こだま」は必ず上下列車とも名古屋で交代する。「のぞみ」は東京 - 新大阪間乗務。一部列車では名古屋で交代する列車もある。
  • 車掌は3人で乗務(車掌長または列車長・中乗り・後部担当。ただし名古屋 - 新大阪間の「こだま」は車掌長または列車長・後部担当の2人で乗務)。
  • 従来はベテラン車掌が「車掌長」に指定され、乗務列車の乗務員の把握や業務の調整・指導などを行っていたが、車掌として乗務する一部の主任運転士も「列車長」に指定し、車掌長と同様の業務を担当させることにした。1個列車には運転士の資格も持つ列車長か、従来通りの車掌長のいずれかが乗務している。氏名札の職名も車掌長・列車長に分けられている。
  • 他にジェイアール東海パッセンジャーズのパーサーが、のぞみ5人・ひかり3人・こだま2人でそれぞれクルーとして乗務している。

[編集] 女性運転士

新幹線初の女性運転士も東海道新幹線から初乗務した。但し、これは幹部候補生の社員を研修の一環として一時的に運転士にしたものであり、本職の女性運転士は山陽新幹線(JR西日本)が先である。

[編集] 営業

[編集] 方針

JR東海は、「安全」・「正確」・「高頻度」・「高速」の4つのイメージに加え、更なる東海道新幹線ブランドにふさわしい接客サービスをめざし、2005年度より「ブランドクオリティーサービス運動」を展開している。

2006年6月23日付の組織改正において、長期的な観点から東海道新幹線の抜本的強化策を本格的に検討するため、「東海道新幹線21世紀対策本部」を新設した。松本正之社長は同本部を新設することになった経緯について、「当社の発足時に比べ、東海道新幹線の輸送人員や輸送力は約4割増加しており、その社会的な役割や機能は飛躍的に高まっている。それを恒久的に維持・発展させていくためには、長期的視野に立った抜本的な強化策を検討していく必要がある」と説明。さらに、「品川駅開業や全列車の270km/h化など、これまでも効果的な機能アップに成功してきた。今後も、次のステップへ向けて予断を持たずあらゆるものを検討し、自己の経営体力の範囲内で、できるだけのことをやっていく必要がある。利便性、サービス、輸送力の向上など、いろいろな角度からあらゆる可能性について検討していく」と述べている。

今後は電源設備増強工事(2009年春完成)、新大阪駅の新27番線ホーム(2012年度末使用開始予定)や引き上げ線増設(2013年度中使用開始予定)などの改良工事を行い輸送基盤を強化する予定である。なお、新大阪駅の改良工事が完了した後は東海道新幹線で1時間あたり最大10本の「のぞみ」が運転可能になる。

2007年4月26日、同年3月期決算発表の記者会見で松本社長は、同社が実現を目指している東海道新幹線のバイパスについて、「まずは2025年に首都圏 - 中京圏の間で営業運転を開始することを目標に検討していく」と表明した。山梨リニア実験線で実用化試験を進めている超電導磁気浮上式鉄道の導入を前提に、バイパス実現を図っていく方針でいる。 東海道新幹線が、首都、中京、近畿の3大都市圏を結ぶ大動脈を担うということを大きな使命としており、その役割を果たしているその能力が限界に近づいていることから、東海道新幹線の役割を代替するバイパスの実現を目指している。そのバイパスの実現や運営については、「自らイニシアチブをとって実現を推進し、東海道新幹線と一元的に運営する」との立場をとっている。

[編集] 収益

現在、日本の重要インフラとしての役割を担っているこの新幹線は、JR東海にとって、『新幹線が風邪を引けば在来線は肺炎になる』という言葉があるように、経営路線の1つという位置付けではなく、会社そのものの根幹となっていて、全収入の約85%を占めている。 収益において、例えばJR東日本山手線中央線などの東京通勤圏全体では8500億円あまりであるが、対して東海道新幹線は単一路線で1兆円近くを売り上げている。その収益性の高さから日本一儲かっている路線と表現されることもある。しかし、実際は新幹線の開発費用と政府から譲渡された国鉄債務の返済が莫大であり、最終的にはたいした儲けはないともいわれる。

2006年度の運輸収入は10,430億円で、「愛・地球博」の開催された2005年度の10,304億円を上回り、過去最高となった。また、旅客輸送人キロも44,487百万人キロに達し最高記録を更新した。この数字はJR発足直後の1987年度の1.39倍である。

[編集] 安全対策

開業から40年以上が経過し、施設の老朽化も徐々に見え始めている。また、「いつ起きてもおかしくない」とも言われている東海地震への対策も迅速かつ徹底して行なう必要があり、JR東海では数年前から大規模補修費用を積み立てている。補修総額は1兆円近くになると試算されている。

  1. 実施すべき大規模改修に要する期間及び費用の総額
    1. 実施すべき大規模改修に要する期間 2018年(平成30年)4月 - 2028年(平成40年)3月
    2. 実施すべき大規模改修に要する費用の総額 11,070億円
  2. 積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の積立期間及び総額
    1. 積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の積立期間 承認日から15年を経過する日までの期間
    2. 積み立てるべき新幹線鉄道大規模改修引当金の総額 5,000億円

2006年11月より、東海道新幹線の線路に脱線防止ガード(地震が起きても脱線そのものを防ぐ目的がある)を設置し始めている。

2007年3月24日、「のぞみ155号」が静岡 - 掛川間の「牧の原トンネル」を走行中に、乗客の男性が非常用ドアコックを使用して扉を開け飛び降り自殺する事件が起き、列車上下25本が最大4時間41分遅れた。これを受けJR東海は6月27日、走行中に非常用ドアコックを使用できないように改良することを決定した。2007年6月から2010年3月にかけて、約8.7億円を投じ、N700系10編成(Z1 - Z10)と700系全60編成のドアコックを、5km/h以上ではロックされ扉が開けられないように改良する。なお、N700系の11編成目(Z11編成)以降は最初から反映する。

しかし2008年4月22日午後8時すぎ、「のぞみ150号」(700系)が浜松 - 掛川間の天竜川橋梁を走行中に、乗客である男性が同じように非常用ドアコックで3号車の左(北)側の扉を開けて飛び降り死亡する事件がまたも発生した。この編成は上記の対策が未施工の車両だった。

[編集] サービス

利用者層は、出張や仕事で使う人の割合が多く全体の7割に上る。それゆえ各種サービスはビジネスマンを対象としたものが多く、きっぷを通常よりも安く買える「エクスプレス予約」(後述)がその例である。日常の通勤としての利用者も多く、特に三島静岡県)から東京方面への通勤が多く、平日朝は、上りの「こだま」を同駅より約10分おきに走らせている。

[編集] エクスプレス予約

詳細はエクスプレス予約を参照

東海道・山陽新幹線には「エクスプレス予約」という年会費有料制のサービスがあり、これを使うと新幹線の指定席特急券を同じ区間の自由席特急券よりも安く買うことができる。携帯電話やパソコンなどを使って、指定席の予約や変更、取消を発車間際まで何度でも無料で行うことができる。こうして予約した特急券は「e特急券」と呼ばれていて、駅にある機械でエクスプレス予約に使用したカードを入れ、パスワードを入力するだけで簡単に発券できる(発車6分前まで)。なお、サービスを受けるにはJR東海エクスプレス・カードまたはJ-WESTカード(エクスプレス)への入会が必要である。

2008年3月からは東海道新幹線限定でICカードシステムが導入されている(山陽新幹線には近い将来導入予定)。これと同時にJR東海エクスプレス・カードに限り、JR東日本モバイルSuicaと提携して、携帯電話1つで東海道新幹線の利用が可能となっている、

[編集] インターネット接続

2007年7月から投入された「N700系」で、2009年(平成21年)春からインターネット接続サービスを開始する。乗務員らが使用している列車無線を、アナログ方式からデジタル方式に変更した上でネットワークを構築し、高速走行時でも安定した接続を提供できるようにする。またデジタル化に伴い、運行状況など乗務員と指令員の間でやり取りしている情報のコンテンツや量を増やせるようになり、より安全で安定的な輸送が実現するという。さらに、車内の連絡手段にPHSを導入する。

乗務員同士の連絡、車内放送は300系、700系を含むすべての編成で、N700系が営業運転を開始した2007年夏から順次行えるようにしていく。3者間など車外との通話に使えるようになるのは2009年春以降。すべての体制を整えるのに概算で、車上関係が170億円、地上関係が180億円の計350億円の費用を見込む。

[編集] 他の交通機関との競合

当路線はJR東海の事業の中核をなし、直通先の山陽新幹線とあわせて航空機とは、互角以上に戦えるライバルであると位置づけられている。

この飛行機との競争について東海旅客鉄道会長葛西敬之は著書の中で「東海道・山陽新幹線は旧国鉄の債務返済のため2割の上乗せ運賃が課せられ、これにより飛行機が新幹線と競争力を持ちえるようになっている。もし、この2割の上乗せ運賃がなければ東京・大阪間の旅客輸送に飛行機が参入する余地はない。」と指摘している。しかし、上乗せ運賃自体が解消される目途は現在のところ全く立っておらず、当面は飛行機と新幹線の競合は続きそうである。


東京・岡山間や名古屋・福岡間など、山陽新幹線が絡む競合区間に関しては山陽新幹線#他の交通機関との競合関係を参照

[編集] 首都圏 - 京阪神

この区間では東海道(山陽)新幹線と航空便が競合している。東京都 - 大阪府のJRと航空機のシェアを見ると、1995年度に84:16であったのが、航空会社によるマイレージサービスの充実化、羽田空港の発着枠拡大、関西国際空港の開港(1994年、大阪方での発着時間帯の拡大)、規制緩和による様々な割引航空運賃の登場、東京 - 大阪(伊丹空港)線でシャトル便を開始したことなどの影響を受け、次第に新幹線がシェアを落とし、2005年度には65:35になった。JR東海は300系に比べ快適な700系の投入、品川駅の開業と「のぞみ」大増発、「エクスプレス予約」の充実化をしてきたが、シェアを巻き返すまでには至らなかった。一方、首都圏 - 関西圏でのJR利用者数を見ると、1995年度は年間3180万人だったのに対し、2005年度は年間3520万人と増加しており、市場規模は拡大している。

東京 - 神戸間でも2006年2月には神戸空港が開港した事で競争が激化している。JR側は開港前の2005年3月に山陽新幹線直通「のぞみ」を1時間あたり3本に増発したほか、同年12月に「エクスプレス予約」の利用範囲を新神戸駅まで拡大した。羽田 - 神戸間には2007年7月現在、1日あたりスカイマーク7往復・全日空(ANA)3往復・日本航空(JAL)2往復の計12往復が就航している。最も就航本数の多いスカイマークは10,000 - 12,000円の通常運賃をはじめとする格安運賃が好評で、2007年3月からは7割を超える搭乗率をキープし、同年6月からは8割以上の搭乗率をキープしている。スカイマーク便の好調を受けてか、JR側は2006年3月のダイヤ改正に早朝に姫路駅発着の「のぞみ」を新設したり、2007年7月から片道あたり1万円の「スーパー早特往復きっぷ」を発売している。

既存の航空会社では2007年9月にJALとANAが全区間でチケットレス割引を廃止した。大阪空港発着便は本数こそ多いものの関空・神戸空港発着便と比べるとやや割高(実際特割利用でも「のぞみ」より高い)で不利を被っているが、2008年4月より全日空では「ビジネス特割」を新設し、割引率を引き上げる事となった。 また関空・神戸便の一部を除いて「クラスJ」(JAL)・「スーパーシートプレミアム」(ANA)を設置するなど上等席の面でもサービス合戦を行っている。

新規参入面では2007年9月からは、スターフライヤーが関空 - 羽田間に1日4往復就航開始した。普通運賃を大手航空会社より2千円以上安く設定し、2008年3月までは就航記念運賃(9,000円 羽田施設利用料込み)も設定されている。4月以降は従来の運賃に戻るもののそれでもJAL・ANAと比べると割引率は高い。また2008年2月から南海電気鉄道京浜急行電鉄と提携して、スターフライヤー利用者に南海空港特急「ラピート」の特急券や品川 - 京急羽田空港駅の片道乗車券を提供するサービスを開始した。

JR東海は、2007年7月からN700系車両を導入し更なるスピードアップに取り組んでいる。2008年3月のダイヤ改正ではN700系の充当運用が大幅に増え(博多発着の列車1本)、品川駅新横浜駅に全列車停車するなど、より利便性の向上にも取り組んでいる。2010年10月には羽田空港の新滑走路完成で発着枠が拡大され、東京 - 大阪間などの航空便が増便されることが予想されるため、「当社グループの営業収益に影響を及ぼすのではないか」と警戒している。

なお、東京 - 京都間は上記の大阪市内や神戸市内と違い、京都市内から関西圏各空港への距離が遠く(最も近い伊丹空港でも約1時間近くかかる上、遠回りのルートとなる)、航空便の優位性が殆ど失われる事から、新幹線が航空便に対して圧倒的に優位に立っている。全国幹線旅客純流動調査によると[4]、2000年度の東京都 - 京都府間のシェアは「JR 976 : 24 航空」で、新幹線がそのほとんどを占めている。

  • JRと航空機の旅客シェア
    • 東京都 - 大阪府[5]
      • 1995年度 84 : 16
      • 2000年度 72 : 28
      • 2005年度 65 : 35
    • 首都圏(埼玉、千葉、東京、神奈川) - 京阪神圏(京都、大阪、兵庫、奈良)間のシェアと輸送量(千人)[6]
年度 シェア JR 航空 合計 東中JR※
1995 89 : 11 31,797 3,851 35,648 19,197
2000 82 : 18 32,120 7,015 39,135 20,471
2001 81 : 19 33,268 7,637 40,905 20,784
2002 81 : 19 32,478 7,842 40,320 20,934
2003 80 : 20 33,128 8,109 41,237 21,702
2004 80 : 20 33,864 8,448 42,312 22,593
2005 80 : 20 35,197 8,793 43,990 24,961

参考 東京圏 - 中京圏(愛知県・岐阜県・三重県)間のJR輸送量

上記以外にも高速バス路線も充実している。こちらは競合というよりは、ニーズの違いにより棲み分けされている。すなわち、高速バスは低価格という点や、新幹線よりも遅い時間に出発でき、早朝に到着できるという時間面のメリットがある。

[編集] 名古屋 - 大阪

この区間では主に東海道新幹線と近鉄特急が競合している。時間面と本数面では新幹線が有利、料金面や大阪都心・南部へのアクセスでは近鉄特急が有利である。近鉄特急史#東海道新幹線の項も参照のこと。また、若干ながら名神ハイウェイバスや、青春18きっぷシーズンを中心に東海道本線新快速などを乗り継ぐ利用客も存在する(18きっぷシーズン外でもUSJ観光客や時間的に急ぐ必要がないビジネスマンなどの利用客も見受けられる。また、近鉄の急行列車を乗り継ぐ利用客もいる。名神ハイウェイバスは本数的には名古屋-大阪間よりも名古屋-京都間が多い)。

  • 時間面
    • 東海道新幹線(名古屋-新大阪)「のぞみ」50分前後 「こだま」1時間10分前後
    • 近鉄
      • 特急(近鉄名古屋-近鉄難波)「甲特急」2時間5分前後 「乙特急」2時間20分前後
      • 特急以外 「急行(快速急行・区間快速含む)」3時間25分前後(伊勢中川、鶴橋乗換え時間含む)
    • 東海道本線(名古屋-大阪)「新快速(名古屋口では区間快速・快速・特別快速もあり)」2時間30分 - 3時間前後
    • 名神ハイウェイバス(名古屋-大阪)3時間15分前後、(名古屋-京都)2時間30分前後
  • 料金面(片道1人あたり)
  • 本数面(1時間あたりの定期列車)
    • 東海道新幹線 6本(のぞみ3本 ひかり2本 こだま1本・新大阪への最速列車はのぞみ3本 ひかり1本)
    • 近鉄特急 2本(甲特急1本 乙特急1本)
    • 東海道本線 新快速系統列車 2本(米原・大垣(時間帯による)乗換)
    • 近鉄(特急以外)2本(伊勢中川・名張(時間帯による)乗換)
    • 名神ハイウェイバス
      • 名古屋-大阪 1日7本(1-3時間あたり1本程度)
      • 名古屋-京都 1日16本(1時間あたり1-2本)
愛知県 - 大阪府交互間の輸送人員[7]単位 
千人
鉄道の輸送人員(JR+近鉄)が減少するなか、近鉄が徐々に輸送人員を伸ばしている一方、JRは大きく輸送人員を減らしている。2003年に大半の「ひかり」が「のぞみ」に置き換えられ、「新幹線エコノミーきっぷ」が廃止され、代わりに「ひかり・こだま自由席用早特きっぷ」が発売開始されたこと、2004年4月に「ぷらっとこだまエコノミープラン」の購入期限が乗車日前日までになったことにより、乗車日当日に購入できる割引きっぷが減ったことがこの要因として挙げられる。
また、自動車による移動も便利になりつつある。2004年12月には「伊勢湾岸自動車道」の豊田JCT - 四日市JCT間が全線開通した。2008年春には新名神高速道路の亀山JCT - 草津JCT間が全線開通し、名阪間の所要時間が短縮された。
年度 愛知発 大阪発 小計 合計 シェア
JR 近鉄 JR 近鉄 JR 近鉄
2001年度 3,642 1,086 3,576 1,072 7,218 2,158 9,376 77 : 23
2002年度 3,524 1,041 3,453 1,024 6,977 2,065 9,042 77 : 23
2003年度 3,229 1,052 3,117 1,038 6,346 2,090 8,436 75 : 25
2004年度 3,015 1,074 2,946 1,064 5,961 2,138 8,099 74 : 26
2005年度 3,298 1,097 3,234 1,085 6,532 2,182 8,714 75 : 25

※2005年度は愛知県で「愛・地球博」開催(3月25日 - 9月25日)

[編集] 運賃と特急料金

運賃は営業キロに基づいて算出する。東京~新大阪間の営業キロは、並行する東海道本線のそれと同一になっている。

特急料金は、「三角表」と称するものにより各駅間個別に定められている。一方、この各駅間の特急料金は当該区間の営業キロに基づいて算出されたものである。営業キロに対応する特急料金、およびその他の特定の区間の特急料金は以下のとおり。

(参考)東海道新幹線特急料金表(2008年3月15日現在)
営業キロ・区間 特急料金(円)
自由席 「ひかり」・「こだま」指定席
通常期 閑散期 繁忙期
100キロ以下 隣接駅間(50キロ以下)、
東京~新横浜
840 2,190 1,990 2,390
隣接駅間(51~100キロ)、
三島~静岡、
静岡~浜松、
豊橋~名古屋
950
上記以外 1,680
101~200キロ 東京~熱海、
東京~三島、
品川~三島
上記以外 2,410 2,920 2,720 3,120
201~300キロ 3,250 3,760 3,560 3,960
301~400キロ 3,980 4,490 4,290 4,690
401~500キロ 4,410 4,920 4,720 5,120
501~600キロ 4,730 5,240 5,040 5,440
601~700キロ 5,140 5,650 5,450 5,850
701~800キロ 5,660 6,170 5,970 6,370
801~900キロ 6,200 6,710 6,510 6,910
901~1000キロ 6,720 7,230 7,030 7,430
1001~1100キロ 7,250 7,760 7,560 7,960
1101キロ以上 7,770 8,280 8,080 8,480
  • 上表は東海道新幹線のみを利用する場合または東海道新幹線と山陽新幹線とにまたがって利用する場合の特急料金である。山陽新幹線のみを利用する場合の特急料金は山陽新幹線の特急料金を参照。
  • 「のぞみ」の指定席を利用する場合の特急料金は、上表の金額に「のぞみ」指定席利用区間ののぞみ加算額を加算した金額となる。のぞみの特急料金を参照。

[編集] 特別企画乗車券

当路線の区間には様々な特別企画乗車券(トクトクきっぷ)が発売されている。

のぞみ早特往復きっぷひかり早特きっぷスーパー早特往復きっぷ新幹線回数券の他、特別企画乗車券ではないがぷらっとこだま1dayプランも参照

[編集] 新幹線回数券20

「のぞみ」を含む全列車の普通車指定席が利用できる20枚綴りの回数券である。2003年9月いっぱいで廃止(利用停止)された「新幹線エコノミーきっぷ」を代替する形で、2003年に夏から発売開始された。多客期の利用・利用区間の変更・途中下車・乗継割引は不可。片道あたりの値段は13,240円、普通車自由席を利用した場合と同じで「エクスプレス予約」の方が安い。

設定区間と値段(通常期に「のぞみ」普通車指定席を利用した場合の片道の値段 割引率)
東京都区内⇔新大阪市内 13,240円(14,050円 5.8%)

[編集] ひかり・こだま自由席用早特きっぷ

枚数限定の片道「割引きっぷ」である。「新幹線エコノミーきっぷ」の廃止に伴い2003年から登場した。乗車日の1ヶ月前 - 1週間前に発売され、乗車指定日の「ひかり」「こだま」普通車自由席に乗車可能。割引率が高い。

設定区間と値段(通常期に普通車自由席を利用した場合の値段 割引率)
名古屋市内⇔新大阪市内 4,250円(5,670円 25%)

[編集] 新幹線名古屋・豊橋往復きっぷ/新幹線新城・本長篠往復きっぷ

名古屋 - 豊橋間で「ひかり」「こだま」の普通車自由席が利用できる往復割引きっぷである。乗車日当日のみ発売され、有効期限は1日間。在来線用の割引往復きっぷとあわせて、併走する名鉄特急に対抗するための切り札な料金サービスとなっている。割引率は東海道新幹線のトクトクきっぷとしては非常に高く、特に豊橋 - 名古屋間で土休日用を利用した場合、片道あたり1,250円で、在来線片道運賃(1,280円)よりも安い。また土休日に本長篠 - 新守山間(通常往復5,680円)でこのきっぷを使った場合、割引率は54.2%にも達する。

設定区間と値段(通常「こだま」普通車自由席で往復した際の値段 割引率)
豊橋 - 豊川・二川⇔名古屋(市内) - 平日用2,800円 土休日用2,500円(豊橋 - 名古屋間4,460円 平日37.2% 土休日43.9%)
本長篠 - 三河一宮⇔名古屋(市内) - 平日用2,900円 土休日用2,600円(新城 - 名古屋間5,140円 平日43.6% 土休日49.4%)

[編集] のぞみJ回数券

のぞみJ回数券(のぞみJかいすうけん)は、東京(都区内)⇔三河安城・安城間を利用できる特別企画乗車券(回数券)である。東京 - 名古屋間は「のぞみ」の普通車指定席・グリーン車と、名古屋 - 三河安城間の「こだま」普通車自由席もしくは、名古屋 - 安城・三河安城間の普通・快速列車が利用可能。名古屋駅でアルファベットの「J」のように折り返すことができるのが、この回数券の特徴である。多客期の利用、途中下車は不可。6枚綴り。

1枚あたりの値段

  • 普通車用 - 10,860円(通常12,280円 割引率11.6%)
  • グリーン車用 - 14,550円(通常15,570円 割引率6.6%)

[編集] 岐阜新幹線スーパー回数券

岐阜新幹線スーパー回数券(ぎふしんかんせんすーぱーかいすうけん)は、東京(都区内)⇔岐阜・岐阜羽島間を利用できる特別企画乗車券である。東京・品川 - 名古屋・岐阜羽島間の普通車指定席と名古屋 - 岐阜間の普通・快速列車が利用可能。名古屋で「のぞみ」と「ひかり」「こだま」を乗り継ぐこともできる。6枚綴りで多客期は利用できない。有効期限は3ヶ月。

片道1人あたりの値段と通常料金との比較

  • 東京(都区内)⇔岐阜・岐阜羽島 10,370円
    • 通常 東京 - 岐阜羽島 11,190円(ひかり普通車指定席 割引率7.3%)
    • 通常 東京 - 名古屋 - 岐阜 11,190円(のぞみ普通車指定席+快速)

[編集] 東京新幹線回数券

東京新幹線回数券(とうきょうしんかんせんかいすうけん)は、和歌山 - 東京(都区内)間を利用できる特別企画乗車券である。和歌山 - 新大阪間は特急列車の普通車自由席、新大阪 - 東京間は新幹線全列車のグリーン車・普通車指定席を利用できる。6枚綴りで有効期限は3ヶ月、多客期の利用は不可。和歌山から新大阪駅よりも関西国際空港のほうが近いこともあり、若干高めの割引率になっている。

片道1人あたりの値段

  • 普通車用 13,920円
    • 通常 15,910円(割引率 12.5%)
  • グリーン車用 18,560円
    • 通常 20,350円(割引率 8.8%)

※通常の値段は通常期にのぞみ指定席を利用した場合。乗継割引を使用。

[編集] 新幹線エコノミーきっぷ

過去に発売されていた回数券で、「ひかり」「こだま」を利用する事ができた。2003年10月のダイヤ改正で「のぞみ」が大増発されたことにより廃止(利用停止)された。多客期は利用不可で、有効期限は3ヶ月。ヘビーユーザーを中心に人気があり、金券ショップでもバラ売りされていた。また、追加料金を払うことにより「のぞみ」にも乗車できる設定区間もあった。

  • 主な設定区間と枚数、1枚あたりの値段(通常期に「ひかり」普通車を利用した場合の値段)2003年3月時点
    • 東京都(区内)⇔新大阪(市内) 12,160円(指定席13,750円 11.6%)
      • 「のぞみ」に変更する場合の追加額 2,350円
    • 名古屋(市内)⇔新大阪(市内) 4,290円(自由席5,670円 24.3%)

[編集] 駅一覧

※距離は東京駅からのもの。


駅名 営業キロ 実キロ 停車列車 接続路線 所在地
東京駅 0.0 0.0 東日本旅客鉄道:東北新幹線上越新幹線長野新幹線山形新幹線秋田新幹線中央線(快速)山手線京浜東北線東海道本線総武線(快速)横須賀線京葉線
東京地下鉄:丸ノ内線
東京都 千代田区
品川駅 6.8 6.8 東日本旅客鉄道:山手線・京浜東北線・東海道本線・横須賀線
京浜急行電鉄:本線
港区
新横浜駅 28.8 25.5 東日本旅客鉄道:横浜線
横浜市営地下鉄:ブルーライン(3号線)
神奈川県 横浜市港北区
この間に東海道新幹線最短のトンネル 第一大和トンネル(30m)がある。  
小田原駅 83.9 76.7 東日本旅客鉄道:東海道本線・湘南新宿ライン
小田急電鉄:小田原線
伊豆箱根鉄道:大雄山線
箱根登山鉄道:箱根登山鉄道線
小田原市
熱海駅 104.6 95.4 東海旅客鉄道:東海道本線
東日本旅客鉄道:東海道本線・伊東線
静岡県 熱海市
この間に東海道新幹線最長のトンネル新丹那トンネル(7959m)がある。  
三島駅 120.7 111.3 東海旅客鉄道:東海道本線
伊豆箱根鉄道:駿豆線
三島市
新富士駅 146.2 135.0 バスのみ(富士駅まで6分) 富士市
静岡駅 180.2 167.4 東海旅客鉄道:東海道本線
静岡鉄道:静岡清水線新静岡駅
静岡市葵区
掛川駅 229.3 211.3 東海旅客鉄道:東海道本線
天竜浜名湖鉄道:天竜浜名湖線
掛川市
浜松駅 257.1 238.9 東海旅客鉄道:東海道本線
遠州鉄道:遠州鉄道線新浜松駅
浜松市中区
豊橋駅 293.6 274.2 東海旅客鉄道:東海道本線・飯田線
名古屋鉄道:名古屋本線
豊橋鉄道:渥美線新豊橋駅)、東田本線駅前駅
愛知県 豊橋市
三河安城駅 336.3 312.8 東海旅客鉄道:東海道本線 安城市
名古屋駅 366.0 342.0 東海旅客鉄道:東海道本線・中央本線・関西本線
名古屋市営地下鉄:東山線桜通線
名古屋鉄道:名古屋本線(名鉄名古屋駅
近畿日本鉄道:名古屋線近鉄名古屋駅
名古屋臨海高速鉄道:あおなみ線
名古屋市中村区
岐阜羽島駅 396.3 367.1 名古屋鉄道:羽島線新羽島駅
バス(大垣駅まで26分)
岐阜県 羽島市
米原駅 445.9 408.2 東海旅客鉄道:東海道本線
西日本旅客鉄道:東海道本線琵琶湖線)・北陸本線関空特急「はるか」(早朝と深夜のみ運行)
近江鉄道:本線
滋賀県 米原市
京都駅 513.6 476.3 西日本旅客鉄道:東海道本線(琵琶湖線・JR京都線湖西線*)・山陰本線嵯峨野線)・奈良線・関空特急「はるか」・特急くろしお・スーパーくろしお・オーシャンアロー
近畿日本鉄道:京都線
京都市営地下鉄:烏丸線
京都府 京都市下京区
新大阪駅 552.6 515.4 西日本旅客鉄道:山陽新幹線・東海道本線(JR京都線)・JR宝塚線・関空特急「はるか」・特急「くろしお・スーパーくろしお・オーシャンアロー」・おおさか東線(2012年春開業予定)
大阪市営地下鉄:御堂筋線
大阪府 大阪市淀川区
山陽新幹線 岡山広島博多方面(直通運転)
停車列車
●印・黄地・強調表示の駅名は全列車停車駅
◎印・赤地の駅名はひかり停車駅
○印・青地の駅名はこだまのみの停車駅

接続路線の「*」 : 湖西線は琵琶湖線山科駅から分岐。

米原 - 京都間に栗東信号場(同信号場の位置に南びわ湖駅の設置が予定されていたが中止)が、京都 - 新大阪間に鳥飼信号場がある。

[編集] 新駅誘致の動き

[編集] 神奈川県

神奈川県では、新横浜駅と小田原駅の駅間距離が51.2kmと長いため、寒川町倉見付近に新駅(相模新駅)を誘致している。しかし、JR東海では列車本数や駅の位置、ダイヤ上の観点や、葛西会長の定例会見での発言の関係上(「びわこ栗東(南びわ湖)を東海道新幹線最後の新駅とする」と発言)から実現が難しいと回答している。

[編集] 静岡県

静岡県では、建設中の富士山静岡空港空港連絡鉄道として直下を通る東海道新幹線を利用できるよう、同空港への新幹線新駅の建設を要望しているが、JR東海は、掛川駅との駅間距離が短すぎて技術的に困難としている。

[編集] 滋賀県

滋賀県では、最長の駅間距離である米原駅と京都駅の間に南びわ湖駅が2012年開業予定で2006年6月に着工されたが、本線の盛り土構造を高架橋にする工事の必要性などにより建設コストが高く、工事費のほぼ全額を地元が負担する請願駅である同駅の開業が危ぶまれてきた。着工後、開業後の採算見込みが下方修正されたことや、地方債の起債が差し止められたなどの要因で資金調達は困難を極めた。建設コストについては、工費圧縮のために地元から掛川方式[8]による建設も提案されたが、JR東海により拒絶された経緯もある。

同駅開業については、2007年10月末までに結論が出されることが取り決められていたが、同年10月24日の新駅設置促進協議会の正副会長会議で滋賀県知事と栗東市長の協議が決裂したことから同月28日の同協議会総会で建設中止が正式に決定した。

2006年7月の滋賀県知事選で新駅建設凍結派の嘉田由紀子が当選したのを皮切りに、2007年4月の滋賀県議会選挙、栗東市議会選挙(統一地方選挙)でも推進派の自民党会派が惨敗し、建設凍結・中止へと方針転換したため、行方が注目されていた。

[編集] 運行形態

開業以来規則的なパターンダイヤを導入しており、早朝・夜間・臨時列車を除き基本的に停車駅及び運行区間は1時間前・後の同じ分の列車も同じ列車種別・停車駅・運行区間である。また発着駅を周期的に変更している場合もある。

2005年3月1日のダイヤ改正では、1時間当たり最大で「のぞみ」8本・「ひかり」2本・「こだま」2本(朝の上り、夕方の下りは3本)の計12本(同13本)の列車が設定されているが、一部のダイヤは臨時列車用である。昼間時間帯は最低でも「のぞみ」3本・「ひかり」2本・「こだま」2本の計7本を運転する。2006年1月現在、1日当たり約290本もの本数を走らせるほどの過密ダイヤで、年末年始ゴールデンウィークなどの繁盛期には、1日370本近い本数を走らせている。

2007年8月10日には定期列車と臨時列車合わせて372本が運転された。これは1日あたりの本数として過去最高である(座席数に換算して49.2万席 これまでの最多本数は愛知万博期間中の2005年8月12日に運転された366本)。その結果、同日(8月10日)の下り乗車人員は229千人に達し、これも過去最高となった。

列車運行時間は、住民への騒音などの配慮や、保守工事を安全のため夜間に集中的に行うことから、キッカリ6時00分から24時00分までとしていて、0時から6時までの間は営業運転を行わない。但し、事故や気象状況(大雨、強風)等によるダイヤの乱れが発生した時は、運行時間延長の処置が取られることもあり、延長時間分は徐行による減速運転をする。また、1970年日本万国博覧会(大阪万博)と2002年FIFAワールドカップ日韓大会では、例外的に臨時列車による深夜運行が行われたが、それに関しても徐行による減速運転となった。

のぞみ」の一部(毎時2本)は東京駅から福岡県福岡市博多駅までの両線全線を走破し、途中駅で乗り換えをせずに行くことができる。最速の「のぞみ」は東京 - 博多間を最速5時間弱で結んでいる。

[編集] 列車

[編集] 「のぞみ」

のぞみ」は、1992年3月14日300系登場と同時に新しく設定された、東海道・山陽新幹線の顔というべき最速達タイプの列車で、本数は全体の約5割。当初は東海道新幹線のみで初電と終電の1日2往復であったが、ダイヤ改正のたびに少しずつ増発が行われ、2003年10月のダイヤ改正以降、「ひかり」に代わる東海道・山陽新幹線の主軸列車として位置付けられ、本数が大幅に増やされた。種別カラーは黄色(電光掲示板ではオレンジ色で表示される場合あり)。

  • 停車駅
    • 品川新横浜名古屋京都新大阪に必ず停車し、これら以外の駅には停車しない。また、この停車駅設定をもって「のぞみ」を定義している。
    • 現在すべての「のぞみ」は静岡県下の6駅(熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松)を通過している。このため、富士山静岡空港直下への新幹線新駅建設問題も含めて、地元政財界が不満に思っており、それを受けて石川嘉延静岡県知事が「県内素通りの新幹線から通過税をとる」と議会で発言したことすらある。なお、駅構造の面からひとつの要因として、どの駅もホームが線路外側に上下各1面ずつの対面式(ただし三島駅のみ島式)で、緩急接続ができないことがある。ちなみに岐阜県下唯一の駅、岐阜羽島も「のぞみ」は通過するが、関ヶ原付近の雪害の問題から、折り返し運転が出来るよう島式ホーム2面4線と中央に通過線2本、渡り線もある駅構造となっている。
    • 運転開始当初は早朝と深夜の2往復のみの設定で、名古屋と京都のみに停車した。さらに、早朝の下り列車「のぞみ301号」(新大阪行き)は新横浜にのみ停車し、そのあと名古屋、京都を通過し、終点・新大阪まで無停車の列車だった。この列車は特に名古屋飛ばしと呼ばれ、1日1本下りだけとはいえ運営企業たるJR東海本社のある名古屋をも通過することから地元政財界等から猛反発をくらい、名古屋市議会も抗議文を採択したほどであった。地元マスコミの批判報道も過熱した。ちなみに名古屋・京都共に全列車停車を前提としていて、通過線にホームがあり、かつホームドアが設置されていないという駅構造のため、両駅通過時には70km/h以下に減速した。その後1993年3月18日のダイヤ改正で「のぞみ」が山陽新幹線への直通を開始すると同時に、名古屋・京都停車の「のぞみ1号」(博多行き)が後発で運転されるようになった。そして1997年11月29日のダイヤ改正で、500系が東海道新幹線での運用を開始するにあたり、線路保守間合いの見直しもあり、両駅停車でも東京 - 新大阪間で2時間半の所要時間を維持する事が可能となり、これをもって問題の301号は後続の1号に統合される形で廃止された。過去には京都でも東海道新幹線建設計画時点で京都駅自体を経由しない案や、超特急(「ひかり」のこと)が通過する案に対する一悶着(鉄道と政治参照)があった。
  • 車両
    • 東京 - 博多間直通の列車のうち毎時1本がN700系での運行で、その他は700系を主に使用。1日2往復のみ500系と、臨時列車・全般検査時には300系も使われる。
    • 新設時は300系のみが使用されていた。

[編集] 「ひかり」

ひかり」は、東海道新幹線開業時から存在する速達タイプの列車。「のぞみ」登場までは、最速達列車であった。「のぞみ」登場後も、東海道・山陽新幹線の主軸列車として位置付けられていたが、2003年品川開業以降、「のぞみ」の大増発と引換に本数が全体の約2割に削減され、「のぞみ」の補完的な存在となった。種別カラーは

  • 停車駅
    • 品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪には必ず停車。「東京・品川・新横浜・熱海(1日3往復)または三島(1日6往復)・静岡・浜松・名古屋・京都・新大阪」と、「東京・品川・新横浜・小田原または豊橋(2時間サイクルで基本的に交互に、早朝の下り1本のみ両方停車、夜間の1往復は両駅には停車せず静岡に停車)・名古屋からの各駅」という2つの系統があり、基本的には前者のパターンが岡山まで各駅停車で乗り入れている。(早朝、夜間は一部変則停車あり)
    • 東京発着列車は岡山行きが最遠となり、それより西に直通する列車は基本的には存在しないが、早朝に新横浜始発広島行き下り1本と、三原始発東京行き上り1本が、例外的に設定されている。名古屋 - 博多は1日1往復、名古屋始発広島行き1本が運転されている。
  • 車両
    • 基本的に300系700系を使用。また「393号」(新横浜始発広島行き、小田原・静岡・名古屋・京都・新大阪・新神戸・西明石・姫路・岡山・福山停車)と「433号」(東京始発名古屋行き、品川・新横浜・静岡・浜松・豊橋停車)はN700系が使用される。臨時列車では500系も使われるが、500系使用の臨時「ひかり」は、山陽新幹線内完結の列車で、東海道新幹線には入らない。
    • かつては0系100系も使用されていたが、ダイヤ編成を改善するため、車両が最高速度270km/hのものに統一されたことから、現在は使用されていない。

[編集] 「こだま」

こだま」は、東海道新幹線開業時から存在する各駅停車タイプの列車。本数は全体の約3割。種別カラーは

  • 停車駅
    • 全駅に停車。
    • 早朝夜間を除き、毎時東京 - 新大阪間の列車と東京 - 名古屋間の列車がそれぞれ上下1本ずつ運転される。名古屋以西各駅停車の「ひかり」と合わせて、東京駅 - 新大阪間の各駅停車列車は毎時上下各2本となっている。朝夕は、東京 - 三島間などの通勤通学目的のものも走る。東京 - 新大阪間を運行する列車の所要時間は2003年9月以前は4時間10 - 20分かかっていたが、同年10月の全列車の最高速度270km/h統一と同時に4時間に短縮され、2008年3月のダイヤ改正ではさらに3分短縮されて3時間57分となっている。
  • 車両
    • 車両は基本的に300系を使用するが、早朝・深夜の短距離の列車では車庫への回送を兼ねて700系を使う列車もある。また、300系の淘汰により2008年3月15日のダイヤ改正から日中の一部の列車にも700系の定期運用が登場した。一部列車では車内販売の営業がなく、普通車が全車自由席の列車もある。
    • かつては0系100系も使用されていたが、ダイヤ編成を改善するため、車両が最高速度270km/hのものに統一されたことから、現在は使用されていない。

[編集] ダイヤパターンと停車駅

以下に示す時刻・運転区間等は昼間時間帯の平均的なパターンで、早朝・深夜は若干異なる。

[編集] 現行

8-2-2ダイヤ。2008年3月15日ダイヤ改正から現在までのダイヤパターンである。朝の上りと夜の下りには、1時間あたり「のぞみ」8本・「ひかり」2本・「こだま」2本の最大12本が運転される日もある。

この改正での大きな特徴は以下のとおりである。

  • 全列車が品川駅・新横浜駅に停車するようになった。
  • N700系のぞみ」を東京駅 - 博多駅間の「のぞみ」に毎時1本に設定(時間帯によっては2本以上)。また、朝夕の列車を中心にN700系投入列車を増やした。
  • 「ひかり」の停車パターンを見直し、東京駅 - 新大阪駅間・東京駅 - 岡山駅間の、東海道新幹線内における停車パターンを入れ替えた。
下り
種別 東京駅
発車時刻
東京 品川 新横浜 小田原 熱海 三島 新富士 静岡 掛川 浜松 豊橋 三河安城 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
終着
のぞみ◆ 00分 36分 新大阪
ひかり 03分 03分 岡山(※姫路)
のぞみ 10分 N700系のぞみ 43分 博多
のぞみ◆ 13分 50分 新大阪・岡山・博多
のぞみ◆ 20分 56分 新大阪
こだま 26分 (新大阪行「ひかり」接続) 名古屋
のぞみ 30分 06分 博多
ひかり 33分 30分 新大阪
のぞみ◆ 40分 16分 新大阪
のぞみ◆ 47分 23分 新大阪
のぞみ 50分 26分 広島
こだま 56分 53分 新大阪
上り
種別 始発 新大阪駅
発車時刻
新大阪 京都 米原 岐阜羽島 名古屋 三河安城 豊橋 浜松 掛川 静岡 新富士 三島 熱海 小田原 新横浜 品川 東京 東京駅
到着時刻
のぞみ 博多 00分 N700系のぞみ 33分
のぞみ◆ 新大阪 07分 43分
ひかり 新大阪(※三原・岡山) 13分 10分
こだま 名古屋 (新大阪発「ひかり」接続) 17分
のぞみ 広島 17分 53分
のぞみ◆ 新大阪 20分 56分
のぞみ◆ 新大阪 27分 03分
のぞみ 博多 37分 13分
ひかり 岡山(※新大阪) 40分 40分
のぞみ◆ 新大阪 47分 23分
こだま 新大阪 50分 47分
のぞみ◆ 博多・岡山・新大阪 53分 30分

● : 停車 ▲ : この駅のうち0 - 2駅に停車 → : 通過 ◆ : 臨時列車又は臨時延長(臨時列車は時間帯によっては定期列車となる場合がある)

※ : 朝夕など( )内の駅まで(から)の運行となる場合がある。

[編集] 1964年10月1日

1-1ダイヤ。この日、東海道新幹線が開業した。

下りのみ
種別 東京駅
発車時刻
東京 新横浜 小田原 熱海 静岡 浜松 豊橋 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
ひかり 00分 00分
こだま 30分 30分

● : 停車 → : 通過

[編集] 1993年3月18日

1-7-3ダイヤのイメージ。「のぞみ」「ひかり」「こだま」
1-7-3ダイヤのイメージ。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」

1-7-3ダイヤ。この日のダイヤ改正で、「ひかり」を1時間に1本置き換える形で「のぞみ」が東京 - 博多間において運転を開始した。「のぞみ」は静岡駅米原駅で「ひかり」を追い抜く。

下りのみ
種別 東京駅
発車時刻
東京 新横浜 小田原 熱海 三島 新富士 静岡 掛川 浜松 豊橋 三河安城 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
終着
ひかり 00分 53分 新大阪
こだま 03分 23分 新大阪
ひかり 07分 04分 広島・博多
ひかり◆ 14分 07分 新大阪
ひかり◆ 21分 17分 新大阪・博多
ひかり◆ 24・28分 20分 新大阪*1
ひかり 31分 36分 新大阪・岡山
こだま 35分 43分 新大阪
ひかり 42分 50分 岡山・広島
こだま◆ 45分 名古屋(43分着)
のぞみ 56分 26分 博多

● : 停車 ▲ : この駅のうち0 - 2駅に停車 → : 通過
*1 : 新横浜駅に停車する場合は東京駅24分発、通過する場合なら28分発。

[編集] 1996年3月16日

2-7-3ダイヤ。この日のダイヤ改正で「のぞみ」の運転本数が1時間に1本から最大2本へと増加した。

下りのみ
種別 東京駅
発車時刻
東京 新横浜 小田原 熱海 三島 新富士 静岡 掛川 浜松 豊橋 三河安城 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
終着
のぞみ◆ 00分 30分 新大阪
ひかり 03分 57分 新大阪
ひかり 07分 04分 博多
こだま 10分 20分 新大阪
ひかり◆ 14分 10分 新大阪・博多
ひかり◆ 21分 17分 新大阪
ひかり◆ 24・28分 23分 新大阪*1
こだま 31・35分 名古屋*2(24分着 「ひかり※」に接続)
ひかり※ 35・31分 39分 新大阪・岡山・広島
ひかり 42分 54分 岡山
こだま◆ 45分 名古屋(46分着)
のぞみ 56分 26分 博多

● : 停車 ▲ : この駅のうち0 - 2駅に停車 → : 通過 ◆ : 臨時列車(臨時列車は時間帯によっては定期列車となる場合がある)
*1 : 新横浜駅に停車する場合は東京駅24分発、しない場合は28分発。
*2 : 「ひかり※」が小田原駅に停車しない場合は東京駅31分発、する場合は35分発。
ひかり※ : 新幹線300系電車(のぞみ型車両)で運転。最高速度270km/h。小田原駅に停車しない場合は東京駅35分発、する場合は31分発。

[編集] 2001年10月1日

3-6-3ダイヤ。この日のダイヤ改正で東京 - 新大阪間の「ひかり」1本を「のぞみ」に置き換え「のぞみ」は約30分間隔になった。

下りのみ
種別 東京駅
発車時刻
東京 新横浜 小田原 熱海 三島 新富士 静岡 掛川 浜松 豊橋 三河安城 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
終着
のぞみ◆ 00分 30分 新大阪
ひかり 03分 03分 広島(博多)
ひかり◆ 10分 10分 新大阪・博多
こだま 13分 19分 新大阪
のぞみ 20分 53分 新大阪
ひかり◆ 26分 16分 新大阪
ひかり◆ 30分 23分 新大阪
こだま 33・37分 名古屋*(24分着 「ひかり※」に接続)
ひかり※ 37・33分 40分 新大阪・岡山・博多
こだま◆ 43分 名古屋(45分着)
ひかり 46分 46分 岡山
のぞみ 53分 26分 博多

● : 停車 ▲ : この駅のうち0 - 2駅に停車 → : 通過 ◆ : 臨時列車(臨時列車は時間帯によっては定期列車となる場合がある)
* : 「ひかり※」が小田原駅に停車しない場合は東京駅33分発、する場合は37分発。
ひかり※ : 小田原駅に停車しない場合は東京駅37分発、する場合は33分発。

[編集] 2003年10月1日

7-2-3ダイヤ。この日のダイヤ改正品川駅が開業し、「のぞみ」主体のダイヤとなり全列車の最高速度が270km/hに統一された。

下り
種別 東京駅
発車時刻
東京 品川 新横浜 小田原 熱海 三島 新富士 静岡 掛川 浜松 豊橋 三河安城 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
終着
のぞみ◆ 03分 40分 新大阪
ひかり 06・10分 59・56分 新大阪*1
こだま◆ 10・06分 13分 名古屋・新大阪
のぞみ 13分 49分 新大阪・岡山・博多※
こだま 23分 (岡山行「ひかり」接続) 名古屋
のぞみ◆ 26分 02分 新大阪
のぞみ 33分 09分 広島◆博多
ひかり 36・40分 36分 岡山*2
のぞみ◆ 46分 20分 新大阪
のぞみ 50分 27分 博多
のぞみ◆ 53分 30分 新大阪・博多
こだま 56分 56・59分 新大阪*3
上り
種別 始発 新大阪駅
発車時刻
新大阪 京都 米原 岐阜羽島 名古屋 三河安城 豊橋 浜松 掛川 静岡 新富士 三島 熱海 小田原 新横浜 品川 東京
こだま◆ 新大阪・名古屋 05分
のぞみ 博多◆・広島 10分
のぞみ◆ 新大阪 17分
ひかり 新大阪 20・23分
こだま 新大阪 23・20分
のぞみ 博多・岡山・新大阪※ 30分
のぞみ◆ 新大阪 40分
ひかり 岡山 43分
こだま 名古屋 (岡山発「ひかり」接続)
のぞみ◆ 博多・新大阪 49分
のぞみ 博多 53分
のぞみ◆ 新大阪 59分

● : 停車 ▲ : この駅のうち0 - 2駅に停車 → : 通過 ◆ : 臨時列車、または臨時延長(臨時列車は、時間帯によっては定期列車となる場合がある)
※ : 4時間周期で、新大阪駅発着→岡山駅発着→新大阪駅発着→博多駅発着→・・・と発着駅が変わる。
*1 : 熱海・三島のうち両方とも通過の場合は東京駅10分発、どちらか1駅停車なら06分発。浜松に停車する場合は新大阪駅59分着、そうでないなら56分発。
*2 : ▲のどちらかの駅に停車する場合は36分発、どちらにも停車しない場合は40分発。
*3 : *1の「ひかり」が浜松に停車する場合は新大阪駅56分着、そうでないなら59分着。

[編集] 2005年3月1日

8-2-2(3)ダイヤのイメージ。「のぞみ」「ひかり」「こだま」
8-2-2(3)ダイヤのイメージ。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」

8-2-2(3)ダイヤ

下り
種別 東京駅
発車時刻
東京 品川 新横浜 小田原 熱海 三島 新富士 静岡 掛川 浜松 豊橋 三河安城 名古屋 岐阜羽島 米原 京都 新大阪 新大阪駅
到着時刻
終着
のぞみ◆ 03分 40分 新大阪
ひかり 06分 59分 新大阪
こだま◆ 10分 東京発 18時台(毎日)・19時台(金曜)のみ運転 三島
のぞみ 13分 49分 博多
のぞみ◆ 20分 53分 新大阪
こだま 23分 (岡山行「ひかり」接続) 名古屋
のぞみ◆ 26分 02分 新大阪
のぞみ 33分 09分 岡山(※広島)
ひかり 36・40分 36分 岡山*1
のぞみ◆ 46分 19分 新大阪
のぞみ 50分 27分 博多
のぞみ◆ 53分 30分 新大阪・博多
こだま 56分 56分 新大阪
上り
種別 始発 新大阪駅
発車時刻
新大阪 京都 米原 岐阜羽島 名古屋 三河安城 豊橋 浜松 掛川 静岡 新富士 三島 熱海 小田原 新横浜 品川 東京 東京駅
到着時刻
のぞみ (※広島)岡山 10分 46分
のぞみ◆ 新大阪 16分 53分
ひかり 新大阪(※岡山) 19分 13分
こだま 新大阪 23分 23分
のぞみ◆ 新大阪 27分 00分
のぞみ 博多 30分 06分
のぞみ◆ 新大阪 40分 16分
ひかり 岡山(※新大阪) 43分 39・43分*2
こだま 名古屋 (岡山発「ひかり」接続) 56分
のぞみ◆ 博多・新大阪 49分 26分
のぞみ 博多 53分 30分
のぞみ◆ 新大阪 59分 33分

● : 停車 ▲ : この駅のうち0 - 2駅に停車 → : 通過 ◆ : 臨時列車又は臨時延長(臨時列車は時間帯によっては定期列車となる場合がある)
※ : 朝夕など( )内の駅まで(から)の運行となる場合がある。
*1 : ▲のどちらかの駅に停車する場合は東京駅36分発、どちらにも停車しない場合は40分発。
*2 : ▲のどちらかの駅に停車する場合は東京駅39分着、どちらにも停車しない場合は43分着。

[編集] 号数の振り方

[編集] 現行

  • のぞみ
    • 東京駅 - 新大阪駅間 : 定期列車は100 - 160号台・臨時列車は200 - 320号台
    • 東京駅 - 岡山駅間 : 80 - 90号台(80号・95号のみ東京駅 - 姫路駅間)
    • 東京駅 - 広島駅間 : 60 - 70号台
    • 東京駅 - 博多駅間 : 定期列車は1 - 52号・臨時列車は170 - 190号台(早朝の品川駅発博多行きは99号)
    • 名古屋駅 - 博多駅間 : 名古屋駅発は59号、博多駅発は54・56号
  • ひかり
    • 東京駅 - 名古屋駅・新大阪駅間 : 400 - 430号台
    • 東京駅 - 岡山駅間 : 360 - 380号台(362号は東京駅 - 三原駅間、387号は東京駅 - 姫路駅間)
    • 名古屋駅 - 博多駅間 : 390号台(393号は新横浜駅 - 広島駅間、395号は名古屋 - 広島駅間)
  • こだま
    • 東京駅 - 新大阪駅間 : 530 - 550号台
    • 東京駅 - 名古屋駅間 : 560 - 591号
    • 三島駅・静岡駅・名古屋駅 - 新大阪駅間 : 592 - 599号
    • 東京駅 - 静岡駅・浜松駅間 : 600号台
    • 東京駅 - 三島駅間 : 700号台

列車番号は定期列車は基本的に号数+A、臨時列車は3000+号数+A9000+号数+Aである。

[編集] 1994年12月3日

  • のぞみ
    • 東京 - 博多間 : 1 - 29号(2号・29号のみ東京 - 広島間)
    • 東京 - 新大阪間 : 定期列車は301 - 306号(305号のみ東京 - 名古屋)、臨時列車は308号
  • ひかり
    • 東京 - 博多間 : 定期列車は30 - 57号、臨時列車は64・66 - 77・79号
    • 名古屋 - 博多間 : 59 - 63号
    • 東京 - 広島間 : 80 - 96号
    • 東京 - 岡山間 : 100 - 127号(126・127号のみ東京 - 姫路)
    • 東京 - 新大阪間 : 定期列車は200 - 281・283号、臨時列車は310 - 337・339号
    • 東京 - 名古屋間 : 350 - 353号
  • こだま
    • 東京 - 名古屋・新大阪間 : 400号台
    • 静岡 - 岡山間 : 492・493号
    • 名古屋 - 広島間 : 494号
    • 静岡 - 新大阪 : 495号
    • 三島 - 新大阪間 : 490・497号
    • 東京 - 三島・静岡・浜松間 : 510 - 524・526号

[編集] 1997年11月29日

  • のぞみ
    • 東京 - 博多間 : 1 - 29号(2号・29号のみ東京 - 広島間)
    • 東京 - 新大阪間 : 40 - 69・71号
    • 東京 - 名古屋間 : 73号(土休日運休 東名間を94分で結ぶ同区間の歴代最速列車)
  • ひかり
    • 東京 - 博多間 : 定期(一部臨時)列車は100 - 129号、臨時列車は189 - 199号
    • 東京 - 広島間 : 130 - 144号
    • 東京 - 岡山間 : 150 - 175・177号(150・177号のみ東京 - 姫路)
    • 名古屋 - 博多間 : 180 - 185号(181・182号のみ名古屋 - 広島間)
    • 東京 - 新大阪間 : 定期列車は200 - 273・275号、臨時列車は300・302 - 337・339号
    • 東京 - 名古屋間 : 340 - 343号
  • こだま
    • 東京 - 新大阪間 : 400 - 430号台(東京 - 名古屋間不定期列車を含む)
    • 東京 - 名古屋間 : 440 - 480号台(東京 - 静岡・浜松間を除く)
    • 東京 - 浜松間 : 440・444・483・487号
    • 東京 - 静岡間 : 442・446・489号
    • 三島 - 新大阪間 : 490・495号
    • 静岡 - 岡山間 : 491・492号
    • 静岡 - 新大阪 : 493号
    • 東京 - 三島間 : 520 - 528号

[編集] 2003年10月1日

  • のぞみ
    • 東京駅 - 新大阪駅間 : 定期列車は100 - 160号台・臨時列車は170 - 250号台
    • 東京駅 - 岡山駅間 : 70号台(一部100号台)
    • 東京駅 - 広島駅間 : 40 - 60号台(一部70号台)
    • 東京駅 - 博多駅間 : 定期列車は1 - 33号・臨時列車は34号と80 - 90号台
    • 名古屋駅 - 博多駅間 : 名古屋駅発は39号、博多駅発は38号
  • ひかり
    • 東京駅 - 新大阪駅間 : 260 - 290号台
    • 東京駅 - 岡山駅間 : 300 - 330号台
  • こだま
    • 東京駅 - 新大阪駅間 : 400 - 430号台
    • 東京駅 - 名古屋駅間 : 440 - 480号台
    • 三島駅・静岡駅・名古屋駅 - 新大阪駅間 : 490号台
    • 東京駅 - 静岡駅・浜松駅間 : 530号台
    • 東京駅 - 三島駅間 : 600号台

[編集] 所要時間の推移

東京 - 新大阪間最速列車の所要時間の推移を示す。下記「列車の推移」の項も併せて参照されたい。

「ひかり」0系 4時間(1964年10月1日 - 1965年9月30日)
工事は1959年4月20日の起工から約5年という短期間のうちに、綱渡り的なスケジュールで辛うじて完成した。このような状況から路盤の安定を配慮し、開業後1年間は馴らし運転の意味合いで、東京駅新大阪駅の間を「ひかり」では4時間、「こだま」では5時間で運転した。
停車駅は「ひかり」が名古屋と京都のみに停車した。当初は、名古屋から南西に進んで鈴鹿山脈を抜けるルートが計画されており、この予定ルート上の京都府南部に新駅を設置した上で通過させ、東京 - 新大阪間を3時間で到達させる予定であった。しかし、これに対して京都市など地元からの猛反発を受けたほか、予定されたルートでの工事は難航が予測されたことから、最終的には京都駅に新幹線ホームを設置した上で全列車停車駅にするに至った。「こだま」は開業当初から現在に至るまで各駅停車である。
「ひかり」0系 3時間10分(1965年10月1日 - 1985年3月13日)
地盤が固まったことを確認して、予定通りの所要時間「ひかり」が3時間10分で運転。しばらくは「ひかり」の3時間10分運転の状況が続く。
「ひかり」0系・100系 3時間8分(1985年3月14日 - 1986年10月31日)
1985年以降は徐々に速度向上が図られていく。1985年3月14日のダイヤ改正では「ひかり」の余裕時間を見直したことにより2分短縮。また1986年から0系よりも加速性能に優れている100系が本格的に投入された。
「ひかり」0系・100系 2時間56分(1986年11月1日 - 1988年3月12日)
全列車の最高速度を210km/h→220km/hに向上したことにより最速所要時間が遂に3時間台を切った。
「ひかり」100系 2時間49分(1988年3月13日 - 1992年3月13日)
東京21時00分発の最終の新大阪行きの「ひかり」は東京 - 新大阪間を2時間49分で結んだ。この列車は「シンデレラエクスプレス」とも呼ばれ、話題になった。
「のぞみ」300系・500系・700系 2時間30分(1992年3月14日 - 2007年6月30日)
1992年3月14日から300系「のぞみ」が運転開始。最高速度は270km/h。東京6時00分発の「のぞみ301号」は途中、新横浜のみ停車。これにより名古屋市の地元政財界等から猛反発をくらった(詳しくは列車の項名古屋飛ばしを参照)。なお当時、それ以外の「のぞみ」3本は名古屋・京都の2駅に途中停車していた。
1997年11月29日のダイヤ改正以後は新横浜・名古屋・京都の3駅に停車しても最速2時間30分の列車が登場した。また、2005年3月1日のダイヤ改正以後は前述の3駅に品川駅を加えながらも最速所要時間は変わらず。
開業当初からの東京駅 - 名古屋駅ノンストップタイプの列車の設定は、2003年10月1日のダイヤ改正で「のぞみ」主体のダイヤとなり、全ての列車がこのダイヤ改正時に新幹線ホームが開業した品川駅もしくは新横浜駅に停車することになったことで全廃された。
「のぞみ」N700系 2時間25分(2007年7月1日 - )
2007年7月1日からN700系が運転開始。最高速度は270km/hのままにもかかわらず、高加速度・新傾斜システム・新ATCなどを駆使し、東京 - 新大阪間を5分短縮。

東京 - 名古屋間の歴代最短所要時間は1997年11月29日 - 2003年9月30日の間に存在した東京22:00発下り名古屋行最終「のぞみ」の1時間34分である(途中無停車であった。その後は品川・新横浜・浜松・豊橋停車の名古屋行最終「ひかり」に格下げされ、該当列車は1時間49分運転となっている)。この記録は500系、700系、N700系が登場した2008年4月現在でも破られていない。

[編集] バラスト軌道と関ヶ原付近の積雪徐行

半径2500mのカーブを走る700系(新横浜 - 小田原)
半径2500mのカーブを走る700系(新横浜 - 小田原)

最高速度が270km/h(山陽新幹線は300km/h)なのは道床がバラスト軌道で強度が低いのと、その後に建設された新幹線各路線に比し、曲率半径の小さなカーブ(半径2500m、山陽以降は半径4000m)が多いためである。

また、バラスト軌道であることによって起きる問題として、積雪期の徐行(特に関ヶ原付近)がある。

  • 積雪した時に高速で走行すると車体下部に氷柱ができ、これが剥がれ落ちた際バラストが飛び、車体や周辺の建築物などを壊す
  • スプリンクラーで大量に水を撒くと土盛りの路盤が崩壊する恐れがある為、雪を完全に排除する事が出来ない

という問題に今なお悩まされている。

この教訓を元に山陽新幹線以降の各新幹線では、バラストを用いないスラブ軌道が主体となり、また現在ではJR東日本が保有するフル規格新幹線各路線においては、雪そのものを積もる前に消雪する設備が完備され、豪雪地帯でも平常運転を保てるほどの威力を発揮している。

[編集] ダイヤ維持と過去の遅延発生

東海道新幹線は世界的に見てもダイヤに非常に正確な路線として知られる。毎日の各列車の遅延時分の統計をとっているが、1列車当たりの平均遅延時分は約0.6 - 1.5分(年間平均)である。ただし、季節ごとなどに見れば、冬は関ヶ原の雪で遅れることもあり、局地的にはばらつきがある。また、夏季の台風直撃も遅延発生の原因であるが、こればかりは致し方ない。全体的には、ダイヤは厳密に守られていると言っていいだろう。

基本的に単一路線であり、ダイヤが乱れやすい在来線との直通運転(山形新幹線秋田新幹線ミニ新幹線)が無く、使用車両の差異が少ないことが大きく貢献している。在来線からの接続列車が遅れた場合も、新幹線側が発車を遅らせて乗り換え客を待つのは最大5分程度を上限としており、列車本数の多い新幹線の定時運行を優先している(逆に新幹線が遅れた場合、在来線の接続列車は15分程度までは待つことが多く、JR各社線以外の鉄道路線もその接続待ちを取る事も珍しくない)。

開業以来最悪の遅延記録は、2000年9月11日に名古屋を中心に起きた東海豪雨が原因のもの。名古屋市周辺では危険水域を越えるような雨が降っていたにもかかわらず「遅れを最小限にしたい」「新幹線を運休するわけにはいかない」と東京駅から次々に発車させた。だが結局、新幹線は徐行と停止を繰り返し、東京駅 - 米原駅間だけで70本近くの新幹線を団子状態にしてしまい、5万人を超える乗客が長時間車内に閉じ込められ列車ホテルで夜を明かす事態となった。翌12日昼過ぎになってもダイヤの混乱は直らず、博多発東京行き「のぞみ20号」は“22時間21分遅れ”で終点到着という新幹線史上最悪の遅延記録を作った。「もっと早く運転中止するべきだった」と運行管理の不手際を各方面から問われ、運輸省(現・国土交通省)がJR東海に事情説明を求める事態にも発展した。数日後の社長定例会見で当時の葛西敬之社長(現・会長)はこの事態を問われ、最初「正常で適切な運行だった」と発言し、更なる批判を浴びた(後日撤回し、謝罪)。この件でJR東海は自社のウェブサイトに謝罪文を掲載することはなかった。なおこの時、新幹線で移動中であったプロ野球・読売ジャイアンツ選手団の一部も巻き込まれ、翌日の阪神甲子園球場での阪神タイガース戦が中止された。

原因としては、前述のように新幹線を運休することを嫌った事が一因といえる。発車前に運休を決定してしまうと、当該列車の特急券、乗車券などを払い戻す必要があり、また駅で足止めをさせる事により構内が混乱することを嫌った、発車を遅らせてダイヤを乱しても乗客から苦情が出るなどから、指令所の判断が後手に回ったものだと思われる。結果的に、小火を恐れて大火を起こすような格好となってしまい、運行管理のあり方が問われる事件となった。

近年は沿線上で運行障害が発生した場合、始発駅(東京駅、名古屋駅、新大阪駅)での段階から列車の運転を見合わせる措置を執っている。但し山陽新幹線ではこの限りではなく、新大阪駅での折り返し運転になることが多い。

[編集] 歴史

y-zダイヤとは、片道1時間当たり最大「ひかり」y本・「こだま」z本、x-y-zダイヤとは同様に、「のぞみ」x本・「ひかり」y本・「こだま」z本運行することを意味する。

[編集] 国鉄時代

  • 1956年(昭和31年)5月10日 : 国鉄が東海道新幹線の実現可能性調査のため調査チームを設置
  • 1958年(昭和33年)12月19日 : 建設計画が承認される。
  • 1959年(昭和34年)4月20日 : 着工(起工式)
  • 1961年(昭和33年)5月1日 : 世界銀行が東海道新幹線の建設プロジェクトに対して、年利5.75%・工事期間の3年半は据え置き、20年間で償還する条件で、8千万ドルの貸し付けを承認される(元利払いは一度も滞ることはなかった)。
  • 1962年(昭和37年) - 鴨宮モデル線区が完成
  • 1964年(昭和39年)10月1日 : 開業。1-1ダイヤ 0系12両編成で最高速度210km/h。東京 - 新大阪間「ひかり」4時間、「こだま」5時間で運行。当時は東京駅新横浜駅小田原駅熱海駅静岡駅浜松駅豊橋駅名古屋駅岐阜羽島駅米原駅京都駅新大阪駅の12駅。
  • 1965年(昭和40年)4月20日 : 静岡県を震源とするM:6.1の地震が発生。静岡市周辺の盛り土が崩れた。
    • 10月1日 : 2-2ダイヤ 増発、「ひかり」・「こだま」30分間隔に。
    • 11月1日 : 路盤安定を受け、東京 - 新大阪間は「ひかり」3時間10分、「こだま」4時間運転に。
  • 1967年(昭和42年)10月1日 : 3-3ダイヤ 増発、「ひかり」・「こだま」20分間隔に。
  • 1969年(昭和44年)4月25日 : 三島駅開業。これにより「こだま」は東京 - 新大阪間4時間10分に。
    • 10月1日 : 翌年の大阪万博をにらみ、あらかじめ臨時「こだま」をダイヤを組み込んだ3-3(変則3-6)ダイヤ(通常は3-3ダイヤ、多客期は「こだま」を増発し3-6ダイヤ)に。
    • 12月8日 : 「ひかり」16両編成運転開始。
  • 1972年(昭和47年)3月15日 : 山陽新幹線新大阪 - 岡山間開業。4-4ダイヤ 「ひかり」・「こだま」15分間隔、「ひかり」毎時3本が岡山へ直通。
    • 6月29日 : 「こだま」、16両編成運転開始。
    • 10月2日 : 「ひかり」、3往復が米原に新規停車。
  • 1974年(昭和49年)12月11日 : 新幹線総点検のため東京 - 新大阪間が午前中運休。翌年2月までに4回実施。
  • 1975年(昭和50年)3月10日 : 山陽新幹線岡山 - 博多間開業。東京駅ホーム増強工事が間に合わず変則4-4ダイヤ(5-5ダイヤから「ひかり」・「こだま」各1本を間引き)。
    • 7月 - 東京駅3ホーム体制完成を受け5-5ダイヤに移行、「ひかり」・「こだま」12分間隔、「ひかり」毎時4本が山陽新幹線へ直通、「ひかり」1往復が新横浜・静岡に新規停車。
  • 1976年(昭和51年)2月25日 : 若返り工事のため東京 - 新大阪間が午前中運休。1981年まで43回実施。
  • 1976年(昭和51年)7月1日 : 「ひかり」1往復が新横浜・静岡に新規停車。
  • 1980年(昭和55年)10月1日 : 「ひかり」を小田原・浜松・豊橋・岐阜羽島に新規停車。
  • 1981年(昭和56年)5月15日 : 世界銀行からの借入金を完済
  • 1984年(昭和59年)4月11日 : 「こだま」は利用者減少で12両に減車を始める。
  • 1985年(昭和60年)3月14日 : 6-4ダイヤ 「ひかり」が新横浜に毎時2本・静岡に毎時1本・小田原・熱海・三島・浜松・豊橋のうち2駅に毎時1本停車、余裕時分の見直しなどにより東京 - 新大阪間「ひかり」3時間8分、「こだま」毎時1本を東京駅 - 三島駅間に短縮。
    • 10月1日 - 2階建て新幹線100系登場。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 - 国鉄最後のダイヤ改正。最高速度を220km/hに引き上げ、東京 - 新大阪間「ひかり」2時間56分運転とする。

[編集] JR東海発足以後

  • 1987年(昭和62年)4月1日 : 国鉄分割民営化により当新幹線の運営をJR東海が継承。
  • 1988年(昭和63年)3月13日 : 新富士駅掛川駅三河安城駅開業。JR移行後初のダイヤ改正を実施。東京 - 新大阪間最終の「ひかり」2時間49分で運転。カフェテリア営業開始。
  • 1989年(平成元年)3月11日 : 7-4ダイヤ 「ひかり」増発。2階建て車両4両の「グランドひかり」登場。
    • 4月29日 : 好況により「こだま」は再び16両に。「こだま」指定席車両を「2&2シート」改造実施(1990年度中に完了)。
  • 1992年(平成4年)2月 : 100系の新造投入を終了し、300系の新造投入が始まる。
    • 3月14日 - 300系「のぞみ」1日2往復登場。最高速度270km/h、東京 - 新大阪間2時間30分運転。朝の下り301号は新横浜停車、名古屋・京都通過。8-3ダイヤ 日中の「ひかり」増発、日中の東京 - 三島間「こだま」設定廃止。
  • 1993年(平成5年)3月18日 : 1-7-3ダイヤ 「のぞみ」毎時1本、博多へ直通運転開始。「ひかり」1本を「のぞみ」に置き換え。
  • 1995年(平成7年)12月27日 : 三島駅で乗客の転落死亡事故発生。三島駅乗客転落事故を参照。
  • 1996年(平成8年)3月16日 : 2-7-3ダイヤ 「のぞみ」東京 - 新大阪間で続行便を設定。米原停車の「ひかり」を岐阜羽島にも停車、東京 - 新大阪間「こだま」の一部を名古屋止まりとする。同「ひかり」には300系を限定使用し、その性能を活かし所要時間の増加を抑える。また、この頃から昼間の「こだま」に100系が使われるようになる。
  • 1997年(平成9年)11月29日 : 500系「のぞみ」東海道新幹線に乗り入れ開始。米原・岐阜羽島停車の「ひかり」に加えて、静岡停車の「ひかり」にも300系を使用。朝の下り名古屋・京都通過の「のぞみ」廃止。
  • 1998年(平成10年)10月 : 300系の新造投入を終了。
  • 1999年(平成11年)3月13日 : 700系「のぞみ」登場。この頃から長距離「ひかり」にも300系を投入。
    • 9月18日 : 0系さよなら運転、引退。
    • 10月1日 : 2階建て車両2両食堂車付きの100系X編成引退。
  • 2000年(平成12年)3月10日 : 食堂車・ビュッフェがこの日を最後に営業終了。
  • 2001年(平成13年)2月 : 昼間の「こだま」に300系が使われるようになる。
    • 10月1日 : 東京 - 新大阪間の「ひかり」1本を「のぞみ」に置き換えることで「のぞみ」30分間隔に、3-6-3ダイヤ移行。この改正で100系が東京駅発着の「ひかり」から撤退。
  • 2003年(平成15年)9月16日 : 100系さよなら運転、引退。カフェテリアも廃止。

[編集] 品川駅開業以後

  • 2003年(平成15年)10月1日 : 7-2-3ダイヤ 品川駅開業による大規模なダイヤ改正実施、「のぞみ」を主体とするダイヤに。なお、この改正で東京発の列車は少なくとも品川か新横浜の片方には必ず停車することになり、開業以来設定されていた東京 - 名古屋間ノンストップの列車はなくなった。この改正でのぞみ・ひかりで営業していたサービスコーナーが営業中止になり、新幹線車内での車内販売以外での供食営業が完全に消えた。また、小田原駅・三島駅・浜松駅・豊橋駅で「ひかり」の停車本数が増加した。
  • 2005年(平成17年)3月1日 : 8-2-2(3)ダイヤ 運用実績の少なかった予定臨時「こだま」ダイヤを廃止し「のぞみ」に置き換え、「のぞみ」の品川駅への停車列車を増加。朝の上りと夜の下りは1時間あたり最大13本運転に。
  • 2006年(平成18年)3月18日 : デジタル式ATC-NS導入。
  • 2007年(平成19年)7月1日 : N700系が運用開始。東京 - 新大阪間最短2時間25分に。また、この改正で初の品川始発列車として品川6:00発の「のぞみ」99号博多行きが運行開始。朝の新横浜停車の「のぞみ」と「ひかり」が増加。
  • 2008年(平成20年)3月15日 : 毎時2本の博多直通の「のぞみ」のうち1本がN700系での運転に。すべての東海道新幹線の列車が品川・新横浜停車となる。新横浜始発広島行きの「ひかり」新設。 また、昼間の「こだま」に700系が使われるようになる。

[編集] 今後の予定

  • 2009年(平成21年)度春 : 車内でのインターネット接続サービス開始予定。
  • 2009年(平成21年)度 : 山陽新幹線直通の「のぞみ」がすべてN700系で運転される予定。
  • 2013年(平成25年)度 : 新大阪駅改良工事が完成

[編集] 東海道新幹線を取り巻く状況の推移

  • 1993年9月 : 首都高速湾岸線の空港中央出入口 - 東海JCT間が開通し羽田空港へのアクセスが改善
  • 1994年9月4日 : 関西国際空港開港
  • 1996年6月 : 航空会社が一定の範囲内で自由に運賃を決められる「幅運賃制度」を導入
  • 1997年 : 航空各社がマイレージサービスを本格導入
    • 3月 : 羽田空港のC滑走路が移転・拡張され発着枠拡大
    • 4月1日 : 大阪モノレール線が伊丹空港に乗り入れ
  • 1998年11月18日 : 京急空港線が羽田空港に乗り入れ。
  • 2000年2月 : 改正航空法が施行され、航空運賃が認可制から届出制へ移行
  • 2005年2月17日 : 中部国際空港(セントレア)開港
    • 3月 : スカイマークエアラインズが羽田 : 関空線(2006年に撤退)に参入する(これにより航空運賃の値下げが本格化する)。
    • 3月25日 : 9月25日 : 愛知県で愛・地球博開催
  • 2006年2月16日 : 神戸空港開港
  • 2007年8月2日 : 関西国際空港の第二期工事が完成し、発着可能本数が増加。
  • 2009年3月 : 富士山静岡空港開港予定
  • 2010年10月 : 羽田空港の新D滑走路が完成・供用開始され、発着枠が拡大する予定
  • 2011年春 : 九州新幹線の博多 - 新八代間が開業予定。しかし東京 - 鹿児島中央間の直通列車は設定されず。

[編集] エピソード

[編集] 初列車

1964年10月1日の開業初日に、上り初列車ひかり2号(新大阪午前6時発)の乗客がビュッフェ車にあった速度計の周辺に集まったため、運転士の大石和太郎は張り切りすぎて、直線区間では最高速度210km/hで連続運転した。しかし開業当時は相当に余裕のあるダイヤだったため、新横浜駅を所定より5分も早く通過してしまった。終点の東京には定刻通りの到着を命じられていたため、現在の品川付近 - 東京では山手線に抜かされてしまうほど速度を低くしなければならなかったという逸話が残っている。

[編集] 地名

静岡県田方郡函南町には「新幹線」という地名が存在する。これは戦後の新幹線計画からの地名でなく、戦前の弾丸列車計画時代に新丹那トンネルの工事を行うための従業員宿舎が置かれた場所である。工事終了後、従業員宿舎は撤去されたが、その後同地に住宅団地が作られ「新幹線」という地区が生まれることとなった。同地区には新幹線公民館や「幹線下」という名のバス停も存在する。

東京都国分寺市鉄道総合技術研究所のある場所の地名は「光町」である。新幹線開発を記念し、東海道新幹線の列車愛称「ひかり」から付けられたという。

[編集] 新幹線の線路を先に走った阪急電車

京都駅 - 新大阪駅間の一部で、東海道新幹線は阪急京都線と高架で並行している。新幹線の建設に際し、元は高架ではなかった阪急線の近くに新幹線の高架を建設することになったのだが、淀川沿いで脆弱な地盤という事もあって、工事で阪急線が地盤沈下する可能性があった。そのため、阪急線の高架化工事(大山崎駅 - 上牧駅間)も同時に施工し、並行させる事になった。

その過程で、東海道新幹線の開業前の1963年4月 - 12月の間、先に完成していた東海道新幹線の高架線路を阪急線工事中の仮線として用いて、仮設の駅ホームも設置して暫定的に阪急電鉄(当時は京阪神急行電鉄)の車両を走らせていた。これは阪急電鉄の路線が、新幹線と同様の標準軌だからこそなしえた事であった。

よって新幹線の「線路」を走った初の営業列車は、阪急京都線の列車となる。

なお、この時期に同線に乗車した川島令三の証言によれば、初期のうちは地盤が固まっていないため減速運転を行っていたものの、後期になると京都線の最高速度である110km/hで走行するようになったとされている。

その後、阪急線用の高架線路も完成した事から、それぞれの線路は本来の目的に使われるようになった。

[編集] 岐阜羽島駅

詳細は鉄道と政治#中山道ルートと岐阜羽島駅(東海道新幹線)を参照

一般には大野伴睦による政治駅であり、この位置に駅を作るためにルートを曲げたとまで言われるが、地図を見れば明白な通り岐阜市を通ると大きく迂回することになり、それを避けるため国鉄は現ルートを決定し、なおかつ関ヶ原でトラブルを起こした車両を退避させ乗客を降ろす駅を作ることとしたが、ここで誘致合戦が勃発。これを避けるために大野伴睦の手柄で駅が決まったという風評を否定しないことを条件に地元説得を依頼したのが真相である。 同様の事例に、建設の優先順位決定権が国鉄にあるにも関わらず田中角栄の力のみで建設が決定したとされた上越新幹線がある。


[編集] メディアへの露出

[編集] 広告

国鉄の分割民営化後、東海道新幹線がJR東海の重要な収益源となったこともあり、JR東海は全国向けに『シンデレラ・エクスプレス』をはじめとする「エクスプレス」シリーズとして東海道新幹線のイメージ広告を展開した。1987年から1992年までの間に以下のシリーズが作成されている。各CMの詳細はそれぞれの項目を参照のこと。

また、2003年の品川駅開業時には『AMBITIOUS JAPAN!』と銘打って久々に全国的キャンペーンを展開。車内チャイムの変更や700系の先頭車にキャンペーンロゴを掲出するなど、メディアにとどまらない広告戦略がとられた。

また、東海道新幹線とは特定されていないものの、1993年からJR東海が展開する『そうだ 京都、行こう。』キャンペーンも首都圏を中心に東海道新幹線を強く意識させているキャンペーンであるといえよう。

[編集] テレビドラマ

東海道新幹線が主な舞台となったドラマも複数制作・放映されている。

[編集] 脚注

  1. ^ 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2008年2月号(Vol.800)p.145「日本の高速鉄道 - その軌跡と今後の展望 -」高津 俊司、土井 充
  2. ^東海道・山陽新幹線の新型車両「N700系」にインターネット環境」 INTERNET Watch 2006年3月31日
  3. ^東海道新幹線の新しいサービスについて ~N700系 インターネット環境の充実などについて~」 東海旅客鉄道 2006年6月28日
  4. ^ https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/jyunryuudou/download.html
  5. ^ データでみるJR西日本2006 P77西日本旅客鉄道 ]による
  6. ^ 平成17年度 貨物・旅客地域流動の概況 P104-106国土交通省統計資料]による
  7. ^ 旅客地域流動調査より
  8. ^ 本線を高架橋とせず盛り土構造のままとし、新駅の関連部分を高架橋で現行の本線に沿わせる工法。掛川駅がこの方式で建設されたため、一部では掛川方式と言われる。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ


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