多摩川競艇場
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多摩川競艇場(たまがわきょうていじょう)は東京都府中市にある競艇場である。
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[編集] 概要
住所は東京都府中市是政4-11、JRA東京競馬場の南東に位置する。施設所有者は西武グループの子会社である西武建設。施行者は青梅市と東京都四市競艇事業組合であるが、所在地の府中市は平和島競艇場を運営しており、多摩川競艇場と直接の関係はない。
マスコットはカワセミをモチーフとした「ウェイキー」で、航跡を意味する英語の「Wake」に由来する。
周年記念(GI)として夏から秋にかけて「ウェイキーカップ」が行われる。また正月には「新春特別かどまつ賞」、ゴールデンウィークには「多摩川さつき杯」、お盆には「大郷葉月杯」が行なわれている。女子リーグ戦の名称は「モーターボートレディスダービー」。企業杯(GIII)として、「サントリーカップ」が行われる。電話投票コードは05#。
多摩川河川敷の砂利採掘場、および旧多磨村立中学校跡地を利用して造成され、1954(昭29)5月に完成、同6月9日に初めてレースを開催した。当初は府中競艇場と呼ばれていたが、翌1955(昭30)年5月9日に多摩川競艇場と改称している。開場に際しては地元で反対運動が起こり、多磨村(府中市の前身である三つの自治体の一つ)村長のリコール騒ぎに発展した。開設当初はプールの水が地下に浸透してしまうなど、レース実施は困難を極めたが、その後の高度経済成長期に売上を伸ばし、1967年には一日の売上が初めて1億円を突破した。最盛期の1990年度には年間売上1295億円、入場者174万人を記録、収益は130億円に達している。
一方バブル崩壊以降は売上、入場者ともに激減し、1998年度には入場者120万人、売上660億円と最盛期の半分程度となった。翌年からは赤字に転落、一般会計に繰り出しの出来ない時期が続いた。その後、数百人に及ぶ従業員のリストラ、西門一帯の閉鎖など徹底的な経費削減により赤字を脱するが、本場の収支は依然赤字であり、場外の受託収入によってそれを補うという状態が続いている。直近の2007年度売上は387億円と最盛期の三分の一以下となり、また一日の売上が1億円を切る日も現れ始めた。青梅市の場外舟券売り場であるボートピア大郷も赤字運営となっている。
競艇場の所有者である西武グループは財政再建のために資産処分を進めており、競艇場周辺にある駐車場などの所有地も、宅地として順次売却されている。また最寄り駅である西武多摩川線競艇場前駅の一日当たりの平均乗降人員数は、1996年度の4,534人から2007年度の2,699人へと、10年あまりの間に首都圏では稀な急減ぶり(年間あたり67万人減)を示しており、現在この平均乗降人員数は、東京都内の西武鉄道全駅の中でワーストワンの数字となっている。送迎バスの出ている京王線多磨霊園駅の乗降人員も、1995年度の12,344人から2006年度の11,158人に減少している(年間あたり43万人減)。これら内外のネガティブな要因により、競艇場の今後の存廃に関しては予断を許さない状況にある。
競艇場の一部敷地(現在のプールの東側半分)は、今後の都市計画の中で公園用地に指定されている。このプランはネット上で公開されている府中市、および東京都都市整備局の都市計画において閲覧が可能である。 府中市都市計画 左下の川原緑地が多摩川競艇場の一部
[編集] 施設の特徴
スタートラインから1マークよりにはアプローチスペースが設けられており、1マーク周辺の攻防を近くで眺めることができる。イベントスペース(イーストスクエア風)は2マーク側にあり、比較的こじんまりとしているが、大きなレース等のときに芸能人がゲストとして呼ばれてショーを行うときには近くで見ることができる。以前はスタートライン5メートル前に泡のラインを作ってスタートの大まかなタイミングがファンにもわかるようになっていた。
なお、千葉県市原市にあるボートピア市原で当競艇場で行われる四市組合が主催するほぼ全てのレースと、青梅市が主催する一部のレースの舟券を購入することが可能である。
[編集] 水面の特徴
以前は砂利を採取していた場所を競艇場に転用したものである。多摩川が近いことから、多摩川の水を引き込んでいると思われがちだが、実際は1マーク側にある井戸からの水を使用している。対岸に防風林が設置されており、水面は風の影響を受け難く荒れることが少ないことから、「日本一の静水面」というニックネームがつけられている。エンジンは消音エンジンであり、1コースが弱くまくりが良く決まることで有名である。
また関東の競艇場の中では水面が一番広く、比較的走りやすい競艇場であることから女子戦が盛んであり、JAL女子王座決定戦競走の開催回数は一番多い(2007年現在)。また、男子選手と女子選手を半数ずつ集めて、それぞれの優勝者を決めるダブル優勝tvkカップや、男女別に予選を行い、男女同数選手で優勝戦を行なう優木まおみ杯も行われている。また、優勝戦1号艇はポールポジションといわれているが多摩川の場合は他場に比べてその勝率は低く、しかも2007年には数多くの有力選手が敗退しており「魔の優勝戦1号艇」「多摩川の優勝戦1号艇には魔物が潜んでいる」とも云われている。
[編集] 過去のSG開催実績
※一番右は優勝者
- 第9回全国地区対抗競走(1963年) 北川一成
- 第11回全国地区対抗競走(1965年) 大島忠行
- 第35回全日本選手権競走(1988年) 今村豊
- 第6回グランドチャンピオン決定戦競走(1996年) 高山秀則
- 第44回モーターボート記念競走(1998年) 長岡茂一
- 第47回モーターボート記念競走(2001年) 市川哲也
- 第40回総理大臣杯競走(2005年) 笠原亮
なお、客の競合を避けるためか、東京競馬場で行われるGI競走(中央競馬におけるグレード制導入以前となる1983年までの相当競走を含む)当日と多摩川競艇場でのSG競走(1988年4月の競艇におけるグレード制導入以前の相当競走を含む)最終日が重複した例は無い。東京競馬場以外での中央競馬GI競走当日と多摩川競艇場でのSG開催最終日が重複したのは、上述の第40回総理大臣杯競走が初めてであった(当日は中京競馬場で高松宮記念が開催された)。
[編集] 地元の有力選手
[編集] アクセス
- 西武多摩川線競艇場前駅下車。
- JR府中本町駅から無料送迎バス(ただし、休日は下車客の大半が東京競馬場に行く人なので注意が必要)。
- JR府中本町駅から往路無料タクシー運行(日・祝日のみ)
- 京王線多磨霊園駅から無料送迎バス。
[編集] 外部リンク
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