勝山慎司
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勝山 慎司(かつやま しんじ、1980年6月11日 - )は、日本のお笑いタレント、歌手。滋賀県草津市出身。血液型O型。福岡県柳川市に生まれ、幼い頃に滋賀県草津市へ転居。同市の新堂中学校を卒業。さらにその後、大阪府高槻市へ引っ越して、私立金光第一高等学校(現・金光大阪高等学校)を卒業。大阪NSC23期生で、所属事務所は吉本興業(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)。漫才コンビ「勝山梶」の一員(ボケ担当)でもある。ピン芸人としてムード歌謡ネタを披露する際には「ムーディ勝山」(ムーディかつやま)の名で登場する。
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[編集] 芸風
[編集] ムーディ勝山としての芸風
- 現れると自己紹介と「自作のムード歌謡をお聞かせします」との挨拶を述べ、「ミュージック、スタート!」の声と共にムード歌謡風のネタをア・カペラで歌う。
- 外見的な特徴は、横に伸ばしたちょび髭。服装は常に白いタキシードと黒の蝶ネクタイ、髪型はポマードを付けたような横分けで、右手に金色や銀色等の派手な色のマイクを持っている。左手を腰のあたりで肘を曲げ拳を握ったポーズをとり、真顔で一点を注視したまま持ち歌(ネタ)を披露する。
- 大した意味はない事や、特に取り上げるほどの内容でもないのだが、聞いている側がツッコミを入れずにはいられないような表現の歌詞で、歌の最後には必ず「♪あ~あ~(この)○○○~」というフレーズが入る(○○○には演歌・歌謡曲のタイトルや歌にありがちな(しかし直前までの歌詞には全く関連しない)地名が入る(※ 具体例:東京砂漠、鳥取砂丘、神戸ポートピアランド、横浜ベイブルース、知床半島、諏訪湖祭り、他)。
[編集] これまでの経歴
- 大阪NSCの23期生としてお笑いの道に進む。2005年にNSCでは1期上だった梶剛と『勝山梶』としてコンビを組む。
- 2006年6月、NSCやはり1期上のダイアン・津田篤宏の結婚披露宴パーティー会場にて、特技の歌を使った宴会芸として「右から来たものを左へ受け流すの歌」を披露した様子が、ヨシモトファンダンゴTVにて「ダイアン津田の結婚披露宴パーティー」という特番として放映された。これをきっかけに番組関係者からオファーが来るようになり、テレビでの露出が増える。
- さらにヨシモトファンダンゴTV内のヨシモト∞大阪2部若手芸人ネタコーナーにて、司会のブラックマヨネーズらの前で「右から左へ受け流すの歌」を歌いきり、それまで名乗っていた『DJ KATUYAMA』より、『ムーディ勝山』の名前が浸透するようになった。
- 2006年から2007年にかけての年末年始特番は「オールザッツ漫才」(毎日放送)「さんまのまんま2007年新春スペシャル」(関西テレビ)に出演した。勝山本人はこれがブレイクのきっかけだと語っている。そしてオールザッツ漫才2006で「右から来たものを左へ受け流すの歌」を披露した際審査員であった陣内智則らの目に止まり、陣内の結婚式2次会に呼ばれる。
- 「ドッカ~ン!」(TBS)で初のレギュラー出演番組を獲得。「歌う工場見学先生」として製品のできる過程をムード歌謡に乗せて紹介しており、「コアラのマーチ」や、「ひよ子」、「タイヤ」ができる過程を歌っていた。
[編集] 出演番組
[編集] テレビ番組
- 爆笑レッドカーペット(フジテレビ、不定期)キャッチコピーは「浮世離れなムード歌謡」。コラボカーペットで、とろサーモン久保田和靖と共演
- エンタの神様(日本テレビ、不定期) キャッチコピーは「平成ロマンの歌謡ショー」
- ドッカ~ン!(TBS、2007年)
- 麒麟の部屋(毎日放送、2007年)
- 森田一義アワー 笑っていいとも!(フジテレビ、2007年5月24日)
- メントレG(フジテレビ、2007年6月3日)
- はねるのトびら(フジテレビ、2007年7月4日)
- 第58回NHK紅白歌合戦(NHK、2007年12月31日)
- 24時間あたためますか?〜疾風怒涛コンビニ伝〜(日本テレビ、2008年3月15日)
- ライオンのごきげんよう(フジテレビ、2008年5月23日)
[編集] 声優
[編集] CM
- エプソン「新カラリオ・プリンタ」(2007年9月 - 、長澤まさみと共演。しかし合成で、実際に共演したわけではない)
- ミツカン「鍋のだし」(2007年10月 - 、声のみ)
- マクドナルド「グラタンコロッケバーガー」(2007年11月 - 、声のみ)
- 日産自動車 「キューブ」(2007年10月27日 - 、声のみ)
[編集] その他
- 正しい表記は「ムーディ勝山」だが、テレビなどで「ムーディー勝山」と誤って呼ばれることが多々ある。本人はあまり気にかけていない、との話も流布していたが、2007年9月11日放送の『ロンドンハーツ』の格付けしあう男たちのコーナーで、小島よしおにワースト1位にランクさせられた際に『ー』をつけた記述に「失礼だな!」と激怒していた。なお「ムーディ」表記で強調するようになったのは「ちちんぷいぷい」出演以後である。
- よく友達などから「阿部寛に似ている」等とも言われるらしく、そのため、「ちちんぷいぷい」にて『そうですねぇ、僕は良く友達から阿部寛に似ていると言われます』と発言、その後観客の多くはは「ええ…!?」や「確かに似ているかも」、「ああ…」等と漏らしていた。
- 「ちちんぷいぷい」出演時に「ムード歌謡は昔から好きで」と語っていたが、主に誰の歌が好きだったか聞かれると数秒の間を置いた挙句「石原裕次郎さんとか…」と発言しており、ムード歌謡自体にはあまり詳しくない。
- 部屋の模様替え中にテレビラックを動かしていたときに浮かんだという説もある[1]。
- 最近ではムード歌謡関連の企画に呼ばれることもあるらしいが、上記の通り知識があまりないため話題についていけないことが多いと言う。また、ライオンのごきげんようでは梅宮辰夫に「ムード歌謡は歌えないの?」と突っ込まれた(その際は内山田洋とクール・ファイブの「東京砂漠」を歌い、梅宮を納得させた)。
- 学生時代は野球部に所属。
- ファンクラブにも入っていたほどのMAXの大ファンである。特にお気に入りはNana。2007年8月15日、ジャイケルマクソン(MBS)にて共演を果たし、披露したムーディソングで、史上初、右から来たMAXを受け止めた。
- aikoの大ファンでもあり、素人時代に彼女が司会をつとめるラジオ番組にリクエストをしたことがある。ただし単なる曲のリクエストではなく、aikoと口じゃんけんをし、あいこ(名前にちなんだ洒落)になると15秒間会話が出来る権利を獲得するというコーナーだった。ムーディは見事あいことなり権利を獲得したが、あまりの嬉しさに舞い上がってしまい、「うっわぁ~aikoや~」と15秒間奇声をあげ続けて結局まともに会話が出来なかった。
- CM初出演となったエプソンCMでは、CM内で紹介しているプリンターに勝山梶のプロフィール写真が使用されている。
- 2007年1月28日に「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」(日本テレビ)にて毎年行われているガキの使い大新年会にて山崎邦正プレゼンツで行われた「山-1グランプリ」のコーナーに出場。審査委員長である山崎の「浜田さんの突っ込みドカーン、君の歌ドカーン、出来上がってるんです。そんな怖い若手はいらない!」という理由により獲得点数は20点満点中11点と無惨な結果に終わる。なお優勝はにしおかすみこだった。
- 2007年5月24日の木曜コーナー「人間プロファイリングQ ハメ込みナンバーズ」に出演し、2006年の年収が24万円である事や、交際している女性の話などを明かした。その際、交際相手がいるという事をやたらと強調し、出演者の顰蹙を買った。
- 第58回NHK紅白歌合戦には、ムード歌謡の第一人者である「前川清とクールファイブ」にコラボする形で出演。クールファイブと共に違和感なく前川のサポートを勤め上げるが、歌の後半では、前川がムーディを見て笑いを漏らす場面も見られた。
[編集] 持ち歌
歌詞のレパートリーは10近くあるが、基本的にメロディはほとんど同じで、城みちるの「イルカに乗った少年」に似たものである。なお、ネタは携帯に吹き込んで作っているという。
- 右から来たものを左へ受け流すの歌
- フルコーラスバージョンでは6分程の長さがある。勝山はタイトルを『右から左へ』と略されることにとても不満を感じているというが、自分自身も直前にイントロを忘れてしまい、近くにいた芸人に確認するなど、案外いい加減な扱いをしている。
- 本人曰く、「歌のタイトルには、みなさんも悲しみや不安を受け流して欲しいという意味合いがある」[2]。
- 「右から来たものは何か」という質問に対して、常に「ご想像におまかせします」と答えているが、「自分では何が来たと思って歌っているのか」と聞かれた際には「ポップコーン」と答えている[3]。
- 2007年5月16日以降iTunes Storeでも販売されている。またカラオケにも収録されており、「ミュージック、スタート!」「CHARA CHA CHA CHARA CHA…」なども全て歌詞とされている。
- 上から落ちてくるものをただ単に(ただただ)見ている男の歌
- 2006年11月3、4日にヨシモトファンダンゴTVにて放送された「ヨシモトファンダンゴTV6周年特番 29時間生TV」の中の「baseよしもと男芸人祭り」にて披露。2006年のオールザッツ漫才にて司会の陣内智則から無茶振りをされた際に歌詞ができた。
- ちなみに、「落ちてくるもの」は「片方が外れた蛍光灯カバー」である[4]。
- 数字の6に数字の5を足したの歌
- カレーライスがすごくおいしいことを知ってほしい歌
- 2日前から後頭部に違和感がある男の歌
- 2007年3月18日の「爆笑レッドカーペット」(FNS)にて初披露。他に「後頭部に違和感を感じた歌」や「後頭部に違和感がある男の歌」もある。
- これは勝山自身のことを歌った歌で、現在も後頭部には少し違和感があるらしい[5]。
- 37歳の歌
- 2007年2月「メッセ弾」にて、メッセンジャー黒田の37歳の誕生日を祝って、あいはら、ビッキーズ須知を前に歌ったもの。
- 嫁はんがチョイスしたシャツを着てるの歌
- 犬井ヒロシとのコラボ。バッファロー吾郎木村について歌ったもの。
- 窓から虫が入ってくるのを気にしない女の歌
- 19時に始まり21時半に終わる披露宴の歌
- 2007年5月30日、陣内智則・藤原紀香の披露宴で披露した歌。
- 窓から虫が入ってくるのを気にしない歌
- 死相の歌
- 「ロンドンハーツ」2007年7月3日放送分、名物企画「格付し合う○○たち」でこの芸人の子供は産みたくないランキングの一般女性ランクワースト2に自分が入った際、理由に「死相が見えそう」というのがあり、逆にこれをネタにしたもの。その結果、次長課長の河本準一、宮川大輔などから不興を買った。
- ただ単にキノコの事を歌った歌
- ネタ帳に記載されていた歌。「リンカーン」の企画「芸人ネタ帳検問」(2007年7月17日放送分)において披露され、雨上がり決死隊より「OK」の判断を与えられる。
- 100万円の歌
- 2007年7月21日放送分の『エンタの神様』にて披露した新曲。他の曲とはメロディなどが異なり、最後は他の曲のような最後の締めの歌詞が「フフッフ?」になっている。
- ポッポの歌
- 『エンタの神様』で披露した新曲(2007年8月11日放送分より)。メロディは『100万円の歌』と同じ。最後の締めの歌詞はない。
- もう少ししたら寝返り打ちますの歌
- 『エンタの神様』で披露した曲(2007年9月15日放送分より)。メロディは『右から来たものを左へ受け流すの歌』と同じ。
- フトンの歌
- 『エンタの神様』で披露した新曲(2007年11月3日放送分より)。メロディは『100万円の歌』と同じ。
- パチンコのパを抜いて言ってみての歌
- 『エンタの神様』で披露した新曲(2008年1月26日放送分より)。メロディは『100万円の歌』と同じ。
[編集] ボツ作品
- 無意識のうちにフランス人にプレッシャーをあたえる歌
- タイトルのみ決まっていてただいま製作中とのことだったが、その後ボツになった。内容は「顔が濃い」と言われる自らのことを歌ったもの。
- とろサーモンの久保田和靖が「おさわりパブのマイクパフォーマンス」とのコラボレーション
- 朝日放送の特番「しゅんげー!ベスト10」で無理やり先輩の久保田からコラボさせられたがまったく受けず、司会を務めたケンドーコバヤシが久保田に対し「"尻馬に乗る"という言葉の最悪の用例」と評するほどだった。後に『爆笑レッドカーペット』で披露した際はウケている。ただし、放送時間の都合から久保田のネタは歌詞のリアルさが抑えられていた。
[編集] 脚注
- ^ なるトモ!の「麒麟の楽屋です!」より
- ^ 「ザ・ワイド!」2007年5月4日放送分での発言
- ^ 「ジャイケルマクソン」2007年6月13日放送分より
- ^ 2007年7月7日放送、バニラ気分!『マツケン・今ちゃん・オセロのGO!GO!サタ』より
- ^ 2007年5月4日放送、「ザ・ワイド!」より