ノルウェーの歴史
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[編集] 概史
[編集] 古代からヴァイキングの時代
現在のノルウェーの地は暖流の影響で比較的温暖で、古代から人が居住していた。紀元前4世紀には北ゲルマン系のノルマン人(ノール人)がこの土地に定着し、それが、今のノルウェー人の基礎となる。 8世紀のヴァイキングの時代にはデンマーク・スウェーデンヴァイキングとともに、海外に通商、略奪、探検で進出し、アイスランド、グリーンランド、さらにシチリア、ロシア、ノルマンディーへと移住した。
[編集] ノルウェー王国の興亡
9世紀の終わりにはハーラル1世が沿岸部を統一し、ノルウェー最初の統一王国が成立したとされる。10世紀の終わりにはキリスト教がもたらされたものの、古代の北方信仰が根強く残った。スカンジナビア最初の統一王国のひとつでもあったノルウェーであるが、王家での権力闘争が激化し、11世紀にはデンマークのクヌート1世の北海帝国に併合された。
12世紀末には独立を回復。スヴェッレ朝のもとで世襲王国が確立され、王国は13世紀後半には最盛期を迎えた。その支配は、スカンディナヴィア半島の3分の2、アイスランド、グリーンランドに及んでいた。しかし、14世紀末には黒死病の流行とベルゲンを通じたハンザ同盟による経済的支配、スヴェッレ朝の断絶でノルウェー王国は衰微し、14世紀末のデンマークのマルグレーテ1世によるカルマル同盟のもとでデンマークの支配を受けた。16世紀には宗教改革とともにルター派が伝来し、1536年にはデンマークの州の地位に落とされた。(デンマーク=ノルウェー)。
[編集] 民族主義の近代
19世紀にはフランス革命、ナポレオン戦争の影響はこのノルウェーにも及び、民族主義に基づく独立が模索された。デンマークがナポレオン戦争で敗戦国になり、1814年のキール条約でノルウェーがスウェーデンへ割譲されることになると、ノルウェーは独自の憲法を制定し、独立を試みたが列強はこれを承認しなかった。スウェーデン王太子カール14世ヨハンの軍に屈服したノルウェーは、同年11月にモス条約を結び、スウェーデンのベルナドッテ朝の支配を受けることになった。しかしノルウェーは、スウェーデンの立憲君主制のもとで独自の政府および議会ストーティングを開く事を許され、自立の道を歩んでいく(スウェーデン=ノルウェー)。
この新たな同君連合のもと、ノルウェーは国内政治を改革し、海運、製鉄、造船、漁業などの諸産業を振興していった。 19世紀中葉、北欧全土で沸き上がった汎スカンディナヴィア主義にノルウェー国民も共鳴したが、最終的に挫折した。以後、ノルウェーは、スウェーデン政府からの自立を目指す様になり、1890年頃から独立を模索する様になった。 1905年にはノルウェーは同君連合の解消を宣言。国民投票での圧倒的な賛成とスウェーデンとの交渉の結果、無血の独立を達成した。 ノルウェーはデンマークからカール王子を国王ホーコン7世として迎え、新憲法のもと立憲君主制の新生ノルウェー王国を樹立した。ホーコン7世は第二次世界大戦では国外でレジスタンス運動を指導し、国民の信頼を得た。
[編集] ノルウェーの現在
第2次世界大戦後は独立を回復し、国際連合の原加盟国として初代国連事務総長トリグブ・リーを送り出した。冷戦下では北大西洋条約機構に北欧諸国では唯一加盟したが外国の軍事基地をおかず、非核政策を展開し、ノルディックバランス政策を進めた。1959年にはEFTAに加盟したもののECの加盟は1972年の国民投票で否決された。1992年にも加盟を申請したが国民投票で否決された。
ノルウェーは現在もEUに非加盟であるが、1913年の普通選挙導入時には女性参政権を導入、女性首相もいるなど女性の社会的地位は高く、また他の北欧諸国同様に社会福祉も進んでいる福祉国家でもある。
[編集] 関連項目
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