ベルゲン
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ベルゲン (Bergen、ノルウェー語での発音はバルゲンに近い) とは、ノルウェー王国ホルダラン (Hordaland) 県の中心都市、ノルウェー第2の都市(周辺町村との大合併がなされた)である。人口248,085人(2008年1月1日[1])、面積465.3 km²。北緯60度24分、東経5度20分に位置する。
ノルウェー南西沿岸地方にあり、市街地は静かなフィヨルドに面して広がる。ノルウェー海にはフィヨルドと島で形成される複雑な水路でつながっており、西ノルウェー随一の天然の良港として発展してきた、港湾都市、商工都市。古代はノルウェー・ヴァイキングの拠点が置かれたが、本格的な都市の建設は1070年にノルウェー王オーラヴ・チッレ Olav Kyrreによって自治都市の設置が認められてからのことである。ベルゲン半島の東側から港が形成され、王が時々滞在する街として飛躍的に発展を遂げた。
1240年にはトロンハイム(ニーダロス)に替わってノルウェー王国史上2番目の首都となり、1299年にオスロへ遷都されるまでホーコン・ホーコンソン Håkon Håkonsson王の王宮が置かれた。1236年には、ドイツのハンザ商人によって商館が建てられ、13世紀末には、ハンザ同盟 (Hanseatic League) の四大重要都市として君臨。各地から商人、職工が集まり、現在のブリッゲン (Bryggen) 地区の旧市街(世界遺産)を形成した。ベルゲンの重要性は、ハンザ商人が独占した、ノルウェー海の海産物(特に北部ノルウェーの干しダラ)の交易によるものだった。1830年代まではノルウェー最大の都市であり、現在も西ノルウェーの経済、文化の中心である。
ベルゲンはノルウェー人にも外国人にも人気のある観光都市で、ヨーロッパ最大の客船寄港地の一つである。ベルゲンはフィヨルド探索の拠点として知られ、沿岸急行航路の出発点であり、ベルゲン鉄道の終着駅である。デンマークのハンストホルム (Hanstholm)、ヒルツハルス (Hirtshals)、イギリスのニューカッスル、アイスランド、フェロー諸島へのフェリーも出る。ベルゲン空港フレスラン (Flesland)は、ベルゲンの国際空港である。 ベルゲンには1946年に大学が創設された。ベルゲン大学は、今日では約17000人の学生と、3000人の職員を擁する。また市内には複数の研究所、例えば海洋研究所、NIFES、そしてクリスティアン・ミケルセン研究所 (CMI)がある。また、国の漁業管理庁がある。ベルゲンは1972年にホルダラン県に編入されるまでは、特別市だった。 2000年にはヨーロッパの文化首都にも選ばれた。市内には作曲家グリーグ (Grieg) の家とグリーグホール (Grieghallen) などがあり、世界各地から音楽を学びに留学する学生も多い。
ベルゲンは7人の娘と称されるサンドヴィーク山 (Sandviksfjellet)、ルンネマーネン (Rundemanen)、フロイエン (Fløyen)、ウルリーケン (Ulriken)、レーヴスタッケンLøvstakken、ダームスゴース山 (Damsgårdsfjellet)、リーデルホルン (Lyderhorn)の7つの山に背後を囲まれる。ベルゲンの市章(Bergenを参照)には、この7つの山が市の基礎として描かれている。ベルゲンの古い名前はBjorgvinといい、山間の牧草地を意味する。ベルゲン市内の最高峰は海抜987 mのグル山 (Gullfjellet)で、アルナ地区にある。
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[編集] 姉妹都市
ベルゲンは複数の姉妹都市を有している:
- イェーテボリ(スウェーデン王国)
- トゥルク(フィンランド共和国)
- オーフス(デンマーク王国)
- ニューカッスル・アポン・タイン(イギリス)
- シアトル(アメリカ合衆国ワシントン州)
- アスマラ(エリトリア国)
- スウォンジ、ウェールズ
[編集] 交通
[編集] 関連項目
- ブリッゲン
- グリーグ
- フィヨルド
- フィヨルドクルーズ/北海クルーズ/ヴァイキング・ライン
[編集] 参考文献
[編集] 外部リンク
- ベルゲン公式観光サイト(英語)
- ベルゲンガイド(英語)
- ベルゲン大学ベルゲン紹介サイト(英語)
- ヴァーチャルベルゲン(英語)
- ベルゲン市公式サイト(英語)
- ノルウェー沿岸船(英語)
- ブリッゲン財団(英語)
- ユネスコ世界遺産公式サイト/ブリッゲン(英語)