エースコンバット6 解放への戦火
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ジャンル | フライトシューティング |
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対応機種 | Xbox 360 |
開発元 | バンダイナムコゲームス |
発売元 | バンダイナムコゲームス |
メディア | Xbox360: DVD-ROM |
発売日 | Xbox360: 2007年11月1日 2007年10月23日 2007年11月23日 2007年12月13日 |
価格 | Xbox360: 7,800円(税込) |
対象年齢 | CERO: A 全年齢対象 ESRB: T PEGI: 12+ USK: 12歳未満禁止 |
売上本数 | 10万本 40万本 20万本 |
その他 | Xbox Liveによる体験版配布及びオンライン対戦に対応 北米版タイトルはACE COMBAT 6 Fires of Liberation 日本ゲーム大賞 2007 "フューチャー部門"受賞 ファミ通 プラチナ殿堂入り 米TIME誌 "Top 10 Games of 2007" 9位 OXM Awards 2008 "Best Strategy Or Sim"受賞 |
『エースコンバット6 解放への戦火』(ACE COMBAT 6 解放への戦火、通称エースコンバット6)は、バンダイナムコゲームスより2007年11月1日に発売されたXbox 360用フライトシューティングゲーム。エースコンバットシリーズ国内第8作。シリーズとしては初のXbox 360用作品であり(日本では初めてソニー以外のハードで発売された作品でもある[1])、オンライン対戦にも対応する。
目次 |
[編集] 概要
- ストーリー - 1999年の小惑星ユリシーズ(『大陸戦争』参照)の落下から16年後(2015年)、アネア大陸では隕石の被害による経済破綻で内戦状態に陥っていたエストバキア連邦が軍事政権によって再統一され、被害の少なさから復興を遂げ繁栄を謳歌していた隣国エメリア共和国と共に、大陸は平和への道を歩み始めたかに見えた。しかし、同年8月30日、突如としてエストバキアはエメリアに対して侵攻を開始。首都に飛来する敵機の迎撃任務を受け、エメリア空軍部隊が緊急出撃する中、TACネーム「タリズマン」が所属する戦闘機部隊「ガルーダ隊」にも首都防空任務が発令される。後に『エ・エ戦争』と呼ばれる戦いの始まりであった。
- 舞台 - アネア大陸(2015年〜2016年)。世界観の一部は過去のシリーズと関連があり(時間軸としてはZERO→04→5→6)、アネア大陸はユークトバニア連邦共和国の存在するベルーサ大陸の北に位置する。
- ゲームコンセプトは "The Next Generation of Aces"(意訳:エース達の次世代)。
- ムービーパートは7人の登場人物の視点からエメリア共和国とエストバキア連邦の戦いを描く。
- 今作では、味方にも撃墜判定が有り味方の戦闘機や戦車も撃墜可能になっている(ポイントは入らず、またミッションによって撃墜できない場合もある。戦闘機など大型機ではない航空機は撃墜判定はあっても接触判定がなく、通り抜けるだけとなっている)。
- 1つのステージで最大6つの作戦が同時に進行し、その中からステージ毎に決められた数の作戦をクリアすることでステージの進行が後半に進むという形式である。どの作戦を遂行するかはプレイヤーが選択可能。初心者でも難易度の低い作戦を選ぶことでゲームを進めることが可能。
- 新たに「支援要請」という概念が登場。これを行うことで、同じステージで作戦行動中の味方勢力が総力を結集した援護攻撃を行ってくれる。
- 攻撃手段として敵機の軌道を先読みしてミサイルを発射できる「偏差射撃」、通常ミサイルが敵機に接近するだけでも爆発してダメージを与える「近接信管」が追加されている。
- 通常より急角度で旋回・ヨーが可能となる「ハイGターン」という要素が追加された。敵の攻撃や墜落を回避する際には非常に有効だが、通常の旋回・ヨーよりも急激に減速するため、短時間使用しただけでストールが発生するというデメリットもある。急減速かつ急旋回のような状況下では非常に有効な技術。
- 『ACE COMBAT 5』以来となるチュートリアルモードを収録。また、シリーズ初の機能として撃墜された場合でも「途中からやり直し」が可能となっている他、難易度「EASY」では地面や壁面に接触してもダメージを受けるだけで墜落しない様になる(ただし角度によっては即墜落となったり、狭いところでは衝突時機体が跳ね返ってピンボール状態になりダメージ蓄積で結果的に墜落となることはある)等、初心者向けの設定が用意されている。
- Xbox Liveにより以下の要素が提供されている。
- 4種類のオンラインプレイ
- チームバトル - 2チームに分かれて対戦、相手チームの戦闘機を落として獲得するスコアを競う。
- バトルロイヤル - すべてのプレイヤーが敵同士となり、他プレイヤーの戦闘機を落として獲得するスコアを競う。
- シージバトル - 2チームに分かれて攻撃・防御を交代で行い、標的の破壊と制圧完了までの時間によるスコアを競う。
- コープバトル - 全員で協力してミッションをクリアする
- オンラインランキング
- オフラインモードでは、難易度別・ミッション別のスコア、難易度別の合計スコア、そして総撃墜数が対象。
- オンラインモードでは、モード別・ステージ別の総取得スコアが対象。オンラインモードのランキング上位者には「称号」が与えられ、その中には世界で唯一のものも含まれている。
- 追加機体カラーのダウンロードサービスが展開されている他、オンラインモードのステージについてもダウンロードコンテンツがあることが発表されている。詳細は後述。
- 4種類のオンラインプレイ
- 2008年1月30日に公表された発表時点での世界売上は43.6万本[2]。
[編集] ダウンロードコンテンツ
[編集] 特殊機体
通常の機体とはペイントや性能、特殊兵装の搭載数に違いがある様々な機体が提供されている。ダウンロードした機体は、キャンペーン・オンラインの両モードで使用可能。同じくバンダイナムコが開発した『THE IDOLM@STER』のキャラクターが描かれた機体も用意され、通常の機体の2倍の価格で販売されている。
各パックの中の機体を1つでもダウンロードすれば、オンラインモードで当該パック内の未購入機体に遭遇したさい、その機体の特殊カラーで表示されるようになっている。また、ゲーム中で使用可能になっていない機種がベースの機体であっても、ダウンロードコンテンツで購入した機体は使用可能であるが、特殊兵装は機体毎に決められたデフォルトの物しか選択できず、他の特殊兵装については本来の条件を満たしてオリジナルのバージョンを購入し特殊兵装を追加する必要がある(例えばF-15Eベースの機体の場合、特殊兵装はXMA6(6連装中距離対空ミサイル)しか選択できず、他の特殊兵装についてはF-15Eが本来購入可能になるまでストーリーを進めて機体と特殊兵装を購入する必要がある)。
本作の予約特典として『エースコンバット04』に登場した2部隊(メビウス中隊と黄色中隊)のペイントが施されたF-15E(なお、性能はオリジナルのF-15Eと変わらない)のパックをダウンロードできるコードが配布されたほか、2008年5月までに8つのパックが配信されている。
- PACK01 - 2007年11月1日配信開始。[3]
- F-16C SCARFACE EMBLEM - 『エースコンバット2』のスカーフェイス隊エンブレムが入った物。スピードは幾分落ちているが耐久力がアップ(この特徴は以後のパックにおけるスカーフェイス隊エンブレム機にも共通)。無料。
- F-16C TYPE ACE2 - 『エースコンバット2』バージョン。性能もエースコンバット2の物となっており、特殊武装は使用できない。
- F-15E ACTIVE STRIPE - 機動性を重視した実験機バージョン。旋回はオリジナルより機敏だが他の性能は幾分劣り、装弾数も減少している。
- F-14D HALOWEEN - 機体にジャックランタンのペイントがされた物。能力的にはオリジナルよりやや低く、装弾数も少ないが、ステルス性が付与されている。
- PACK02 - 2007年11月22日配信開始。[4]
- F/A-18F SCARFACE EMBLEM - 『エースコンバット2』のスカーフェイス隊エンブレムが入った物。無料。
- A-10A THUNDER SHARK - 機首にシャークマウスを描いた物。装弾数が倍増したが移動関係の性能はややダウン。
- Mirage2000-5 EXPERIMENTAL - 機動性重視の実験機バージョン。高速化された一方安定性が落ちている。防御力も若干ダウン。
- F-16C HISTORIC WINDHOVER - 本作のウィンドホバー隊カラー。耐久性と安定性を犠牲にしてスピードアップ。
- Su-33 THE IDOLMASTER MIKI - 『THE IDOLM@STER』の星井美希が描かれた物。安定性がアップし最高速度と防御力がダウン。装弾数は美希の身長・体重・3サイズの数値に対応しており、オリジナルと比べてQAAM(高機動対空ミサイル)とRCL(ロケット弾)が大幅に増加、XMA4(4連装中距離対空ミサイル)と通常ミサイルが-1となっている。機体色とミサイルスモークは美希のイメージカラーである黄緑色。
- PACK03 - 2007年12月19日配信開始[5]
- Mirage2000-5 SCARFACE EMBLEM - 『エースコンバット2』のスカーフェイス隊エンブレムが入った物。
- F-22A MOBIUS - 『エースコンバット04』のメビウス中隊カラー。防御力を大幅に落とし、その分機動性を大幅にアップさせている。なお本パックの機体の内、この機体だけが他よりも早く配信が始まっている。[6]
- F-15E CIPHER - 『エースコンバットZERO』のサイファーカラー。防御力を犠牲にしつつ攻撃力アップ。
- F-15E PIXY - 『エースコンバットZERO』のピクシーカラー。防御力を犠牲にしつつ安定性を強化している。
- A-10A XMAS - クリスマス用のペイントが施された物。耐久力が落ちた一方で安定性は最高クラス。
- F-117A THE IDOLMASTER YUKIHO - 『THE IDOLM@STER』の萩原雪歩が描かれた物。機体色とミサイルスモークは雪歩のイメージカラーである白。装弾数が雪歩の身長・体重・3サイズの数値に対応したことで増加している。その一方で安定性が半減、速度および旋回性もダウンしている。ただし「限界を超える」ことで凄まじい運動性能を発揮するようになる。
- PACK04 - 2008年1月31日配信[7]
- CFA-44 PROTOTYPE - CFA-44のプロトタイプカラー。後述するようにパステルナークのための調整が行われる前のバージョンであり、スピードおよび機動性よりも安定性を重視した性能となっている。
- Su-47 THE IDOLMASTER MIKI-EX - 『THE IDOLM@STER』の星井美希(覚醒バージョン)が描かれた物。若干機動性がアップしたが、安定性と防御力がダウンしている。装弾数はやはり身長・体重・3サイズに同じであるため、特殊兵装は全般的に増加したが通常ミサイルは減少している。機体色とミサイルスモーク色が変更されている点はSu-33の物と同じ。
- Tornado GR.4 RAGING SHARK - 機首にシャークマウスを描いた物。装弾数が倍増したが移動関係の性能はややダウン。
- F-14D RAZGRIZ - 『エースコンバット5』のプレイヤーの所属部隊「ラーズグリーズ」カラー。「生存することが勝利」というラーズグリーズ隊の哲学を示すように、攻撃力を若干犠牲にして耐久性と安定性が向上している。
- Su-33 YELLOW SQUADRON - 『エースコンバット04』の敵部隊『黄色中隊』カラー。防御力と安定性を犠牲にして速度と旋回性を向上。
- Typhoon UPEO EMBLEM - 『エースコンバット3』の主人公の初期所属部隊「UPEO」カラー。安定性が強化されているが、装弾数と攻撃性能が低下している。無料。
- PACK05 - 2008年2月28日配信[8]
- F-117A Night Hawk -GENERAL EMBLEM- - 『3』に登場する「ゼネラルリソース」のエンブレム付き。装甲を薄くし軽量化して装弾数を増加させた。無料。
- RAZGRIZ SET 01 - 『5』の「ラーズグリーズ」カラーに塗られたF-16C、F-2A、Rafale M、Su-33の4機体を、通常の2機分の価格でセット販売。どの機体もF-14D RAZGRIZと同様のコンセプトに基づく改良が施されている。
- Mirage2000-5 -ADVANCED- - 耐久性を犠牲にしたが速度と操縦性が向上。特に加減速の反応がよい。
- Su-33 Flanker -CRIMSON WING- - 航空ショー用の機体というコンセプトの「モノトーンカラーシリーズ」。機体は赤く塗られ、同色のカラースモークミサイルを搭載。オリジナル機体の性能はそのままに、通常ミサイル装弾数が800まで増加している。このコンセプトは全てのモノトーンカラーシリーズで共通。
- F-15E Strike Eagle -THE IDOLMASTER CHIHAYA- - 『THE IDOLM@STER』の如月千早が描かれた物。装弾数が千早の身長・体重・スリーサイズに対応している点はこれまでのIDOLM@STER機と共通。機体色とミサイルスモークは千早のイメージカラーである青色。防御力を犠牲に他の全ての性能をアップさせた機体の能力は高いが、抜群の才能を持ちつつもテンションが乱降下しやすい千早の性格を体現し、「機嫌を損ねた」ときは扱いにくくなる。
- PACK06 - 2008年3月27日配信[9]
- F-22A -GRYPHUS EMBLEM- - エースコンバットXのグリフィス1カラーで、最終ミッション「アーケロン要塞攻略作戦」時のチューンという設定。機動力と速度を犠牲に装甲と対地兵装数を増強している。
- RAZGRIZ SET 02 - 『5』の「ラーズグリーズ」カラーに塗られたSu-47、A-10A、Typhoonの3機体を、通常の1.5機分の価格でセット販売。コンセプトはセット1と同じ。
- F-22A -INDIGO WING- - モノトーンカラーシリーズ。機体色とミサイルスモークは藍色。
- F-14D -ZIPANG- エースコンバットシリーズの常連である、桜吹雪カラーリングのF-14。軽量化により旋回性能を向上させ、桜吹雪のような軽やかな機動を、安定性を伴って実現させた。一方で防御力と装弾数を犠牲にしている。
- F-22A -THE IDOLMASTER HARUKA- - 『THE IDOLM@STER』の天海春香が描かれた物。装弾数が春香の身長・体重・スリーサイズに対応している点はこれまでのIDOLM@STER機と共通。機体色とミサイルスモークは春香のイメージカラーである赤。全ての性能が通常のF-22Aからバランス良く向上している親しみやすさを売りとするが、「何でもないところで急に転ぶ」IDOLM@STERでの特徴も再現されている。リボンがトレードマークである春香に合わせて、垂直尾翼には『4』のメビウス中隊のサインが描かれ、また腹面は黒くカラーリングされている。
- Mirage2000-5 -THE IDOLMASTER YAYOI- - 『THE IDOLM@STER』の高槻やよいが描かれた物。装弾数がやよいの身長・体重・スリーサイズに対応している点はこれまでのIDOLM@STER機と共通。機体色とミサイルスモークはやよいのイメージカラーであるオレンジ色。やよいの元気の良さを再現した、扱いが困難なほどの圧倒的な最高速と加速性能が特徴。
- PACK07 - 2008年4月24日配信[10]
- ORANGE, VIOLET SET - モノトーンカラーシリーズから、オレンジ色のTyphoonと紫色のSu-47を割引価格のセット販売で提供したもの。
- Typhoon -ROT- - 『ゼロ』のベルカ空軍「ロト隊」カラー。近接戦闘を有利に進めるため、他の複数の性能を犠牲に機動力を向上させた。
- F-16C -PJ EMBLEM- - 『ゼロ』のPJカラー。防御性能を犠牲にして、機動力と対空対地攻撃力を上昇させた。無料。
- RAZGRIZ SET 03 -『5』の「ラーズグリーズ」カラーに塗られたTornado、CFA-44、F-15E、F/A-18Fの4機体を、通常の2機分の価格でセット販売。コンセプトはこれまでのラーズグリーズセットと同一。『5』には登場しなかった架空機CFA-44もラインナップに加わっている。
- Rafale M -THE IDOLMASTER IORI- - 『THE IDOLM@STER』の水瀬伊織が描かれた物。装弾数が伊織の身長・体重・スリーサイズに対応している点はこれまでのIDOLM@STER機と共通。機体色とミサイルスモークは伊織のイメージカラーであるピンク。わがままな伊織の性格を体現し、機体の速度の変化に対応して旋回性能が周期的に変化する。また、安定性が大幅に下がった扱いにくさの代わりに、その他の性能が全て大きく向上している。
- PACK08 - 2008年5月29日配信[11]
- Su-33 -TYPE ACE2- - 『2』に登場したSu-35と同じカラーリング。性能や操作性も2当時のものを忠実に再現し、能力は向上したが独特の癖を持つ。また『2』当時には存在しなかった特殊兵装の装備もない。
- Su-47 -GRABACR EMBLEM- - 『5』の敵エース部隊「グラーバク隊」カラー。特定速度域での機動性を高めそれ以外の速度域では機動性が低下。無料。
- RAZGRIZ SET 04 - 『5』の「ラーズグリーズ」カラーに塗られたF-22A、F-117A、Mirage2000-5の3機体を、通常の1.5機分の価格でセット販売。コンセプトはこれまでのラーズグリーズセットと同一。
- JUNGLE, FLAMINGO SET - モノトーンカラーシリーズから、濃緑色のF-14DとフラミンゴピンクのA-10Aを割引価格のセット販売で提供したもの。
- THE IDOLMASTER AMI, MAMI SET - 『THE IDOLM@STER』の双海亜美・真美がそれぞれF-2A、F-16Cに描かれた。装弾数が亜美・真美の身長・体重・スリーサイズに対応している点はこれまでのIDOLM@STER機と共通。機体色とミサイルスモークは亜美機が茶、真美機が黄土色。見分けのつきにくい双子らしく速度・安定性・機動力・防御力は2機とも同じ。いたずら好きで暴走傾向な二人の性格を再現し、亜美機はピッチに、真美機はロールにそれぞれ極端な慣性がつき、また両機とも安定性が極めて低い。また、『THE IDOLM@STER』ではギャラが二人で一人分なことから、アイドルマスターシリーズ1機分の価格で2機をセット販売している。
[編集] オンラインバトルステージ
2007年12月27日よりチームバトル用の追加ステージパックが配信されている。[12]
[編集] ACE OF ACES
2008年2月の配信から追加された最高難易度のミッション。[13]
敵配置やパターン等の大幅な変更、更にはマイナスESM(通常兵器の性能が大幅に下がる)の要素が追加されている。 一方、戦いを優位に進めるために、特定タイミングで始まるタイマーカウントダウン時にネームド機を撃墜することにより、支援要請(アライドサポート)ゲージを強化できるカウンターチャージシステムを搭載する。
[編集] 用語集
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] 国家、組織等
- エメリア共和国(Republic of Emmeria)
- アネア大陸西部から中央部に位置する。小惑星ユリシーズによる被害が少なく、15年の間に復興を果たした。経済力に裏打ちされた、数、質共にエストバキアを上まわる兵力を有する。首都はグレースメリア。
- エストバキア連邦(Federal Republic of Estovakia)
- アネア大陸東部を占める。複数の共和国からなる連邦国家。小惑星ユリシーズによる被害で経済に打撃を被り、内乱状態に陥った。後に軍事政権によって統一され平静を取り戻したかに見えたが、2015年、突如エメリアへ向け侵攻を開始する。
- ノルデンナヴィク王国(Kingdom of Nordennavic)
- アネア大陸の北西の一角と、その更に北西の海に浮かぶ大小の島々からなる中立国家。
[編集] 部隊名
- エメリア共和国空軍東部防空軍第8航空団第28飛行隊ガルーダ(Emmerian Air Force 8th Air Division 28th Fighter Squadron Garuda)
- プレーヤーが所属する部隊。部隊章(エンブレム)は、頭上に赤い3つの星を頂いて飛ぶインド神話の神鳥ガルーダ。エストバキアの侵攻に伴いエメリア共和国の首都グレースメリアの防空に出撃する。
- エストバキア連邦中央軍管区空軍370航空連隊第009戦術飛行隊シュトリゴン(9th Tactical Fighter Squadron Strigon)
- 主にSu-33で編成されたエストバキア軍の精鋭戦闘機隊。内戦時は「東部軍閥」と呼ばれる武装勢力に所属しており、東部軍閥によるエストバキア統一に数多の勝利によって貢献した。「シュトリゴン」とは、東欧の一部に伝わる吸血鬼伝説に登場する吸血鬼、又は魔術師の事。部隊が内戦時に上げた驚異的戦果によって、その異名が付けられた。所属機は全て血を思わせる赤黒い色に塗られており、部隊章(エンブレム)も赤を基調に死神が描かれている。
- 空中艦隊
- 重巡航管制機「アイガイオン」、電子支援プラットフォーム「コットス」、航空火力プラットフォーム「ギュゲス」といった巨大航空機群で構成される、エストバキア軍の飛行型機動部隊。各機体名はギリシャ神話に登場する三人のヘカトンケイルに由来する。全ての機体が、下反角を持つ後退翼と、上反角を持つ前進翼を組み合わせた特異な形状の結合翼を採用しており、巨大な体躯も相まって非常に特徴的な外観を有している。空中空母である重巡航管制機による航空戦力の迅速な展開能力と、それに搭載される長射程巡航ミサイルによる制圧能力によって、広範囲の航空優勢を確保するエストバキア軍の新戦術、「空中艦隊構想」を基に設立された部隊である。
[編集] 架空機/架空兵器
- P-1112 アイガイオン(P-1112 Aigaion)
- エストバキア軍が誇る空中艦隊の中核を成す重巡航管制機。
- 全幅:963.77m 全長:433.3m 全高:102.39m
- 24基の大出力エンジンで飛行するが、機体サイズの問題から陸上基地への離着陸は不可能であり、運用時は空中給油によって常に高高度を巡航、整備時には海面等に着水するという特殊な運用スタイルが採られている。離着水能力を有する飛行艇であることから、管轄は海軍である。
- 多数の艦載機を運用可能な空中空母であると同時に、非常に高度なレーダー索敵能力と、特殊長射程巡航ミサイル「ニンバス」による遠距離制圧能力を併せ持つ超巨大飛行艇である。また、対空防御用に対空機関砲や高射砲、対空ミサイルを装備している。しかし、索敵能力の点で、空中給油中は前方のレーダー性能が著しく低下するという欠陥を抱えている。
- なお、アイガイオンを始めとしたこれら大型機の開発には、ベルカ戦争及びベルカ事変の結果、エストバキアへと亡命したベルカ人技術者が関与している。
- ニンバス(Nimbus)
- アイガイオン背面に多数搭載されている特殊長射程巡航ミサイル。特殊な炸裂弾頭を搭載しており、連続発射による弾幕で遠距離からの戦域制圧を可能とする。
- ニンバスとはギリシャ神話に於ける神の乗る光雲や後光、キリスト教に於ける神や天使、聖人といった存在が放つ頭光(天使の輪)等の事を意味する。空中艦隊による航空優勢の確保の一翼を担う武装である。アイガイオンは巨大な質量故に機動性が低く、近接戦闘に弱点を抱えているが、アイガイオンの高性能レーダーによって探知された敵部隊は、艦隊に接近する前にニンバスの弾幕によって排除される。
- なお、ニンバスの着弾空域への誘導は、アイガイオンより管制を受けるマーカードローンと呼ばれる複数のUAVにより行われる。
- P-1113 コットス(P-1113 Kottos)
- 空中艦隊の電子戦を担う電子支援プラットフォーム。
- 全幅:486.45m 全長:205.44m 全高:43.61m
- 6基の大出力エンジンによって飛行する。強力な電子戦能力と、データリンクシステムにより、空中艦隊及び周辺の友軍を支援する超大型電子戦機。電子戦に特化した機体であり、武装は搭載されていない。
- P-1114 ギュゲス(P-1114 Gyges)
- 空中艦隊の防空を担う航空火力プラットフォーム。
- 全幅:486.45m 全長:206.68m 全高:43.61m
- 機体形状、サイズ共にコットスに類似しており、コットスと同様に6基の大出力エンジンによって飛行する。
- 巨体に似合わない高い運動性を生かした連携戦闘を基本としており、機体全体に施された強力な対空兵装による弾幕で、艦隊に接近する敵性航空機やミサイルといった脅威目標を排除する。アイガイオンの近接戦闘に於ける脆弱性をカバーする護衛機である。
- CFA-44 ノスフェラト (CFA-44 Nosferatu)
詳細はCFA-44を参照
- エストバキア軍の次世代ステルス艦上戦闘機。レールガン等の試作型兵器を搭載する実験機的な機体。
- シャンデリア (Chandelier)
- エストバキア連邦が開発した超大型レールガン施設。エメリア共和国軍が首都グレースメリアを奪還した後に実戦投入され、エストバキア中央軍管区司令グスタフ・ドヴロニク上級大将の指揮の下、グレースメリアを市民もろとも破壊する最終反抗作戦の切り札として、弾道ミサイル“スタウロス”を超高速で射出する砲台として運用される。
- 冷却系統に問題を抱えているため12基もの冷却装置と1基の非常用冷却装置が設置されているが、これらを破壊されると自らの発する熱で自壊するという欠点を持っている。この問題に対応するためか、砲身からも排熱ができる構造になっている。
- 元々は『エースコンバット04』に登場したストーンヘンジと同様、小惑星ユリシーズの迎撃用に開発されたものだが、開発中に砲身がどんどん巨大化されていったことで開発は頓挫、後に巨大な氷塊を基礎として電磁流体力学による旋回機構を建造することで問題を克服した[14]。
- スタウロス
- シャンデリアから発射される弾道ミサイル。MIRVのように大型弾道ミサイル内に巡航ミサイルが格納されている。目標地点手前までレールガンによる超高速飛翔を行い分散、個別に目標へと突入する。
[編集] 登場人物
[編集] エメリア
- タリズマン
- プレイヤー。エメリア空軍東部防空軍第8航空団第28飛行隊、通称ガルーダ隊の1番機パイロット。TACネームである「タリズマン」はお守りの事を意味する。階級は中尉[15]。
- マーカス・ランパート(日本語音声:小山力也)
- エメリア共和国空軍第8航空師団所属の戦闘機パイロット。35歳。TACネームはクローバー等の三つ葉の小型植物の事を意味する「シャムロック」。階級は中尉[16] 。妻と一人娘を持つ良き家庭人であり、エストバキア軍の首都奇襲により連絡が取れなくなった家族の安否を気にかけている。本来はガルーダ隊とは別の部隊の所属であったが、開戦時の混乱で僚機を見失い、同様に僚機を欠いていたガルーダ隊に臨時編成され、以降同隊の2番機となる。ガルーダ1との息のあったコンビネーションで味方だけでなく敵であるエストバキアまで2人の名は届き、やがてこの2人を抹殺する為だけの特殊作戦まで実行されるようになる。
- ルイス・マクナイト(日本語音声:堀内賢雄)
- エメリア軍軍曹。33歳。戦車長。全員同じ階級だった為戦車長はくじ引きで決めたらしい。
- ドニー・トーチ(日本語音声:島田敏)
- エメリア軍軍曹。29歳。戦車兵で操縦手担当。軍人になる前は銀行強盗を企てていた。
- ケヴィン・ホブズボーム
- エメリア軍軍曹。31歳。戦車兵で砲手担当。無口な人間。
- AWACS「ゴーストアイ」(Ghost Eye)(日本語音声:大友龍三郎)
- 本名不明。エメリア空軍の早期警戒管制機「ゴーストアイ」管制官として、ガルーダ隊をはじめとする航空部隊の管制を担当する。
- メリッサ・ハーマン(日本語音声:久川綾)
- 32歳。エメリア空軍パイロットの妻で、ごく平凡な主婦。グレースメリアから避難する際、撃墜された夫の戦闘機を見て死亡を悟り、さらには娘をも失ったと思い込み心神喪失状態に陥っていたが、偶然ラジオで娘の声を聞き、生きる気力を取り戻す。娘を探すため単身グレースメリアに戻る途中、ルドミラやマクナイトらと出会い、いくつもの人間模様を経験することになる。
- マティルダ・ハーマン(日本語音声:坂本真綾)
- メリッサの娘。9歳。性格は母親とは対照的だが仲は良い。グレースメリアの古城に有った宝物は、彼女たちストリートチルドレンが城の地下に隠していた。
- 父は戦闘機のことを「天使」と呼んでおり、マティルダの口癖「天使とダンスでもしてな」は元々は任務中の父に対する母のぼやきであったが、エストバキアによるグレースメリア侵攻でストリートチルドレンとなった彼女が取材で駅前を訪れたエストバキアの占領放送のレポーターに対してこの言葉で力強く生きる自分の姿をアピール、ラジオを通じてエメリア軍の兵士達にも伝わり兵士達の戦意高揚にもつながっていった(ヴォイチェクが尋問のため捕虜収容所を訪れるシーンが2つあるが、無気力な捕虜を見つめていた1回目に対し、戦局が進行した2回目においては力強くこの台詞を吐く複数の捕虜の姿を見ることになる)。
- アレックス・オライリー(日本語音声:海鋒拓也)
- グレースメリアでレストランを営んでいた夫婦の息子。6歳。店はエストバキア軍のグレースメリア侵攻の際に壊滅し、両親もこの時に亡くなった。店の跡に残っていたラジオをいつも携帯していることから「ラジオ君」と呼ばれている。本名はゲーム中には一切登場しておらず、ヴォイチェクもストリートチルドレン達と共に暮らしていた時に「ラジオ君」としていた。
[編集] エストバキア
- ヴィクトル・ヴォイチェク(日本語音声:石塚運昇)
- エストバキア軍中佐。41歳。内戦時よりシュトリゴン隊の隊長を務めていたエリートパイロットであったが、グレースメリア上空の空戦で足を負傷し、地上勤務の情報将校としてグレースメリアに派遣される。ストリートチルドレンらに着替えや持ち物を多数盗まれているが、一方で古城のトラップからストリートチルドレンの少年の命を救ったり、彼らと共に閉じ込められた際には持っていたチョコレートを子供達に配るなど心優しい男。戦後この戦争の回想録を出版している。
- イリヤ・パステルナーク(日本語音声:井上和彦)
- エストバキア軍少佐。35歳。ヴォイチェクのかつての教え子で、エストバキア軍屈指のエースで同軍の精鋭部隊であるヴァンピール隊を率いていたが、戦局の悪化に伴い対ガルーダ隊の切り札として、かつて副隊長を務めていたシュトリゴン隊に復帰する。新生シュトリゴン隊の兄貴分的存在で、エストバキア政府の支配を受けずに放送している「自由エメリア放送」を愛し、タリズマンの身を心配するなどエメリアの人たちにも理解を示す色男。
- 敗色濃厚な中新シュトリゴン隊を率いグレースメリア防衛の命を受けるも、部下に対し撤退を命令し、その時間稼ぎのために自ら盾となって散る。
- トーシャ・ミジャシク (日本語音声:野島健児)
- エストバキア軍中尉。26歳。シュトリゴン隊所属の精鋭パイロット。高校在学時に内戦に巻き込まれ軍に志願し、人並み外れた能力を発揮しシュトリゴン隊へ配属される。
- 縁起を担ぐクセがあり、初出撃時のコールサインである“12”を使用し続け、8機編成時代のシュトリゴン隊でも「シュトリゴン12」を名乗っていた。
- ルドミラ・トルスタヤ(日本語音声:甲斐田裕子)
- エストバキアからノルデンナヴィクへ留学していた医学生。23歳。トーシャとは恋仲。
[編集] 脚注
- ^ 日本未発売作品も含めれば『ACE COMBAT Advance』に続く2作目である。
- ^ 『エースコンバット』シリーズ全世界累計1,000万本突破! バンダイナムコゲームス 2008年1月30日
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第1弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第2弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第3弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ 「ACE COMBAT 6 解放への戦火」の追加ゲームコンテンツ配信中 マイクロソフト社員ブログ 2007年12月19日(メビウス中隊版F-22A)、「ACE COMBAT 6 解放への戦火」の追加ゲームコンテンツ配信中 マイクロソフト社員ブログ 2007年12月20日(その他)
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第4弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第5弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第6弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第7弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第8弾ゲーム追加コンテンツ
- ^ エースコンバット6公式サイト: 第3弾ゲーム追加コンテンツ(2007年12月27日配信開始分)
- ^ エースコンバット6公式サイト: ACE OF ACESについて
- ^ 「エースコンバット6 解放への戦火 コンプリートガイド」 ソフトバンククリエイティブ ISBN 978-4-7973-4323-6
- ^ 一定条件で表示されるアサルトレコード(エースパイロットのデータ)においてタリズマンとシャムロック(マーカス・ランパート)は同じ階級章が表示されている。
- ^ もっと詳しく ACE6 - 人物紹介 - マーカス・ランパート
[編集] 参考文献
- エースコンバット6 解放への戦火 コンプリートガイド ISBN 978-4-7973-4323-6
[編集] 外部リンク
- ACE COMBAT6 解放への戦火(公式サイト)
- ACE COMBAT6 解放への戦火(NAMCO.ch内公式サイト)
- Xbox.com - ACE COMBAT 6 解放への戦火
- Ace Combat 6 Fires of Liberation(北米公式サイト)
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シリーズ | エースコンバット - 2 - 3 - 04 - 5 - Advance - ゼロ - X - 6 |
架空機 | XFA-27 - ADFX-01/02 - ADF-01 - X-02 - CFA-44 - フェンリア - X-49 |
その他の兵器 | コフィンシステム - ストーンヘンジ - アークバード - ケストレル - シンファクシ級潜水空母 - グレイプニル - メソン・カノン - アイガイオン - シャンデリア |
国家 | ウスティオ - エストバキア - エメリア - オーシア - オーレリア - ベルカ - ユークトバニア - レサス |
歴史 | ベルカ戦争 - 大陸戦争 - 環太平洋戦争(ベルカ事変) - エメリア・エストバキア戦争 |