インテークマニホールド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
インテークマニホールド(Intake Manifold,略称:インマニ)は、内燃機関(特に自動車用エンジン)において、大気をエンジン内部に導入するパイプ又は、大気をエンジン内部に導入する補機の総称を指す。
[編集] レシプロエンジン
レシプロエンジンにおけるインテークマニホールドは、吸入行程時に生じるシリンダーの負圧により混合気を吸い込む経路となる。空気中のゴミを吸い込まないよう経路の途中にフィルターが取り付けられている。吸気に生じる騒音は排気時の騒音に匹敵するほど大きい。これを緩和するためレゾネーター(共鳴箱)を設ける。またインダクションチャンバーと呼ばれる大きな空間を設け、また流れを制御するファンネルを通して空気流のインピーダンスを制御し、より多くの混合気をシリンダーに充填する事でエンジンの出力を向上させている(乗用車用エンジンではファンネルはパイプ構造そのものに組み込まれている事が多い)。自然吸気エンジンのインテークマニホールド全体の容量は排気量1リットルあたり2リットル前後である。
[編集] ジェットエンジン
ラムジェットエンジン系のエンジンは他のジェットエンジンと違い圧縮機を持たず、インテークマニホールドが高速な吸気を減速し、圧力に変換する圧力回復だけで吸気を圧縮する。ラムジェットエンジン以外でも超音速飛行が可能な機体に搭載されるジェットエンジンにも圧力回復機構となるインテークマニホールドを備える。圧縮機のレイアウト、またそれらの切り替えにより複数のタイプのエンジンがある。
[編集] 関連項目
- インテーク
- サージタンク
- スロットル
- エキゾーストマニホールド(エキマニ)