WZ-10 (航空機)
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WZ-10は、中国の中国直昇機研究開発研究所第602、608研究所と昌和飛機工業公司が共同開発している、中国初の本格的な攻撃ヘリコプター。開発にあたってヨーロッパのユーロコプター社とアグスタ・ウェストランド社が作業協力していると言われており、イタリア陸軍などが配備しているA129 マングスタ攻撃ヘリコプターと外形が似ている。
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[編集] 概要
中国で攻撃ヘリコプターの研究が開始されたのは1994年頃で、中国直昇機研究開発研究所の第602、第608研究所が中心となって行っていた。陸軍は攻撃用途にも使用できるヘリコプターとして、ライセンス生産していたフランスのアエロスパシアル社製SA342L ガゼルと直昇9型の2機種しか保有しておらず、本格的な攻撃ヘリコプターは皆無だった。
WZ-10の設計と製造は昌和飛機工業公司とが共同で行い、1997年5月17日にユーロコプター社がローター・システムの開発支援、1999年3月22日にアグスタ・ウェストランド社がﾄランスミッション・システムと振動解析で作業協力の契約を結んでいる。機体は2002年初めに完成して5月から地上試験を開始し、2003年に初飛行した。試作機はこれまでに6-8機が製造され、1機が中国飛行試験研究所で、2機が景徳鎮の人民解放軍航空基地で飛行試験を実施し、試験開始以来400時間以上の飛行試験が行われている。試作機は2003年と2007年7月11日に各1機が墜落事故を起こしている。
[編集] 機体
機体は、細身の胴体に前席と後席に大きな段差をつけたタンデム配置のコクピットという、攻撃ヘリコプターによく見られる構成を採っている。メイン・ローターは複合材料製の5枚ブレードで時計回りに回転し、テイル・ローターは4枚ブレードで2枚一組のものをオフセット角度を付けて組み合わせている。エンジンは双発で、2001年にプラット・アンド・ホイットニー・カナダ (PW&C) 製PT6C-67Cターボシャフトエンジンが選定された。
コクピットの防弾ガラスは7.62mm弾の被弾に耐え、胴体のコクピット周辺は12.7mm弾の被弾に耐えられる装甲が取り付けられている。中央胴体両側面からはスタブウィングと呼ばれる小ぶりの固定翼が突き出し、国産のHJ-10（紅箭10型）対戦車ミサイルや自衛用の空対空ミサイル、無誘導ロケット弾ポッドなどの携行能力がある。また、機首下面には30mm機関砲が固定武装として装備され、射撃手のヘルメットの動きに連動して砲身が向きを変えるようになっている。
機首先端部にはセンサ類を収めたターレットを装備し、ここにはTV/前方監視赤外線/レーザー照射装置による光学式センサが搭載されている。これによって夜間や悪天候時の作戦能力も備え、また精度の高い照準能力も有している。このセンサ類による情報は、パイロットが装着する表示装置に映し出され、外界の状況と飛行情報、飛行システムのモニタリングを同時に行うことができるようになっており、状況認識能力を高めている。
[編集] 性能諸元
公式発表されていないため、詳しい性能については不明。
[編集] 参考資料
- 青木 謙知編、2007、「Jwings戦闘機年鑑 2007-2008」、イカロス出版 ISBN 4871499391
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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