TEAM-NACS
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TEAM-NACS(チーム・ナックス)とは北海道札幌市にある芸能事務所・CREATIVE OFFICE CUEに所属し、北海学園大学の演劇研究会の男性5人で結成された芝居の集団。NACSとは"North Actors Club Special"の頭文字をとっている。なお、teamnacs.com内や2007年春公演での表記より「TEAM」と「NACS」を繋ぐ「-」がなくなっている。
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[編集] 概要
メンバーは以下の5名。
- 1番「NACSリーダー」森崎博之
- 2番「NACSちんちん」安田顕
- 3番「NACSハンサム」戸次重幸(NACSびんぼうとも呼ばれる、旧名佐藤重幸)
- 4番「NACSべしゃり」大泉洋
- 5番「NACS離れ目」音尾琢真
この順番は北海学園大学演劇研究会時代の学年順(大泉と音尾は同級生なので年齢順)である。
元々北海学園大学演劇研究会に所属していた5人が、当時森崎らが所属していた劇団イナダ組の公演が延期となったため、森崎、安田の卒業制作として結成したのが始まり。卒業とともに解散したが、リーダー森崎が9ヵ月後に東京の会社を辞めて再結成、現在に至る。
かつては「なっくす」(演劇研究会の演目での森崎の役名が由来)と表記し、演劇研究会の中でも異彩を放っていた5人を演劇研究会からは切り離す形で呼ばれていた「蔑称」であった。そのために、"North Actors Club Special"というものは後からつけたこじつけのようなものである。千と千尋の神隠しに大泉洋が声優として参加したことがきっかけで、ハウルの動く城に5人で声優として参加。また、5人揃って北海道新聞のコマーシャルに出演していた。
2004年には、これまでの道内公演に加えて新たに地方公演として東京の池袋サンシャイン劇場でも公演を行った。さらに2005年は、札幌・東京に加えて秋田・仙台・新潟・浜松・名古屋・大阪・高松・広島・福岡の11都市で全国公演を敢行した。
2007年は3月5日放送のフジテレビ『ネプリーグ 』(その際、キャプテンは森崎ではなく大泉だった)、4月14日放送のNHK教育『トップランナー』 (ゲストとして出演)とメンバー全員で立て続けに全国放送番組に出演し、全国区のCMにも出演する機会も得た。
公演を重ねるごとに力をつけており、その演技力は劇作家で女優の渡辺えりや演劇集団キャラメルボックス制作総指揮の加藤昌史ら、東京の演劇界からも注目されている。
[編集] 公演記録
[編集] 解散公演
- 「LETTER~変わり続けるベクトルの障壁~」
森崎・安田の就職による解散記念公演。当時のチラシにも「やっぱりあった最後のお祭り チームナックスこれにて解散!!」としっかり書かれている。
[編集] 復活公演
- 「RECOVER~描き続けるもう一つの結論~」
森崎・安田の復活記念公演。前作から1年3ヶ月を経て復活となった。本来はこの1回限りの予定であった。
[編集] 卒業公演
- 「FEVER~眺め続けた展望の行方~」
正式に演劇集団としての活動を行うことがきまり、この公演はアマチュアからの卒業記念。大泉も無事卒業。
[編集] デビュー公演
- 「再演DOOR~在り続けるためのプロセス~」
プロの演劇集団としてのデビュー記念。卒業公演から一ヶ月余りでの公演。
- 1998年4月28日~5月9日 ルネッサンス・マリア・テアトロ 全14ステージ 4000人動員
- 「DOOR~在り続けるためのプロセス~」は北海学園大学演劇研究会第42回定期公演として上演されており、それの再演という形になった。
- 客演として川井"J"竜輔(劇団イナダ組)、清水友陽(清水企画)、小山めぐみ(劇団SKグループ)、出口綾子(劇団イナダ組)、山村素絵(劇団イナダ組)、小島達子(劇団イナダ組)、和田和美が出演している。
[編集] 冒険公演
- 「ESCAPER~探し続けていた場所~」
NACSでは初めて、複数会場での公演になった。
- 1999年3月19日~3月21日 道新ホール(札幌市中央区)
- 1999年4月1日~4月15日 ルネッサンス・マリア・テアトロ 全20ステージ 7000人動員
- この年は佐藤重幸と音尾琢真が大学卒業であったが、公演のため出席できず。ファンが卒業式を敢行。
- 客演として川井"J"竜輔(劇団イナダ組)、小山めぐみ(劇団SKグループ)、小島達子(劇団イナダ組)が参加している。
[編集] 番外公演
- 「FOUR~求め続けた奴等の革命~」
- 2000年2月22日~2月29日 ルネッサンス・マリア・テアトロ 全12ステージ 3000人動員
- 短編4話の構成。NACSでは初めて安田・佐藤・大泉・音尾が脚本を担当。
- この公演はTEAM-NACS2000年プロジェクト第1弾として行われ、第2弾予告としてWARの一部を演じたが、翌々年の公演となった。
[編集] ときめき公演
- 「LOVER~想い続けたキミへの贈り物~」
予告では「WAR」が上演される予定だったが、急遽差し替えになった。
- 2001年2月7日~2月16日 サッポロファクトリーホール(札幌市中央区) 全14ステージ 8000人動員
- 大泉-友達以上恋人未満の彼女がいる。
- ときめきマンレッド
- 佐藤-2年間付き合っていた彼女にふられたばかり。
- ときめきマンピンク=森崎を応援
- 音尾-結婚して2年、ときめきがない結婚生活に物足りなさを感じている。
- ときめきマンイエロー=安田を応援
- 安田-合コン歴18回、合コンの達人を自認する。主任。
- ときめきマンブルー=佐藤を応援
- 森崎-結婚願望が異様に強い。部長。
- ときめきマングリーン=音尾を応援
- 客演として、小山めぐみ・福村澄江(以上、SKグループ)・小島達子・川井"J"竜輔・山村素絵(以上、劇団イナダ組)らが参加。
- 2006年3月から、コミック化が決定(月刊ザデザート4月号、作画:岡井ハルコ)し、TEAM-NACS初のメディアミックス作品となる。
[編集] 約束公演
- 「WAR~戦い続けた兵たちの誇り~」
「FOUR」の時点で次回公演として告知されていた演目。ファンとの「約束」を果たした。
- 2002年4月27日~5月9日 Zepp Sapporo(札幌市中央区) 全18ステージ 9500人動員
- 札幌演劇界から以下、15人の客演を投入(所属は公演当時のもの)。NACSもあわせて「20人男だらけ」の芝居。
- この公演中に東京池袋サンシャイン劇場のスタッフが東京公演の提案を行う。
[編集] 第9回公演
- 「ミハル」 作・演出佐藤重幸
[編集] 第10回公演
- 「LOOSER~失い続けてしまうアルバム~」
大河ドラマによる新選組ブームにあやかって、NACSでは初めての歴史物に挑戦した。
- 札幌公演‐2004年3月4日~3月15日 サッポロファクトリーホール
- 東京公演‐2004年5月14日~5月16日 池袋サンシャイン劇場(東京都豊島区) 全18ステージ 11600人動員
- アンコール公演‐2004年12月21日・12月22日 日本青年館(東京都新宿区) 全3ステージ 3800人動員
- 本公演の総動員数1万人達成。
- NACS史上初の地方公演。
- 2004年東京公演には、FEVERとWARとミハルが候補作に上がった。
- TEAM NACS初のDVD化。
[編集] 全国公演
- 「COMPOSER~響き続ける旋律の調べ~」
2005年にはTEAM-NACS初の試みとして主要11都市をまわる全国公演が開催された。全公演を合わせて4万人を動員した。
- 札幌公演‐2005年4月29日~5月9日 道新ホール(札幌市中央区) 主催:北海道新聞社
- NACS史上初、札幌公演単独で動員1万人達成。
- 広島公演‐2005年5月14日・5月15日 広島市西区民文化センター(広島市西区) 主催:テレビ新広島
- 東京公演‐2005年5月18日~5月22日 池袋サンシャイン劇場(豊島区) 主催:フジテレビジョン 後援:サンシャイン劇場
- 秋田公演‐2005年5月28日・5月29日 秋田県児童会館(秋田県秋田市) 主催:秋田テレビ
- 大阪公演‐2005年6月5日・6月6日 シアター・ドラマシティ(大阪市北区) 主催:関西テレビ放送
- 仙台公演‐2005年6月17日・6月18日 仙台市青年文化センター シアターホール(仙台市青葉区) 主催:仙台放送
- 名古屋公演‐2005年6月23日・6月24日 名古屋アートピアホール(名古屋市中区) 主催:東海テレビ放送
- 浜松公演‐2005年7月23日・7月24日 フォルテ(静岡県浜松市) 主催:テレビ静岡
- 香川公演‐2005年8月4日・8月5日 香川県県民ホール アクトホール(香川県高松市) 主催:岡山放送
- 福岡公演‐2005年8月13日・8月14日 福岡ももちパレス(福岡市早良区) 主催:テレビ西日本
- 新潟公演‐2005年8月25日・8月26日 新潟市音楽文化会館(新潟県新潟市) 主催:新潟総合テレビ
- 札幌凱旋公演‐2005年8月31日~9月2日 サッポロファクトリーホール(札幌市中央区)
- 全61ステージ 40000人動員
- 2日の最終公演は、仙台(イズミティ21)・東京(日比谷公会堂)・大阪(大阪府立青少年会館)でクローズドサーキットを開催。また、シアターテレビジョンで公演の様子を生中継。
- 全公演終了後、北見・帯広・函館・旭川で「上映会&トークショー」を開催。
- 2005年12月22日、本公演のDVDが全国一斉発売された。札幌凱旋公演の千秋楽の様子を収録したものである。
[編集] ふるさと公演
- 「HONOR~守り続けた痛みと共に~」
2007年春に上演される。ナックスでは初めてとなるロングラン公演である。
- 東京公演(3月9日~4月1日) 会場:天王洲銀河劇場 協力:天王洲銀河劇場
- 大阪公演(4月6日~4月15日) 会場:シアター・ドラマシティ 主催:関西テレビ放送・FM802
- 札幌公演(4月26日~5月13日) 会場:道新ホール 主催:北海道新聞社・北海道テレビ放送・AIR-G' FM北海道
- 2007年9月28日、本公演のDVDが全国一斉発売された。東京公演3月28日の様子を収録したものであり、WOWOWでも放映された。
[編集] 関連する公演、企画
[編集] 水曜どうでしょうプロジェクト2000「四国R-14」
TEAM-NACSが5人揃ってテレビに登場したのが、このドラマである。詳しくは四国R-14を参照
[編集] 夢のテント芝居集団「水曜天幕團」
2003年10月、大泉洋と事務所の社長である鈴井貴之の2人が出演していた「水曜どうでしょう」の藤村忠寿・嬉野雅道両ディレクターとタッグを組み、「北海道テレビ開局35周年記念 水曜どうでしょうpresents 藤村忠寿・嬉野雅道×TEAM-NACS 水曜天幕團旗揚げ公演2003 『蟹頭十郎太』」を開催した。これはHTBの駐車場に特設テントの芝居小屋を建てるという前代未聞の企画であり、駐車場にテント設営用の穴を開けるなどという大掛かりな工事を経て完成。9日間に渡り公演を行った。
[編集] TEAM★NACS
読み方は「ちーむほしなっくす」。ナックスがアイドルだったらというコンセプトのコント・企画モノであり、姿を現すのはCUE DREAM JAM-BOREEのみと言う「JAM-BOREE限定アイドル」である。観客もアイドルファンとして騒ぎつつ笑って楽しむという、参加型コントとも言えよう。三十路突入したメンバーが歌って踊るが、年々体力的に辛くなってきているようである。CUE DREAM JAM-BOREE開催毎に新曲を発表しているので、次の新曲は2008年と予想される。発生元は番外公演「FOUR~求め続けた奴等の革命~」で大泉が担当した「ナックス・ハリケーン」。当時は5人でアカペラで歌っており、曲の歌詞にも「アカペラだっていいじゃな~い」と歌っていたが、CD化するにあたって「気が付きゃ30過ぎじゃな~い」に変更された(ただし、発売当時は音尾のみ20代だった)。
- 持ち歌
- 「ナックス・ハリケーン」作詞・作曲:大泉洋(CD「ナックスハリケーン/捻挫した君」収録)
- 「捻挫した君」作詞・作曲:大泉洋(CD「ナックスハリケーン/捻挫した君」収録)
- 「Daydreamer」作詞・作曲:佐藤重幸(CD「CUE DREAM JAM-BOREE 2006「再会」CD」収録)
[編集] CM
メンバー個人で出演しているものについては、各メンバーの項目を参照。 特記なき限りメンバー全員出演・北海道ローカル放送。
- 江崎グリコ「DONBURI亭」(地上波全国放送)、「LEE」「洋風炒めごはんの素」「炒飯の素」(BSデジタル放送限定)
- NTTドコモ北海道
- 日清食品「やきそばできました。」(森崎・安田・音尾出演)
- 北海道新聞
- リクルート「じゃらん・北海道版」(森崎・音尾出演)
[編集] その他
[編集] TEAM-NACS Project
TEAM-NACSには、ナックスの公演をサポートする人たちの組織「TEAM-NACS Project」があり、「TNP」という略称で呼ばれている。自らも劇団を主宰し、ナックスの公演では舞台監督を務める高橋逸人を筆頭に20名近いメンバーが公演をサポートしている。
[編集] 関連項目
[編集] 事務所、番組など
- CREATIVE OFFICE CUE(TEAM-NACSの所属事務所)
- 北海道テレビ放送(「水曜どうでしょう」、「ドラバラ鈴井の巣」制作局、「水曜天幕團」企画・制作)
- 札幌テレビ放送(メンバーをデフォルメし、「チビナックス」としてアニメ化。本人は出演しない。)
- 水曜どうでしょう(鈴井貴之と大泉洋出演のバラエティー番組)
- ハナタレナックス(メンバー全員が出演しているバラエティー番組)
- ドラバラ鈴井の巣(メンバー全員が出演しているドラマ兼バラエティー番組)