金沢工業大学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
金沢工業大学
大学設置 | 1965年 |
---|---|
創立 | 1957年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人金沢工業大学 |
本部所在地 | 石川県石川郡野々市町扇が丘 |
キャンパス | 扇が丘キャンパス 八束穂キャンパス 東京虎ノ門キャンパス |
学部 | 工学部、環境・建築学部、情報学部、バイオ・化学部 |
研究科 | 工学研究科、心理科学研究科 |
ウェブサイト | 金沢工業大学公式サイト |
金沢工業大学(かなざわこうぎょうだいがく、英称:Kanazawa Institute of Technology)は、石川県石川郡野々市町扇が丘に本部を置く日本の私立大学である。1965年に設置された。大学の略称は金工、KIT。
目次 |
[編集] 概要
大学名には金沢が入っているが、これは県庁所在地である金沢市の方が名称上通りが良いためであり、実際は施設の大半が石川県石川郡野々市町にあり、駐車場とテニスコートのみが金沢市の久安にある。
この大学の建学綱領の特色として、人間形成「人間味豊かな技術者、研究者として、高い道徳心と国際感覚を持った創造的で個性豊かな人材の養成を目指す。」と掲げている。
コミュニティー道路と称した公道が学内を横断しており、車が速い速度で通行できないように凸凹状で、さらに蛇行した道となっている。
学内LANが通され、ノートPC等を接続することができる。しかし学内で大規模なコンピュータウイルス被害が発生した事や、P2Pソフトの不正利用による犯罪行為が蔓延したことから、対策としてMACアドレスを登録した機器以外接続することが出来ないようになっている。これまで有線LAN接続のみであったが、近年各所に無線LANが設置された。
夢考房という小さな作業場があり、安全講習・ライセンス講習を受講すれば、旋盤やフライス盤、プリント基板製作機器などの工作機械や手工具を使うことができる。またプロジェクトと呼ばれる一種のサークル活動が有り、学生が主体となり様々なことを行っている。
施設の一角に、地元野々市町のコミュニティ放送「えふえむ・エヌ・ワン」があり、運営に協力している。学生も番組制作に関わることや、J-WAVEの配信を受けている。
[編集] 建学の精神
建学の綱領を「人間形成」、「技術改革」、「産学共同」と定めており、これを三大旗標としている。 これに加え、学園の行動規範として共有すべき価値を以下の「KIT-IDEALS」と定めている。
K | Kindness of Heart | 思いやりの心 |
I | Intellectual Curiosity | 知的好奇心 |
T | Team Spirit | 共同と共創の精神 |
I | Integrity | 誠実 |
D | Diligence | 勤勉 |
E | Energy | 活力 |
A | Autonomy | 自律 |
L | Leadership | リーダーシップ |
S | Self-Realization | 自己実現 |
[編集] 沿革
- 1957年6月 旧北陸電波学校(金沢市小坂町)として発足。理事長兼校長に嵯峨保二就任
- 1958年4月 学校法人北陸電波高等学校の認可を受く。学長に青山兵吉就任
- 1961年11月 野々市町小学校を買収して移転
- 1962年1月 金沢工業高等専門学校(電気工学科)設立の認可を受く。4月10日 野々市町の仮校舎に於いて開学式および入学式を行う。初代校長に青山兵吉就任。12月15日 高専に機械工学科の認可を受く。
- 1963年6月1日 高専校舎の第一期工事の落成式及び開校式を行う。
- 1964年3月31日 扇が丘学生寮竣工(野々市町高橋町22ノ2)7月31日学校法人理事長として益谷秀次就任
- 1965年1月25日 金沢工業大学工学部(機械工学科、電気工学科)の設立の認可を受け学校法人名を金沢工業大学と改む。初代学長として青山兵吉就任。4月1日電波高等学校は金沢工業大学付属高等学校と改称し初代校長に室橋隆三就任。金沢工業大学付属幼稚園に作田せ津就任。12月1日高専学長に竹村重武就任。12月27日工学部に経営工学科増設
- 1967年6月1日 十周年記念式典を挙げ学園歌を制定す。
- 1968年4月1日 工学部に土木工学科増設 6月15日穴水湾自然学苑を開設
- 1969年6月1日 益谷記念館完成
- 1970年4月1日 工学部に建築学科、電子工学科、情報処理工学科を増設
- 1971年4月1日 情報処理研究所および教育工学研究所を設置。 11月5日建築、情報処理、電子工学科実験棟完成
- 1973年3月31日 金沢工業大学付属高等学校閉校 4月1日金沢工大館落成(第14号館)大食堂、購買、各県新聞コーナー、自習室 6月1日金沢工業大学長に京藤睦重就任。 6月2日金沢工業大学湊谷柔道場落成。 8月27日学校法人金沢工業大学理事長に百万彦邦就任。 9月21日扇が丘診療所開設。
- 1974年1月31日 文部省より工学専攻科に土木工学専攻、建築学専攻、電子工学専攻、情報処理工学専攻、設置許可。 6月1日扇が丘診療所内歯科開設。
- 1977年 金沢工業大学付属幼稚園の経営母体を北陸学院短期短期大学付属幼稚園に移す
- 1978年 大学院修士課程開設(工学研究科機械工学専攻、土木工学専攻、情報工学専攻)
- 1980年 大学院博士課程開設(工学研究科機械工学専攻、土木工学専攻、情報工学専攻)。大学院修士課程工学研究科に建築学専攻、電気電子工学専攻増設。
- 1982年 大学院修士課程工学研究科に経営工学専攻増設。大学院博士課程工学研究科に電気電子工学専攻増設。
- 1986年 工学部に機械システム工学科増設
- 1987年 工学部情報処理工学科を情報工学科に。
- 1990年 大学院博士課程工学研究科にシステム設計工学専攻、材料設計工学専攻増設。
- 1993年 7月に夢考房開設
- 1995年 工学部に物質応用工学科、人間情報工学科、環境システム工学科増設。人材教育センター(現自己開発センター)、日本学研究所、工学設計教育センター開設。教育改革実施(工学設計教育導入・3学期制導入・専門コアカリキュラム導入)
- 1996年 マルチメディア考房開設
- 1998年 池の平セミナーハウス開設
- 2000年 工学部に先端材料工学科、居住環境学科増設。工学部物質応用工学科、経営工学科をそれぞれ物質システム工学科、経営情報工学科に。工学基礎教育センター開設
- 2003年 大学院博士課程工学研究科に建築学専攻増設。工学研究科土木工学専攻を環境土木工学専攻に
- 2004年 工学部を機械工学科、情報工学科、ロボティクス学科、航空システム工学科、電気電子工学科、 情報通信工学科の六学科に。環境・建築学部開設(バイオ化学科、環境化学科、環境土木工学科、建築学科、建築都市デザイン学科)。情報フロンティア学部開設(メディア情報学科、生命情報学科、心理情報学科、情報マネジメント学科)。大学院修士課程に心理科学研究科開設。(臨床心理学専攻)、東京虎ノ門キャンパス開設。 大学院工学研究科修士課程に知的創造システム専攻設置。
- 2007年 感動デザイン工学研究所開設。東京虎ノ門キャンパスに大学院工学研究科修士課程に高信頼ものづくり専攻設置。
- 2008年 東京虎ノ門キャンパスに大学院工学研究科博士課程に高信頼ものづくり専攻設置。
[編集] 基礎データ
[編集] 所在地
- 扇が丘キャンパス(メインキャンパス) 石川県石川郡野々市町扇が丘
- 八束穂キャンパス 石川県白山市八束穂
- 穴水湾自然学苑 石川県鳳珠郡穴水町由比ケ丘
- 先端電子技術応用研究所・天池自然学苑 石川県金沢市天池町
- 池の平セミナーハウス 新潟県妙高市池の平
- 東京虎ノ門キャンパス 東京都港区愛宕
- 東京事務所・東京赤坂研究所 東京都港区赤坂
- 東京原宿研究所 東京都渋谷区神宮前
[編集] 象徴
- 学章は、三大建学綱領「人間形成」「技術革新」「産学共同」と、三位一体の学園共同体「学生」「理事」「教職員」、科学技術を学ぶものへの指針を示す3つの"T"「Truth」「Theory」「Technology」を、当校のシンボルであるゴールデンイーグル(いぬ鷲)の翼をモチーフにしてデザインされたものである。
[編集] 組織および研究
[編集] 学部・学科
[編集] 大学院
[編集] 工学研究科
- 博士課程(前期・後期)
- 機械工学専攻
- 環境土木工学専攻
- 情報工学専攻
- 電気電子工学専攻
- システム設計工学専攻
- バイオ・化学工学専攻
- 建築学専攻
- 修士課程
- 経営工学専攻
[編集] 心理科学研究科
- 修士課程
- 臨床心理学専攻
[編集] 工学研究科(社会人対象1年生大学院)
東京虎ノ門キャンパス
- 修士課程
- 知的創造システム専攻
- 知的財産プロフェショナルコース
- ビジネスアーキテクトコース
- 知的創造システム専攻
- 博士課程(前期・後期)
- 高信頼ものづくり専攻
[編集] 付属機関
[編集] 附置研究所
- 人間情報システム研究所
- 高度材料科学研究開発センター
- 先端電子技術応用研究所
- 光電磁場科学応用研究所
- 光電相互変換デバイスシステム研究開発センター
- 心理科学研究所
- ゲノム生物工学研究所
- 情報フロンティア研究所
- 地域防災環境科学研究所
- 建築アーカイブス研究所
- FMT研究所
- 知的創造・経営研究所
[編集] オープンリサーチセンター
[編集] 研究センター
- 材料システム研究所
- 地域計画研究所
- 日本学研究所
- 科学技術応用倫理研究所
- 情報通信フロンティア研究所
- 産学連携室
- 先端材料創製技術研究所
- 通信技術研究所
- 生活環境研究所
- 未来デザイン研究所
- 知的財産科学研究所
- メディア情報研究所
- 国際学研究所
- 情報マネジメント研究所
[編集] 海外研究所
- KIT/MIT共同脳磁研究所(マサチューセッツ工科大学内)
- KIT/UMD共同脳磁研究所(メリーランド大学内)
- KIT-マックウェリー大学(オーストラリア)-(脳科学研究所)
[編集] 金沢工業高等専門学校の研究所
- 創造技術教育研究所
[編集] 教育研究支援機関
- ライブラリーセンター
- 工学設計教育センター
- 工学基礎教育センター
- 基礎英語教育センター
- 情報処理サービスセンター
- 自己開発センター
- 夢考房
- 穴水湾自然学苑
- 天然自然学苑
- 池の平セミナーハウス
- 研究支援機構
[編集] 連携・提携機関
[編集] 連合大学院提携先
- 北陸先端科学技術大学院大学
- 情報科学研究科
- マテリアルサイエンス研究科
- 知識科学研究科
- 金沢大学大学院
- 自然科学研究科
[編集] 連携大学院
- 独立行政法人産業技術総合研究所
- 独立行政法人国立環境研究所
- 独立行政法人物質・材料研究機構
- 独立行政法人宇宙航空研究開発機構
- 日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
- 株式会社富士通研究所
- 松下電器産業株式会社先端技術研究所
- 三菱電機株式貸家情報技術総合研究所
- 株式会社日立製作所日立研究所
- 株式会社日立製作所機械研究所
- マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
- カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)
- メリーランド大学カレッジパーク校(アメリカ)
- メルボルン大学(オーストラリア)
- ドイツ連邦物理工学研究所(ドイツ)
- マックゥェーリー大学
[編集] 海外提携(大学・機関)
[編集] 留学プログラム
[編集] 短期英語研修プログラム
[編集] 長期派遣留学プログラム
[編集] 教育
[編集] 選定・認定等
- 文部科学省「大学院教育改革支援プログラム」選定(知的創造システム専攻)
- 文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」選定
- 文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」選定
- 大学基準協会「認証評価」認定校
- 日本高等教育評価機構「認証評価」認定校
- 日本技術者教育認定機構(JABEE)「教育プログラム」認定校(機械系・材料系・環境系・建築系・電機系)
[編集] 著名な出身者
[編集] 学校周辺
[編集] 関連項目
- イーグルネット - 学生向けインターネット接続サービス
- 金沢工業高等専門学校
- えふえむ・エヌ・ワン
- ドリバーちゃんねる
- 非公認学生ポータルサイトKITWEB