金正男
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金正男 | |
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各種表記 | |
チョソングル: | 김정남 |
漢字: | 金正男 |
平仮名: (日本語読み仮名) |
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片仮名: (現地語読み仮名) |
キム・ジョンナム |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英語表記: | Kim, Jong-nam(Kim, Jung-nam) |
金正男(キム・ジョンナム、1971年5月10日 - )は、朝鮮民主主義人民共和国の最高指導者・国防委員会委員長金正日の長男。
目次 |
[編集] プロフィール
母は成恵琳(ソン・ヘリム、성혜림)。 母国語の朝鮮語の他に英語(2007年2月12日に放送されたフジテレビの夕方ニュースで5、6分ほどの記者とのやり取りが報道された)更に流暢なフランス語(2007年11月13日に放送されたまた同じフジテレビの夕方ニュースで2、3分ほどの記者とのやり取りが報道された)が話せるようである。また、日本語[1]、中国語も話せるようである。モスクワ、スイスのジュネーヴのインターナショナルスクールに留学歴があると言われている[2]が詳細は不明。出生当時、父の正日は彼から見れば、祖父に当たる金日成にその存在を知られないようにしていたが、やがて知られてしまった。現職はコンピュータ委員会委員長[3]、 ソフト産業の振興発展、光ファイバー情報ネットワーク「光明」の構築などを指導したといわれる[4]。
[編集] 報道
[編集] 日本への密入国
日本に何度か密入国しているとされる。2001年5月1日にも、「金正男氏と見られる男性」が成田空港で入国管理局に拘束されるという事件が発生した。男は妻子を連れており、ドミニカ共和国の偽造パスポートを使用して入国を図ったところを拘束・収容され、その際に背中に虎の刺青が施されていることが判明。同月3日に身柄拘束の事実が報道によって明らかとなったが、外交問題に発展することを恐れた日本政府(当時の総理大臣は小泉純一郎)の判断により退去強制処分とされ、翌4日に、2階席を貸し切り状態にされた全日空機で中華人民共和国に向けて出国した。
北京に移送される際の映像がテレビで何度も放映された。この男について、日本及び北朝鮮政府いずれからも、本人かどうかの正式な発表はないが、韓国政府筋は「金正男本人」であるとした。この男は、「ディズニーランドに行きたかった」と弁明したが、日本の情報収集を目的としていた、あるいは貿易代金の回収に来たと様々な情報が飛び交っている。また、一部では、覚醒剤の取引に来ていたと言われている。
[編集] その他の報道
2002年12月には、パリ郊外のディズニーランドを訪れるためにフランス入国を申請したがフランス政府に拒否された、とフランス紙に報じられた。
2004年9月25日には、北京国際空港に現れ、居合わせた報道陣の問いに金正男本人だと認めた。渡航理由は不明だが、付き人もなく一人で北京市内のホテルに滞在しているという。また同年12月3日、本人と思われる人物が複数の日本の新聞社に年末年始の挨拶の電子メールを送った事が報じられた。これが実際に本人からのものであるならば、先述の9月の北京国際空港での取材時に渡された名刺に書かれたメールアドレスを見て送ったのだろうと推測されている。
このメール騒動について、北朝鮮問題に詳しい恵谷治は偽者説を、コリアレポートの辺真一は本物か周辺によるメール送信説を述べた。評論家の河信基は「後継者から外され、焦っている」と語る。北京を主に活動しているようである。
2007年1月30日、在香港の複数の情報筋が金正男と思われる男がマカオ入りしたことを明らかにした。アメリカの金融制裁により、マカオの金融機関「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」にあった約2400万ドルに上る北朝鮮関連口座が凍結されており、中朝関係筋は、北京で同日始まった金融制裁問題に関する米朝専門家会合に関連して、金正男がマカオ入りした可能性を指摘している。その際日本人記者の「日本語わかりますか?」の問いかけに対し即座に「ニホンゴ、ワカリマセン」と日本語で答えたことから、日本語がかなり達者であることが判明した。なお、エレベーター内の取材で「日本の拉致問題」の事を話すとノーコメントだった。
なお、同時に日本や韓国のメディアで、金正男とその家族がマカオ市内に住居を構え長期間滞在し、マンダリン・オリエンタルホテルなどでヨーロッパの高級ブランド品などのショッピングを楽しんでいると報道された。
2007年8月27日朝鮮日報は、金正男が2007年6月帰国し、以前父親の金正日が所属していた組織指導部に所属しているという報道をした。ただこれに関しては一部の者は金正男は平壌に年に数回来ることはあるが、平壌には暮らしてはいないと述べている。
一部の間では後継者問題に再び火がついたという見方をしているため、今後の彼の動向が注目される。
[編集] 後継者問題
2007年2月25日に、日本や韓国のメディアで金正男が後継者問題について「関心が無く、させられてもやらない」と知人に述べていることが報道された[5]。
[編集] 脚注
- ^ 街頭でマイクを向けられたとき「日本語話せません」とはっきりと日本語で否定している姿がメディアで報道されている。
- ^ 金正日・金正男、愛憎の父子関係 North Korea Today
- ^ 金正日の長男がIT政策の最高責任者North Korea Today
- ^ 北、内部コンピューター網のホームページを初めて公開North Korea Today
- ^ 北朝鮮:後継者問題「関心もなく、やらない」金正男氏語る毎日新聞