白井克彦
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白井 克彦（しらい かつひこ、1939年9月24日 - ）は、早稲田大学第15代総長（2002年-）、同大学理工学術院教授、工学者。専門は知能情報学。学位は工学博士(早稲田大学)。
尚、早稲田大学では「学校法人早稲田大学理事長」と「早稲田大学学長」を同一人物が兼任し、これを「総長」と称する。
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[編集] 略歴
- 1939年 中国の大連に生まれる。
- 1952年 国立学園小学校卒業。
- 1955年 北多摩郡国立町立国立中学校（現在の国立市立国立第一中学校）卒業。
- 1958年 東京教育大学附属駒場高等学校（現在の筑波大学附属駒場高等学校）卒業。
- 1963年 早稲田大学第一理工学部電気工学科卒業。
- 1965年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。同大学第一理工学部助手。
- 1968年 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程単位取得満期退学。同大学理工学部専任講師。
- 1970年 同学部助教授。
- 1973年 工学博士（早稲田大学）の学位を取得。
- 1975年 同学部教授。
- 1992年 同学部教務主任。
- 1994年 教務部長、国際交流センター所長。
- 1998年 早稲田大学常任理事。
- 2001年 電子情報通信学会よりフェロー称号（情報・システム ソサイエティ）を授与[1]。
- 2002年 人工知能学会功績賞受賞[2]。
- 2002年 早稲田大学第15代総長就任。
- 2005年 第56回日本放送協会放送文化賞を受賞[3]。中国の復旦大学より名誉教授の称号を授与[4]。上海大学より名誉博士号を授与。
- 2006年 総長の任期満了（2006年11月4日）に伴う総長選挙の結果、再選（任期は2010年11月4日まで）。
[編集] 人物
- イタリア共和国功労勲章グランデ・ウッフィチャーレ賞などを受章。
- 大学時代には男声合唱団「早稲田大学グリークラブ」に所属。
- レーニン研究者の白井聡は実子。
[編集] 早稲田大学第15代総長
前総長と同様に大学改革に積極的であり、就任後様々な改革を行っている。
- 総長就任後の主な出来事
[編集] 大学再編・新設
総長就任後、スポーツ科学部、国際教養学部、政治経済学部国際政治経済学科、大学院公共経営研究科、大学院情報生産システム研究科、大学院法務研究科、大学院会計研究科、大学院スポーツ科学研究科を新設。
また、2007年には第一文学部及び第二文学部を統合再編（廃止）し、文学部と文化構想学部を新設。また理工学部を分割し（廃止）、基幹理工学部、創造理工学部及び先進理工学部に再編した。
2008年、東京都中野区の警察大学校の跡地一部を取得し、新たに「中野キャンパス」を2012年に開設する予定であることを表明した[5]。留学生の大規模受入れに伴い、「国際コミュニティプラザ（仮称）」という、学生寮・交流施設を建設する予定。
[編集] 医学部設置構想
かねてから慶應義塾大学と対比され、「医学部設置構想」たるものが度々沸き上がるものの、現段階では東京女子医大との「医工連携」に留まっている。また、総長自身が「医学部は持っていないほうがメリットがある。様々な大学と得意分野で連携が出来る。」と発言しており、医学部を設置する予定は現段階では無いようである[6]。
2008年、筑波大学と教育・研究における包括的協定を結んだ。早大の理工学及び筑波大の医学の両者を履修することで、両方の学士を取得できるプログラムを検討している。実現した場合、医学部のない早稲田大学を卒業した者が医学学士号を取得できることになる[7]。
[編集] 国際化・留学生の大規模受入れ
アジア、とりわけ中国への進出が目立つ。2004年には、北京大学との共同教育研究機構の共同設置を表明し、また同大との「ダブルディグリー課程（両大学の学士を取得可能なプログラム）」を設置している[8]。
大学の国際化に傾注しており、2007年には「5年以内に留学生を8000人受け入れる」計画があることを表明した[9]。
[編集] 中学校・高等学校の新規系属校化
2008年6月、大阪府茨木市の「摂陵中学校・高等学校」を2009年度より系属校化すると発表した（校名は「早稲田摂陵中学校・高等学校」になる予定）。また、佐賀県唐津市に「早稲田佐賀中学校・高等学校（仮称）」を2010年度に新設し系属校とすると発表した。前者は「学校法人大阪繊維学園」、後者は「学校法人大隈記念早稲田佐賀学園（仮称）」がそれぞれ設置し、早稲田大学を設置する「学校法人早稲田大学」とは別法人となる。卒業生のそれぞれ約1割と半数が早稲田大学へ進学できる[10]。
[編集] 学外活動
- 内閣府 沖縄振興審議会会長（平成15年度-）
- 文部科学省 大学設置・学校法人審議会（大学設置分科会）委員委員（平成18年5月12日-）
- 文部科学省 スーパーCOE「先端科学と健康医療の融合拠点の形成」代表（平成16年度-）
- 文部科学省 中央教育審議会大学分科会大学院部会専門委員（平成15年-）
- 文部科学省 科学技術・学術審議会委員（平成15年2月1日-）
- 日本学術振興会 グローバルCOEプログラム委員会委員（平成19年度）
- 日本学術振興会 21世紀COEプログラム委員会委員（平成16年度-）
- 社団法人 日本私立大学連盟副会長（平成16年2月28日-）
- 社団法人 私立大学情報教育協会常務理事（平成11年-13年）、副会長（平成14年-）
- 財団法人 大学基準協会会長（平成17年年5月26日-）
- 有限責任中間法人 大学技術移転協議会代表理事会長（平成16年-）
- 日本放送協会 放送技術審議会委員（平成13年度-）
- 国立大学法人 東京農工大学経営協議会委員（平成18年4月1日-平成20年3月31日）
- 学校法人 早稲田大学系属早稲田実業学校理事長（平成14年-）
[編集] 著書
- 『早稲田はいかに人を育てるか 「5万人の個性」に火をつけろ』（2007年、PHP研究所、ISBN 4569659969）
- 『大学力 早稲田の杜から「変える力」を考える 生きることは楽しい!』（共著、2005年、サイビズ、ISBN 4072488755）
- 『早稲田大学世界への飛翔』（編著、2003年、東洋経済新報社、ISBN 4492222278）
- 『信号解析とディジタル処理』（共著、1999年、培風館、ISBN 456301494X）
- 『岩波講座 言語の科学〈2〉音声』（共著、1998年、岩波書店、ISBN 4000069020）
- 『RISCプロセッサ 32ビットプロセッサの新しい流れとAm29000』（共著、1989年、産業図書、ISBN 4782855303）
- 『事務システム標準化マニュアル 1』（編著、1986年、日刊工業新聞社）
- 『事務システム標準化マニュアル 2』（編著、1986年、日刊工業新聞社）
- 『事務システム標準化マニュアル 3』（編著、1986年、日刊工業新聞社）
- 『事務システム標準化マニュアル 4』（編著、1986年、日刊工業新聞社、ISBN 4526020753）
- 『事務システム標準化マニュアル 5』（編著、1986年、日刊工業新聞社）
- 『トランスデュ－サ・インタフェ－スハンドブック』（共著、1984年、産業図書、ISBN 4782856318）
[編集] 脚注
[編集] 外部リンク
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