小島茂

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小島茂（こじましげる、1952年 - ）は、日本の社会学者（国際社会論：教育社会学）。学位はPh.D.（カリフォルニア大学バークレー校より1985年に）^[1]。静岡県立大学経営情報学部教授・大学院経営情報学研究科教授。

[編集] 概要

一橋大学社会学部を卒業し、アメリカ合衆国に渡航する。カリフォルニア大学バークレー校大学院社会学研究科にて学び、1985年に博士号を取得し、博士課程を修了した^[1]。

帰国後は静岡県立大学経営情報学部にて助教授に就任した。そのほかにも、名古屋商科大学商学部、国際基督教大学教養学部、静岡産業大学経営学部、松蔭女子大学経営文化学部、放送大学、松蔭大学異文化コミュニケーション学部などで非常勤講師を兼務した。現在は、静岡県立大学経営情報学部経営情報学科にて教授を務めており、同大学大学院経営情報学研究科経営情報学専攻の教授も兼任している。

[編集] 研究

[編集] まちづくり

まちづくり、ものづくり（アート&デザイン）、国際・地域コミュニケーションなどの公共政策系の分野を専門とする^[2]。静岡県立大学が立地する静岡市の地域おこしやイベント活動にも取り組んでいる。JR 東海道本線の東海旅客鉄道草薙駅の駅前広場に「考える犬」像を建立したのもその一環である。

[編集] ディプロマミル

ディプロマミルやディグリーミルについての研究も行っている。その問題点に早くから警鐘を鳴らしており、日本でのディプロマミル問題追及の第一人者とされる。関連する著書を複数上梓しており、テレビや新聞などのマスメディアから取材されることも多い。アメリカ合衆国や大韓民国同様に日本でも、出所が疑わしい学位を用いた教員や大学の名前を公表し社会的制裁を加えるよう提言している^[3]。

日本の大学・短期大学1195校を対象とした2007年 7月の文部科学省の調査によると、疑わしい学位を判断要素として採用・昇進したケースが4校4人、疑わしい学位を教員の経歴欄に表示したケースが46校48人見つかったが、小島によれば、出所が疑わしい学位を元に採用された大学・短大教員は日本国内に数十人いるとされる^[3]。このような「社会的に通用しない学位を発行するビジネス」^[4]を小島は「学位商法」と呼称しており、これらの学位を発行する機関は少なくとも数十ヶ所は存在すると指摘している^[4]。

小島の主張に対しては、ディプロマミルと指摘される団体からの反発も強い。イオンド大学（「株式会社イオンド大学日本校」を自称）の経営者から「キャリアアップを目指す社会人に門戸を開くのが狙いだ」「非認定校と知ったうえで学位を受けて何が悪いのか。いろんな大学の形があっていい」^[4]との反論がなされている。さらに、その経営者は「小島教授から誹謗中傷を浴びせられ、迷惑しているんだ」^[4]とも指摘している。このような団体からの反論を受けながらも、小島はディプロマミル問題の啓蒙活動や問題点の追及を続けている。

[編集] 略歴

1952年誕生。
1985年カリフォルニア大学バークレー校よりPh.D.取得。
1987年静岡県立大学経営情報学部助教授・教授。
1991年名古屋商科大学商学部非常勤講師（〜1992年）。
1992年国際基督教大学教養学部非常勤講師（〜1994年）。
1999年静岡産業大学経営学部非常勤講師（〜2000年）。
2000年松蔭女子大学経営文化学部非常勤講師（〜2004年）。
2002年放送大学非常勤講師（〜2004年）。
2004年松蔭大学異文化コミュニケーション学部非常勤講師（〜2006年）。

[編集] 著書

[編集] 単著

『自分探し、生き方探し』三恵社、2004年。ISBN 978-4883612093
『自分探しの技法』三恵社、2004年。ISBN 978-4883612086
『自分と出会う、生き方探し――こころの創作技法で、自己を見つめ、人々を癒す』学文社、2004年。ISBN 978-4762013560
『自己実現・自己発見・自己表現のための心のコミュニケーション』学文社、2005年。ISBN 978-4762014628
『学歴汚染――「日本型学位商法」の衝撃』展望社、2007年。ISBN 978-4885461699
『学位商法――ディプロマミルによる教育汚染』九天社、2007年。ISBN 978-4861672095

[編集] 共著

山崎充共著『静岡三都論』静岡新聞社、1991年。ISBN 978-4783812180
芹沢幹雄共著『ニュースポーツと大学の地域づくり――New sports and the university's contribution to community――ペタンク・ウォークラリーの実践活動から』三恵社、2003年。ISBN 978-4883611676

[編集] 共編著

青山英男共編著『情報社会と経営』文眞堂、1997年。ISBN 978-4830942624

[編集] 共訳

ジェフリー・L・セグリン著、大坪檀・杉本徹雄共訳『36時間マーケティング講座――売れる仕組みをつくる12のレッスン』ダイヤモンド社、1994年。ISBN 978-4478501139

[編集] 出演

[編集] テレビ

『クローズアップ現代』日本放送協会。
『新報道プレミアA』フジテレビジョン。

[編集] ラジオ

『ディグリーミル＝学位工場について』J-WAVE。

[編集] ポッドキャスト

『米国発学位商法問題――暴かれる学位工場の実態』産経新聞社。

[編集] 脚注

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^ ^a ^b 『教員情報詳細：静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
^ 『静岡県立大学経営情報学部 -教員紹介』静岡県立大学経営情報学部、2007年。
^ ^a ^b 「ニセ学位で採用・昇進――文科省調べ全国4大学で4教員」『朝日新聞』43715号、朝日新聞東京本社、2007年 12月28日、30面。
^ ^a ^b ^c ^d 松永佳伸・田中久稔稿「ニセモノ社会――売られる博士号」『朝日新聞』43723号、朝日新聞東京本社、2008年 1月6日、34面。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

草薙ネット - 静岡県立大学・大学院経営情報学部内の本人サイト
- 草薙ネット（小島研究室） - 研究室の公式ウェブサイト
学歴汚染（ディプロマミル・ディグリーミル＝米国型学位商法による被害、弊害） - ブログ

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