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千歳市(ちとせし)は、北海道石狩支庁管内にある市である。北海道の空の玄関である新千歳空港を擁し、市域の西部には支笏湖がある。近年は物流拠点として発展している。
また、自衛隊の町といった側面もある。陸上自衛隊第7師団と航空自衛隊第2航空団が存在し、人口9万人のうち、約3万人が自衛隊関係者といわれている。2007年7月7日には沖縄県でのF-15訓練の一部を航空自衛隊千歳基地に移転する事が正式表明された。
かつてこの地はアイヌ語で「シ・コツ(大きな窪地、又は谷)」と呼ばれていたが、音の響きが「死骨」に通じることが憚られたため、当時この地に多くの鶴がいたことにちなみ「鶴は千年、亀は万年」の言い伝えによる縁起を担いで1805年(文化2年)に「千歳」と命名された。旧称は現在に至るまで、「支笏湖」などにその名を留めている。
[編集] 地理
石狩支庁南部に位置する。西部は支笏湖を囲む山岳地帯、東部に石狩平野が広がり、東縁部には馬追丘陵がある。人口は中部の鉄道沿線に集中している。
[編集] 沿革
- 1658年 今の千歳神社の近くに弁天堂が建つ。
- 1803年 今の千歳神社の前身である「思古津稲荷大明神」が建立される。
- 1805年 羽太正養(箱舘奉行)により「千歳」と命名される。
- 1880年 千歳郡各村戸長役場が開庁する。管轄は千歳村、烏柵舞村(うさくまい)、長都村、蘭越村、漁村、島松村。
- 1897年 漁、島松の両村が漁村外一ヶ村戸長役場(現在の恵庭市)として分離し、千歳郡各村戸長役場から千歳村外三ヶ村戸長役場となる。管轄は千歳村、烏柵舞村、長都村、蘭越村。
- 1915年 千歳、烏柵舞、長都、蘭越の各村を合わせて千歳村とし、二級町村制を施行する。
- 1926年 8月に北海道鉄道が開通し、千歳停車場(千歳駅)と美々停車場(美々駅)が設置される。千歳飛行場の前身となる着陸場が村民の無償の労力提供により整備され、10月に小樽新聞社の飛行機「北海1号機」(酒井憲次郎が操縦)が初めて着陸した。
- 1939年 4月、一級町村制を施行する。11月、海軍航空隊が開庁し、着陸場は海軍の飛行場となる。
- 1942年 町制施行、千歳町。
- 1943年 北海道鉄道が日本国有鉄道に買収され、国鉄(現・JR)千歳線となる。
- 1951年 千歳飛行場(千歳空港)で民間航空事業が再開され、千歳・羽田間に民間航空機が就航。
- 1958年 市制施行、千歳市。
- 1988年 新千歳空港・A滑走路が開業し、千歳飛行場の民間航空事業は新空港へ移管。
[編集] 行政
- 当初予算規模(2004年度)
- 一般会計 : 378.9億円
- 特別会計 : 171.9億円
- 企業会計 : 138.2億円
[編集] 歴代首長
- 戸長(1880年-1915年)
- 初代 石山専蔵
- 二代 秦 一明
- 三代 石山専蔵(臨時代理)
- 四代 太尾長祥
- 五代 下宮良平
- 六代 三木 勉
- 七代 常葉隆久
- 八代 増川兵蔵
- 九代 岩田秀雅
- 十代 橘 莞爾
- 十一代 岩田外喜男
- 十二代 福士武美
- 十三代 中川種次郎
- 十四代 深田猪七郎
- 十五代 国谷清之助
- 十六代 川村隆吾
- 十七代 間山俊助
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- 村長(1915年-1942年)
- 初代 間山俊助
- 二代 山田 旦
- 三代 後藤彌次郎
- 四代 山田 旦
- 五代 川合新三郎
- 六代 鹿目徳親
- 七代 清水良作
- 八代 畠山定吉
- 九代 畠山定吉(臨時代理者)
- 十代 高橋鋼三郎(職務管掌)
- 十一代 岡本幸信
- 町長(1942年-1958年)
- 初代 岡本幸信
- 二代 舛田岩雄(臨時代理者)
- 三代 中川種次郎(臨時代理者)
- 四代 山崎友吉
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- 市長(1958年-現在)
- 初代 山崎友吉
- 二代 米田忠雄
- 三代 東峰元次
- 四代 梅沢健三
- 五代 東川 孝
- 六代 山口幸太郎(2003年~現在)
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[編集] 公共機関
[編集] 防衛
[編集] 姉妹都市
[編集] 教育
[編集] 大学
[編集] 高等学校
[編集] 中学校
- 千歳市立青葉中学校
- 千歳市立駒里中学校(小中併設)
- 千歳市立向陽台中学校
- 千歳市立真町中学校
- 千歳市立千歳中学校
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- 千歳市立富丘中学校
- 千歳市立東千歳中学校
- 千歳市立北進中学校(小中併置)
- 千歳市立北斗中学校
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[編集] 小学校
- 千歳市立泉沢小学校
- 千歳市立駒里小学校(小中併置)
- 千歳市立向陽台小学校
- 千歳市立桜木小学校
- 千歳市立支笏湖小学校
- 千歳市立信濃小学校
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- 千歳市立日の出小学校
- 千歳市立北栄小学校
- 千歳市立北進小学校(小中併置)
- 千歳市立北陽小学校
- 千歳市立緑小学校
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[編集] 経済
新千歳空港を中心に10箇所の工業団地があり、230社を超える企業が集積している。
[編集] 立地企業
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- 岩田醸造 千歳工場
- 日本アスパラガス株式会社 千歳工場
- 文化シヤッター株式会社 千歳工場
- カルビー株式会社 千歳事業所
- 北原電牧株式会社
- 凸版印刷株式会社 千歳事業所
- スター農機株式会社
- 多治見無線電機株式会社 千歳工場
- 株式会社デンソーエレクトロニクス
- 岩塚製菓株式会社 千歳工場
- 日本フイルコン株式会社 北海道営業所
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[編集] 郵便
[編集] 出身有名人
[編集] 交通
[編集] 空港
[編集] 鉄道
この他、王子製紙が明治期に敷設した森林鉄道の廃線跡が千歳市街と支笏湖を結ぶサイクリングロード(下記の北海道道872号支笏湖公園自転車道線)として整備されている
[編集] バス
以下、新千歳空港連絡路線のみ乗り入れ
[編集] 道路
[編集] マスメディア
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
[編集] 文化財
- 重要文化財(国指定)
- 土製仮面(ママチ遺跡)(千歳市立図書館蔵)
- 動物形土製品(千歳市立図書館蔵)
- 史跡(国指定)
- その他
- アイヌ古式舞踊(国指定・重要無形民俗文化財)(蘭越生活館)
- 泉郷獅子舞(千歳市指定無形文化財)
[編集] 名所・旧跡・観光スポット
[編集] 祭事・催事
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク