アラスカ州
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- アラスカ州
- State of Alaska
-
(州旗) (州章) - 州の愛称: 最後のフロンティア
The Last Frontier -
州都 ジュノー 最大の都市 アンカレッジ 州知事 サラ・パリン 公用語 (英語) 面積
- 総計
- 陸地
- 水域全米第1位
1,717,854 km²
1,481,346 km²
236,507 km² (13.8%)人口(2003年)
- 総計
- 人口密度全米第47位
648,818人
0.38人/km²合衆国加入
- 順番
- 加入年月日
49番目
1959年1月3日緯度 北緯54°40' - 71°50' 経度 西経130° - 東経173° 東西の幅 1,300 km 南北の長さ 2,380 km 標高
-最高標高
-平均標高
-最低標高
6,194 m
3,060 m
0 m略称 (ISO 3166-2) US-AK ウェブサイト アラスカ州政府
アラスカ州 (Alaska AK)は、米国最北端にある州。アリューシャン列島を含む。北アメリカ大陸北西の端にあり、ハワイ州を除いた他の48州とは、カナダを挟んで飛地になっている。アラスカでは、合衆国本土を"lower 48"(直訳:南方の48州)と呼ぶことがある。「アラスカ」の名は、アレウト族の言葉で「半島」を意味する"Alakshak"(アラクシャク)から。
州都はジュノー市で、最大都市はアンカレッジ市。海港アンカレッジはかつてアジアとアメリカおよびヨーロッパを結ぶ航空路線の寄港地として知られた。
目次 |
[編集] 歴史
- 主要記事:アラスカの歴史
最終氷期では海面は後退し、ベーリング海峡にはベーリンジアという平原が広がっていた。ユーラシア大陸を東進してきた人類は、まずインディアンが次いでエスキモーが回廊を通り、アラスカに到達した。
歴史時代以前、アラスカはエスキモーとインディアンの土地であった。エスキモーは北極海沿岸を中心に海洋動物の狩猟が中心の生活、インディアンは内陸部にてヘラジカ(ムース)やカリブーなどの狩猟が中心の生活をそれぞれ一万年以上続けてきたとみられる。
[編集] 近代
近代に入ると、北部ユーラシア大陸を東進してきたロシア帝国がアラスカに到達した。1648年、ロシアの探検家セミョン・デジニョフ(Semyon Dezhnev)が島に到着した最初のヨーロッパ人である。しかしデジニョフの航海は19世紀後半まで忘れられており、1728年8月16日にヴィトゥス・ベーリングが再発見・命名したとされる。再発見した8月16日はロシア正教会がタルソスの聖ディオメデスを祝う日であり、これにちなみ現在の名となった。またロシアの測地学者ミハイル・グヴォーズデフ(Mikhail Gvozdev)が島の位置を地図に記した(別名のグヴォーズデフ諸島の名はこれにちなむ)。 19世紀後半ロシアは植民を行い、露米会社がアザラシなど海洋動物の毛皮を採集していたが、運送費がかさむこと、乱獲による海洋動物の激減により毛皮事業がなりたたなくなってきたこと、クリミア戦争後の財政難などの理由による資金調達のため、1867年にクリミア戦争の中立国であったアメリカ合衆国に720万ドル(1km²あたり5ドル・計約100億円)で売却された(アラスカ購入)。この交渉をまとめたのは国務長官であったウィリアム・H・スワードである。このことは当時のアメリカ国民から「スワードの愚行」「巨大な冷蔵庫を買った男」などと非難されたが、その後豊富な資源が見つかったり、アラスカが(主に旧ソ連に対する)国防上重要な役割を果たすことが分かり、現在では高く評価されている。
なお、アラスカはかつてロシア領だったために正教会の信者の割合が他州に比べて高く、現地語のうちの幾つかがロシア人宣教師によってはじめて文字化された。
[編集] アメリカ時代
1896年カナダのユーコン準州で金が発見される。 その後、アラスカのノームやジュノーやフェアバンクスでも金鉱が発見され、アラスカのゴールドラッシュが始まり、何万人もの砂金探しがアラスカとカナダのユーコン準州に集まった。フェアバンクス等はこの時代に町としての形をなした。
1959年米国49番目の州に昇格。
1950年代の米ソ核軍拡競争の時代には、アラスカを水爆実験場にしようという計画が持ち上がったが、自然保護運動の高まりの中、中止に至る。
1968年アラスカの北部のプルドー湾で、ARCOが油田を発見した。推定埋蔵量は96億バレルだった。1974年-1977年に、プルドー湾からヴァルディーズ市(1,280km)までのトランス・アラスカ・パイプラインが建設された。
[編集] 地理
北アメリカ大陸最高峰のデナリ(別名マッキンリー山)がある。周囲は広大なデナリ国立公園が広がっている。また、自然保護区としてラッセルフィヨルドがある。
[編集] 人口動勢
- 主要記事:アラスカ州の郡一覧
人口推移 | ||
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国勢調査 | 人口 | %± |
1950年 | 128,643人 | |
1960年 | 226,167人 | 75.8% |
1970年 | 300,382人 | 32.8% |
1980年 | 401,851人 | 33.8% |
1990年 | 550,043人 | 36.9% |
2000年 | 626,932人 | 14.0% |
2005年概算 | 663,661人 | 5.9% |
2005年現在、アラスカ州は前年より5,906人、または0.9%増加し、2000年より36,730人、または5.9%増加した、人口663,661人と概算された。これは36,590人(出生53,132、死亡16,542)と前回の国勢調査からの自然増並びに州内への移住者1,181人の増加が含まれている。アメリカ合衆国外からの移住は5,800人増加する事となり、合衆国内部の移住者は4,619人減少する事になる。
アラスカ州の人口重心(Center of population)はアンカレッジの東おおよそ64.37km(39.96マイル)となっている[1]。
[編集] 重要な都市及び町
アラスカ州で最も人口が多い都市は人口260,283人(2000年現在)、市街地域に暮らす225,744人のアンカレッジである。他のアラスカ州の2都市に続いて、List of United States cities by areaで3番目に位置している。シトカはジュノーに近接して続き、アメリカ合衆国の地域別最大都市に並んでいる。
人口100,000人以上の都市 | ||||
人口10,000人 - 100,000人の都市 | ||||
人口10,000以下の都市 | ||||
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[編集] 政治と法律
- 主要記事:Government of Alaska
[編集] 教育
[編集] 大学・短期大学
- アラスカ大学システム
- アラスカ大学アンカレッジ校 - (道都大学との提携校)
- アラスカ大学フェアバンクス校
- アラスカ大学サウスウエスト校
- Alaska Bible College
- アラスカ・パシフィック大学
- Charter College
- Ilisagvik College
- Sheldon Jackson College
[編集] その他
[編集] 交通
かつては西側諸国に旧ソビエト連邦領空が解放されておらず、また当時の航空機の性能もあり、日本と欧米諸国を往復する最短経路の航空便はアンカレッジ国際空港を経由するのが普通であった(いわゆる「北回り航路」)。しかし、現在では航空機の性能の向上等もあり、日本とアメリカ大陸を往復する便はアラスカ上空付近を飛行するがアンカレッジ空港を経由することはなくなった。日本とアラスカ州を結ぶ定期直行便は、貨物便を除いてない。日本からアラスカに行くには、通常アメリカ西海岸(シアトル・タコマ国際空港、ロサンゼルス国際空港、サンフランシスコ国際空港など)に飛び、そこからの定期便を利用する(バンクーバー国際空港の方が距離的には近いが、アラスカまでは国際線となるため先述の各空港からより便数が少なめ)か、夏季限定の仁川国際空港(韓国)からの定期便、もしくは日本からのチャーター便を利用するかのいずれかになる。
[編集] 日本の姉妹都市
- (日本) - (州内)、
- (秋田県秋田市) - (キナイ半島郡)
- (北海道帯広市) - (スワード市)
- (北海道紋別市) - (フェアバンクス市)
- (北海道根室市) - (シトカ市)
- (北海道千歳市) - (アンカレジ市)
- (北海道天塩町) - (ホーマー市)
- (北海道佐呂間町) - (パーマ市)
- (岐阜県下呂市) - (ケチカン市)旧金山町から引き続き
- (岐阜県板取村・現在は関市) - (ノースポール市)
[編集] 関連項目
- アラスカの歴史
- アラスカ (大型巡洋艦)
- エクソンバルディーズ号原油流出事故
- 北回りヨーロッパ線
- 新田次郎:『アラスカ物語』
[編集] 外部リンク
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