内舘牧子
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内舘 牧子(うちだて まきこ、1948年9月10日 - )は、脚本家、作家、横綱審議委員会委員、東京都教育委員会委員、ノースアジア大学客員教授。秋田県秋田市出身。東京都立田園調布高等学校、武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒。
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[編集] 来歴
大学を卒業した1970年(昭和45年)より、OLとして三菱重工業に勤務。
1988年(昭和63年)に脚本家デビュー。当初は岸牧子の筆名で活動。代表作に、NHK連続テレビ小説『ひらり』、『私の青空』、大河ドラマ『毛利元就』など。
2003年(平成15年)、東北大学大学院文学研究科修士課程の社会人特別選抜を受験し合格。人間科学専攻修士課程(宗教学)へ入学して、『神事としてみた相撲』を研究テーマに宗教学を専攻。2006年(平成18年)に修了。
在学中に横綱審議委員を務めていたことから、2005年より東北大学相撲部監督に招聘される。直接指導などを行うことはないが、時間があれば稽古を見学などする。就任前は一時は4人(大学団体戦は5名で行われる)、大学リーグで最も低いCクラスで最下位であった部を、土俵を作るなどして立て直し、部員数は増加した。
2006年(平成18年)より秋田経済法科大学(現・ノースアジア大学)の客員教授。
[編集] 人物
相撲に留まらずプロレスやボクシングを含む格闘技全般のファン。専門雑誌に連載を持ち、プロレスに関して東京スポーツ社・プロレス大賞の審査委員を勤め、ボクシングに関して帝拳ジムと本田明彦会長や長野ハルマネージャーや榎洋之を取材し、『夢を叶える夢を見た』を発表した。とりわけプロレスリング・ノアの小橋建太選手の大ファンであり、試合会場で自ら撮影した小橋の写真を常に持ち歩くほどである。
[編集] 相撲とのかかわり、発言
相撲ファンとして、2000年(平成12年)から女性初の大相撲・日本相撲協会の横綱審議委員を務めている。同年に就任した大阪府の太田房江知事が、大相撲大阪場所での大阪府知事賞の贈呈を土俵上でと希望したことを、相撲女人禁制の伝統を理由に日本相撲協会が拒否したことに関しては一貫して協会側の姿勢を支持。2006年(平成18年)には著書『女はなぜ土俵にあがれないのか』(幻冬舎刊)を発表。宗教的儀式としての相撲の歴史と伝統を検討した上で、文化論争を抜きに、伝統の世界に男女共同参画の観点を安易に持ち込む風潮に疑問を呈した。
[編集] 主な作品
[編集] テレビドラマ
- 『オイシーのが好き!』(1989年)
- 『想い出にかわるまで』(1990年)
- 『クリスマスイブ』(1990年)
- 『あしたがあるから』(1991年)
- 『…ひとりでいいの』(1992年)
- 『ひらり』(1992年)
- 『都合のいい女』(1993年)
- 『出逢った頃の君でいて』(1994年)
- 『坊ちゃん-人生損ばかりのあなたに捧ぐ-』(1994年)
- 『転職ロックンロール』(1995年、テレビ朝日系列)
- 『寝たふりしてる男たち』(1995年)
- 『妻の恋』(1995年)
- 『義務と演技』(1996年)原作のみ
- 『毛利元就』(1997年)
- 『愛しすぎなくてよかった』(1998年)
- 『必要のない人』(水曜ドラマ (NHK)、1998年)
- 『週末婚』(1999年)
- 『私の青空』(2000年)
- 『昔の男』(2001年)
- 『私の青空2002』(2002年)
- 『年下の男』(2003年)
- 『転がしお銀~父娘あだ討ち江戸日記~』(2003年)
- 『汚れた舌』(2005年)
- 『白虎隊』(2007年)
ほか、多数。
[編集] その他
[編集] 著作
- 『おしゃれに。男』(潮出版社、2006年12月発行)
- 『おしゃれに。女』(潮出版社、2006年12月発行)
- 『女はなぜ土俵にあがれないのか』(幻冬舎、2006年11月発行)
- 『養老院より大学院―学び直しのススメ』(講談社、2006年11月発行)
- 『読んで演じたくなるゲキの本 小学生版』(幻冬舎、2006年6月発行)
- 『あやまりたいの、あなたに』(幻冬舎、2006年3月発行)
- 『夢を叶える夢を見た』(幻冬舎、2005年4月発行)
- 『きょうもいい塩梅』(文藝春秋、2004年11月発行)
- 『女は腕力 男は魅力』(小学館、2001年9月)
ほか、多数。