ラジェンドラ号
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ラジェンドラ号(ラジェンドラごう)は『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場する架空の宇宙戦艦。
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[編集] 概要
ボラー連邦が保有する大型戦艦。ボラー連邦の属国であり、流刑地でもあるバジウド星系第4惑星バース星の艦隊旗艦。艦長はラム。滑らかな曲線を多用した艦体ラインを持ち、比較的小型で後方に設置された艦橋、その前の格納式砲塔など、その外観はボラー連邦の戦闘艦の基本型とも言える。同型艦は見当たらない。ミサイル発射口らしき開口部などが存在するが、初期に登場した他のボラー系戦闘艦同様、詳細設定は無い。
デザイン担当はサブマリン。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
物語冒頭において、友軍艦隊を引き連れダゴン将軍率いるガルマン・ガミラス帝国東部方面軍第18機甲艦隊と交戦。壊滅した艦隊の中から単身、満身創痍のままワープで地球連邦勢力圏内に逃れてくる。ここで第二の地球探しに発進したヤマトと遭遇する。地球防衛軍司令長官の許しを得て、海王星の宇宙船ドックで武器弾薬補給以外の艦体修理と食料の補給を受ける。これは全作品中において、他勢力の戦闘艦艇が、公に地球の領域内で補給・修理を受けた唯一の例である。
ダゴン艦隊がラジェンドラ号を追うように続けて出現したため、ヤマトとコスモタイガーIIは応急修理を終えたラジェンドラ号を公海まで護衛するが、ダゴン艦隊はラジェンドラ号がワープ準備に入ったのを見て、地球連邦の勢力圏内で攻撃を開始する。またヤマトに対しても攻撃が始まり交戦状態に入る。この戦いにおいてラジェンドラ号はすぐにワープをすれば戦線から逃れる事も可能であったが、自分たちのために戦っているヤマトを残して立ち去ることを潔しとはせず、その場に踏みとどまり続け撃沈された。
修理に関わった真田志郎によると健在な武器は数門の副砲のみであったという。そのような状態で孤立し、周囲を敵に囲まれていたラジェンドラ号の末路は悲壮なものであった。また勇将、かつ紳士的人格者でもあったラム艦長の戦没が惜しまれる場面でもあった。
今まで数度の小競り合いが認められたものの、この時点で地球とガルマン帝国は本格的な交戦状態には突入していなかった[1]。ヤマト(地球連邦)とラジェンドラ号(バース星)の邂逅は非常に友好的なものではあったが、この一件は、結果的には地球が星間戦争に巻き込まれてしまう直接的な要因となってしまった。そういった意味では、ラジェンドラ号は『ヤマトIII』という作品を語る上で、欠くことの出来ない非常に重要な存在だと言える[2]。
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 諸元
- 武装:
- 格納式砲塔×3基
- 格納式対空砲塔×8基
- 固定式副砲×1門
[編集] 脚注
- ^ 実際には、単に地球側が敵の正体を掴んでいなかっただけである。ガルマン帝国は当初より地球を攻略する予定であり、この邂逅が無くとも遅かれ早かれ地球はガルマン帝国と交戦状態に突入していたであろうと思われる。
- ^ 「欠くことの出来ない」と書いたが、総集編『宇宙戦艦ヤマトIII‘太陽系の破滅’』においては思い切りカットされているのも事実である。
[編集] 関連項目
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総合 | 宇宙戦艦ヤマトシリーズ |
テレビアニメ | 宇宙戦艦ヤマト - 宇宙戦艦ヤマト2 - 新たなる旅立ち - 宇宙戦艦ヤマトIII |
劇場映画 | 第1作 宇宙戦艦ヤマト - 第2作 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち -第3作 ヤマトよ永遠に - 第4作 宇宙戦艦ヤマト 完結編 -第5作 宇宙戦艦ヤマト復活編(製作中止) |
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用語 | 宇宙放射線病 - 英雄の丘 - コスモクリーナーD - デスラー戦法 - 波動エンジン |
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