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カルタス(Cultus)とは、スズキがかつて製造、販売していた乗用車のことである。スズキが送り出した小型乗用車は、1965年から1969年にかけて製造・販売されたフロンテ800以来、2車種目。また、価格が安いことからパトロールカーとして交番などによく配備された車でもある。
[編集] 歴史
[編集] 初代(1983-1988年)
AA41S型(初代)
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ハッチバック(海外仕様フォルサ) |
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メーカー |
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親会社 |
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製造国 |
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製造期間 |
1983年 - 1988年 |
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設計統括 |
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デザイナー |
{{{デザイナー}}} |
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乗車定員 |
5名 |
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ボディタイプ |
3ドア/5ドア ハッチバック |
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ハイブリッド |
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エンジン |
直3SOHC 1.0L 60hp/5,500rpm 8.5kg-m/3,500rpm
直4SOHC 1.3L 75hp/5,500rpm 11.0kg-m/3,500rpm |
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モーター |
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最高出力/トルク |
{{{最高出力/トルク}}} |
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最高出力 |
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最大トルク |
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変速機 |
5MT/4MT/3AT |
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駆動方式 |
FF
4WD |
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サスペンション |
F:ストラット式独立
R:リジット・リーフ式固定
(前期型)
R:アイソレーテッド・トレーリング・リンク式
(後期型) |
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全長x全幅x全高 |
{{{全長x全幅x全高}}} |
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全長 |
3,585mm
(前期型3ドアハッチバック) |
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全幅 |
1,530mm
(前期型3ドアハッチバック) |
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全高 |
1,350mm
(前期型3ドアハッチバック) |
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最低地上高 |
{{{最低地上高}}} |
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ホイールベース |
2,245mm(3ドアハッチバック) |
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車両重量 |
620kg |
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乾燥重量 |
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総重量 |
{{{総重量}}} |
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最大積載量 |
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燃料タンク容量 |
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燃費 |
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別名 |
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先代 |
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後継 |
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姉妹車/OEM |
いすゞ・ジェミネット(バンのみ) |
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車台共有車 |
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同クラスの車 |
トヨタ・スターレット
日産・マーチ
ホンダ・シティ
ダイハツ・シャレード |
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- 1983年10月登場。エンジンは当初直列3気筒の1000ccで、FF駆動、3ドアハッチバックであった。また製造コストを下げるために同社のアルト等の軽自動車用のコンポーネンツ(特にサスペンション関係)を一部に用いている。
- 1984年、直列4気筒の1300ccおよび5ドアが登場した。
- 同年、ターボと3速ATを追加。
- 車重が軽いこともあり、当時の乗用車の中では省燃費の筆頭格である。質実剛健で販売価格が軽自動車並みであり、世界各国へ輸出され、米国ではシボレー・スプリント、ポンティアック・ファイヤーフライ の名称で販売された。国内は軽自動車の存在により販売量は伸びなかったが、海外、特にアメリカ市場でヒットしバジェットカーとして親しまれた。国内向けには、後にホットモデルである1000ターボ('84)やツインカムGT-i('86)が追加された。1986年の大規模なマイナーチェンジでフロント回りの顔が変更になり、ライトが異型ハロゲンになり、リアサスペンションがこれまでのリーフ・リジットに代わりアイソレーテッド・トレーリング・リンク(I.T.L)に変更。他外装、内装等も多少変更された。
- GT-Iはクラストップの出力(初期モデル97馬力・後期モデル110馬力)を生かし当時の国内モータースポーツ(レース・ダートトライアル)では小排気量クラスの主力として活躍した。
- 商用モデルである、カルタスバンはいすゞ自動車へもOEM供給され「ジェミネット」として販売されていた。
- CMキャラクターに舘ひろしを起用していた関係で、特別限定車として彼の名を冠した「タチ・バージョン」が存在する。
- 日本での生産中止後、製造ラインを中国の長春自動車やGMのコロンビアに存在する工場に移設し、現在でも現地生産が行われている。コロンビア仕様
[編集] 2代目(1988-1999年)
- 1988年9月、フルモデルチェンジ実施ならびに製造開始。安価な世界戦略車というコンセプトは先代から引き継がれた。1000ccの他に1300ccも追加された。ゲタ代わりの初代に高級感が加わり、価格も高くなったことから、しばらくの間、初代も平行して販売されている。日本国外では主に「スイフト」の名で販売されたが、北米ではGMの「キャプティバインポートモデル」として、意匠を変更したジオ・メトロ、ポンティアック・ファイヤーフライが販売された。
- 日本国内向けは1000ccがメトロコンバーチブルと同じ顔でグリルなし、1300ccはグリル付きの顔でライト等フロント回りが違う2種類あった。両方に、3ドアと5ドアのハッチバックモデルがあり、スポーツ仕様の1300ccDOHC搭載モデルの「GTi」は3ドアのみの設定で、純正エアロが標準で付いていた。
- 1989年6月 スズキとしては初めてとなる登録車の4ドアセダン[1]「エスティーム」を1300ccと1600ccの設定で販売開始。顔はグリル付きで、上級グレードではブランド『コシノヒロコ』仕様があり、彼女がデザインしたシート表柄であった。マイナーチェンジで、1600ccは1500ccへ変更になった。
- 1991年、マイナーチェンジで外装、内装の変更があり、テールランプがアメリカンなチェック模様から国産車風の横基調2分割になり、リアナンバー位置もリアガーニシュからバンパー下部に変更された。内装は一新され、アメ車風の独特のダッシュボードが、この当時の一般国産車風になった。後に限定車でブランドの『エレッセ』仕様が販売された。
- コンバーチブルが開発され、アメリカ市場では販売台数がコンバーチブルだけでも1万台を超える販売台数となる大ヒットとなった。日本国内には1992年に登場した。オートマチック仕様はスズキ初のCVTが(SCVT、湿式多板クラッチ+サイレントチェーン式CVT、ボルグワーナー製)採用され、純正車体色は青Mと赤の2色のみの設定となる。
- 欧州では2代目スバル・ジャスティとしてOEM供給されていた。
- 1994年コンバーチブル生産中止。
- 1995年カルタス・クレセントの登場によりラインナップ縮小、セダンのエスティームが廃止される。
- この当時、世界で一番安い小型車として「カルタス1000F」が、パワーステアリング・エアコンも付いて68万円で登場し、3代目にモデルチェンジ後も国内で継続、製造販売されていた。
- 警視庁ではクレセント登場後に5ドアハッチバックをパトカーとして導入したため、他県のクレセントのパトカーが2002年以降、廃車が進んでいるのに対し2007年現在も旧型が残っているという逆転現象が生じている。
[編集] 3代目(1995-2002年)
- 1995年1月上位機種としてカルタス・クレセントの販売開始。ボディタイプは3ドアハッチバック(1300CC)、4ドアセダン(1500,1600CC)、1996年2月に遅れて追加されたワゴン(1500,1600(4WD専用),1800CC)の3タイプがあった。海外の一部の地域向けでの車名がスイフトから2代目セダンのサブネームである「エスティーム」に変更された。欧州では3ドア、セダンに1800CC搭載車も存在する。
- 1997年5月、マイナーチェンジ。内装変更。ワゴンに1800エアロ設定。
- 1998年5月、マイナーチェンジ。同時に「カルタス・クレセント」を「カルタス」に、従来のカルタスを「カルタス Mシリーズ」に名称変更。この時一部グレードに標準装備だったエアバッグ、ABSがオプション設定となった。
- 1999年8月、ハッチバック生産終了。同じ頃旧カルタスも生産を終了している。後継車はスイフト。
- 2001年11月、エリオセダンの登場により、セダン生産終了。
- 2002年8月、ワゴン生産終了。後継車種はエリオ及び、スズキが輸入販売する、シボレー・オプトラである。
[編集] CM
[編集] CMキャラクター
[編集] キャッチコピー
- 初代
- オレ・タチ・(俺、舘、/俺たち)カルタス
- ハード・タチ(ハード・舘/hard touch)・カルタス
- いろはカルタス
- 2代目
- HIPコンシャス。 (前期型)
- カルタス、千里走る。(中期型)
- 3代目
- スズキの新しいセダンです。(前期型)
- 愛してクレセント(前期型)
- キミにカルタス(後期型)
[編集] 脚注
- ^ 軽自動車を含めるとフロンテ800以来の4ドアセダンでもある。
- ^ 出演していた西部警察シリーズでGSX1100Sカタナを使用する鳩村刑事役を演じていた縁。
- ^ 後にスキャンダルがあったため、降板した。
- ^ ちなみに大江は当時スズキ提供のラジオ番組「大江千里のStation Kids」 (TOKYO FM) のパーソナリティを務めていたことがある。
- ^ 後にスバル・フォレスターのCMに出演
[編集] 関連項目