長浜駅
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長浜駅 | |
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長浜駅伊吹口 |
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ながはま - Nagahama | |
◄田村 (3.0km)
(5.1km) 虎姫►
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所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | 北陸本線* |
キロ程 | 7.7km(米原起点) |
所在地 | 滋賀県長浜市北船町 |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- |
4,996人/日(降車客含まず) -2006年度- |
開業年月日 | 1882年(明治15年)3月10日 |
備考 | みどりの窓口 有 |
長浜駅(ながはまえき)は、滋賀県長浜市北船町1番-5にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅。
目次 |
[編集] 概要
JR西日本京都支社に所属する。北陸本線の駅として永らく京都・大阪との直通列車は数限られていたが、1991年9月の田村 - 長浜間の直流化によって新快速が京阪神から直通したことにより、琵琶湖線の終端駅としてアーバンネットワーク内に位置付けされるようになった。その後、2006年10月21日から、一部の新快速が近江塩津・敦賀まで延伸された。
当駅までは8両編成の入線が可能であるが、当駅以北に乗り入れる新快速はホーム高さの関係で4両編成のみである。
Jスルーカード・ICOCA及びPiTaPa(スルッとKANSAI協議会)、Suica、TOICAが利用できる(但し、Jスルーカードのみは当駅から米原・京都方面のみ利用可能。敦賀方面への利用は不可)。
[編集] 駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、島式ホームの敦賀寄り・琵琶湖側を切り欠いた切欠きホーム1線、合計2面4線のホームを有する地上駅で、橋上駅舎を備える。市街地側の単式ホームが1番線、島式ホームが2・4番線、前述の切欠ホーム(4番側敦賀寄り)が3番線となっており、1番線が上り本線・2番線が下り本線となっている。
1 | ■琵琶湖線 | ■普通・■新快速 ■急行「きたぐに」 |
米原・京都・大阪方面 |
---|---|---|---|
■特急「しらさぎ」 | 米原・岐阜・名古屋方面 | ||
2 | ■北陸本線 | ■普通・■新快速 | 近江塩津・敦賀方面 |
■特急「しらさぎ」 | 金沢・富山・和倉温泉方面 | ||
■急行「きたぐに」 | 直江津・新潟方面 | ||
3 | ■北陸本線 | ■普通(当駅折返し) | 近江塩津・敦賀方面 |
4 | ■琵琶湖線 | ■普通・■新快速 (当駅折返し) |
米原・京都・大阪方面 |
■北陸本線 | ■普通(待避列車) | 近江塩津・敦賀方面 |
- 当駅では敦賀方面(下り)を「北陸本線」、米原・京都方面(上り)を「琵琶湖線(愛称)」と案内している。
1番線・4番線は上り(米原方面)出発が、2・3・4番線は下り(敦賀方面)出発が可能。一方、米原方からは2・4番線に、敦賀方からは1・3・4番線に入線が可能。
もともと上り本線(1番のりば)・上り1番(ホームなし)・下り本線(2番のりば)・下り1番(3番のりば)の構造だったが、2004年頃に上り1番線は撤去された。新快速の乗り入れの際に3番線に上り出発を、また2番線に上り入線の渡り線を設け、2・3番のりばで新快速と長浜折り返し北陸線列車の乗り換えをできるようにした。
2006年11月に3番のりばの外側にあった貨物側線を4番のりばとして整備(ホームをせり出し)し、3番線を北陸線下り側のみの行き止まり式に改造。これにより2・3・4番のりばが一つのホームにまとまり、折り返し列車は本線側列車と競合しなくなった。ただし、敦賀方面から2番ホームには信号撤去のため入線出来なくなり、3番のりばがホーム端のため、4番のりば停車中の新快速との乗り換え距離は伸びることになった。
[編集] 利用状況
2006年度の乗車人員は1日当り平均4,996人である。
新快速が当駅まで延長された以降、京都・大阪方面へ通勤に使用する利用客が増えている。また、土曜・休日は観光客の乗降も多く、定期外利用客比率が琵琶湖線内でもっとも高い。そのため、通常の近距離自動券売機にはない1890円きっぷ(大阪まで)もこの駅では特別に買えるようになっている。
[編集] 駅周辺
長浜市の中心部。駅前にはロータリーが整備されており、バスなどが発着する。駅前には商業施設も多い。
- 長浜市役所
- 長浜郵便局
- 長浜鉄道スクエア - 現存日本最古の駅舎「旧長浜駅舎」など
- 平和堂長浜店
- マクドナルド長浜駅前平和堂店
- アップルチケット長浜店
- JR駅レンタカー関西・長浜営業所
- 滋賀銀行長浜支店
- 慶雲館
- 成田美術館
- 長浜港
- 黒壁スクエア
- 曳山博物館
- 北国街道安藤家
- 大通寺
- 長浜八幡宮
- 舎那院
- 豊国神社
- 長浜城跡
- 長浜タワー
[編集] バス路線
[編集] 歴史
[編集] 琵琶湖水運との接続駅
明治初頭、日本の新旧首都(東京~京都)を結ぶ鉄道路線を敷設するに当たり、新旧首都の東京~京都と、太平洋と日本海が最も接近する名古屋~敦賀を結ぶルートが優先的に計画された。このルートは、京都~名古屋は山間を縫う中山道ルートに決められたが、その際に滋賀県内では琵琶湖の水運を代替として、当面の建設資金を圧縮する指針が立てられた。
そのため、湖に面した港町に水運と鉄道の接続駅を設けることになり、京都・大阪方面で1880年(明治13年)に大津駅(初代、現在の京阪電気鉄道浜大津駅付近に存在)が開業した後、岐阜・名古屋方面と敦賀方面の分岐点として、開設が決められたのが長浜駅であった。そして、長浜を始点として、まずは岐阜へ向かう路線が着工された。
一方、それと並行して険しい山脈を控えて物流の支障となっていた若狭地方と京都を短絡する鉄道も計画された。それは東西幹線と同じように、この琵琶湖水運を活用する形で当地を暫定的な始点として、敦賀を目指す形で着工された。
そしてまず後者の路線が先に開業し、これが当駅の創始となった。京都側へは連絡船(太湖汽船)が運行されていた。当時の駅舎は現存し、日本最古の鉄道駅舎として1958年に鉄道記念物に指定され、「旧長浜駅舎鉄道資料館」として公開されている。
後、岐阜方面へ向かう路線も開業して当駅は鉄道の結束点となり、1889年(明治22年)4月16日からのおよそ3ヶ月間は、岐阜以東を東海道経由にルートを変更して新橋~長浜間・大津~神戸間が完成した東西幹線(後の東海道本線)の中継を担う存在となった。
しかし、同年7月1日に、岐阜側と敦賀側の鉄道分岐点が米原駅に建設された為、関ヶ原から米原を経て馬場(後の膳所駅)に至る湖東線が開業し、当駅は陸運と水運の接続点としての役目を終え、若狭や北陸へ向かう路線(後の北陸本線)の中間駅となった。
[編集] 直流電化の終端
北陸本線は1957年(昭和32年)10月1日に田村駅~敦賀駅間が交流電化され、1962年(昭和37年)12月28日の米原駅~田村駅間直流電化とともに坂田駅~田村駅間が交直電化の境目(デッドセクション)となった。
しかし1991年(平成3年)9月14日、東海道本線に設定されている新快速電車を乗り入れさせるべく坂田駅~長浜駅間が直流電化され、デッドセクションが当駅の虎姫駅寄りに移動し、これによって長浜駅はアーバンネットワークの東端駅と位置づけられるようになった。
なお、後の2006年(平成18年)10月14日には同じく新快速の敦賀乗り入れを目的として、再びデッドセクションが敦賀駅の北側、北陸トンネルの手前に移されている。
[編集] 年表
- 1882年(明治15年)3月10日 - 長浜駅から金ヶ崎駅へ向かう路線が開業した際、その起点という形で国有鉄道の駅(一般駅)として開業。
- 1884年(明治17年)5月25日 - 大垣駅から春照駅経由で当駅まで路線が開業。
- 1889年(明治22年)7月1日 - 関ヶ原駅から米原駅経由で馬場駅へ向かう路線と、長浜駅から米原駅の間を結ぶ路線が開業。旧線の関ヶ原駅~長浜駅が休止となる。太湖汽船は廃止。
- 1891年(明治24年)1月21日 - 休止中の深谷駅~当駅間が貨物支線として再開。
- 1899年(明治32年)12月28日 - 深谷駅~当駅間が廃止。
- 1903年(明治36年)1月1日 - 新駅舎が現在地に完成し使用開始。旧駅舎使用中止。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定、北陸本線所属駅となる。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物(コンテナ・車扱貨物)の取扱を廃止。本線を挟んだ駅舎西側に1面1線の貨物ホームが存在した。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - チッキの取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる。
- 1991年(平成3年)9月14日 - 米原駅~長浜駅間が直流電化され、新快速が当駅まで延長運転されるようになる。
- 2006年(平成18年)10月14日 - 新快速敦賀延伸に合わせ橋上駅舎がオープン。バリアフリー設備整備、東西自由通路新設。
[編集] その他
- 第2回近畿の駅百選に選定されている。
- 「みどりの窓口」は改札横に1か所のみ。ICOCA(定期券も)は窓口にて購入。
- 自動券売機向かい側に観光案内所と待合室がある。待合室は午後8時まで利用可能、時間を過ぎると自動的にロックされる。
- 駅前の駐車場は元々は平和堂の駐車場であったが、現在は有料駐車場として一般にも開放され、パークアンドライドにも使うことができる。
- 1番線と2番線・4番線ホームに待合室がある。
- 3番線・4番線と1番線虎姫方にあった旧跨線橋は撤去された。
- 旧駅舎はトイレが改札外にしかない構造で、新駅もその構造が踏襲されることが分かると物議を醸したものの、結局トイレは改札外(休憩室前)に設置された。
- 有効長は8両である。
- 長浜駅初代駅長は後に東京駅初代駅長を務めた高橋善一氏。
[編集] 隣の駅
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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