FBI (名探偵コナン)
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本項目では、青山剛昌の漫画作品およびそれを原作としたアニメ「名探偵コナン」に登場するFBIおよびそのメンバーについて記述する。
[編集] 概要
主にアメリカで活動していた黒の組織のメンバー・ベルモットとその仲間を追っている。日本での捜査では江戸川コナンの手を借りることもある。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] メンバー
- ジョディ・スターリング (Jodie Starling)
- 声:一城みゆ希
- FBI捜査官。
- 28歳。拳銃の腕はかなり上。日本のアーケードゲームが大好きで、かなりのゲーマーでもある。
- 20年前に母もろともベルモットに殺害されたFBI捜査官を父に持つ。その後、証人保護プログラムの下で成長すると、父の跡を継いでFBI入り。来日時には『ジョディ・サンテミリオン』という偽名を使い、一風変わった人柄を持つ英語教師となって帝丹高校に赴任し、潜入捜査を行った。愛車はプジョー・307。プロポーションはかなり良い方らしく、ベルモットではないかと正体を怪しんだコナンと服部が自宅を訪れた際には、煙に巻こうとバスローブや露出過多な私服で応じ、年頃である二人を困惑させた。
- その立ち振る舞いや言動から、当初はまるで黒の組織の仲間かと思わせたが、その正体は全く逆であった。
- 新出に変装していたベルモットを追い詰める際、ベルモットがコナンのことを「Cool Guy」と呼ぶことに疑問を抱く。コナンが小学生である(に見えている)ことから、「Guy」ではなく「Kid」が適していると考える。初登場の事件後にコナン、蘭、園子と別れる時、「Bye Bye...Cool Guy]と言っているが、このときの「Cool Guy」はコナンを指しているのではなく、ベルモットが変装していた新出智明のことを指す。(ジョディはベルモットの変装を知っており、「姿を変えて学校に通っているみたい」と言ったのも、ベルモットのことである。
- 日本語は流暢に話せるが、潜入捜査中のFBI捜査官である事を隠すためか、イントネーションがまちまちの訛った日本語を話していた。
- 証人保護プログラムを拒否した灰原に自分の過去を投影している様子である。
- 赤井秀一を「シュウ」と呼び、明確ではないものの彼に好意を寄せている仕草が見られる。
- 名前の由来は、ジョディ・フォスターと彼女の『羊たちの沈黙』での役名クラリス・スターリングから。
- 赤井秀一(あかい しゅういち)
- 声:池田秀一
- FBI捜査官。黒いニット帽を被り、目の色は緑。タバコを咥えた姿がトレードマーク(しかし、単行本42巻以前、つまり赤井がFBI捜査官の一人と断定される以前は、毛利探偵事務所前や自分の車の中、道端でなど、頻繁にタバコを吸っている様子が伺えたが、その後は一度もタバコを吸っている様子が描かれていない)。左利き。クールでポーカーフェイスなため、あまり感情が読み取れないが、単行本58巻で一度だけ驚いた表情をみせている。いつも目の下にクマが出来ている。とてつもない切れ者であり、その推理力と捜査手腕はコナンと似通うところがある。また非常に優れたスナイパーとしても活躍し、700ヤード(約640m)離れた場所から、立ちながら豆粒ほどの大きさをした盗聴器を正確にライフルで撃ち抜くことができるほどの実力を持つ。
- 作中で語られる「恋人」とは、赤井が過去に交際していた宮野明美のことを指す。赤井は明美の運転する車にわざと撥ねられることで彼女と接触し、「諸星大(もろぼし だい)」という偽名を使い明美と交際を始め、彼女や妹のシェリーを介して組織へ潜入。この時、"ライ"というコードネームを与えられた後その中でうまく立ち回り、結果的にジンとの任務にまでこぎ着けたが、仲間の1人・キャメルの失態により正体が発覚、ジンとの仕事は取り消しになる。ギリギリではあったが組織からは抜け出すことができた。最初はFBIでの任務目的で交際を始めたものの彼女への想いは強く、その因縁からか、命令ではあったとしても彼女を直接殺害したジンを中心として組織を追い続けている。
- かつて組織に潜り込んでいた時は長髪であったが、バッサリと切り落とす。ジェイムズ・ブラックと日本で再会するとき、ジェイムズが彼を赤井だと気づかないほどの変わりようだった。この時赤井は髪を切った理由として、「ゲン直しですよ。恋人にふられっぱなしなもんでね」と言っている。この「恋人」とは宮野明美のことではなく、ベルモットの事を指す。現に蘭のニューヨークでの出来事の回想シーンでは、ベルモットを追う赤井の姿が描かれている。
- 単行本32巻で、電話ボックスから出てきた際に毛利蘭と再会する。この時赤井が、泣いている蘭に言った「また泣いているのか。・・・フン、思い出していただけだ。平静を装って陰で泣いていた、バカな女の事をな」というセリフにおける「バカな女」は宮野明美の事であると思われ、また、アニメでもそれを示唆する、アニメオリジナルのシーンが描かれている。
- 非常に優秀なスナイパーであることだけではなく、異様なほどの頭の切れ具合などを要因として組織から"Silver Bullet" (シルバー・ブレット、銀の弾丸)と恐れられ、車で楽に逃亡することも可能だった組織関係者が、捜査に関わっているのが彼だと知った途端に拳銃自殺するほどの存在である。
- ジンの策略により来葉(らいは)峠で組織に戻ったCIA捜査官本堂瑛海の手により肺と頭を撃ち抜かれ、証拠隠滅の為に瑛海によって愛車のシボレー・C/Kごと爆破される。近くで事故があった事で警察官がいたため、爆破された状況で身元が確認不可能なほどの損傷を受けた遺体が発見された。コナンの携帯電話についた指紋と焼け残った遺体の右手の指紋が一致し、ジョディらは赤井の遺体と判断している。
- 名前の由来は、『赤い彗星のシャア』ことシャア・アズナブルと、その担当声優池田秀一から。
- ジェイムズ・ブラック (James Black)
- 声:家弓家正
- FBI捜査官。
- ジョディと赤井の上司。シカゴ在住。ロンドン生まれの為かクイーンズ・イングリッシュで喋る。ジョディと赤井の上司だけあってか肝は座っている。来日した際、瓜二つだった有名人と間違われマスコミの質問攻めに遭ってしまうが、居合わせたコナンの子供らしからぬ機転により救われたことで、彼に一目置くようになった。また、誘拐事件に巻き込まれた際も、心中は動じず、手掛かりを元に追ってくるコナンの実力を試すような素振りすら見せた。この事件の際、コナンの作戦の内容に気がついたジェイムズはコナンの顔を思い浮かべながら、「Cool Guy」と言う。これは見た目が小学生であるコナンを「Cool Kid」と呼ぶべきであると言うジョディの考え方に反する。ジェイムズが「Cool Guy」と呼ぶ理由は、コナンの正体を知っているベルモットとは違い、不明である。
- 初登場時から、コナンと灰原は、ジェイムズの存在に不信感を抱いていた。その原因は彼の名前にあり、「ジェイムズ」は犯罪界のナポレオンと言われる「ジェイムズ・モリアーティ」を、「ブラック」は、黒の組織の「黒(ブラック)」を連想させるからである。ちなみにコナンは、彼が別れ際に言った、「育ちはシカゴ・・・カポネがいた街さ・・」というセリフも気になっている。
- 愛車はメルセデス・ベンツCLK。
- 名前の由来は、ジェームズ・モリアーティから。
- アンドレ・キャメル (Andre Camel)
- 声:梁田清之
- FBI捜査官。
- 27歳。独身。人相はあまり良くないが、性格は気弱。体を鍛えるのが趣味で筋骨隆々とした肉体をしており、体格と人相があいまって初対面の印象はかなり悪い。ジョディに正体を怪しまれ、少年探偵団には殺し屋ではないか、と疑われた。FBI内でも卓越したドライブテクニックを持ち、爆発と同時に車から飛び出せるほどの運動神経もある。赤井からもその腕を買われている。
- 赤井らと共に組織での潜入捜査を行った際、赤井の正体をばらすミスを犯してしまい、結果的に宮野明美が死亡する原因を作ってしまったことに負い目を感じている。
- 名前の由来は、『機動戦士ガンダム』に登場する、キャメル艦隊指揮官・ドレン大尉。
[編集] 関連項目
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主題歌集 | 第1作 - 第2作 - 第3作 |
登場人物 | 江戸川コナン - 毛利蘭 - 毛利小五郎 - 妃英理 - 阿笠博士 - 灰原哀 - 少年探偵団 - 鈴木園子 - 服部平次 - 遠山和葉 - 目暮十三 - 白鳥任三郎 - 佐藤美和子 - 高木渉 - FBI - 怪盗キッド - 黒の組織 |
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