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Fate/stay night - Wikipedia

Fate/stay night

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Fate/stay night
ゲーム
ゲームジャンル 伝奇活劇ビジュアルノベル
対応機種 Windows98/ME/2000/XP
必要環境 Pentium III 400MHz以上
推奨環境 Pentium III 800MHz以上
ゲームエンジン 吉里吉里2
発売元 TYPE-MOON / 有限会社ノーツ
メディア CD-ROM3枚組(CD)
DVD-ROM1枚組(DVD)
発売日 2004年1月30日(CD)
2006年3月29日(DVD)
販売価格 8,800円(税抜)
レイティング 18禁
キャラクター名設定 不可
エンディング数 5+40
セーブファイル数 300
画面サイズ 800×600 / 65536色
全画面表示モード あり
音楽フォーマット DirectSoundに対応した
PCM音源必須
キャラクターボイス なし
バックログ あり
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード なし
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード あり
その他 CD-ROM初回版:設定資料集
『fate/side material』付属
オフィシャル通販特典:特製小冊子
「Fate/side side materiale」
ゲーム: Fate/stay night [Réalta Nua]
ゲームジャンル 伝奇活劇ビジュアルノベル
対応機種 プレイステーション2
開発元 TYPE-MOON / 有限会社ノーツ
発売元 角川書店
メディア DVD-ROM1枚組
発売日 2007年4月19日
販売価格 9,240円(税込)[extra edition]
7,140円(税込)[通常版]
レイティング CERO C指定(15歳以上推奨)
キャラクター名設定 不可
エンディング数 5+40、追加エピソード1
キャラクターボイス フルボイス(On/Off機能有り)
バックログ あり
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード なし
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード あり
その他 extra edition:PSPソフト
『とびだせ! トラぶる花札道中記』同梱
extra edition予約先着特典:
セイバー胸像フィギュア
オフィシャル通販特典:特製小冊子
「Fate/side side materiale 3」
テレビアニメ
監督 山口祐司
シリーズ構成 佐藤卓哉
キャラクターデザイン 石原恵
製作 Fate Project
放送局 放送局参照
放送期間 2006年1月 - 6月
話数 全24話
漫画
作者 西脇だっと
出版社 角川書店
掲載誌 月刊少年エース
発表期間 2006年2月号 - 連載中
巻数 既刊6巻
テンプレート使用方法 ノート

Fate/stay night』(フェイト/ステイナイト)は、TYPE-MOONより発売されたアダルトゲーム伝奇活劇ビジュアルノベル。また、これを原作とするアニメ漫画などの関連作品である。

目次

概要

本作品は、これまで同人サークルとして活躍していたTYPE-MOONの商業デビュー作品である。また、TYPE-MOONの他の作品、『月姫』や、『空の境界』などと同一世界での出来事を扱っていることでも知られている。これらの作品の間にはストーリーの直接的な関係はなく、それぞれの作品は単独で内容を理解することができるものの、共通の設定を背景に描かれており、クロスオーバーする部分も存在している。

2004年1月30日CD-ROM版が発売され2006年3月29日にはDVD-ROM版(内容はCD-ROM版と同じ)が発売された。

2005年10月28日には、ファンディスクであり続編である『Fate/hollow ataraxia』が発売された。

2007年4月19日に、角川書店からプレイステーション2移植版として『Fate/stay night [Réalta Nua]』(フェイト/ステイナイト [レアルタ・ヌア])が発売された。当初は2006年12月発売予定だったが、諸事情により一旦2007年初頭へと延期され、最終的に4月19日に発売された。『extra edition』にはプレイステーション・ポータブル用花札ゲーム『とびだせ! トラぶる花札道中記』が同梱されている。

2007年9月13日には、カプコンからプレイステーションポータブル専用ソフトとして、スピンオフ作品の対戦アクションゲームフェイト/タイガーころしあむ』が発売された。

2006年1月から同年6月にかけてテレビアニメ(全24話)が放映された。また、放送開始に合わせ『月刊少年エース』にて西脇だっとによる漫画版が連載開始され、2008年現在も連載中である。

ストーリー

日本のとある地方都市「冬木市」に数十年に一度現れるとされる、持ち主のあらゆる願いを叶える「聖杯」。7人の魔術師マスター)は7騎の使い魔(サーヴァント)と契約し、聖杯を巡っての戦争に臨む。聖杯を手にできるのはただ一組、ゆえに彼らは最後の一組となるまで互いに殺し合う。魔術を習うもその才能を見いだせず、半人前の魔術師として生きていた主人公・衛宮士郎。彼は偶然にもサーヴァントの一人・セイバーと契約したことから、聖杯戦争に巻き込まれてゆく……。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


用語解説

聖杯、聖杯戦争
手にする者の望みを実現させる力を持った存在。この作品から離れた本来の意味での聖杯、すなわちキリストが最後の晩餐の際に使ったとされる聖遺物の杯とは全く別の物である。「万能の釜」また「願望機」とも呼ばれ、それを手に入れるための争いを聖杯戦争という。
冬木の聖杯は聖堂教会に観測された第七百二十六個目の聖杯候補であり、表向きは真贋の判断が付いていないことになっている。この地の聖杯戦争は、聖杯によって選ばれた七人のマスター(後述)がサーヴァント(後述)と呼ばれる聖杯戦争のための使い魔を使役して戦いあうといった、ほかの聖杯戦争にはない独特な形をとる。
実はこの聖杯は贋作であり、この地で行われる、聖杯戦争を模した儀式の真の目的とは、失われた第三魔法[1]魂の物質化『天の杯(ヘブンズフィール)』を再現することである。一連の儀式は200年前、アインツベルンと遠坂、マキリの三家がそれぞれの思惑から協力して始まった。この儀式では、敗北して「無色の力」に戻ったサーヴァントをすべて「器」に注いでしまえばそれでよい。器として用いられるのは魔術回路[2]を持つ存在であり、そこに降霊させることで聖杯を完成させる(これは、後述する大聖杯に対し小聖杯と呼ばれることもある)。なお、勝者は儀式の完成によってもたらされる膨大な魔力を用いてどんな願いも叶えられるようになるため、実質的には真作の聖杯を手にしたのと変わらない。そのため、贋作と分かっていてなお、魔術協会が主催を務め、聖堂教会が監督役を派遣してことを見守っている。本来ならマスター同士が殺し合うことなど儀式の成功に必要なく、勝者の持つこの権利を独占するために争っているにすぎない。
冬木市における前回の聖杯戦争(第四次聖杯戦争)は10年前に行われた。聖杯戦争の実施にあたっては、柳洞寺のある円蔵山地下に隠された大聖杯と呼ばれる巨大な魔法陣により、冬木の土地の霊脈が枯渇しない程度に少しずつ魔力を吸い上げて儀式に必要な量を溜める必要がある。本来ならそのインターバルに60年は要するところを、第四次聖杯戦争において呼び出された聖杯が使われなかったために今回は時期が早まった。
第三次聖杯戦争において、勝利に固執するあまりルールを破って召喚された「復讐者(アヴェンジャー)」のサーヴァント、「この世全ての悪(アンリ・マユ)」(の名を着せられた無名の青年)が敗れた後に大聖杯の中に留まってしまったことで、溜め込む「無色の力」は汚染されて『人を殺す』という方向性を持った呪いの魔力の渦となってしまい、それ以降、冬木の聖杯は人を貶める形でしか願いを叶えられない欠陥品になってしまっている(大金を願えば、金持ちを殺しつくしその富を奪う、等のように)。
マスター
聖杯戦争に参加する者。マスター候補者は聖杯が選別する。聖杯の助けでサーヴァントを召喚し、契約することでその資格を得る。サーヴァント召喚は魔術回路が無ければできないが、召喚者と契約者が必ずしも同じとは限らないので、魔術師ではないマスターが存在してもおかしくはない。マスターにはサーヴァントを支配・制御するための刻印である三つの令呪が与えられるが、その模様・刻印される場所は人それぞれ違う(基本的には腕の何処かに現れるらしい)。
サーヴァント
聖杯の助けによりマスターに召喚された、未来も含む全時系列のどこかに存在した英雄の霊、英霊[3]。冬木の聖杯戦争においては、一度の聖杯戦争につきあらかじめ通常7つの器(クラス)セイバー(剣士)アーチャー(弓兵)ランサー(槍兵)ライダー(騎兵)キャスター(魔術師)バーサーカー(狂戦士)アサシン(暗殺者)が用意されており、そのクラスに該当する属性を持った英霊が召喚され、それぞれのクラスの役割に一騎ずつ憑依して実体化する(ただし本作品ではそれ以上が登場する。また第3次聖杯戦争のアヴェンジャー(復讐者)のように、上記7クラス以外の英霊が召喚されたこともある)。
彼らは使役する立場であるマスターより遙かに強力な存在であり(そもそも人間が敵うような相手ではない)、人々の間で知られた名声の高さに応じ、英雄としての能力をふるうことができる。特に生前の彼らの活躍に華を添える必殺の武器(あるいは彼らの固有の能力・特徴の象徴であることも)「宝具」の「真名開放」(宝具の真名を口にすることで秘められた真の力を発現させること)による攻撃は、格上の存在である精霊・神霊や幻想種最強の竜種をすらあるいは倒すことも可能とされる。ただし、名を知られるということは同時に弱点を晒すということに繋がるため、聖杯戦争の際は敵に対してはその真名、並びに真名の特定に繋がる宝具の名をできるかぎり隠す(そのため、クラス名で呼ばれるのが普通)。サーヴァントとして現界するための魔力をマスターに依存しており、基本的にはそれが断たれると消滅してしまう。ただし、少しの間なら自力での現界も可能。単独行動のスキルを持つサーヴァントなら供給がなくとも1~2日間ほど現界が可能であり、このスキルのランクが高い者ならば、マスターからの魔力供給を全て断たれても当分の間は一切問題なく行動できる。
なお彼らの本質は霊体であるため、たとえ実体化していても物理的手段による通常攻撃は効果がない。魔力供給を断たれると霊体に戻り、マナの薄い無機物を通り抜けることができる。その状態でもマスターと意思を通わせることが可能。霊体のままだと通常干渉を受け付けないが、現実への干渉力が落ちる。
召還されたサーヴァントは敗北した後『力の一端』に戻って時間軸から消え去るのだが、それを押し留めて一時的に器に蓄え、器に力が満ちてから、英霊が“座”に戻る力を利用して一気に「根源の渦」[4]への穴を穿つというのが冬木の聖杯戦争に隠された儀式の真の姿である。

攻略ルート

原作であるPCゲームは途中の選択によって3人のヒロインそれぞれの好感度が変化し、3ルートに分岐する方式(ただし、攻略可能順序は固定)であり、全てのルートで全てのサーヴァントの役回りが異なる壮大なビジュアルノベルとなっている。また攻略可能順序が固定であるだけでなく、最初のルートには実は隠された真相があり、後のルートで暴露されるという相互補完的な要素が盛り込まれているのも大きな特徴である(最終の桜ルートの長大化の原因ともなった)。標準的な攻略時間は60時間にも及ぶ。エンディング45の内、バッドエンドやデッドエンドが40という多さも特徴である。

構想段階では3ルートではなく、ライダールートやキャスタールートなど、もっと多くの分岐が考えられていたという。ところが、開発時間の不足と攻略時間の軽減のためにそれらの分岐は削られていき、物語上必須のはずのイリヤルートまで削除された結果、イリヤルートの一部は桜ルートに統合されることになった。

セイバールート:"Fate"
セイバーが聖杯を望む理由と、彼女にとっての救いを描いたルート。ラスボスは言峰綺礼と黄金のサーヴァント。まずこのルートをクリアしなければ次のシナリオに進めない形式で、エンディングは1種類(夢の続き)のみ。セイバーと士郎がお互いを理解し尊重するようになっていく過程で、自らの折れかけた「思い」を相手の生き方の中に再確認し合い、最後にはその思いを貫くためにそれぞれの道を選ぶ、というもの。
遠坂凛ルート:"Unlimited Blade Works"
セイバールート終了後選択可能。サーヴァントとマスターの契約破りや裏切りが横行し、敵味方の関係が目まぐるしく変化するシナリオ。ラスボスは黄金のサーヴァント。アーチャーの意外な正体を明らかにすると共に、士郎自らサーヴァントと戦うなど、主人公衛宮士郎のルートでもある。これから士郎が歩むことになる険しい道と、それを突きつけられてなお揺るがぬ彼の決意を描く。イリヤの正体、バーサーカーとの関係も描かれる。エンディングはTrue(Brilliant Years)とGood(sunny day)の2種類。また、この話はFateルートとは表裏一体の構成になっている。
間桐桜ルート:"Heaven's Feel"
上の2ルート攻略後選択可能になる。聖杯戦争を描いたこれまでのルートと根本的に異なり、そもそも「聖杯」とは何か、なぜサーヴァント同士の戦いが必要だったのかという核心の部分の謎を明らかにするシナリオ。また、士郎の人格が抱える歪みを解決し、彼が救われるための在り方の一例を提示する。このルートのみアサシンのクラスに入る英霊が開始後すぐに交代し、後の方を「真アサシン」と呼んで区別している。ラスボスはTrueでは言峰神父、Normalでは間桐桜。エンディングはTrue(春に帰る)とNormal(櫻の夢)の2種類。さらに正規のエンディングではないが、「桜ルートの中のセイバーエンド」というべきエンディングも存在する。なおこのルートには、制作段階で断念された“イリヤスフィール・ルート”としての側面も含まれている。
タイガー道場(その他のエンディング)
本作品の上記以外の40のバッド・デッドEDについては、「とっさの選択を間違え殺される」というお約束的なものも多数存在するが、中には一つの解決・結末を示したものも存在する。例としてセイバールートで士郎が聖杯戦争を放棄させられてしまう(朝食を作る桜の態度が一変して士郎に冷たい)、士郎がそれまでの「正義を貫く自分」を桜ルートでも選択する等。
PS2版のみの追加エピソード
ラストエピソード:"Réalta Nua"
タイガー道場ルート以外の全ルートを攻略すると、タイトル画面が「黎明の風景」から「無数に剣が突き刺さった地平」に変化して選択可能となる。このエピソードを終えるとタイトル画面が更に変化する。
まず年老いた士郎の過去(セイバールート)の回想から始まり、一つの時間にとどまり続けたセイバーと、正義の味方になるという理想を追い求めた末に精神が磨耗しきった士郎とが、「もう一度再会を果たす」という永過ぎる時間に阻まれた叶わぬ「ユメ」を追い求めるシナリオ。選択肢は存在せず、文章量も他のルートの十分の一も無い。攻略後にはPS2版専用のエンディングテーマが挿入されている。

登場キャラクター

声優はTVアニメーション・プレイステーション2版による。PCゲーム版はバーサーカーの咆哮を除きボイスは存在しない。

主人公・メインヒロイン

衛宮士郎(えみや しろう)
声優:杉山紀彰
身長:167cm 体重:58kg
イメージカラー:赤銅
特技:ガラクタいじり、家庭料理
好きなもの:家庭料理 苦手なもの:言峰綺礼 口癖は「なんでさ」
主人公。10年前の大火災の唯一の生存者。その際、魔術師である衛宮切嗣(後述)に助け出され、養子として引き取られる。養父に無理に頼み込んで魔術の指導を受け、今も欠かさず鍛錬を続けてはいるものの、本来魔術師の家系ではない上、養父亡き今となっては完全な独学であり、初歩的な「強化」(物体に魔力を通し、その物体がもともと持っている性質を強化する魔術)しか使うことができない。物体の構造を把握することにかけては一流だが、その才能は本来魔術師にはあまり役に立たない類のもの。切嗣に命を救われたこと、そして助かったのが自分一人であることが非常に強烈な心象として残っており、切嗣への憧れから、正義の味方となってみんなを救い、幸せにするという理想を本気で追いかけている。
運命の夜、何の偶然からか突然召喚されたセイバーと契約、窮地を救われ、以後彼女のマスターとして聖杯戦争に参加することになる。
穂群原(ほむらばら)学園2年C組に在籍。元弓道部員であり、その腕は文字通り百発百中であった(美綴綾子によるなら「外したのは」彼がわざと外した「一回しか見たことがない」)。現在は退部し、新都でアルバイトをしている。人助けが生き甲斐であり、他人から頼まれたことに対して基本的に嫌と言わない(言えないのではなく)ため、都合よく利用されることも多い。凛のサーヴァントであるアーチャーとはお互いに相性が悪い。特技は料理(特に和食)と、物を修理すること。
本来彼が扱える魔術とは、術者の心象風景によって世界そのものを塗り潰すという禁断の大魔術、「固有結界」である。彼の固有結界「Unlimited Blade Works」は視認しただけで瞬時に剣の構成や本質を捉え、同じものを複製するという特性を持つ。彼が普段用いている「強化」や「投影」(イメージを元に魔力で物体を作り出す魔術)、物体の構造を把握する特技、結界の存在に敏感であることなどは全て、そこから派生した副次的な能力に過ぎない。そのため本来ならあり得ないことに、「強化」より遙かに高度な「投影」の方が彼にとっては容易なのである。また、本来の「投影」魔術とは全く異質のものであるゆえに、宝具でさえ投影が可能であったり、投影した物体がいつまでも消滅しないなど、彼の魔術には魔術師の一般常識というものがまるで通用しない。その能力のあまりのでたらめさゆえに、指導した切嗣や凛にも彼の魔術の正体までは見極めきれず、彼を的確に指導することができなかったという経緯がある。現状で投影できるのは武器、それも剣に限られ、銃器など近代兵器や機械は外見を複製するのみである。鎧や盾など防具も投影可能だが、効果は瞬間的なもので代償も大きい。なお、作品時点では魔術師として未熟なため魔力の生成量が足りず、自力で固有結界を展開することはできない。また固有結界は彼が命の危機に瀕すると、自覚がないまま体内で暴走を始め、本編中でも何度か傷口から剣が見えたという描写がある。最悪の場合、無数の剣を生み出して体の内部から彼を串刺しにし、命を奪うこともある。
彼は知らなかったが、切嗣に命を救われた際、体内にアーサー王の持つ聖剣の鞘である結界宝具「全て遠き理想郷(アヴァロン」を埋め込まれており、それが縁となってセイバーが召喚された。セイバーと契約、あるいはそれに準ずる関係にある限り、宝具の恩恵によってほぼ致命傷に近い傷からでも自力で回復できる。長年にわたって体内に埋め込まれていたため、この鞘を投影する場合にはあらゆる工程を省いて容易に投影することができ、効果も瞬間的なものに限定されない。
『借り物の理想』を追いかけて正義の味方を目指し、人助けのためなら自らを省みないその生き方は、シナリオ原作者の表現によれば「一生懸命人間のふりをしているロボット」あるいは「人間になろうとしているロボット」。言峰が先天性な異常者とすれば、彼は冬木大火災が元で人生が狂った後天的異常者である。それを強調するものとして、火災前の記憶、火災で失われた彼の肉親については全く触れられていない。
セイバー
声優:川澄綾子
身長:154cm 体重:42kg スリーサイズ:B73/W53/H76(cm)
誕生日:不明 血液型:不明
イメージカラー:青
好きな物:きめ細かい食事 嫌いなもの:大雑把な食事、装飾過多
属性:秩序・善
本作のヒロインの一人。士郎と契約した剣士の英霊。外見は美しく華奢な少女だが、最もバランスが良く優秀と謳われるサーヴァント「セイバー」のクラスに召喚されたほどの英雄。ただし、未熟なマスターである士郎との契約が原因で魔力の供給が十分ではなく、思うままに力を振るえずにいる。性格は良く言えば実直で生真面目だが、悪く言えば融通の利かない頑固、そして負けず嫌い。凛とした表情を滅多に崩さないが、怒ると怖い。その一方で時折、年相応の少女らしさを見せることもある。
見かけによらずかなりの大食いであり(本人曰く「魔力の供給不足を補うため」とのことだが、食へのそのこだわりようを見れば明らかにそれだけではない)、またの名を「腹ペコ王」。
人気投票では第1回、第2回共に1位に輝いた。
正体は世界的に有名なイングランドの伝説的英雄、アーサー王。作品中の設定では、選定の剣を岩から引き抜いた「アルトリア」という少女が性別を男と偽って「アーサー」を名乗り、王になったとされる。肉体の成長はその瞬間から止まってしまった。国のために身を捧げるも結局国を護ることができなかった後悔から、自分は王にふさわしい器ではなかったと感じ、新たに王の選定をやり直すために聖杯を求めている。
実は彼女は他の英霊達と違ってまだ死んでおらず、死の寸前で「聖杯を手にすること」を求めて世界と契約し、生きている状態のまま様々な時空間に呼び出されている。聖杯を手にし、願いを叶えた暁には本来の時間に戻り、そのまま死を迎えてはじめて正式に英霊(世界との契約によるので霊長の守護者)となることになるが、現時点ではまだ霊体化することができない。
既に生前の時点で、選定の剣「勝利すべき黄金の剣(カリバーン」は折れてしまっており、また、あらゆる物理干渉や魔法すらも遮断し、傷や病、老化をも癒す結界宝具「全て遠き理想郷(アヴァロン」も彼女の手元から失われてしまっているが、サーヴァントとしての彼女は、武器を透明化することで間合いを測らせないという効果のある第二の鞘「風王結界(インビジブル・エア)」、使用者の魔力を究極の斬撃として放つ聖剣「約束された勝利の剣(エクスカリバー」といった二つの宝具を持つ。
前回・第四次聖杯戦争でも切嗣によって「セイバー」として呼び出されている。その際の活躍については『Fate/Zero』を参照。
"Heaven's Feel"シナリオでは中盤以降容姿も属性も完全に変貌し、俗に「黒セイバー」と呼ばれる半ば殺人マシーンじみた強敵として士郎の前に立ちふさがる。ステータス画面では露骨に別人として扱われており、存在しないはずの8人目以降のサーヴァントのうち10人目とする解釈も可能である。
遠坂凛(とおさか りん)
声優:植田佳奈
身長:159cm 体重:47kg スリーサイズ:B77/W57/H80(cm)
誕生日:2月4日 血液型:O型
イメージカラー:赤
特技:あらゆる事をそつなくこなしながら、ここ一番という場面では必ず失敗する
好きなもの:宝石磨き 苦手なもの:電子機器全般、突発的なアクシデント
本作のヒロインの一人。士郎と同じ穂群原学園(2年A組)に通う魔術師。アーチャーのマスター。亡き父・遠坂時臣(とおさか ときおみ)の遺志を継いで聖杯戦争に臨む。家訓「常に優雅たれ」を実践する。学校では男女問わず絶大な人気を誇る美少女であり、優等生を演じているが、その本性は士郎によれば、「あかいあくま」。アベレージ・ワンと呼ばれる五大元素使いの魔術師として高い実力を誇るも、肝心な所で凡ミスをする悪癖(先祖代々遺伝らしい)がある。相手を指差すことで人を呪う北欧の魔術「ガンド」を得意とする。
料理の腕前は、少なくとも得意の中華料理に関してなら士郎より上。趣味は士郎弄りと宝石磨き。寝起きはかなり悪い。遠坂の魔術の性質上、高価な宝石を多用する必要があるため、見た目とは裏腹にお金に細かい。士郎と共同戦線を張り、彼の魔術を指導するため衛宮邸に居候するが、家主の士郎よりも権力を振るう。プライドの高さゆえに誤魔化しているが、実はかなりお人好しな性格である。
人気投票では第1回、第2回共に2位に入った。
間桐桜(まとう さくら)
声優:下屋則子
身長:156cm 体重:46kg スリーサイズ:B85/W56/H87(cm)
誕生日:4月2日 血液型:O型
イメージカラー:桜
特技:家事全般、マッサージ
好きなもの:甘いもの、怪談 苦手なもの:体育、体重計
本作のヒロインの一人。間桐慎二の妹。穂群原学園に通う士郎の1年後輩で、士郎にとっても妹のような存在。弓道部所属。穏やかな性格の美少女。ある出来事をきっかけに、1年ほど前から毎日士郎の家に朝食と夕食を作りに来ている。以前は暗い雰囲気だったが、士郎や大河の影響で随分と明るくなり、笑顔を見せるようになった。今や洋食に関しては料理の師である士郎よりも上。士郎は気付いていないが、彼のことを恋い慕っている。聖杯戦争や魔術師に関しては何も知らない、一般人のはずである。
人気投票第1回は6位、第2回は5位と3人のヒロインの中では人気が低く、それと共に桜ルートの評価も、他の2つのルートと比べてあまり芳しくない。
実は魔術師で、ライダーの正式なマスター。遠坂凛の実妹であり、幼い頃にマキリ(間桐)の家に養女として迎えられた。姉である凛に対しては憧れと同時に、強いコンプレックスを感じている。元々聖杯戦争に関わる意志が無かったため、最初の2つのルートではマスターとしての権利を最後まで義兄の慎二に委ねている。
身体に合わない間桐の魔術に無理矢理馴染ませるべく、長年に渡り、蟲による凌辱という形で調整を受け続けてきた。そのため、元は凛と同じだった髪や瞳の色が一変するほど体質が変化し、魔術師の精液を定期的に摂取しないと胎内に巣食う蟲が疼くようになってしまう。更に、身体そのものも姉を上回って肉感的に成長し、慎二からは性関係を強要されるようになる。
前回の聖杯の破片から作られた刻印蟲を心臓に植え付けられているため、今回の聖杯戦争におけるもう1つの聖杯でもある。桜ルート"Heaven's Feel"においては、第三次聖杯戦争の時から大聖杯内に留まる復讐者(アヴェンジャー)のサーヴァント、この世全ての悪(アンリマユとの契約の影響で人格まで変貌した禍々しい姿(俗に「黒桜」と呼ばれる)となり、彼を受肉させるべく、無関係な冬木の一般市民を多数殺害した。

サーヴァント

アーチャー
声優:諏訪部順一
身長:187cm 体重:78kg
イメージカラー:赤
特技:単独行動
属性:中立・中庸
凛と契約した弓兵の英霊。キザで皮肉屋で現実主義者だが、根底の部分ではお人好し。弓兵のクラスでありながら弓よりも二本一対の短刀「干将・莫耶(かんしょう・ばくや)」による白兵戦を好む。乱暴な召喚のせいで記憶が混乱し、自分が何者か分からないと言い張り、マスターである凛もその真名を知らない。特技は家事全般。士郎を個人的に敵視しているようだが、その一方で彼に対して的確な助言を送ることもある。男性キャラの中では最高人気を誇り、人気投票では第1回、第2回共に3位に入った。シナリオ原作者は彼について「格闘戦も武器戦闘も対魔術戦も家事手伝いもそつなくこなし、技能"執事"があるなら、間違いなくA+」と表現している。
辿ってきた数奇な人生を語るかのような、その背中が印象的な漢(おとこ)。実際、『Fate/stay night』の半分は彼の物語であるとも言える。
今回の聖杯戦争で唯一、未来から召喚された英霊。その真名は「エミヤ」、すなわち未来の世界において死すべき運命にあった百人を救うため世界と契約し、奇跡の代償として英雄化した衛宮士郎その人。特別な才能を持たない彼が、自分の理想を貫き通し、厳しい修練と戦いをただひたすら耐え抜いて正義の味方に成ろうとした、そのなれの果て。
理想を追い続けたその生涯は報われることなく、彼は自分が助けた相手からの裏切りによって命を落とす。それでもなお諦めることなく、死後「霊長の守護者」となってまで、ただ正義の味方になることだけを一途に望んだ彼だったが、英霊として与えられた使命は皮肉にも、自分が救うことを願った人々を虐殺することで世界を破滅から救う『掃除』であった。拒むこともできず無限に虐殺を繰り返すしかなく、さらにはそれを通して人々の醜い面を延々と見せつけられた結果、彼の信念もついには摩耗し、抱き続けた理想に絶望して、それが生前の自分の生き方への憎悪となって表れた。
召喚の触媒となったのは、遠坂家に伝わっていた宝石のペンダント。凛が士郎の命を救うために用いたそれを、彼は死ぬまでずっと大切に持ち続けていたため。
錬鉄の英雄。今回の聖杯戦争において、未来の英霊である彼は知名度による恩恵がなく、特定の宝具も持たないという一番不利な立場だが、鍛え上げた能力と、固有結界「Unlimited Blade Works(無限の剣製)」を自在に操ることで戦う。彼の「投影」では幅広くさまざまな物体を複製することが可能であり、その範囲についてのはっきりとした説明は無いものの、Fate/hollow ataraxiaの作中では複雑な機械を投影している場面もある。宝具を投影した場合、ランクは一つ落ちるとされるものの、武器そのものの複製はもちろんのこと、武器に宿った意思、経験、記憶を読み取って、本来の持ち主の技量までも複製(再現)することができ、本当ならば担い手にしかできないはずの「真名開放」までやってのける。また複製した宝具を更に「強化」したり形態変化させたりすることも可能で、複製した宝具を矢として射放ち、敵に叩きつけて壊すことで内部の魔力を爆発的に解放させる「壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)」という必殺技を持つ。さらに、複数の宝具を一斉に投影し、それらを射出することもできる。これらの能力のゆえに、後述する「黄金のサーヴァント」は彼を「贋作者(フェイカー)」と蔑む。
大抵の武器では傷すらつかないサーヴァントにとって、彼の固有結界の能力自体は大した脅威ではない。単純に相手の宝具や技量を複製しただけでは、それを極限まで使いこなすことのできる本来の「担い手」に及ばないためである。つまり、他の英霊の宝具をいくつも記憶し、それらを効果的に運用できて初めて他のサーヴァントに対抗し得る能力となる。ただし「黄金のサーヴァント」に対しては、武具の準備にタイムラグがない、彼が取り出した武器を読み込むことで自分のレパートリーを限りなく増やすことができる等、いくつものアドバンテージを生かすことで常に先手を取ることができるため、天敵となり得る。
彼を象徴する赤い外套はある聖人の聖骸布から作られたもので、外敵ではなく外界に対する守りの概念武装[5]として一級品である。ちなみに、皮膚や髪の色が作中時点の衛宮士郎と異なるのは固有結界の魔術による反動である。
バーサーカー
声優:西前忠久
身長:253cm 体重:311kg
イメージカラー:鉛
属性:混沌・狂
イリヤスフィールと契約した狂戦士の英霊。身の丈2m半ばを越える巨漢。巨大な岩の剣を軽々と振り回す。セイバーが最優のサーヴァントなら、バーサーカーは最強のサーヴァントと評される。理性を失うことで力を攻撃のみに特化させているためで、その破壊力は圧倒的。本来バーサーカーのクラスは制御や維持の難しさから、「弱い」英霊を狂化し能力を高めて使役するのが普通だが、今回のバーサーカーは元の英霊としての格も非常に高いため、まさに手のつけられない怪物となっている。狂化してなおマスターであるイリヤを護ろうとする姿勢が見られる。シナリオ原作者によれば、本編中最高の漢(おとこ)度のキャラクター。
正体はギリシャ神話における大英雄・ヘラクレス。神の祝福(呪い)により肉体が宝具化しており、Aランクに満たない純度の攻撃を無効化し、計十一回の自動蘇生を行う「十二の試練(ゴッド・ハンド)」を持つ。
なお、英霊ヘラクレスにはキャスター以外の全てのクラスに該当する資質があり、バーサーカー以外のクラスとして呼び出された場合には宝具「射殺す百頭(ナインライブズ)」を用いる。
ランサー
声優:神奈延年
身長:185cm 体重:70kg
イメージカラー:青
特技:窮地における生存、帰還
属性:秩序・中庸
槍兵の英霊。高い瞬発力と白兵戦の能力を備え、必中必殺の紅い魔槍をもつ。マスターから偵察任務を命じられており、主に単独で行動する。根は実直で、口は悪いが己の信念と忠義を重んじる英霊らしい英霊と言える。その漢(おとこ)らしい行動やさっぱりとした気質、セイバールート及び凛ルートにおける最期の姿から一部のファンから「兄貴」と呼ばれる。物語の始まりにおいて、聖杯戦争を目撃した一般人として士郎を殺そうとした。
正体はケルト神話における大英雄で、アイルランドの光の皇子・クー・フーリン。死力を尽くした戦いを求めて召喚に応じたが、ゲーム本編においてその願いが叶うことはなかった。彼を呼び出したマスター(バゼット・フラガ・マクレミッツ)は言峰綺礼に騙し討ちされて令呪を奪われており、現在のマスターは綺礼である。令呪により「全ての敵と戦え(ただし殺してはならない)、一度目の戦いでは必ず生還せよ」(ここまでで一つの命令)と命じられているため、全力で戦いえた機会はUBWルート中盤、教会前での対アーチャー戦のみである。宝具は、呪いの槍を使用して因果を逆転し「敵の心臓に命中する」という事実を攻撃の前に作るという対人宝具「刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ」と、この槍の呪いの力を最大解放し投擲して使用する対軍宝具「突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ)」。魔術にも秀で、18の原初のルーンを習得しているが、直接的な戦闘を好むため、使用することは稀である。
ライダー
声優:浅川悠
身長:172cm 体重:56kg スリーサイズ:B88/W56/H84(cm)
イメージカラー:黒
特技:隠密行動、反英雄
属性:混沌・善
騎兵の英霊。女性の英霊で、その名の通り高い騎乗能力と機動力を持つうえに、豊富な宝具を用いる。常に目隠しを装着しており、鎖鎌に似た武器を装備している。長身で女神にも例えられる妖艶な美貌と、それに似つかわしくない意外な性格のために人気は高く、専用ルートがないにも関わらず人気投票では第1回、第2回共に4位に入る健闘を見せた。
正体はギリシャ神話に登場するゴルゴン3姉妹の末妹・メドゥーサ。石化の魔眼「キュベレイ」を有するが、普段は、強力な幻術結界であると同時に相手の能力発露を封じる結界宝具「自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)」によって自ら封じている。その他に、内部の人間を溶解し魔力として使用者に還元する結界宝具「他者封印・鮮血神殿(ブラッドフォート・アンドロメダ」と、幻想種をも御し、その能力を向上させる「騎英の手綱(ベルレフォーン」という計3つの宝具を持つ。なお、彼女がペガサスを召還できるのは「首を切り落とされたメデューサからペガサスが生まれた」という伝説による。
周囲の悪意による被害者であるゆえに次第に怪物へと歪んでゆく、という点で自分と近い境遇(これは偶然ではなく、触媒を用いずに召喚した場合は特に召喚者に近い英霊が選ばれるため)にある桜のことを常に思いやり、彼女の運命を案じている。
キャスター
声優:田中敦子
身長:163cm 体重:51kg スリーサイズ:B82/W57/H84(cm)
イメージカラー:紫
特技:陣地作成、道具作成
属性:中立・悪
魔術師の英霊。女性の英霊で、神代にしか存在しないはずの高等な魔術を自在に操る。魔法こそ習得していないものの、魔法の域にある超高等魔術を平然と扱い、魔術師としての能力は魔法使いと同等、もしくは上回るというレベル。しかし大抵のサーヴァント、特に三騎士のクラスに召喚されたものは対魔力を備えているため、魔術が主な攻撃手段となるキャスターは全サーヴァント中最弱とも言われる。そのため、策略を巡らして着実に力を蓄えている。
正体はギリシャ神話に登場する裏切りの魔女・メディア。宝具は裏切りの魔女である自身の象徴が具現化した、あらゆる魔術による生成物を初期化する短剣である対魔術宝具「破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)」。下らぬ命令で令呪を消費した自身のマスターを殺害し、消滅してしまう危機を葛木宗一郎に救われた。現在のマスターである彼に対し、単なるマスターとサーヴァントの関係以上の想いを寄せている。柳桐寺を自分の神殿とし、街中の人々から生命力を吸い上げて自分の魔力にしている。
アサシン
声優:三木眞一郎
侍姿の英霊。暗殺者のクラスでありながら、剣技で他のサーヴァントと真っ向から渡り合う。得物は五尺余りの備中青江。何事にも動じないクールな性格の持ち主だが、花鳥風月を愛でる雅な一面もある。
正体はキャスターのルール違反によって無理に呼び出された佐々木小次郎(ただし、物語世界において佐々木小次郎という人物は実在しない架空の人物とされ、彼は、その架空の英霊の殻を被った無名の剣士の亡霊にすぎない)。本来アサシンとして呼び出されるはずの存在ではなく、存在しないはずの8人目以降のサーヴァントの9人目である。宝具こそ持たないものの、純粋な剣技をひたすら磨き抜くことで「多重次元屈折現象(キシュア・ゼルレッチ)」と呼ばれる魔法域の事象にまで高め、「まったく同時に」三つの斬撃を繰り出して敵を斬るという必殺の剣技「燕返し」を駆使する。召喚の際に依り代となった柳桐寺の山門を離れることができないため、もっぱら山門の護りを命じられている。
受け流しと、「全てが首を落とすための攻撃」と称されるほど鋭い一撃必殺の斬撃を主眼に置いた戦法を得意とする。その剣の技量は、半ば身体が消えた状態でなお、万全の状態のセイバーと互角以上に渡りあうほど。ただ、本来ならアサシンのクラスのサーヴァントは直接的な戦闘能力で劣るぶん暗殺者としての特殊能力を駆使して戦うスタイルをとるのだが、彼にはそもそも暗殺者としての適性や特殊能力が一切ないため、あくまでもただの剣士としての戦闘しか出来ない。今回の聖杯戦争のサーヴァント中では最高の剣技とスピードを誇るも、「それが全て」なのが彼の弱点である。
黄金のサーヴァント(おうごんのサーヴァント)
声優:関智一
ストーリー中盤以降、黄金色の甲冑をまとった姿で突然現れる、存在するはずのない8人目のサーヴァント。前回の聖杯戦争では最後まで残ってセイバーと戦い、いかなる手段によってか、そのまま現界し続けていた。「王」を自称し、この世の全てが自分の所有物だと言って憚らないその言動は、まさに傍若無人の一言につきる。一人称は"我(オレ)"。本来なら英霊一人につき持って数個という宝具を、彼は無数に所有しており、それらを雨あられと射出するスタイルで戦う。ただでさえ一撃必殺の威力を持つ宝具が無数に襲い掛かってくるため、その攻撃力は強力無比である。なお前回の聖杯戦争の折、セイバーを我がものにしようとするも拒絶されている。
正体は古代メソポタミアギルガメシュ叙事詩など多くの神話に収められている人類最古の英雄王ギルガメッシュ。10年前の聖杯戦争で「アーチャー」として呼び出され、言峰綺礼と組んで戦った(その際の詳細は『Fate/Zero』を参照のこと)。その最終局面において聖杯の「中身」を浴びてしまうが、圧倒的な魂の強さを持つ彼は、本来なら汚染されて自我を失ってしまうというその強力な呪詛を逆に「飲み干す」ことにより受肉、現界し続けるための肉体を手に入れている。
世界の全てを有した最古の王である彼は、後の世に伝わるあらゆる宝具のオリジナルにあたる「宝具の原典」全てを所有しており、それらを自身の宝具「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン」を通して空間から自由に取り出し、扱うことができる(彼自身の宝具は全部で3つ)。彼が「乖離剣エア」と呼ぶ無銘の剣の宝具による空間切断「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ」は、セイバーの「約束された勝利の剣(エクスカリバー)」の出力も上回る。さらに、対象の神性が高ければ高いほど硬度を増すという特性を持つ「天の鎖(エルキドゥ)」も使用する。
全ての宝具の原型を有することからほぼ全ての英雄の弱点に付け入ることができ、また最強の剣をも有する彼は、サーヴァント中間違いなく最強の存在であり、油断や慢心が足を引っ張らなければ敵無しとされている。
ただし、彼はあらゆる宝具の原型の「所有者」であり「担い手」ではない。すなわち、自身の3つの宝具以外はそれらを「扱っている」に過ぎず、担い手にしかできない「真名解放」など、宝具を「使いこなす」ことは彼にはできない。アーチャー並びに士郎が彼の天敵と呼べるのは、ギルガメッシュが担い手ではないということ、また、彼らの固有結界「無限の剣製」がその特性上、宝具を取り出すというタイムラグの必要な「ゲート・オブ・バビロン」よりも早く剣を用意でき、常に先手を取ることが出来るなど、いくつものアドバンテージがあるからである。ただし、攻撃における彼の切り札である乖離剣エアについては、「無限の剣製」をもってしても複製することができない。
人間バージョンの立ち絵が二種類存在する。"Fate"ルートでは髪を逆立て、白いダウンジャケットといういでたちで登場。もう一種類は、髪を下ろし、黒いライダースジャケットを着た格好で、ゲームオープニングと"Unlimited Blade Works"ルートおよび"Heaven's Feel"ルートではこちらの姿で登場する。
余談だが前回の聖杯戦争からの10年間、彼が何も問題を起こさなかったのは、ある宝具で性格と姿を変えて過ごしていたからである。その詳細は『Fate/hollow ataraxia』を参照。
真アサシン(しんアサシン)
声優 PS2:稲田徹
作品中では単に「アサシン」と呼ばれ、先述のアサシン(無名の剣士)との区別はないが、初回特典の冊子内の用語辞典(現在でも公式サイトにおいてダウンロード可能)において真アサシンと呼称されているため、本項でも同様に呼称する。"Heaven's Feel"シナリオのみで暗躍する真の暗殺者の英霊。その風貌と行動の不気味さなど、マスターである間桐臓硯と並んで"Heaven's Feel"シナリオの重苦しい雰囲気を象徴する存在。
真名はハサン・サッバーハ。山の王、アサシンという言葉の語源となった人物。(史実におけるハサン・サッバーフはイスラム教ニザール派の創始者の一人であり、アサシンという言葉の語源は彼自身ではなくこのニザール派である。また「山の王」とは後世のニザール派の指導者ラシード・ウッディーン・スィナーンの呼称でありハサンではない。このゲームで多用される歴史・神話の独自解釈の産物である。詳しくは暗殺教団を参照のこと。)
なお、この「ハサン・サッバーハ」とは特定の個人ではなく、「ハサン」の名を継いだ歴代の山の王たちから成る英霊候補の亡霊の群れを指しており、本来なら、毎回の聖杯戦争においてアサシンのサーヴァントとして選ばれるのは19人いるハサンの内の誰か一人である。すなわち、上述の佐々木小次郎は本来ありえないアサシンだったということである。"Heaven's Feel"シナリオ開始後まもなく、間桐臓硯により、アサシンとして現界していた佐々木小次郎の肉体を利用して召還された。召喚当初は知性も低く、たどたどしい口調だったが、ランサーを破りその心臓を取り込むことで克服した。その影響か独特の美学を持ち、どこか大仰な口調で話す。アサシンのクラスは戦闘力において最弱とされ、今回のアサシンはランサーの心臓を取り込んだことによって強化されているとはいうものの、やはり直接的な戦闘力は他のサーヴァントに比べてかなり低い。
戦闘にはダークという投擲用の短剣を愛用する。宝具は相手の本物の心臓と共鳴する偽りの心臓を作り、それを握りつぶすことで相手を呪い殺す右腕「妄想心音(ザバーニーヤ」。

聖杯戦争に参戦したマスター達

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
声優:門脇舞
身長:133cm 体重:34kg スリーサイズ:B61/W47/H62(cm)
イメージカラー:銀
特技:特になし
好きなもの:雪 苦手なもの:寒いところ、猫
本編のサブヒロイン。聖杯戦争に参加するマスターの一人で、バーサーカーを従える少女。愛称はイリヤ。マスターとして最強の存在。聖杯戦争のためだけに育てられたため性格はどこか歪んでおり、素直だが無邪気ゆえの冷酷さも合わせ持つその姿は、雪の精を思わせる。士郎を「お兄ちゃん」と呼んで慕う。本来は専用ルートがあったが、時間の都合でカットされたという経緯がある(ソフ倫レーティング対応のため削られたとの説もある[要出典])。
バッドエンド後のお助けコーナー、「タイガー道場」の弟子一号「ロリブルマ」としても登場する。
衛宮切嗣とアインツベルンのアイリスフィールとの間に生まれた実娘、士郎にとっては血の繋がらない姉にあたる(見た目や言動は妹だが)。母のアイリスフィールはアインツベルンの錬金術が生み出したホムンクルスであり、彼女もまたしかり、母の胎内にいる時からアインツベルンより様々な調整を施されている。自分と母を捨てた切嗣を憎んでいる。今回の聖杯戦争の聖杯であり、同じく聖杯である桜をどことなく苦手としている。アインツベルンから失われた第三魔法「魂の物質化」、"天の杯(ヘブンズフィール)"に至るための器でもある。
間桐慎二(まとう しんじ)
声優:神谷浩史
身長:167cm 体重:57kg
イメージカラー:群青
特技:名推理、探し物
好きなもの:子犬、特権 苦手なもの:無条件で幸せな空気
間桐桜の兄。弓道部副部長。士郎とは同級生で数年来の友人であった。士郎のことを便利屋同然に扱うも、その裏では士郎を利用する人間に社会的制裁を食らわせるなど、歪んだ友情を発露している。士郎は慎二の性格をそれなりに理解しており、交友関係が今に至るも続いているのは彼が歪んではいても腐ってはいないため(ただしあくまでも「一般人」としての表の顔の話)。女子生徒に人気があるが、男の後輩部員をイジメで退部させるなどの問題を起こしている。
桜から偽臣の書(仮の令呪であり、本の形をしている)によってライダーへの命令権を借り受け、ライダーの仮マスターとして聖杯戦争に参加した。間桐の家は数代前に魔術師として枯れており、彼自身に魔力が無いので、ライダーに命じて学校に結界を張らせ、無差別に生徒や教師から生命力を奪おうと画策する。由緒正しい魔術師の家系に生まれ、魔術に関する知識を持ちながら、魔術回路を持たないことが彼に強い劣等感を抱かせた。養子に来た桜を強姦したり、優秀な魔術師である凛の気を引こうとしたのも、ひとえにそれを紛らわせるためである。
葛木宗一郎(くずき そういちろう)
声優:中多和宏
身長:180cm 体重:70kg
イメージカラー:無色
特技:格闘技
好きなもの:特になし 苦手なもの:特になし
士郎達が通う学園の社会科教師。生徒会顧問。実直、寡黙な人物で生徒からの評判は悪くない。柳洞寺に居候している。
キャスターのマスター。魔術師ではなく、聖杯戦争に関係のない人間だったが、柳洞寺の前で行き倒れていたキャスターを助け、彼女に頼まれるままに力を貸すことになった。親はなく、とある暗殺集団に凶器として育てられたという過去がある。特殊な暗殺術・"蛇"の達人で、キャスターに魔術で拳を「強化」してもらうことにより、サーヴァントであっても彼の技を初めて見る相手であれば互角以上に戦うことができる。彼の背景や能力は、『月姫』と本作に繋がり(同じ世界での出来事)があることを示す演出の一つである。
衛宮切嗣(えみや きりつぐ)
声優:小山力也
誕生日:11月11日 血液型:AB型
故人。衛宮士郎の養父にして前回聖杯戦争に参加した魔術師。大河とも親しかった。士郎を引き取って5年後に他界。機械を嫌う傾向のある魔術師としては珍しく、銃器を好んで自らの魔術礼装[6]とし、「固有時制御」(自らの肉体に流れる時間の速さを外界のそれと切り離して制御する)という特殊な魔術を駆使して闘った武闘派の魔術師。己の正義のためには手段を選ばない「反英雄」的存在。
前回の聖杯戦争にはアインツベルンに雇われた形で参加。セイバーのサーヴァントとしてアルトリアを召喚しており、その際に召喚する英霊の縁のものとして使用したエクスカリバーの鞘・"全て遠き理想郷(アヴァロン)"を、火事で瀕死の重傷を負った士郎の救命のために彼の体内へ埋め込んだ。その聖杯戦争で勝者となったが、聖杯の危険性に気付き、セイバーに対して聖杯を破壊するよう令呪で強制した。言峰綺礼によって浴びせられた聖杯の中身「この世全ての悪」に蝕まれ、5年後(作中の時間からは5年前)に他界する。彼の詳しい設定と前回の活躍については『Fate/Zero』を参照。
言峰綺礼(ことみね きれい)
声優:中田譲治
身長:193cm 体重:82kg
誕生日:12月28日 血液型:B型
イメージカラー:黒
特技:特になし
好きなもの:悲運 苦手なもの:信頼
言峰教会の神父。教会の人間でありながら魔術師でもあり、遠坂凛の兄弟子にあたる。今回の聖杯戦争の監督役を務める。その言動は複雑で、常人の感覚では理解できない所がある。他人の心の傷を炙り出し、いたぶるのを得意としている。心霊医術の達人。激辛の麻婆豆腐が好物。
令呪を授かる前は聖堂教会の代行者[7]として活動していた。
教会の思惑を受けて前回第四次聖杯戦争に参加、自らの師であり、共闘関係にあった凛の父・遠坂時臣を裏切って殺害している。衛宮切嗣と最後まで争い、彼に心臓を撃たれるも、サーヴァントを通して聖杯の中身を浴びたことで生き延び、逆に切嗣はその中身が原因で死に至る。実は10年前の冬木の大火災は、彼が聖杯にかけた願いが原因で起きたもの。当時の出来事に関しては『Fate/Zero』を参照のこと。その際に自らのサーヴァントとなったギルガメッシュを今も現界させている。今回の聖杯戦争ではランサーのマスターを騙し討ちして令呪を奪い、2体のサーヴァントを使役して暗躍する。
万人が美しいと思う対象を美しいと思うことができない破綻者で、生まれながらに善よりも悪を愛する。自身のそういった面に酷く苦悩していたが、前回の聖杯戦争をきっかけに振っ切れた。悪として生まれついた自身と"この世全ての悪(アンリマユ)"とを重ねて見ており、その誕生を見届けようとしている。アーチャーとは違った意味で衛宮士郎の闇を暴く人物である。

その他の一般人

藤村大河(ふじむら たいが)
声優:伊藤美紀
身長:168cm 体重:53kg スリーサイズ:B??/W??/H??(cm)
イメージカラー:虎
特技:剣道、自堕落、不思議空間
好きなもの:万物全て 苦手なもの:ライオン
士郎達が通う学園の英語教師で、弓道部顧問と士郎のクラスの担任も兼任する25歳の女性。士郎からは「藤ねえ」と呼ばれている。祖父・藤村雷画(ふじむら らいが)は「藤村組」という極道を仕切る、街の有力者。その祖父に衛宮家と古くからの縁があり、士郎の養子縁組や遺産相続も取り仕切った関係であることから、士郎とは幼馴染・姉貴分という間柄で、一人暮らしする士郎をいつも気遣っている。士郎を取られまいとセイバーに竹刀で挑み、当然のように返り討ちに遭った際には、「変なのに士郎取られた~」と落ち込んだほど。士郎もまた、彼女をかけがえのない家族と認めている。
現在は保護者と称し、士郎や桜の作る料理を目当てに衛宮家に入り浸っている。若くして剣道五段という相当な腕前で「冬木の虎」の異名を持ち、学校でのあだ名は「タイガー」。本人はこのあだ名で呼ばれると激しく怒る一方で、虎のストラップを愛用の「虎竹刀」に付けていたりする。彼女にとって虎とは、「深く憎み、そして愛している」存在であり、虎の定義は「ヒゲが生えていること」らしい。
バッドエンド後のお助けコーナー、「タイガー道場」の主としても登場するギャグ担当。本編でもシリアスな展開に絡むことはほとんどない。
因みに、公式設定では女性キャラにも関わらずスリーサイズの数値は不明、バストは間桐桜より大きくライダーよりは小さいそうであるが、PS2版の説明書では十の位の数が9のようになっている。
美綴綾子(みつづり あやこ)
声優:水沢史絵
身長:162cm 体重:50kg スリーサイズ:B83/W58/H83(cm)
イメージカラー:オレンジ
特技:武芸全般
好きなもの:テレビゲーム全般 苦手なもの:碁、将棋
士郎達の同級生で弓道部主将。サバサバした性格の美少女で、薙刀を初めとして数々の武道の達人。美人は武道をしていなければならない、が信条。遠坂凛の数少ない友達(「殺すか殺さないかの関係」らしい)であり、士郎の友人でもある。弓道部を辞めた士郎を部に戻そうと声をかけている。副部長である慎二の後輩イジメを苦々しく思っている。
柳洞一成(りゅうどう いっせい)
声優:真殿光昭
身長:170cm 体重:58kg
イメージカラー:オレンジ
特技:座禅、空手
好きなもの:詰め碁、クロスワード 苦手なもの:女性、流行もの
士郎達の同級生で生徒会長。士郎の友人でもある。実直で真面目な好青年。また柳洞寺の跡取息子でもある。遠坂凛の本質を見抜くなど鋭い洞察力を持ち、独特の言葉遣いを持つ個性的なキャラクター。
モードレット
声優:桑島法子
アーサー王(セイバー)の義子。円卓の騎士の一人。セイバーが自身に王位を譲らなかったことなどを理由に叛旗を翻す。セイバーに討たれるも、彼女の死の遠因を作った。
TYPE-MOONによる同人誌『Character material』内の解説によれば、その正体はセイバーの姉であり、モードレットの母「モルガン」がセイバーから作ったクローン(ホムンクルス)である。
ベディヴィエール
声優 アニメ:能登麻美子、PS2:三木眞一郎
アーサー王(セイバー)の忠臣である美青年。円卓の騎士の一人。王の代わりにエクスカリバーを元の持ち主である湖の精に返し、セイバーの最期を看取った。

以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。


スタッフ

  • キャラクターデザイン・原画:武内崇
  • シナリオ:奈須きのこ
  • プログラム:清兵衛
  • スクリプト:つくりものじ
  • グラフィック:こやまひろかず、BLACK、蒼月誉雄
  • サウンド:KATE
  • サポート等:OKSG

主題歌

  • オープニング曲:THIS ILLUSION
    • 作詞:芳賀敬太 / 作・編曲:NUMBER 201 / 歌:M.H.
  • エンディング曲:days
    • 作詞:芳賀敬太 / 作・編曲:NUMBER 201 / 歌:CHINO

テレビアニメ

2006年1月より同年6月まで放送された。

テレビアニメ版の特色

Fateルートを中心にすべてのルートを折衷した内容となっているが、ストーリーは単純化されている。

最終回のエンディングテロップでは、俳優声優)名だけでなく本作に関わった全員の名前を50音順で流すという実験的なものとなった。元々、俳優名を役の軽重にかかわらずアルファベット順に並べるというエンディングは実写映画では歴史ある手法であり、現在でも『マトリックス・レボリューションズ』などで見られるが、演者、スタッフ、制作会社の関係者を全員一緒に50音順に並べた(声優の隣に原画スタッフなど)のは珍しいパターンである。ちなみに、本作の監督・山口祐司は自身が監督したアニメ版『ヤミと帽子と本の旅人』の最終回でも、同様のテロップを流している。

今作品はTBSが製作に関与しながらUHFアニメとして放送された作品の1つだが、BS-iで放送しなかったためか、TBS製作アニメでは慣例となっている地上波でのサイドカットは実施されなかった(アナログではレターボックスでの放送)。なお、2008年4月現在、TBS系列のBS-iスカパー!TBSチャンネルでの放送は行われていない。

スタッフ

  • 企画:川村明廣(ジェネオン エンタテインメント
  • 監督:山口祐司
  • 構成原案:奈須きのこ
  • シリーズ構成佐藤卓哉
  • キャラクター原案・監修:武内崇
  • キャラクターデザイン:石原恵
  • プロップデザイン:小坂知
  • 武器設定:中野典克
  • 特殊演技:水村良男
  • 総作画監督:石原恵、小林利充
  • 作画監督補佐:清水博明
  • 原画:スタジオリバティECHO中村プロダクション、紅組、ウォンバット、ムークアニメーション陸演隊スタジオたくらんけ、スタジオワンパック
  • 動画検査:澤村享、赤堀隆一
  • 動画:小松綾子、松田知恵子、河村藍、角彩佳、肥後本聡和、渡邊望、河野依里子、粕川智美、奥村真奈美、篠田真由、矢野美幸、星公子、酒井みゆき、玉沢動画舎、スタジオラグーン、陸演隊、スタジオコクピッド、スタジオたくらんけ、MOUSE、パストラル、AI
  • 美術監督:小山俊久
  • 美術:菱沼康範
  • 背景:プロダクション・アイ(岡本若菜、青山直樹、野々宮恒人、大澤春香、小川由紀子、中山裕紀子、渡辺紳、須藤理子、松澤里笑、川合文江、三宅久仁子、中右智博、山田勝宏、長澤順子、西谷なおみ、菅野紀代子、小川めぐみ、白州裕子、朝倉千登勢)
  • 色彩設計:松本真司
  • 色指定・仕上検査:北爪英子、大須賀隆純
  • 仕上げ:新井こずえ、美馬真理子、津茂谷知里
  • 撮影監督:近藤慎与
  • 撮影:め組(石井隆康、林美幸、周藤智敬)
  • 特殊効果:上原将一
  • 編集:松村正宏
  • 編集助手:三田沙弥佳
  • ビデオ編集:DTJ(森雄一、齋藤邦弘)
  • 音楽:川井憲次
  • 音楽制作:ジェネオン エンタテインメント
  • 音楽制作協力:二宮直樹(ミュージックブレインズ)
  • 音響監督辻谷耕史
  • 音響制作:ダックスプロダクション(平田哲、山田裕一)
  • 効果:川田清貴(スワラプロダクション
  • 録音:小原吉男
  • 録音助手:佐藤直哉
  • 録音スタジオ:タバック
  • 企画協力:石川功(ビッグショット
  • スーパーバイザー:山名隆史
  • 宣伝:飯田尚史
  • 制作担当:高谷充典
  • 設定制作:平向智子
  • 制作進行:穴原ちあき、藤川仁志、及川泰史、小野あゆ美、青野裕実、今川文佳
  • アシスタントプロデューサー:田中潤一朗
  • プロデューサー:小倉充俊(ジェネオン エンタテインメント)、源生哲雄(TBS)、斎藤正明(CREi)、竹内友崇(ノーツ)、松永孝之(フロンティアワークス)
  • チーフプロデューサー:西村潤(ジェネオン エンタテインメント)
  • アニメーションプロデューサー:浦崎宣光(スタジオディーン)
  • アニメーション制作:スタジオディーン
  • 製作:Fate Project(ジェネオン エンタテインメント・TBS・CREi・ノーツフロンティアワークス

主題歌

オープニングテーマ
  1. disillusion」第1話~14話
    (作詞:芳賀敬太 / 作曲:Number201 / 編曲:川井憲次 / 歌:タイナカサチ
    「disillusion」はゲーム版主題歌「THIS ILLUSION」をアレンジしたもの。歌詞自体に変更はない。
  2. きらめく涙は星に」第15話~24話
    (作詞:芳賀敬太 / 作曲:KATE / 編曲:十川知司 Number201 / 歌:タイナカサチ)
    「きらめく涙は星に」はアニメ版のために新たに書き下ろされたものである。
エンディングテーマ
  1. あなたがいた森
    (作詞:渡辺愛未 / 作・編曲:出羽良彰 / 歌:樹海)
    第3話以降(作詞:Manami Watanabe / 作曲:Yoshiaki Dewa / 編曲:Yoshiaki Dewa・Zentaro Watanabe / 歌:樹海
  2. 君との明日」最終話
    (作詞・曲:タイナカサチ / 編曲:金子隆博 / 歌:タイナカサチ)
挿入歌
  1. 「ヒカリ」第14話
    (作詞:Manami Watanabe / 作曲:Yoshiaki Dewa / 編曲:Yoshiaki Dewa・Takeshi Fujii / 歌:樹海)

サブタイトル

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 総作画監督
1 始まりの日 佐藤卓哉 山口祐司 吉田俊司 西田亜沙子 石原恵
2 運命の夜 柳沢テツヤ 古川政美 江森真理子 小林利充
3 開幕 志茂文彦 高本宣弘 高山功 石野聡 石原恵
4 最強の敵 岡田麿里 藤原良二 秋田谷典昭 塩川貴史 小林利充
5 魔術師二人〈前編〉 花田十輝 喜多谷充 岡嶋国敏 波風立流 石原恵
6 魔術師二人〈後編〉 佐藤卓哉 古川政美 かどともあき 小林利充
7 蠢動 花田十輝 柳沢テツヤ 吉田俊司 藤井まき 石原恵
8 不協の旋律 志茂文彦 ほしかわたかふみ 高山功 徳田夢之介 小林利充
9 月下流麗 岡田麿里 高本宣弘 秋田谷典昭 波風立流 石原恵
10 穏やかな幕間 佐藤卓哉 藤原良二 岡嶋国敏 江森真理子 小林利充
11 鮮血神殿 志茂文彦 うえだしげる かどともあき
12 空を裂く 岡田麿里 柳沢テツヤ 吉田俊司 塩川貴史 石原恵
13 冬の城 佐藤卓哉 藤原良二 古川政美 波風立流 小林利充
14 理想の果て 花田十輝 高本宣弘 吉田俊司 徳田夢之介 石原恵
15 十二の試練 志茂文彦 鎌倉由実 岡嶋国敏 波風立流 小林利充
16 約束された勝利の剣 岡田麿里 藤原良二
山口祐司
小林浩輔 かどともあき 石原恵
17 魔女の烙印 佐藤卓哉 うえだしげる 江森真理子
奥野浩行
小林利充
18 決戦 花田十輝 柳沢テツヤ 吉田俊司 中野典克、添田直子
佐藤義和、小澤円
小林利充、江森真理子
山元浩
19 黄金の王 志茂文彦 高本宣弘
山口祐司
うえだしげる 堀越久美子
奥野浩行
小林利充
20 遠い夢跡 岡田麿里 喜多谷充 岡嶋国敏 波風立流 石原恵
21 天地乖離す開闢の星 花田十輝 ほしかわたかふみ 高山功 波風立流
江森真理子
小林利充
22 願いの果て 佐藤卓哉 喜多谷充
高本宣弘
山口祐司
うえだしげる 徳田夢之介
23 聖杯 志茂文彦 柳沢テツヤ 吉田俊司 小林利充、江森真理子
奥野浩行
小林利充
24 全て遠き理想郷 岡田麿里 藤原良二
山口祐司
山口祐司 石原恵
徳田夢之介

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送区分
埼玉県 テレ玉 2006年1月6日 - 6月16日 金曜 25時30分 - 26時00分 独立UHF局
千葉県 チバテレビ(幹事局) 2006年1月8日 - 6月18日 日曜 24時30分 - 25時00分
京都府 KBS京都 2006年1月8日 - 6月25日 日曜 25時15分 - 25時45分
神奈川県 tvk 2006年1月8日 - 6月18日 日曜 25時30分 - 26時40分
東京都 TOKYO MX 2006年1月10日 - 6月20日 火曜 25時30分 - 26時00分
兵庫県 サンテレビ 2006年1月11日 - 6月21日 水曜 26時05分 - 26時35分
愛知県 テレビ愛知 2006年1月13日 - 6月22日 金曜 25時58分 - 26時28分 テレビ東京
日本全域 AT-X 2006年3月12日 - 8月20日 日曜 12時00分 - 12時30分 CS放送

TBS製作だがTBS系列では一切放送されなかった。

チバテレビ 日曜24:30〜25:00枠
前番組 番組名 次番組
Fate/stay night

漫画

角川書店月刊少年エース』2006年2月号より連載中。作画は西脇だっと。

関連書籍

小説

公式外伝小説である『Fate/Zero』が、ニトロプラスシナリオライターである虚淵玄によって発表されている。全4巻。詳しくは当該項目を参照。内容は第四次聖杯戦争である。

脚注

  1. ^ Type-Moon作品の多くが共有する世界観において、魔術によって引き起こされる現象は科学技術などの他の方法を用いても再現しうるのに対し、魔法とは本物の奇跡を実現する神秘であり、第一から第五まで五つが存在している。それを扱える魔法使いは世界に現在四人しか存在していない。
  2. ^ 魔術師などが体内に持つ、魔力を精製するための疑似神経のことをいう。
  3. ^ 神話や伝説・歴史において偉大な功績をあげ、死後もなお人々からの信仰の対象とされる英雄の霊格が、精霊の域にまで昇華され、輪廻の輪からも因果の枠からも外れて不変の現象となった存在。
  4. ^ 世界の外側にあるとされる領域で、「あらゆる事象の発端」「万物の始まりにして終焉」。すべての魔術師にとっての最終到達目標である。
  5. ^ 材質や形状などの物理的な特性ではなく、儀式や積み重ねた歴史、語り継がれる伝承などにより付与された概念すなわち魂魄の重みに依って特定の能力を発揮する強力な武装のこと。
  6. ^ 魔術行使をサポートするための特殊な武装。持ち主の魔力を増幅するもの、魔力を流し込むだけで特定の魔術を発動するものなど。
  7. ^ 聖堂教会における異端審問員で、神の代行と称して教義に存在しない異端を狩る殺し屋。禁を犯した魔術師を主な標的とする。

関連項目

外部リンク


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