See also ebooksgratis.com: no banners, no cookies, totally FREE.

CLASSICISTRANIERI HOME PAGE - YOUTUBE CHANNEL
Privacy Policy Cookie Policy Terms and Conditions
Fate/Zero - Wikipedia

Fate/Zero

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Fate/Zero
小説
著者 虚淵玄
イラスト 武内崇
出版社 TYPE-MOON
レーベル TYPE-MOON BOOKS
発売日 2006年12月29日
発表期間 2006年12月29日 - 2007年12月29日
巻数 全4巻
話数 全16章+α
テンプレート使用方法 ノート
文学
画像:Lit.jpg
ポータル
各国の文学
記事総覧
出版社文芸雑誌
文学賞
作家
詩人小説家
その他作家

Fate/Zero』(フェイト・ゼロ)は、TYPE-MOON(レーベルはTYPE-MOON BOOKS)より発売された伝奇小説ライトノベル)。著者は虚淵玄ニトロプラス)、作画は武内崇TYPE-MOON)。

目次

[編集] 概要

本作品は全4巻で構成されている。TYPE-MOONの人気作品であるアダルトゲームFate/stay night』の10年前の聖杯戦争(第四次聖杯戦争)を描いたスピンオフ作品である。『Fate/stay night』『Fate/hollow ataraxia』の中で語られた、第四次聖杯戦争に関する設定やエピソードを取り込んでおり、本編との関連度は高い。

著者は『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』『吸血殲鬼ヴェドゴニア』等で有名なニトロプラスシナリオライターである虚淵玄
キャラクターデザインイラストは『Fate/stay night』同様TYPE-MOONの原画家武内崇、作画・彩色等はTYPE-MOONのグラッフィッカーが担当している。ロゴデザインはニトロプラスのyoshiyuki。TYPE-MOONとニトロプラスの初となるコラボレーション作品である。

2006年11月22日に発表、同年12月29日から31日にかけて開催されたコミックマーケット(以下C)71のTYPE-MOONブースにおいて、Vol.1「第四次聖杯戦争秘話」が発売された。Vol.1の定価は税込価格1,300円だが、C71では特別価格1,000円で販売され、会場限定で設定資料やラフ画などを掲載した特別冊子『material/Zero』、TYPE-MOONのBLACK描き下ろしのしおり、特製紙袋が添付された。

2007年1月13日より同人ショップを中心に委託販売が開始されたが、秋葉原などでは完売が相次ぎ、再入荷待ちの店舗も出た。

当初は2007年6月に3巻、同年8月のC72で最終巻の4巻を発売する予定であったが、納得のいく質での発売が困難であり、質の向上のため、3巻の発売が7月に、4巻は同年12月開催のC73での発売となった。

商業出版物でありながら通常の書籍流通には乗せられておらず、ISBNコードも付いていないため、一般書店での取り寄せ・入手は不可能である。一部店舗(同人誌取扱店、ゲームショップ)での店頭販売、及びニトロプラスダイレクトFate/Zero公式通販で通信販売が行われている。 このような販売であるにも関らず、講談社の雑誌「パンドラ」には同社から発行している『空の境界』を差し置いて広告が掲載されている。

なお、『Fate/hollow ataraxia』に劇中映画のタイトルとしても登場する。武内のインタビュー記事によると、元々は『Fate/Zero』は『Fate/hollow ataraxia』内の外伝シナリオとして虚淵に持ち込まれた企画であったようなので、すでにこのときにタイトルは決定しており、ネタとして使われたものと思われる。

また、1巻の原稿があがったのは2004年の冬だが、年齢指定の無い作品の為、『Fate/stay night』が18歳未満の人でもプレイ出来るようになってからの発売の方が良いという虚淵の意向もあり、『Fate/stay night[Realta Nua]』の発売に準じるよう発表された。なお、本作品には残酷描写はあるものの、性的な描写はほとんどない。

特設ホームページ(外部リンク参照)にある鋼屋ジンの予告編は『エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカンウォー』、虚淵のサンプルテキストは『仮面ライダー龍騎』(子供向けにストーリーが改変されている、講談社テレビ絵本版)のパロディであり、本編とはほとんど関係が無い。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


[編集] ストーリー

どんな願いでも叶えると謳われる聖杯を巡る七組の魔術師(マスター)と使い魔(サーヴァント)の殺し合い……

聖杯戦争。冬木の地で四度目の聖杯戦争が開催される。

『問おう。汝が我を招きしマスターか』

  • Vol.1 「第四次聖杯戦争秘話」(2006年12月29日発売)
  • Vol.2 「王たちの狂宴」(2007年3月31日発売)
  • Vol.3 「散りゆく者たち」(2007年7月27日発売)
  • Vol.4 「煉獄の炎」」(2007年12月29日発売)
  • イメージサウンドトラック「RETURN TO ZERO」(2007年12月29日発売)

[編集] 用語

[編集] 登場人物

声優はCDドラマのもの。Fate/stay nightの登場キャラクターも併せて参照されたし。

[編集] セイバー陣営

衛宮切嗣(えみやきりつぐ)
声:小山力也
身長:175cm 体重:67kg
血液型:AB型 誕生日:11月11日
セイバーのマスター。魔術を目的ではなく、単なる道具として考えており、一般の魔術師が軽蔑し忌避する近代兵器すら躊躇なく用いる、邪道の"魔術師殺し"。火と土の二重属性。
主な使用武器は、通常火器としてワルサーWA2000及びキャリコM950、魔術礼装としてトンプソン・コンテンダーを用いる。また、綺礼との決戦では黒鍵に対してサバイバルナイフで対抗した。
聖杯戦争の切り札としてアインツベルンの婿養子に迎えられた、アイリの夫でイリヤの父。娘を溺愛しており、彼女の前では父親の顔を見せる。舞弥は、相棒であり、娘のようなものでもある。
幼い頃から「正義の味方」になりたいと願ってきたが、誰かを救うためには誰かを切り捨てなければならないという現実に直面し、たとえ愛する者でさえも等価値で秤にかける決意を固める。多数のために少数を殺し、命を救うために人殺しに長けていく。その憎しみの連鎖に終止符を打つため、聖杯の奇跡によって世界の改変・人の魂の改革を求める。
衛宮六代目の魔術師。「切嗣」とは「切断」「結合」の彼自身の起源に由来する。
衛宮は「時間操作」を秘伝として伝えてきた一族で、彼は戦闘向きでないこれを、自らの肉体にのみ時間操作を施す「固有時制御」に応用。自身のみの時間を操作し、人体の限界を超えた運動能力や思考速度を得るが、反動もすさまじい諸刃の剣である。
彼の切り札である魔術礼装は、自らの左右の第十二肋骨から精製された66発の起源弾。切れたロープを修復すると、新たに「結び目」が生まれてしまうように、対象に修復不可能な破壊を齎す。通常の被弾では命中した部位に治癒不可能な障害を残し、魔術をもって魔弾を防御した場合、切り離された後に滅茶苦茶に繋ぎ直された魔術回路を暴走させ、最低でも二度と魔術の行使を不可能とする。物理的な防御が天敵であるため、装甲車でもなければ防御不可能なほどの強力な弾丸と、それを使用できるように改良したトンプソン・コンテンダーを選んだ。
かつてはアリマゴ島で父と過ごしていたが、シャーレイの事故による魔術協会・聖堂教会の襲撃の際、原因となった父を殺害し、エージェントのナタリアとともに島を脱出。ナタリアの相棒として働き、苛烈な青春を過ごす。彼女の事は母のように慕っていたが、最後はより多くの命を救うために彼女の命も切り捨てる。(ちょうど彼の二十歳の誕生日の日だった。)既にこの頃から、既に人命を秤にかける人格になり、本人も苦悩していた。
英雄を「血を流すことの邪悪さを認めない馬鹿ども」とし、人々を戦場へと駆り立てる『英雄』という概念を生み出す構造そのものを憎んでいる。しかし、これは誰よりも英雄を信じていたからこその反動で、この歪みは英霊エミヤにつながるものがある。
言峰との決着がつく寸前に聖杯の内側に触れ、アイリの精神を纏った「この世すべての悪」との対話で聖杯に見せられた救済に絶望し、二画の令呪をもってセイバーに破壊を命じた。
その後士郎を救助し養子に迎え、たびたびアインツベルンへ赴きイリヤを迎えにいくがアハト翁の妨害に合い失敗。この時すでに、「この世全ての悪」からの呪いにより魔術回路の八割を消失、自身も半死人の状態で余命幾ばくもなくなっている。生涯最後の魔術として、30年余で円蔵山直下に局地的な大地震を引き起こし大聖杯封印を狙う瘤を設置。士郎が自らの憧れていた正義の味方を目指すと聞き、自分にはなかった拠り所となる思い出を紡ぎ、静かに息を引き取る。享年34歳。
アイリスフィール・フォン・アインツベルン (Irisviel von Einzbern)
声:大原さやか
身長:158cm 体重:52kg スリーサイズ:B85/W56/H84
血液型:不明 誕生日:2月1日
ホムンクルス。切嗣の妻でイリヤの母親。愛称はアイリ。第四次聖杯戦争における聖杯の器として、セイバーと共に冬木の地に足を踏み入れる。
戦術上セイバーと別行動を取る切嗣に代わり、セイバーの代理マスターとなる。(ソラウとは違い契約は形式的な物で、令呪は所持していない。)外界を知らず育ったため世間知らずで非常に好奇心旺盛ではあるが、芯の通った強い意志の持ち主。切嗣を心から愛し、絶対の信頼をしている。彼の理想が成就するのなら自身の死さえ良しとしている。典型的な姫君のため、騎士であるセイバーと非常に相性がいい。
錬金術を得意とするアインツベルンの名に漏れず、僅かな時間で銀の針金を即製ホムンクルスに編み上げる。その他、治癒魔術も用いる。
切嗣の指示によって第五次聖杯戦争時の衛宮士郎のように体内に『全て遠き理想郷(アヴァロン』を埋め込まれており、セイバーに触れられるだけで重傷でも瞬時に回復できる。セイバー自身にはこの事を秘密にしている。
前回の聖杯戦争でアインツベルンの用意した聖杯が破壊されてしまったため、それを教訓に聖杯を体内に内蔵し聖杯を守るための殻として造られたホムンクルス。アイリスフィールのそれはまだ試作段階であり、アイリスフィールを試作品として、聖杯を内蔵するのではなく肉体そのものが聖杯として機能するよう作られたのが『Fate/stay night』のイリヤスフィールである。そのため聖杯戦争の進行=サーヴァントの消滅に伴って聖杯本来のカタチを取り戻し、同時に人としての機能を失っていく運命にある。
ランサー消滅の時点で行動が困難になり、深山町の隠れ家(後の衛宮家)の土蔵で舞弥達に護衛されていた。終盤、自らを繋ぎ止めていた『全て遠き理想郷』を切嗣に託し、最期の別れを済ませた。
その後ライダーに擬態したバーサーカーによって連れ去られ、彼女の言によって切嗣の真意を知り憤った言峰綺礼に殺害される。ライダーの消滅によって彼女の肉体は完全に聖杯と化し、精神は「この世すべての悪」に吸収され、聖杯の泥の中で切嗣に聖杯のもたらす救済のカタチを見せる事になる。
セイバー
声:川澄綾子
身長:154cm 体重:42kg スリーサイズ:B73/W53/H76
血液型:不明 誕生日:不明
属性:秩序・善
パラメータ: 筋力:B 耐久:A 敏捷:A 魔力:A 幸運:D 宝具:A++
黒スーツに身を包んだ男装の華麗な少女。
真名は騎士王アーサー・ペントラゴン(アルトリア)。
所持する宝具は、大気を圧縮し光を屈折させる事で所持する剣を不可視にし、又、結界を解く事で圧縮した空気を相手に叩き付けて攻撃する事が出来る『風王結界(インビジブル・エア)』、必殺の一撃を放つ『約束された勝利の剣(エクスカリバー』。
三大騎士クラスの一つ、最優ののサーヴァント・セイバーとして衛宮切嗣によって召喚される。召喚の媒介として聖剣の鞘にして第三の宝具『全て遠き理想郷(アヴァロン』が用いられた。
切嗣の「勝利のためにあらゆる不確定要素を排除する」戦闘方針とセイバーの「勝利を掴むまで決して諦めない」意気込みは決して相容れることはなく、また切嗣は最初から最後までセイバーを囮用の駒としてしか見ていなかった為、マスターとサーヴァントの信頼関係が醸成されることもなかった。第五次でのセイバーの談によると、切嗣との(戦闘時の)会話は三度だけだったという(その三度とは即ち三画の令呪の履行に他ならない)。
詳細は『Fate/stay night』を参照。
久宇舞弥(ひさうまいや)
声:恒松あゆみ
身長:161cm 体重:49kg スリーサイズ:B75/W58/H77
血液型:A型 誕生日:7月7日
衛宮切嗣の助手。幼い頃に戦場で切嗣に拾われる。
聖杯戦争において切嗣に全身全霊を込めて協力する女性。感情を表に出さず淡々と作業をこなす。切嗣とは師弟であり、彼を魔術師殺しとして完成させるパーツといえる存在である。
使用武器は切嗣と同じくAN/PVS04暗視スコープを備えたステアーAUGと、切嗣も予備兵装として用いるキャリコM950。使い魔を使役する魔術を得意とする。
とある貧国の出身。まだ幼い頃に軍隊に攫われて兵士として訓練を受けた。昼は兵士として戦い、夜は兵士による輪姦を受けるという壮絶な過去を持つ。そんな中で彼女の人間性は失われ、自身を戦闘機械であるであるとみなすようになる。輪姦の末、妊娠・出産も経験しているが母親の情というものは薄い。その後同年代の兵士が倒れる中で切嗣と出会った。切嗣の相棒兼弟子として、戦闘機械衛宮切嗣を完成させるパーツとして切嗣は扱い、彼女もまたそれを受け入れている。
ケイネス殺害など、切嗣の単独行動のサポートで活躍していたが、アイリの活動が困難になってからは深山町の屋敷でその護衛を務めた。しかしバーサーカー(ライダーに偽装)の襲撃に遭い、重傷を負う。最期は切嗣の腕の中で息を引き取った。
本編に関係ないが、ウェイバーと髪型が同じである。武内崇は口絵で並べたときに初めて気付いたらしい。

[編集] アーチャー陣営

遠坂時臣(とおさかときおみ)
声:速水奨
身長:177cm 体重:68kg
血液型:O型 誕生日:6月16日
アーチャーのマスター。火属性。由緒正しき魔道の家に生まれ、自らに試練を課し乗り越えてきた誇り高き魔術師。綺礼をして凄まじい克己心を持つ本物の貴族と評される人物だが、誇り高いがゆえに自らの考え、行いを全て正しいと信じて疑わないきらいもあり、肝心なところで足元を見ない。これは先祖代々伝わるものなのか、娘の凛にも遺伝している。
彼の礼装は杖の柄頭に埋め込んだ、自らの魔力を貯めたルビーなのだが、作中で使用するシーンは殆ど無い。
マスターでありながら、サーヴァントであるアーチャーを「高貴なる者」として扱い、臣下の礼をとって接する。
古くからの盟約により、次女の桜を間桐家に養子に出す。
一見子に無感情なようだが、愛情は(少なくとも魔術師としてのそれは)非常に深く、子の将来について長い間悩んでいた。
凛も桜も魔術師として稀有な資質を持ち、「魔性は魔性を招き寄せる」という呪いに近い宿命を負っているため、それに抗うには進んで魔道を修めさせるしかないが、「魔術師の跡継ぎは常に一人」という別のジレンマのため一方の才能は潰さざるを得ない。だが何も知らない一般人になれば怪異から身を守る術を持たないばかりか、魔術協会にも目をつけられてしまうため、間桐の頭主として怪異に対処できる力を与えさせるために養子縁組を結んだ。
間桐以外の他家に出せば良いとの意見もあるが、他流の魔術師の子を頭主にしようという家がそう都合よくあるとは思えず(良くて政略結婚の道具)、親交もあり、魔術師として衰退している間桐からの要請は時臣にとって渡りに船であった。
戦略上の理由で袂を分かつ事になった言峰綺礼に、謝意と遠坂魔道見習い過程修了の証としてアゾット剣を贈るが、その場で綺礼に背後から刺され息絶える。
自らの死後の始末も周到・綿密に事前準備を怠っておらず、凛への継承作業は滞りなく執り行われた。
アーチャー
声:関智一
身長:182cm 体重:68kg
血液型:不明 誕生日:不明
属性:混沌・善
パラメータ: 筋力:B 耐久:B 敏捷:B 魔力:A 幸運:A 宝具:EX
真名は英雄王ギルガメッシュ。「すべての原典」「人類最古の英雄」で、ありとあらゆる伝承・伝説の「原典」を自らの宝物庫に貯蔵しており、その門を開く鍵剣『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』は、すべての宝具を自在に使用、または弾丸のように射出することも可能で、理論上すべての英霊に対し有利に立ち回る最強の英霊。特に彼が乖離剣エアと呼ぶ無銘の異形の武器による『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』の威力は、セイバーの約束された勝利の剣すら上回る威力を持つ。
性格は傲岸不遜にして唯我独尊。自ら唯一無二の王と称してはばからない。
単独行動のスキル(Aランク)とその性格ゆえに、時臣を意に介さず自らの望むままに行動する。
聖杯に願いを託すわけでなく、自分の財宝(彼曰く地の果てまですべて)を奪わんとする賊を裁くという異例の理由で聖杯戦争に参加する。自分に礼を尽くす時臣にもあくまで王として彼に協力しているが、あまりに忠実なマスターを退屈と評価し、次第に屈折した精神と理性のせめぎあいに苦しむ言峰綺礼に興味が移っていく。
騎士王であるセイバーの苦しむ様を見て、彼女を気に入り求婚。征服王であるライダーを自らが裁くべき賊と認め、『王の軍勢』との死闘を演じる。 後半は傍観に徹することも多く、バーサーカーなどを利用する立場にも回った。事実、聖杯戦争の終局はほぼ彼と言峰の筋書き通りに進んでいた。
『Fate/stay night』にも第8のサーヴァントとして登場する、今回の聖杯戦争で最後まで生き残り受肉したサーヴァント。即ち優勝者である。

[編集] アサシン陣営

言峰綺礼(ことみねきれい)
声:中田譲治
身長:185cm 体重:82kg
血液型:B型 誕生日:12月28日
アサシンのマスター。言峰璃正の息子。妻がいたが死別している。巷ではカレン・オルテンシアの父親といわれている。
聖堂教会に所属し若くして「代行者」すら勤めた実力者であり、令呪を手に入れてから魔術協会に転属し、時臣の弟子となる。今回の聖杯戦争では、表向きは対立を装いつつ、時臣を援護する役を担っている。
魔術師としては見習いの修了程度。降霊や卜占等、様々な魔術を身につけているが、どれも平凡の域を出るものではない。しかし、治療魔術に関しては師の時臣をも凌駕する能力を持つ。(彼の起源『傷を開く』に起因する。)
無欲な求道者として賞賛される生真面目な男だが、修身に明け暮れても、何ひとつとして楽しみや喜びを得ることのできない空虚な心を持つ。自分が聖杯戦争のマスターの一人に選ばれた理由も理解できていなかった。衛宮切嗣に自らと近しいものを感じ、「答え」を得るために次第に彼をつけ狙うようになる。
月姫のシエル同様黒鍵の使い手であり、八極拳の達人である。鉄骨に黒鍵を突き刺す、倍速状態の切嗣を一撃で仕留めるなど非常に高い戦闘能力を持つ。Fate/stay nightでは監督役という立場や実戦向きのサーヴァントを使役していた事からあまり本人が戦闘に趣く事は無かったが、今回はその腕前を如何なく発揮している。
この聖杯戦争の終盤に自覚したように、彼の愉悦とは他者の苦痛と悲観。それを見抜いたギルガメッシュと共謀し、終盤には彼と再契約し裏で糸引く存在となる。最終決戦の死闘の際に、零れ落ちた聖杯の泥に切嗣もろとも呑み込まれて一時気絶。自分よりも先に目覚めた切嗣に、後頭部を零距離から撃たれて即死する。後にギルガメッシュを通じて溢れ出した聖杯の泥を心臓代わりとして蘇生する。
アサシン
声:阿部幸恵
属性:秩序・悪
パラメータ: 筋力:C 耐久:D 敏捷:A 魔力:C 幸運:E 宝具:B
真名は暗殺教団の指導者ハサン・サッバーハ気配遮断という固有のスキルを用いて諜報に徹している。
生前、多重人格障害であった『百の貌のハサン』であり、必要に応じて精神を分割し個別の身体を得ることができる宝具『妄想幻像(ザバーニーヤ』を駆使する。アサシンのクラスはサーヴァント中でも戦闘力はさほど高くない上に、本来は単一であるために分割する毎に分割後の戦闘能力は低下してしまうものの、その固有特性故、殊に諜報に関して言えば申し分ない存在ある。
当初は遠坂に内通する綺礼の策略で、最弱の一体を捨て駒に最初の脱落者と見なされていたが、その実諜謀活動に徹しており、聖杯戦争の殆どを監視していた。
言峰に令呪で強制され、捨て駒同然にアインツベルン城で全戦力をもってライダーを襲撃するが、彼の固有結界『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』によって逆に壊滅。本当に最初の脱落者となってしまったのは、皮肉と言えば皮肉である。
第五次聖杯戦争のアサシン(ハサン)同様、ダークを愛用する。
言峰璃正(ことみねりせい)
声:広瀬正志
身長:179cm 体重:88kg
血液型:B型 誕生日:12月29日
言峰綺礼の父親。聖堂教会・第八秘蹟部所属。第三次聖杯戦争に引き続き、第四次聖杯戦争の監督役をつとめる。
聖杯戦争を円滑に進める為、遠坂家に協力する。遠坂時臣の祖父とは友人だったようである。
息子の苦悩については全く知らず、息子が修行に没頭するのは敬虔な信仰心からだと誤解している。
聖杯はもともと「根源」へ至るためのものであり、それが本来の用途に使われる限り、聖堂教会は何ら関与する気はない。だが、万能の願望器として使おうとする者が多いため、本来の用途のみに使うであろう時臣に聖杯を授けるため、彼に加担している(旧知の仲である、という人情もあるが)。
過去の聖杯戦争においてリタイアした者が使い残した令呪を持っており、彼の判断でその令呪をマスターに委譲する権利を持っている。しかしその権利をケイネスに履行した際に彼によって射殺された。残った令呪は息子である綺礼が受け継ぐ事になる。

[編集] ライダー陣営

ウェイバー・ベルベット (Waver Velvet)
声:浪川大輔
身長:157cm 体重:50kg
血液型:B型 誕生日:10月3日
ライダーのマスター。19歳。元時計塔の生徒。魔術師としての家柄が浅く、その差を努力と才能でひっくり返そうとするが、生徒からも教師からも軽んじられていた。名門の魔術師に対しコンプレックスを持つ。講師であるケイネスとは確執があり、ケイネス宛てに届けられる筈の聖遺物を奪い、征服王イスカンダルを召喚し、聖杯戦争に参加する。
自らを優秀と信じて憚らないナルシストであるが、実際は一般人への暗示すらまともにこなせない未熟で非才な少年。圧倒的な力とカリスマを持つライダーとともに聖杯戦争を勝ち進むにつれそれを自覚し、苦心するなかで大きく成長する。魔術師の常軌も備えるが、現代で作られた製品などの便利さなどを許容する庶民的な一面もあり、魔術師が軽蔑する機械、携帯電話なども操作できる。
精神的に未熟であり、魔術の鍛錬に没頭した結果の矮躯も手伝ってか、ライダーを厭い御せぬままに振り回されるが、相性はいいようで、持ち前の幸運も手伝い勝ち抜いていく。ライダーに導かれるうちに彼に強い尊敬と信頼を寄せ、ともに最果ての海の夢を追うことを願う。聖杯戦争終盤、ライダーの臣下となり、『生きて後世に自らの王の伝説を語り継ぐ』役目を負った。
『Fate/stay night』以降、唯一生き残っている第四次聖杯戦争のマスターで、数々の奇縁を経て『ロード・エルメロイ二世』を名乗るまでに大成し、背もかなり伸びている。魔術師としては平凡だが教育手腕は並外れており、門下から多くの『グランド』を輩出する英才教師で、凛の後見人ともなる。しかし相変わらず自分が魔術師として大成することを望んでおり、誰かを鍛える能力には一切の誇りも持っていない。
ちなみに本作品の最萌えキャラクターらしい(きのこ、虚淵、武内談)
2007年における夏コミにてTYPE-MOONから発売されたドラマCD『ALL AROUND TYPE-MOON アーネンエルベの一日』にゲストキャラとして登場する。
ライダー
声:大塚明夫
身長:212cm 体重:130kg
血液型:不明 誕生日:不明
属性:中立・善
パラメータ: 筋力:B 耐久:A 敏捷:D 魔力:C 幸運:A+ 宝具:A++
真名は征服王イスカンダル
髭が似合う偉丈夫。豪放磊落を地で行く巨漢であり、その身の丈は2メートルを優に超える。死してなお世界を望み、サーヴァントとなる。
武将として近代兵器に興味を示す反面、ホメロスが記した叙事詩『イリアス』を、いかなる時も手放さないという一面もある(しかし、なぜか扉絵に描かれた本のタイトルは『オデュッセイア』だった)。そのイリアスは召喚されるや否や市民図書館から地図帳と共に強奪される。
身体がある方が心地よいとしてずっと実体化していた。実体化して何をしているかといえば、煎餅を齧りながらレンタルビデオを観たり読書をしたりするなど、取り立てて何をするでもなかった。
望みは世界征服だが、それはあくまで自分自身の手で行わねばならないと考えている。したがって聖杯自体にさしたる興味はないが、世界征服を開始するには自分の肉体を持つ事が不可欠であり、その受肉のための手段として聖杯を求めている。
『Fate/stay night』の初回特典の用語集により当初から存在が記載されており、ギルガメッシュに拮抗する宝具の持ち主である事と、彼の最後が記されている。しかし、用語集での記述と本編の内容とは多少異なっている。
所持する宝具は雷気を纏った二匹の神牛「飛蹄雷牛(ゴッド・ブル)」に牽かれる対軍宝具の戦車『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』による蹂躙走法『遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)』、そして生前の配下であった近衛兵団を独立サーヴァントとして連続召還する固有結界『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ』。魔術師ではないライダーが固有結界を使えるのは、その固有結界がライダー一人でなく軍勢全員の心象であるため。
他を省みない暴君ではあるが、その欲望が結果的に民を幸せにする奔放な王。騎士の理想像であるアルトリアとも、人間を超越したギルガメッシュとも違う、人間のまま君臨者となった征服王。
セイバーとランサーとの戦いを観戦していたが、自身の敵でありながらどちらも死なせるには惜しいと割って入り、両者に自らの軍門に下るよう持ちかけたが、にべもなく断られた(因みに待遇は応相談らしい)。
世界征服に当たってはB2爆撃機を十機ほど購入したがったり、クリントンダレイオス王以来の難敵とみなしたりしていた。
「聖杯問答」を主催し、三王の一角として王たる道を語る。そこへ仕掛けてきたアサシン達に対して切り札『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』を発動。臣下との絆を見せ付け、アサシンを全て殲滅した。
キャスターの暴走に際し、セイバー・ランサーとの共同戦線を張る。一向にダメージを負わない海魔に対し、後事を託して二度目の固有結界を展開して足止めし、セイバー達が策を練るための時間稼ぎを果たした。
ウェイバーの力量を案じて宝具使用などにかかる魔力のほぼ全てを自身の貯蔵魔力で賄っており、それを隠していたが、二度にわたる固有結界の展開によって固執していた実体化を抑えなければならないほど消耗し、ウェイバーと共に召還の場にて休息を余儀なくされる。
『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』の使用が出来る程度に魔力の補充を終えたライダーはその夜、自らをアイリ誘拐犯と誤解したセイバーに追跡される。セイバーとの決着をつけるべく、『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』と『遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)』の正面決戦を仕掛けるも、マスターのウェイバーを庇い、敗れて『神威の車輪』を失ってしまう。
一夜明けた聖杯戦争最終日、ウェイバーの令呪行使によって主従関係ではなくなったが(それと引き換えに魔力供給量は圧倒的に増大し、『神威の車輪』は失ったままであるが体そのものは絶好調となった)、彼を朋友と認め、己の戦いを見届けさせるため彼を伴い英雄王ギルガメッシュとの最後の決戦に臨む。ランクEX同士の宝具の激突になるも、常識を遥かに外れた「対界宝具」『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』の前に敗れ、ウェイバーを残し単騎で突撃しギルガメッシュの眼前に迫るが一矢報いることも叶わず、王たる生き様をウェイバーに残しつつ消えていった。

[編集] ランサー陣営

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト (Kayneth El-Melloi Archibald)
声:山崎たくみ
身長:181cm 体重:62kg
血液型:B型 誕生日:4月11日
ランサーのマスター。時計塔降霊科の一級講師でロード=エルメロイの名で知られる。風と水の二重属性。降霊術召喚術錬金術に通ずる。
九代続くアーチボルト家の嫡男であり、降霊科学部長の娘ソラウと婚約している。魔術師としての経歴に箔を付ける為、聖杯戦争に参加する。卓越した魔術師であることが、他人への優越であると信じて疑わない、時臣とはまた違ったタイプの典型的な魔術師。
名門の出自のためか、プライドの高さ故に自分の非を認められない上に疑り深く、癇癪癖とヒステリックな面が強い
ソラウに一目惚れして以来、許嫁となってからも頭が上がらない。
切札として礼装『月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)』を駆使し、魔力の込められた水銀を自由自在に扱う事ができる。
衛宮切嗣との戦闘で全身の魔術回路を破壊され、一命は取り留めたものの四肢に重篤な障害を負ってしまい、魔術師どころか、一般の人間としても行動不能となったため、ソラウからマスターの権限と令呪の譲渡を求められるが、ソラウがランサーに惹かれつつあるのを恐れ拒否する。しかし最終的には腕を斬り落すと脅され半ば無理やり譲らせられてしまう。その後急遽(日本在住の優秀な人形遣いの)義手を入手し、キャスター討滅の報酬として令呪を獲得して戦線に復帰するが、切嗣の策に陥れられ、舞弥の狙撃によって瀕死になり、最期はそれを慮ったセイバーに首を刎ねられた。
ランサー
声:緑川光
身長:184cm 体重:85kg
血液型:不明 誕生日:不明
属性:秩序・中庸
パラメータ: 筋力:B 耐久:C 敏捷:A+ 魔力:D 幸運:E 宝具:B
長短2本の槍を持つ、二刀流ならぬ二槍流の使い手。類稀なる美丈夫で、頬にあるほくろには一目見た異性を魅了する魔力がある。騎士道に非常に忠実な性格で、名誉ある戦いを重んずる誇り高き英霊。
真名はフィアナ騎士団の随一の戦士、“輝く貌”のディルムッド・オディナ
所持する宝具は、接触した物の魔力を打ち消す槍『破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)』、与えた傷は治癒出来なくなる呪いの槍『必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)』。
生前、心ならずも、主君フィン・マックールの許婚の姫君グラニアを魅了してしまい、駆け落ちを迫られた。忠誠と恋愛の板ばさみに苦しみぬいた末、姫との愛を選ぶが、最終的にはその怨恨がもとでフィンに見殺しにされる。自身の決断に後悔はなく、フィンのことも恨んではいないが、騎士としての忠誠を貫けなかった事を心残りにしており、二度目の人生があるのなら、今度は忠誠を貫く生き方をしたいと望み、その舞台を聖杯戦争に求めた。聖杯で叶えたい願い事はなく、聖杯戦争を勝ち抜いて、マスターに聖杯をもたらす事だけが彼の望みである。そのため、ケイネスに対し愚直なまでの忠誠心を見せる。しかし、ケイネスには、過去の伝承ゆえに信用されておらず、事ある毎に痛罵されており、最終的に切嗣の謀略によりケイネスの令呪で自害させられ、壮絶な怨嗟を叫びつつ消滅した。
イラスト担当である武内崇によれば、『(第五次のランサーと)同系統の神話が出典とのことなので、どことなく近い雰囲気を狙ってみました』とのこと。
ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ (Sola-Ui Nuaba-Re Sophia-Ri)
声:豊口めぐみ
身長:165cm 体重:52kg スリーサイズ:B88/W56/H84
血液型:O型 誕生日:8月19日
ケイネスの許嫁。時計塔の降霊科学部長を歴任する家の生まれの魔術師。
兄がいるため魔術刻印は継承しておらず、政略結婚のために育てられた。その境遇からか冷めた言動が目立つ。
ランサーのチャームによって彼に恋し、戦闘不能に陥ったケイネスからマスターの権限と令呪を脅しとった。しかしランサーが離れている時に舞弥に襲われて右手ごと令呪を切り落とされ、切嗣の尋問によりアジトを自白させられ、最期は昏倒したままランサー排除の謀略に利用されたあげく、ケイネスとともに射殺された。

[編集] バーサーカー陣営

間桐雁夜(まとうかりや)
声:新垣樽助
身長:173cm 体重:55kg
血液型:AB型 誕生日:3月22日
バーサーカーのマスター。間桐慎二の叔父にあたる。遠坂葵の幼馴染で、彼女に好意を持っていた。それ故に彼女や彼女の娘の桜を魔術師の世界に引き込み二人の幸福を踏みにじった遠坂時臣を憎んでいる。
兄の鶴野よりも魔術の素養があったが、魔術を忌避し、一般人として生きる道を選ぶ。しかし、実家が桜を養女として迎え入れた事を知り、彼女を魔術の道から救うために聖杯戦争に参加した。
臓硯から授かった蟲を偵察や戦闘に用いるのだが、使役には文字通り血を吐く程の苦痛を伴う。
今まで魔術の鍛錬を積んでこなかったハンデをなくすため、体内に「刻印虫」を宿し一年で魔術師となるが、その代償として命を大幅に削られてしまう。時臣に敗れた後、予想以上に粘る雁夜に期待した臓硯によって、濃縮された魔力の塊である「切り札」の淫虫も追加された。
終盤に綺礼と結んでアイリを誘拐。その後時臣との対面の場を提供されるが、既に時臣は死んでおり、そこに葵が現れて犯人と勘違いされてしまう。葵に痛罵されて暴走し、葵の首を絞め昏倒させた(雁夜自身は殺したと思い込み、本能的に忘却した)。最後の戦いではバーサーカーの宝具発動によって魔力を全て吸い上げられた挙句、刻印虫も食い尽くされる。戦後は奇跡的に生還するが、間桐邸の蟲蔵で桜を救出する幻想を見る中、桜の前で横死。その骸は桜の目の前で蟲に喰われていった。
バーサーカー
声:置鮎龍太郎
身長:191cm 体重:81kg
血液型:不明 誕生日:不明
属性:秩序・狂
パラメータ: 筋力:? 耐久:? 敏捷:? 魔力:? 幸運:? 宝具:?
黒衣の騎士。傷だらけのフルプレートを纏う。『狂化』スキルにより、マスターである雁夜でも制御できない。その姿は常に滲んだようにぼやけて見え、明確な外見やステータスすら隠蔽されている。何故かセイバーに対して強烈な恨みを持っており、彼女を見た瞬間眼前の戦いを投げ出して襲い掛かる奇行も見せた。
複雑な思考ができなくなっているのにも関わらず、スキル『無窮の武練』により、武芸を一切損なっていない。これはこのサーヴァントが生前、一つの時代で無双を誇るまでの戦士であったために生まれたスキルである。一度手に持ったものは、およそ武器と成り得る万物(他人の宝具からたまたま拾った鉄パイプ、はたまた戦闘機まで)を自らの宝具として使いこなす。この宝具によって、アーチャーの『王の財宝』による宝具16挺投射を、撃ちだされた宝具を掴み取り我が者とし、都合のいいものに持ち替えながらすべて叩き落すという神業を披露した。
無窮や狂化の他にも『対魔力』、『精霊の加護』のスキルを持ち、また三つの宝具(うち二つは詳細不明)を持つ。
その正体はアーサー・ペンドラゴンとして生きていた頃のセイバーの盟友、『湖の騎士』サー・ランスロット。所持する宝具は前述の隠蔽能力(本来はステータス以外に姿を変える事も出来るのだが、狂化により通常は使用できない。)と鹵獲能力、そしてエクスカリバーと同じ神造兵装、魔剣『無毀なる湖光(アロンダイト』。これを抜いた瞬間、万全の状態のセイバーでも拮抗し得ぬほどの凄絶な剣技を発揮したため、本人に何らかの補助効果を付与する剣だと推測されている。
自分の正体を隠す能力は、「友人の騎士に扮して武功を立てた」という伝説から。手にしたものを自分の宝具とする能力は「敵に囲まれた際、拾った木の枝で応戦した」という伝説に由来する。
セイバー(アルトリア)の生前の妻、ギネヴィアと通じ、その不義が衆目にさらされ、円卓を乱し国の崩壊を招いた「裏切りの騎士」と伝えられている。
ちなみに、アイリスフィールを拉致した時にライダーへ変装出来たのは、令呪を使用して宝具を強引に再現したため。
間桐臓硯(まとうぞうけん)
声:津嘉山正種
(登記上では)間桐雁夜の父。
魔術師としての才能が無くなった間桐家を見限り、遠坂家から桜を養子を迎えた。
自陣営の貧弱さから今回の聖杯戦争は様子見とするつもりだったが、雁夜の懇請により参加を決める。
だが、今回勝利できるとは最初から考えておらず(あくまで本命は桜の子、ないし孫としている)、雁夜の苦しむ様を見ることを楽しみとしている。また過去の聖杯戦争を見てきたためか、関係者の中で唯一、今回の異常性に気付いている。

[編集] キャスター陣営

雨生龍之介(うりゅうりゅうのすけ)
声:石田彰
身長:174cm 体重:65kg
血液型:B型 誕生日:1月31日
キャスターのマスター。「死」を知るために殺人を行うシリアルキラー
殺害方法にマンネリを覚えた頃、実家で見つけた古書の記述通りに儀式を行い、偶然キャスターを召喚する。その際に龍之介の魔術回路も開放された。
雨生家に伝えられていた異形の力は、知識としては忘れ去られたものの、魔術回路は一族の血によって受け継がれていたようである。
キャスターこと青髭を殺人の師と仰いでいる。
「神は人間賛歌も絶望も等しく愛しており、故に礼賛も冒涜も信仰として受け止め、そんな世界を永遠と創り続けているのだから、この世界は神の愛に満ちている」という独自の哲学を持っており、神に絶望したキャスターをも敬服させる。キャスターが『海魔』を召還した際に海浜公園で見物していたが、その隙を狙って切嗣に狙撃をうけるも、その時にはじめて実感出来た『死』に満足して死んでいった。
キャスター
声:鶴岡聡
身長:196cm 体重:70kg
血液型:不明 誕生日:不明
属性:混沌・悪
パラメータ: 筋力:D 耐久:E 敏捷:D 魔力:C 幸運:E 宝具:A+
龍之介が遊び混じりで行った儀式により、はからずも呼び寄せてしまったサーヴァント。触媒がなかったため、召喚者と似た性格を持つ快楽殺人鬼が呼び出された。
龍之介には「青髭」や「旦那」と呼ばれている。
殺人に対し異常な美学や行動様式を持ち合わせており、その贄によって工芸品を創作している。
セイバーに対して、何やら特別な思い入れを抱いているようだが…。
ちなみに彼の容姿は少々人間離れしている(インスマス面と思われる)。
真名は英仏百年戦争のフランス軍の元帥、ジル・ド・レェ。セイバーを生前、共に戦ったジャンヌ・ダルクと勘違いしている。
宝具は魔術師フランソワ・プレラーティの遺物である『螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)』。大量の魔力を蓄えた魔道書で、その書のみで魔術の行使が行える。『螺湮城』は中文で『ルルイエ』の事であり、本書の正体はプレラーティが訳者であると言われる『イタリア語版ルルイエ異本』ではないかと思われる。
マスターの龍之介も彼自身も、正式な魔術師ではないため、自分たちの存在を一般に隠そうともせず、児童の誘拐・殺人などの凶行を行う。そのため監督役の璃正から危険視され、各マスターに討伐の対象とさせられた。
だがそんな状況も意に介さず、未遠川にて「海魔」と呼ばれるクトゥルフ神話系統の怪物を人目も憚らずに召喚、自身は海魔の体内に潜り、聖杯戦争そのものを無為に帰そうとする。セイバーとライダーの猛攻も瞬時に再生し、近代兵器による攻撃も防ぎ、『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』すらも寄せ付けなかったが、左腕を回復したセイバーの『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』によって海魔もろとも消滅する。その間際、『約束された勝利の剣』の光にかつて一人の騎士であった自分を思い出し、知らず涙した。

[編集] その他

遠坂葵(とおさかあおい)
声:伊藤葉純
身長:160cm 体重:50kg スリーサイズ:B78/W57/H82
血液型:O型 誕生日:9月5日
遠坂時臣の妻。遠坂凛と間桐桜の実母。
魔術回路こそ持たないが、配偶者の血統における潜在能力を最大限引き出す特異体質を持つ家系の生まれらしい。
間桐雁夜が夫の時臣を殺害した(と見せかけた)現場に呼び出され、激しいショックを受ける。錯乱した雁夜に首を絞められて昏倒するが、その結果酸欠による脳障害となり、第四次聖杯戦争後も、時臣、凛、桜の家族がそろっていた頃の記憶の中に閉じこもることになる。10年後の話である『Fate/stay night』に登場しない事を見ると、この後数年で他界したものと見られる。
遠坂凛(とおさかりん)
身長:124cm 体重:29kg
血液型:O型 誕生日:2月4日
遠坂時臣の娘。既に初歩魔術の行使も行える。
コトネという友人がいる。
戦後は時臣の葬儀を経て遠坂の家督を継ぎ、皮肉にも時臣を殺害したアゾット剣を綺礼より授かることになる。ちなみにこの剣はFate/stay nightではルート次第によって衛宮士郎に託され、更には綺礼を倒す決め手になる。
間桐桜(まとうさくら)
身長:120cm 体重:25kg
血液型:O型 誕生日:4月2日
遠坂時臣の娘で凛の妹。古くからの盟約により時臣によって、間桐家の養子に出される。
間もなく間桐の鍛錬を受け、容貌は著しく変わってしまった。
戦後に雁夜が目の前で無様に死ぬのを見ても動揺せず、逆に間桐の家に縛られる結果となってしまった。
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
ホムンクルスと人間のハーフであり、厳密な意味でのホムンクルスとは違った存在。衛宮切嗣とアイリスフィール・フォン・アインツベルンの娘。
父親である切嗣との仲は良く、雪の止んだ日はよく彼とクルミの芽を探して遊んでいた。
詳細は『Fate/stay night』の当該項目を参照。
衛宮矩賢(えみやのりかた)
切嗣の父で衛宮五代目の魔術師。
封印指定を受けてアリマゴ島で寿命対策のために死徒化の研究をしていた。しかし試薬の失敗を皮切りに研究が露見してしまったために魔術協会・聖堂教会を招いてしまい、島から脱出を図る。しかし正義を志す切嗣によって射殺された。
性格は基本的に冷徹だが、息子に向ける愛情は本物である。
シャーレイ
アリマゴ島に住む少女。島に住居を持っている衛宮家の家政婦で、矩賢の見習いでもある。島で恐れられている矩賢を尊敬しており、その息子の切嗣を「ケリィ」と呼んで弟分のように接していた。
矩賢が開発した試薬を好奇心から使用してしまい、不完全な死徒化をしてしまう。その際、切嗣に自らを殺すように願うが、切嗣はシャーレイを助けるために退去してしまった。結果聖堂教会、次いで魔術協会の介入を招き、殺されてしまったものと思われる。
彼女が切嗣に聴いた「どんな大人になりたいの?」という質問が、切嗣の将来を大きく左右する事となった。
ナタリア・カミンスキー
魔術協会に情報を提供したり、報奨金を目当てに封印指定の魔術師を狩るフリーの魔術師。
アリマゴ島で出会った切嗣を引き取って補佐として使役し、また自らの「狩り」の技術を教え込んだ。
オッド・ボルザークの追って飛行機での戦闘に辛くも勝利するが、300の屍食鬼を抱える死都となった飛行機を抱えてしまう。最後は屍食鬼の開放を防ぐために切嗣の発射したミサイルによって死亡した。
マッケンジー夫妻
夫はグレン、妻はマーサ。在日カナダ人の老夫婦。息子夫婦と孫は日本に馴染めず、カナダに帰ってしまっている。
暗示によってウェイバーを孫と思い込まされ、ウェイバーの寄宿先となっている。
ウェイバーの友人を名乗って訪れたライダーを「アレクセイ」(ライダーが名乗った偽名、ただしイスカンダル=アレクサンダーのロシア語名はアレクセイではなくアレクサンドル)と呼び、彼の寄宿さえ許した。
最終日の早朝、暗示が解けていたグレンはウェイバーが実孫でない事を看破したが、マーサが明るくなったことや、ウェイバーやライダーが悪人ではないこと、孫との思い出が欲しいという願望を語った上で、このまま孫を続けて欲しいとウェイバーに告げる。結局ウェイバーは、戦後もしばらくマッケンジー家に寄宿することになる。
ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン
アインツベルン第八代の頭主。通称・アハト翁。
前回の屈辱をバネに、必勝をかけて切嗣を雇って聖杯戦争に臨む。
間桐鶴野(まとうびゃくや)
間桐雁夜の兄で慎二の父。(名目上の)間桐家現頭主。聖杯戦争に雁夜が参加することになったため、臓硯の命令で桜を間桐の魔術に染めることを役割としていた。
聖杯戦争への恐怖と自らへの無力感から、夜ごと酒に逃避していた。
拉致されたアイリスフィールを探して間桐邸に侵入した切嗣に尋問され、右手を吹き飛ばされる。
オッド・ボルザーク
『魔蜂使い』の異名を持つ封印指定の魔術師。
不完全ながらも死徒化し、毒針を介して屍食鬼を生み出す死徒蜂を使役する。
パリ発ニューヨーク行きの便に乗り込んだ所をナタリアによって暗殺された。しかし機内に持ち込んでいた死徒蜂はナタリアを除く乗客300人全てを屍食鬼とし、結局ナタリアの命を奪う事となった。
ファーザー・シモン
アリマゴ島の神父。矩賢の正体を知ってか、矩賢を危険視し、シャーレイに魔除けのナイフを渡していた。
シャーレイが死徒化したために切嗣が助けを求めに来るが、その連絡先に聖堂教会があったために代行者の介入を招いてしまった。
仰木・小林(おおぎ・こばやし)
航空自衛隊の一等空尉、並びに三等空尉。それぞれ『ディアボロI』『ディアボロII』というコールサインでF15戦闘機を操縦する。
冬木市警察に要請で『海魔』騒動に赴くが、小林は『海魔』の餌食に、仰木は武器を調達しようとしたバーサーカーの襲撃によって斃れた。

以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 解説執筆

[編集] 音楽

本作品は媒体が書籍であるが、2007年12月コミックマーケット73にてイメージサウンドトラック『RETURN TO ZERO』が発売された。

  • 01. Introduction
  • 02. Starlit Faith/ワタナベカズヒロ
  • 03. Summon
  • 04. The"KARIYA'S"Theme.
  • 05. The Battle Field
  • 06. The Gilgamesh
  • 07. Caster's Battle
  • 08. Kings Sessions
  • 09. The Lancer
  • 10. 約束された勝利の剣 ZIZZ ver.
  • 11. The Dogfight
  • 12. この世の全ての悪 ZIZZ ver.
  • 13. A Dreams
  • 14. The Berserker
  • 15. Beginning Oath/いとうかなこ

[編集] CDドラマ

  • レーベル:HOBiRECORDS
  • 監督:高宮宏臣(WAYUTA)
  • シリーズ構成/脚本:上江洲誠
  • 音楽:ZIZZ STUDIO
  • 企画協力:ランアンドガン
  • ナレーション:小杉十郎太
  • Vol.1 2008年8月22日発売予定 CD3枚組

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク


aa - ab - af - ak - als - am - an - ang - ar - arc - as - ast - av - ay - az - ba - bar - bat_smg - bcl - be - be_x_old - bg - bh - bi - bm - bn - bo - bpy - br - bs - bug - bxr - ca - cbk_zam - cdo - ce - ceb - ch - cho - chr - chy - co - cr - crh - cs - csb - cu - cv - cy - da - de - diq - dsb - dv - dz - ee - el - eml - en - eo - es - et - eu - ext - fa - ff - fi - fiu_vro - fj - fo - fr - frp - fur - fy - ga - gan - gd - gl - glk - gn - got - gu - gv - ha - hak - haw - he - hi - hif - ho - hr - hsb - ht - hu - hy - hz - ia - id - ie - ig - ii - ik - ilo - io - is - it - iu - ja - jbo - jv - ka - kaa - kab - kg - ki - kj - kk - kl - km - kn - ko - kr - ks - ksh - ku - kv - kw - ky - la - lad - lb - lbe - lg - li - lij - lmo - ln - lo - lt - lv - map_bms - mdf - mg - mh - mi - mk - ml - mn - mo - mr - mt - mus - my - myv - mzn - na - nah - nap - nds - nds_nl - ne - new - ng - nl - nn - no - nov - nrm - nv - ny - oc - om - or - os - pa - pag - pam - pap - pdc - pi - pih - pl - pms - ps - pt - qu - quality - rm - rmy - rn - ro - roa_rup - roa_tara - ru - rw - sa - sah - sc - scn - sco - sd - se - sg - sh - si - simple - sk - sl - sm - sn - so - sr - srn - ss - st - stq - su - sv - sw - szl - ta - te - tet - tg - th - ti - tk - tl - tlh - tn - to - tpi - tr - ts - tt - tum - tw - ty - udm - ug - uk - ur - uz - ve - vec - vi - vls - vo - wa - war - wo - wuu - xal - xh - yi - yo - za - zea - zh - zh_classical - zh_min_nan - zh_yue - zu -