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第14代韓国国会議員総選挙は、第六共和国の大韓民国国会を構成する議員を選出するために1992年3月24日に施行された韓国の選挙である。
[編集] 選挙データ
[編集] 選挙結果
[編集] 政党別獲得議席数と地域区得票率[3]
党名 |
合計 |
地域区 |
得票率 |
全国区 |
民主自由党(民自) |
149 |
116 |
38.5% |
33 |
民主党(民主) |
97 |
75 |
29.2% |
22 |
統一国民党(国民) |
31 |
24 |
17.4% |
7 |
新政治改革党(新政) |
1 |
1 |
1.8% |
0 |
無所属(無所) |
21 |
21 |
11.5% |
|
[編集] 解説
1990年1月22日に与党である民主正義党(総裁:盧泰愚)と野党である統一民主党(総裁:金泳三)と新民主共和党が合同して発足した民主自由党が、党内の内紛や不動産価格暴騰・物価高・経済の落ち込みなどの経済難、1992年の上半期に予定されていた地方自治団体長選挙が延期されるなど公約が履行されていないという不満から公認だけでは過半数に達することが出来ず、敗北した。金大中と李基沢が共同代表制を採る統合野党・民主党や、2月に韓国の大手財閥の現代グループ会長の鄭周永が結成した統一国民党が躍進する結果となった。1990年7月に創党を迎えた革新系の民衆党も51名の候補を擁立したが、地域区平均で6.5%の得票に留まり当選者を出すことは出来なかった。
[6]
市・道 |
選挙区 |
民自 |
民主 |
国民 |
新政 |
無所 |
ソウル特別市 |
44 |
16 |
25 |
2 |
1 |
0 |
釜山直轄市 |
16 |
15 |
0 |
0 |
0 |
1 |
大邱直轄市 |
11 |
8 |
0 |
2 |
0 |
1 |
仁川直轄市 |
7 |
5 |
1 |
0 |
0 |
1 |
光州直轄市 |
6 |
0 |
6 |
0 |
0 |
0 |
大田直轄市 |
5 |
1 |
2 |
0 |
0 |
2 |
京畿道 |
31 |
18 |
8 |
5 |
0 |
0 |
江原道 |
14 |
8 |
0 |
4 |
0 |
2 |
忠清北道 |
9 |
6 |
1 |
2 |
0 |
0 |
忠清南道 |
14 |
7 |
1 |
4 |
0 |
2 |
全羅北道 |
14 |
2 |
12 |
0 |
0 |
0 |
全羅南道 |
19 |
0 |
19 |
0 |
0 |
0 |
慶尚北道 |
21 |
14 |
0 |
2 |
0 |
5 |
慶尚南道 |
23 |
16 |
0 |
3 |
0 |
4 |
済州道 |
3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
合計 |
237 |
116 |
75 |
24 |
1 |
22 |
太字の数字は当該地域で議席数が第一党
[編集] 解説
地域別で見た場合、民自党はソウル特別市と大田直轄市及び全羅道(全羅北道、南道、光州)を除く地域では民主党や国民党を抑え第一党になった。金大中が率いる民主党は、支持地盤の全羅道と、全選挙区44選挙区の内、25議席と半分以上を占めたソウル市で第一党になったが、東側地域の江原道と慶尚道(慶尚北道、南道、大邱、釜山)では議席を獲得できず、釜山から立候補した盧武鉉も落選した。民自党は釜山で、民主党は光州と全羅南道で議席をほぼ独占するなど依然として、三金を中心とした地域主義に基づく、政治構造が強く現れた結果となった。
[編集] 女性当選者
[編集] 脚注
- ^ 木鐸社『各国の選挙-変遷と現状』西平重喜著、517頁より
- ^ 同上
- ^ 有斐閣『韓国政治の現在』慎斗範 128-9頁 「表5 地域別に見た選挙結果」を参考にした。
- ^ 同上
- ^ 同上
- ^ 直轄市の名称は軍事政権時代に停止されていた地方自治を復活させる過程で1996年から「広域市」に改められた。
- ^ 数字は〔慎斗範著『韓国政治の現在 民主化へのダイナミクス』(有斐閣)、129頁「表5-②年齢別・性別当選者数」〕より。党派別の内訳は〔1993年版『東亜年鑑』(東亜日報)第1編・第3部「社会(女性)」“女性の政治参与低調“〕を参照した。
- ^ なお、総選挙後の補欠選挙や全國区繰り上げ当選で最終的な女性議員数は8名になっている。全国区7名(民自党(新韓国党)4+民主党2+統一国民党1)・地域区1名(新民党1名)。「大韓民国憲政会ホームページ」の憲政会会員名簿より
[編集] 出展資料
- 木鐸社『各国の選挙-変遷と現状』西平重喜著
- 『韓国政治の現在』慎斗範(有斐閣)
- 日本評論社『朝鮮韓国近現代史事典』 韓国史事典編纂委員会 金容権 ― 編著 第6章 文民政治の発足と統一への展望 611頁より抜粋
- 社会評論社『韓国現代史』青柳純一:著
- 「大韓民国憲政会ホームページ」
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 韓国中央選挙管理委員会の歴代選挙情報システム-国政から地方選挙まで解放後の韓国で行われた選挙について取り扱っているサイトで、有権者数や候補者、当選者について詳しく扱っている。但し、全国区については未掲載なので、注意されたい。