東急バス青葉台営業所
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東急バス青葉台営業所(とうきゅうバスあおばだいえいぎょうしょ)は、横浜市青葉区さつきが丘7の横浜市主要地方道18号環状4号線沿いにあり、その名の通り、青葉台駅を中心に路線を展開する東急バスの営業所である。営業所の略号は「AO」。なお、営業所へのアクセスは青葉台駅からのバスのほか、十日市場駅から徒歩で行くことも可能である。
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[編集] 沿革
- 1981年6月23日:開設。
- なお、本営業所設置と引き換えに、東京都内の中延営業所が廃止となっている。
- 2001年12月16日:所管路線に系統番号付与(柿05・柿23系統については、すでに付番済み)。
- 2008年5月14日:所管路線にPASMOを導入(十91、深夜高速バスを除く)。
虹が丘営業所と同じく、田園都市線沿線のバスを一手に担っていた高津営業所の国道246号長距離出入庫を解消するために設置された営業所である。虹が丘営業所より先に開設された関係上、当初は現虹が丘所管路線も担当していた。この営業所の特徴として、営業所周辺を通る路線が少ない関係上、高津営業所と同じく国道246号経由の出入庫系統が存在する。加え、過去に営業していた路線の免許を維持するために出庫便や入庫便の形で1日1本しかバスの通らない区間を抱えている。虹が丘営業所と同じく沿線に多くの団地を抱えており、その対策として大型長尺車が所属している。ただし虹が丘営業所とは違い、標準尺車は短尺車と同じ扱いをされている。その他元コーチ路線用の中型車も所属している。
[編集] 所管路線
[編集] みたけ台線
元コーチ路線。故にコーチ型中型車あるいは一般の中型車が用いられる。
桜台第二公園-祥泉院と、みたけ台-もえぎ野公園がフリー降車区間となる。 乗車の際は停留所から乗車する必要がある。
藤が丘駅の入出庫は、回送にて国道246号を経由する。
[編集] 十日市場線
青葉台駅から環状4号線を南下し、横浜線十日市場駅経由で若葉台団地まで至る、青葉台営業所の主要路線である。横浜市営バス23系統青葉台駅 - 十日市場駅 - 若葉台中央線、神奈川中央交通23系統十日市場駅 - 若葉台中央線と共通乗車券取扱いをしている。ただし時刻表の掲載などは別。若葉台団地という巨大団地と都心へ直接向かう東急田園都市線の駅を最短ルートで結ぶ故に利用者が多い。大型短尺車以外に大型長尺車も充当する路線。
青葉台駅から若葉台中央へ至る路線は他に横浜市営バスの55系統と65系統が存在するが、このバスは郵便局前を経由する最短ルートをとる。
本数は市営23系統(青葉台駅 - 若葉台中央系統)と合わせると終日多く、平日土曜は若葉台中央行きの深夜バス(東急のみ)が深夜1時台まで設定されている。経由地違いの市営65系統も本数が多く、こちらは市営が平日土曜に若葉台中央行きの深夜バスを設定している。
[編集] 成合線
- 青27:青葉台駅 - 成合 - 桐蔭学園入口 - 市が尾駅
- 青27:青葉台駅 - 成合 - 桐蔭学園前 - 市が尾駅
- 青28:青葉台駅 - 成合 - 桐蔭学園前
- 青葉台一丁目→成合→桐蔭学園
青葉台駅と市が尾駅を環状4号線・桐蔭学園入口(桐蔭学園前)・横浜上麻生道路旧道経由で結ぶ路線。主に青葉台駅 - 桐蔭学園前の通学輸送を担う。
メインは桐蔭学園前止まりの青28系統で、市が尾駅まで運行する青27系統は平日土曜は1時間に1~2本、休日は朝夕のみ1時間に1本の運転となっている。 2008年3月28日のダイヤ改正では、青27が青葉台駅発は平日朝の1本、また市が尾駅発は最終便を除き全便桐蔭学園前経由になっている。
[編集] 鴨志田団地線
- 青30:青葉台駅 - 若草台 - <鴨志田団地→寺家町→鴨志田団地>(寺家町循環)
- 青31:青葉台駅 - 若草台 - 鴨志田団地※平日土曜は深夜バスあり
青葉台駅と鴨志田団地を結ぶ青葉台営業所の幹線路線。平日は日中毎時8本、土休日は毎時6本あり本数も多い。
上記の通り、2002年7月16日より寺家町住民の便を図り、横浜市営43系統(当時)・小田急バス柿25系統とともに寺家町への乗り入れを開始。ただしこの路線に限り、甲神社入口へは向かわずに寺家町を経由した後、鴨志田団地へ戻る。寺家町循環の青30系統は日中毎時1・2本設定。平日土曜は鴨志田団地行き青31系統の深夜バスがあり、平日の場合午前1時過ぎまで設定がある。
[編集] 恩田線
- 青32・青33:青葉台駅 - 雨堤循環 - 青葉台駅
※青32は午前・右回り、青33は午後・左回りで運転。
- 青51:青葉台駅 - 松風台 - 桂台 - 日体大
- 青55:青葉台駅 - 松風台 - 中恩田橋 - あかね台(神奈川中央交通と共管)
- 中恩田橋→松風台→青葉台駅
- 青葉台営業所→稲荷前→田奈駅→中恩田橋→あかね台(出庫のみ)
- 青118:青葉台駅 - 公園前 - 桂台 - こどもの国 - 奈良北団地 - 奈良北団地折返場
- 青118:青葉台駅→公園前→桂台→こどもの国→緑山→ことり橋→こどもの国→桂台→公園前→青葉台駅(緑山循環)
この路線は大型短尺車が基本的に使用される。中型車、長尺車の使用はない。
青51系統は松風台を経由して青葉台 - 日体大を結ぶ路線で、日体大線とは違い学生輸送などは担っていない。故に青61系統と比べると本数も少なく、日中は毎時1 - 2本程度である。
青55系統は、こどもの国線恩田駅付近に広がる1990年代に開発の進んだあかね台地区と青葉台駅を結ぶ系統で、田園都市線沿いのバスにしては珍しく、途中でこどもの国線の踏切を渡る。開発途中に恩田駅が開業したこと、あかね台地区が長津田駅まで徒歩圏であることから本数は少なく、日中は毎時1 - 2本程度である。神奈川中央交通と共管している故に途中初乗り170円となる区間が存在する。出庫便の稲荷前経由あかね台行きは、奈良町線の名残である。
青118系統は、すみよし台まで日体大線青61系統と並行し、こどもの国経由で奈良北団地・緑山地区へ至る系統である。当初は緑山循環を横浜市営バスと共同運行していたが、メイン路線の奈良北団地系統を持つ市営の方が圧倒的に本数が多く東急バスは数えるほどの本数しかなかった。2007年3月16日、共同運行していた青葉台駅 - 緑山循環に加え、従来市営のみだった青葉台駅 - 奈良北団地折返所系統も横浜市交通局から全面移譲された。奈良北団地行きが日中30分間隔で運行されている。緑山循環は1日10本と本数が少ない。
[編集] 日体大線
- 青61:青葉台駅 - 公園前 - 桂台 - 日体大
- 青61:青葉台駅 - (急行) - 日体大(途中すみよし台、横浜美術短大のみ停車)
青葉台駅と日本体育大学健志台キャンパス間を公園前・桂台経由で結ぶ青葉台営業所の主要路線である。沿線に三菱化学、田奈高校、横浜美術短大といった学校・研究所に加え住宅地内を走行することから乗客は非常に多く、長尺車が優先して運用に入る。
本数は基本的に1時間に8 - 10本だが、通学時間帯と通勤時間の重なる朝ラッシュ時間帯は最大で1時間に21本ものバスが運行される。平日と土曜には深夜バスも運行。
また2002年より通学のみに重点を置いた急行便が運転を開始し、朝は日体大方面、夕方は青葉台方面で運行されている。基本的に長尺車による運用で深夜急行バス用のワンロマ車も入る。
[編集] 千草台線
- 青81:青葉台駅~坂上~千草台~庚申塚~大池下~北八朔
- 青82:青葉台駅→坂上→千草台→第一公園→みどり台→北八朔住宅→千草台→坂上→青葉台駅
- 青葉台駅→坂上→千草台→北八朔住宅→第一公園
- 青葉台駅→坂上→千草台→みどり台→北八朔住宅
- 北八朔住宅→千草台→坂上→青葉台駅
- 青83:青葉台駅~つつじが丘~梅が丘~千草台~庚申塚~谷本小学校~藤が丘駅
元々は「梅が丘経由」と「坂上経由」の藤ヶ丘駅行と、梅が丘経由北八朔行で構成されていたが、青82系統(みどり台循環)の新設により藤ヶ丘駅行きは梅が丘経由のみに、北八朔行きは坂上経由となった。
北八朔行きは元々同地区からつつじが丘小学校への通学のために設定された路線であったが、川和小学校や藤が丘小学校の開校により当初の目的は失われている。終点の北八朔付近は市街化調整区域であり田畑の多い地域である。
みどり台循環線は「青葉台駅発みどり台循環」より「北八朔住宅発青葉台駅行」の始発時刻がかなり早い。そのため、始発から数本は青葉台営業所 - さつきが丘 - (横浜商科大学前) - 横浜商科大学入口 - 北八朔住宅の回送ルートを取って運用に入る。
また、平日のみある「第一公園止」は第一公園でお客を下ろすとそのまま坂を下り、「みどり台団地」信号を右折し青葉台営業所へ回送される。
青82系統はコーチ型あるいは一般型中型車が用いられる。最近では日中青81系統、青83系統でもコーチ型あるいは一般型中型車で運行される場合もある
[編集] 中山線
青葉台駅と中山駅を短絡して結ぶ系統で、大型短尺車が中心。市営は主に中型車が運用されるが大型車が運用に入ることもある。神奈川中央交通は大型車で、1日3~4本のみである。
もともと神奈川中央交通が運行していた路線に、後から市営と東急が参入したもの。過去には青葉台営業所発(乗車はさつきが丘から)都橋経由中山駅北口行が1本のみ午後3時頃にあった。このバスは北口到着後江田駅行となっていた回送兼用であった。
[編集] 市が尾線
- 柿05:柿生駅 - 日体大 - 中恩田橋 - 田奈駅 - 長津田駅
- 長津田駅→浅間下→青葉台駅入口→青葉台営業所(入庫のみ)
- 柿23:柿生駅北口 - 早野 - 桐蔭学園入口 - 上市ヶ尾 - 市が尾駅(小田急バス町田営業所と共管)
- 市が尾駅 - (国道246号経由) - 青葉台営業所(出入庫)
柿23系統は、小田急小田原線柿生駅と東急田園都市線市が尾駅を結ぶ主要路線である。日中の本数は毎時3・4本。折り返し場の広い柿生駅北口発着のため、長尺車も充当可能である。北口を出ると上麻生交差点から横浜上麻生道路に入り小田急線を柿生新橋で渡り鉄町まで直進、鉄町からは旧道経由で青葉区総合庁舎付近まで進む。他の市が尾駅発着のバス同様に、市が尾駅方面のみ東口商栄会通り停留所(降車のみ)を経由する。桐蔭学園前 - 市が尾駅の生徒輸送は、従来は横浜市営バス43系統と共管の市43系統で行っていたが、横浜市営バス43系統が東急バス虹が丘営業所へ全面移譲されたことから青葉台営業所としては撤退、成合線が桐蔭学園前 - 青葉台駅の生徒輸送を受け持つのみとなる。ただし、桐蔭学園入口からこの系統を利用する生徒もいる。なお、桐蔭学園前 - 柿生駅の生徒輸送は小田急バス柿22系統が受け持つ。この路線は終車が21時台と他路線より早い。
柿05系統は、柿生駅(南口)と長津田駅を部分開通している恩田元石川線や、こどもの国通りを経由して結ぶ系統である。柿生駅南口付近とこどもの国通りを免許維持するのための路線である。そのためか、平日土休日通してダイヤは同じであり、長距離にもかかわらず1台で運用される。柿生駅南口付近の道路が狭く乗客も少ないため、たいていは中型車未満の車両が充当される。
ちなみに長津田駅への出庫は入庫と違い、つつじが丘小入口を左折し、しらとり台より国道246号へ至るショートカットを回送運転で行っている。19時台1本運行
[編集] 市が尾循環線
- 市61・市62:市が尾駅 - 泉田向循環 - 市が尾駅
※市61は午前・左周り、市62は午後・右周りで運転。
元コーチ路線。故にコーチ型中型車あるいは一般の中型車が使用される。
荏田西四丁目 - 天ヶ谷付近はフリー乗降区間。
開業時は現在のバスターミナルが完成していなかったことから、市が尾駅東口(交番脇の駐車場付近に仮設バス乗り場があった)より発着していた。
[編集] 荏田南線
- 市71:江田駅 - 荏田南 - 大丸 - 川和高校入口 - 市が尾駅(夕~夜のみ)
- 市72:江田駅 - 荏田南 - 都筑ふれあいの丘駅 - 川和高校入口 - 市が尾駅(朝~日中のみ)
- 江田駅 - (国道246号経由) - 青葉台営業所(出入庫)
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- 1983年8月20日:江田駅 - 荏田南 - 大丸 - 市が尾駅系統(後の市71系統)開設、当初は高津営業所が担当。
- 1993年3月18日:江田駅 - 荏田南 - 中の瀬 - センター南系統(後の南301系統)開設
- 2008年3月30日:横浜市営地下鉄グリーンラインの開業に伴い、都筑ふれあいの丘駅に乗り入れる便を市72として新設、南301系統は横浜市営バス301系統と同時に廃止。
江田駅 - 荏田南 - 大丸 - 市が尾駅系統(後の市71系統)は、港北ニュータウン開発初期の1983年より運行されている路線で、開業当初は横浜市営バスと共同運行していた。しかし、1993年に市営地下鉄3号線(ブルーライン)があざみ野駅まで延伸すると横浜市営バスの方は廃止され、東急バス単独での運行となった。その際誕生したのが、江田駅 - 荏田南 - 中の瀬 - センター南駅系統(後の南301系統)で、この路線は1年後の1994年には横浜市営バスとの共同運行になっている。ただし、東急バスが運転しているのは平日のみで、なおかつ日中のみである。なお、江田駅入口停留所は江田駅行きのみ停車、東口商栄会通り停留所は市が尾駅行きのみ停車(降車専用)。
長らくこの形態での運転が続いたが、2008年3月30日の横浜市営地下鉄グリーンラインの開業により運転形態を変更、南301が廃止され代わりに都筑ふれあいの丘ロータリーに乗り入れる市72が新設された。
江田駅 - 都筑ふれあいの丘駅、都筑ふれあいの丘駅 - 市が尾駅は市営バスと共通定期券取扱区間。ただし、この区間を走る市営バスには取り扱いのない系統もあるので注意が必要である。
市71・72とも20~60分おきのランダムダイヤで運転されているが、原則として市72が始発~16時台、市71が17時台~終車での運行となっている。
基本的に中型車以外の車両が充当されるものの、300番台・500番台のワンロマ車が運用に入ることが多い。
開業時は市61、62同様に市が尾駅東口(ブックスアンドー前)より発着していた。
[編集] 新緑病院線
- 十91:十日市場駅 - (直行) - 横浜新緑総合病院(開院時間帯のみ運行)
[編集] 深夜路線
平日のみ、田園都市線下り鷺沼行き最終電車に接続する深夜バスである。江田駅・市が尾駅・青葉台駅にしか停車しない。最終電車が遅れた場合は到着まで待機することがある。客数によっては増車もある。経路は、たまプラーザ駅・あざみ野駅(両停留所は通過)を経由し、江田駅から国道246号に入る。なお、書類上の路線は鴨志田団地線として含まれている。
[編集] 深夜急行・高速青葉台線
東急バスにおける深夜急行バスの先駆けである。終電後の輸送をサポートするミッドナイト・アローのほか、終電前の着席需要をサポートするナイト・アローもあるが、ナイト・アローは2007年10月1日より廃止されミッドナイト・アローのみの運行に戻る。 最近では、最前列に女性専用席が設けられている。
[編集] 廃止路線
[編集] 早野線
- 柿06:柿生駅~日体大~こどもの国(~奈良町)
- 1997年2月17日廃止
柿05同様柿生駅南口から発車し、神前橋まで柿05と同じ経路を走りこどもの国に至る路線だった。
本数は意外にも柿05より多かったが(末期は柿05と同じ6本)、行き先が同じである小田急バスの柿21系統とほぼ経路が重複していたため廃止になったと思われる(柿生駅南口~下麻生間が経路違いでそれ以降は完全に重複していた)。
なお、柿05も早野線の一つであったが、この際に市が尾線に編入された。
[編集] 奈良町線
- 青葉台駅~青葉台営業所~稲荷前~田奈駅前~中恩田橋~こどもの国(~奈良町)
同系統及び柿06用に、こどもの国-青葉台営業所の入出庫便も存在した。この名残があかね台行き出庫便である。
[編集] 荏田線
循環線は、市営バス旧89系統と共管路線だった。
- 江田駅~柚の木谷~川和高校~川和町~中山駅北口
江田駅-中山駅は市営地下鉄あざみ野延伸後、しばらくして廃止となった。
[編集] 恩田線
- 青葉台駅~青葉台二丁目~公園前~桜台~青葉台駅
末期は日体大行の最終便の補完という形だった。
[編集] 移管路線
[編集] 市が尾線
- 2006年3月16日より、運行事業者変更(横浜市交通局運行の全便が東急バスへ移管)により、該当系統はすべて虹が丘営業所所轄扱いで運行することになった。
[編集] 車両
深夜路線や元コーチ路線を抱えているため、多種多様な車種が存在している。当営業所は日野車と三菱ふそう車が配置されている。
- 一般長尺車:すべて日野車でワンステップ。ブルーリボンシティとブルーリボンIIが所属。
- ワンロマ車:日野車と三菱ふそう車が配置されている。どちらも長尺車。
- 標準尺車:日野ブルーリボンとブルーリボンシティが所属。ブルーリボンシティはすべてノンステップ。
- 短尺車:日野車と三菱ふそう車が配置。ノンステップ車は存在しない。
- 中型車:三菱ふそう車のみ配置。コーチ型(MJ)と一般型(MK)が存在。ナロー車は配置されていない。すべてノンステップ。
- 小型車:ワンステップ三菱ふそう車が一台のみ配置。柿05系統で使用される。