平義線
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平義線 | |
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各種表記 | |
チョソングル: | 평의선 |
漢字: | 平義線 |
平仮名: (日本語読み仮名) |
へいぎせん |
片仮名: (現地語読み仮名) |
ピョンウイソン |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英語: | Pyongui Line |
平義線(ピョンウイせん)は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の首都平壌直轄市と、中華人民共和国と鴨緑江を隔てて隣接する新義州市の間を結ぶ鉄道路線である。
日本統治時代には京義線として、京釜線と共に京城(現:ソウル)を起点とする朝鮮から満州・中国方面への連絡を担う重要幹線と位置づけられていたが、軍事境界線を挟んで路線が分断されたことに伴い、北朝鮮側の路線を平壌駅を境として北側を平義線、同国の施政下においては南端となる開城までを平釜線(釜は釜山を指す)と改称し、現在に至っている。
目次 |
[編集] 路線概要
中国と北朝鮮間での物資輸送において重要なルートであるため、北朝鮮では平羅線と共に一、二を争うほどの幹線だ言われている。とは言え、昨今の経済情勢の悪化もあって路線の整備は行き届いておらず、2004年の平義線龍川駅列車爆発事故のように鉄道事故も頻繁に起こっている。また同様の理由で、最優等列車でも表定速度は時速30~40km程度に留まっている。これは非電化の日本統治時代よりも低い水準である。
なお、京義線は第二次世界大戦末期に複線化工事が実施されていたが、朝鮮戦争で破壊された後はほぼ全線が単線での運行となっている。また北朝鮮では石油以外の資源が多く産出できることから、水力発電・火力発電(石炭)を用いて鉄道の電化が積極的に推し進められ、両線とも現在では直流3000Vにて電化がなされている。
同線には、平壌 - 北京・モスクワ間の国際列車も運行されており、日本人でも北京経由で北朝鮮に入国する時に使用可能である。
2005年11月現在の、平義線平壌~新義州間の急行5・6列車の運行時刻は次の通りである。架線の電圧低下や停電などで実際には時刻通りに運行されないことも多いが、それでも国際列車の運行にはかなりの余裕時間が組み込んであるので、平壌発中国行きの国際列車の時刻が大幅に乱れることはあまりない。
5列車 | 駅名 | 6列車 | ||||
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着 | 停車時間 (分) |
発 | 着 | 停車時間 (分) |
発 | |
1045 | 185 | 1350 | 新義州 | 1515 | 118 | 1713 |
1431 | 7 | 1438 | 塩州 | 1422 | 13 | 1435 |
1519 | 16 | 1535 | 宣川 | 1339 | 2 | 1341 |
1608 | 22 | 1630 | 定州 | 1244 | 12 | 1256 |
1722 | 30 | 1752 | 新安州 | 1144 | 10 | 1154 |
1930 | - | - | 平壌 | - | - | 1010 |
[編集] 平義線路線データ
なお塩州~南新義州間のルートは、朝鮮戦争後に日本統治時代の多獅子鉄道を買収した旧:楊市線ルート(龍川経由)に切り替えられ、それまでの白馬経由のルートは支線の白馬線となっている。そのほか、平壌市内でもルートの一部が変更され、日本統治時代より20.9km短縮された。
[編集] 駅一覧
平壌駅 - 西平壌駅 - 西浦駅 - 間里駅 - 宅庵駅 - 漁波駅 - 粛川駅 - 尼西駅 - 文徳駅 - 大橋駅 - 新安州駅 - 孟中里駅 - 雲田駅 - 雲岩駅 - 古邑駅 - 定州駅 - 下端駅 - 郭山駅 - 路下駅 - 宣川駅 - 晴江駅 - 東林駅 - 塩州駅 - 内中駅 - 龍州駅 - 龍川駅 - ポヒャン駅 - 南新義州駅 - 新義州駅
- 旧線(現:白馬線)
塩州駅 - 良策駅 - 枇俔駅 - 龍渓里駅 - 白馬駅 - 石下駅 - 南新義州駅
[編集] 接続路線
[編集] 関連項目
- 朝鮮民主主義人民共和国の鉄道
- 朝鮮総督府鉄道(鮮鉄)
- シベリア鉄道
- 京義線・東海線鉄道及び道路の連結事業
- 中朝友誼橋(鴨緑江第二橋梁)