大阪府立夕陽丘高等学校
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過去の名称 | 大阪府立島之内高等女学校 大阪府立夕陽丘高等女学校 |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 大阪府 |
学区 | 普通科:第3学区(旧第5学区) 音楽科:大阪府全域 |
設立年月日 | 1906年 |
創立記念日 | 4月25日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科・音楽科 |
学期 | 2学期制 |
所在地 | 〒543-0035 |
大阪市天王寺区北山町10-10 北緯34度39分32.7秒東経135度31分19.9秒 |
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電話番号 | 06-6771-0665 |
FAX番号 | 06-6771-6267 |
外部リンク | 公式サイト |
大阪府立夕陽丘高等学校(おおさかふりつゆうひがおかこうとうがっこう、英称:Osaka Prefectural Yuhigaoka High School)は、大阪市天王寺区にある公立高等学校。略称「夕陽(ゆうひ)」。
目次 |
[編集] 概要
大阪府で3番目に古い高等女学校が前身となっている。全日制普通科と音楽科を設置している。音楽科は1995年に設置された。
学校は難波宮大路跡に位置し、都心とは思えない静かで緑豊かな環境。戦前は船場の商家の子女が多く通った。のびのびとした気品ある自由を尊重する校風は今に受け継がれている。現在約2万7000人の卒業生がおり、同窓会は清香会と称する。
清香会などの主催で海外研修がほぼ毎年あり、主に音楽科の生徒が参加するウィーン音楽研修と、オーストラリアやニュージーランドでの英語研修が交互に実施される。音楽研修は現地音楽家によるレッスン、演奏会出演、音楽会鑑賞、音楽関係の名所訪問など盛りだくさんなプログラム。英語研修では、一般家庭にホームステイしながら英会話の講習を受け、地元高校生との交流や観光も行われる。
音楽科設置を機に校舎を全面的に改築し、1996年に7階建ての校舎が完成した。320席のオーケストラホール「ヴィオ-ラ・ホール」、冷暖房完備の音楽教室、レッスン室、練習室、スタインウェイを含むグランドピアノ、コンピューター音楽システム、LAN教室、開閉式ガラス屋根の室内プールなどの設備を持つ。
音楽科では音楽理論、演奏法、ソルフェージュなど専門科目を履修。中田喜直、朝比奈隆、佐藤しのぶ、五嶋みどりら著名音楽家を迎えた特別公開講座・特別レッスンも実施している。生徒は日本演奏家コンクール、日本クラッシック音楽コンクール、全日本学生音楽コンクールなどで優秀な成績をおさめ、東京芸術大学はじめ音楽系大学に数多く進学している。
校則で男子・女子共に標準服が定められているが、通常授業日は基本的に何を着て登校してくるかは生徒の自由である。女子の制服はトラディッショナルなセーラー服。襟にブルーのラインが2本入っている。
2006年に従来の3学期制を廃止し、新たに2学期制を導入した。また45分7限授業を導入している。
[編集] 沿革
- 1906年 大阪府立島之内高等女学校として開校
- 1909年 大阪府立夕陽丘高等女学校に改称
- 1934年 現校地に移転
- 1948年 学制改革に伴い大阪府立夕陽丘高等学校に改称、大阪府立天王寺高等学校と職員・生徒の交流を行い男女共学となる。その後、大阪府立天王寺高等学校とクラブ交流試合(天高戦)が毎年行われるようになった
- 1995年 音楽科を設置
- 1996年 創立90周年・新校舎竣工記念式典
- 2006年 創立100周年
- 2007年 「学力向上拠点形成事業」に、三島高等学校、交野高等学校、和泉高等学校などと共に夕陽丘高等学校が指定された。大阪府立高の新学区制導入に伴い、新第三学区となった。
[編集] 教育目標
- 学力の向上と真理の探究を目指す学習指導
- 豊かな情操と気品のある人格の形成
- 個性を生かす進路指導
- 自主自律と人間尊重の精神の育成
- 民主的な国家、社会の有為な形成者の育成
[編集] 学校行事
- 入学式
- 遠足
- スプリングキャンプ
- 体育祭
- 夕陽丘-天王寺クラブ対抗戦(天高戦)
- 文化祭
- 音楽科定期演奏会
- 語学研修
- 球技大会
- 芸術鑑賞
- 修学旅行
- カルタ大会
- 合唱コンクール
- ピッコロコンチェルティスタ
- 音楽科海外研修(ウィーン)
- 卒業式
[編集] 音楽科
- 教育目標
- 音楽科関係施設
- オーケストラホール(ヴィオーラホール)
- 音楽教室(冷暖房完備)
- レッスン室(防音・冷暖房完備)
- 練習室(防音・冷暖房完備)
[編集] 国際交流
多彩で豊富な交流を通して国際感覚を養い、一国の利益を考えるだけでは立ち行かないこの国際時代に活躍できる人材の育成を図る。という理念に基づき、近年国際交流に力を入れている。
- 中国、ハンガリー、フランス、アメリカなどから、数ヶ月~最長1年間留学生を受け入れている。その際クラブ等への在籍を認めており、多くの生徒と留学生が交流を深められる工夫がなされている。
- 韓国・仁川女子高等学校とは姉妹校である、また修学旅行の際に訪問している。
- 近年、短期間ではあるが夕陽丘高校の生徒がホストファミリーとして、海外からの留学生を迎えている。
- 府立学校として初めて海外の学校(ハワイ・プナホウ高校)とテレビ会議を実施した。
- 台湾・国立三重高級中学、ハワイ・プナホウ高校、台湾・台北市立華江高級中学、台湾・国立板橋高級中学、台湾・武陵高級中学、韓国・ソウル芸術高校、中国・ハルピン音楽団、などと交流実績がある。
- 隔年で夏期休暇期間中に1,2年生を対象にニュージーランド英語語学研修を実施している、その際約2週間生徒はホームステイをしながら現地学校で研修を受ける。文化体験・農業体験・現地の小学校を訪れて日本文化の紹介をするなど、有意義な時間を過ごす。
[編集] 設備
- 1996年の校舎改装で現在の白を基調とした7階建ての校舎に改装された。また、その際に25mプールが7階に設置された。
- 基本的に全ての運動部に部室が割り当てられている。
- 運動場のトラックの1周は250m。普段は陸上競技部がラインを引いている。体育祭時は観客席の確保を優先し、1周200mのトラックで行われる。
- テニスコートが校舎の北側に2面あり、軟式、硬式テニス部がそれぞれ一面ずつ使用している。
- トレーニングルームがあり、運動部の生徒はもちろん一般の生徒でも許可を受ければ誰でも使用することができる。
- 校舎の南東に食堂があり、多くの生徒が利用している。
- 2006年に100周年記念事業の一環で多目的ハウスが新たに創設された。
[編集] クラブ活動
運動部と文化部に約7割の生徒が在籍している。大阪府内の高校では珍しくホッケー部があり、過去何度もインターハイ出場を果たしている。また陸上競技部からは過去全国インターハイに5人、近畿インターハイに26人がそれぞれ出場している。合唱部は1954年度(昭和29年度)のNHK全国学校音楽コンクールで第3位(銅賞)を獲得している。ソフトテニス部は2006、2007年と2年連続で近畿大会へと駒を進めている。
[編集] 運動部
[編集] 文化部
[編集] 著名な出身者
- 久米愛 - 初の女性弁護士、日本婦人法律家協会(現・日本女性法律家協会)初代会長
- 赤松良子 - 元文部大臣・駐ウルグアイ特命全権大使・労働省婦人局長
- 有馬稲子 - 女優、宝塚歌劇団出身
- 小田実 - 作家、「ベトナムに平和を!市民連合(ベ平連)」結成
- 園佳也子 - 女優
- 木川田誠 - 声楽家、元関西二期会理事長・相愛大学教授
- 春名勇 - テイチクエンタテインメント・ディレクター、JR東日本駅発車メロディー開発
- 杜晃精 - 駿台予備校講師 前田晃精 森一樹 前田晃 前田一樹などのペンネームで小論文の参考書を著す
- 非常階段シルク・ミヤコ - 漫才師、ミヤコ死後、シルク単独でタレント活動
- たろー - 四国のローカルタレント、ミュージシャン
- 花丘夏実 - 宝塚歌劇団
- 丘真琴 - 宝塚歌劇団
- 真樹さぎり - 宝塚歌劇団
[編集] 交通アクセス
- JR大阪環状線 桃谷駅 から約500m
- 大阪市営地下鉄谷町線 四天王寺前夕陽ヶ丘駅 から約800m
- 近鉄 上本町駅 から約1,000m
- JR大阪環状線・近鉄・大阪市営地下鉄千日前線各路線 鶴橋駅 から約1,200m