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埼玉県立熊谷高等学校 - Wikipedia

埼玉県立熊谷高等学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

埼玉県立熊谷高等学校

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過去の名称 埼玉県第二尋常中学校
国公私立の別 公立学校
設置者 埼玉県
学区 旧第六学区
校訓 質実剛健
文武両道
自由と自治
設立年月日 1895年6月1日
開校記念日 10月6日
共学・別学 男女別学・男子校
課程 全日制課程
定時制課程
設置学科 普通科
学期 3学期制
高校コード 11102D
所在地 〒360-0812
埼玉県熊谷市大原1-9-1
北緯36度9分14.9秒東経139度22分45.4秒
電話番号 048-521-0050
FAX番号 048-520-1057
外部リンク 公式サイト
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埼玉県立熊谷高等学校(さいたまけんりつくまがやこうとうがっこう)は埼玉県熊谷市にある県立の高等学校。埼玉県内有数の伝統校であり、県北の公立高校で唯一の男子校である。

目次

[編集] 概要

1895年(明治28年)、埼玉県第二尋常中学校として創設された。県下の公立校としては埼玉県第一尋常中学校(現埼玉県立浦和高等学校)に次ぐものである。戦後、新制埼玉県立熊谷高等学校となった。開学以来男子校であるほか、早くから私服での登校が認められており、校風は極めて自由である。

埼玉県内の公立高校としては、浦和高校に次ぐ進学校集団「3K」の一つとして扱われることが多い。これは、川越高校春日部高校、そして同校の頭文字をとったものである。

通称は「熊高(クマコウ)」であるが、熊谷工業高校の略称である熊工と読みが同一となっているため、「熊高(クマタカ)」と呼称する場合もある。但し、これは熊高と熊工を明確に区別するためであり、学校関係者においては校歌にも歌われているように「熊高(クマコウ)」を用いるのが一般的である。

最寄り駅は高崎線熊谷駅または秩父鉄道秩父本線上熊谷駅及び石原駅。電車通学を行う生徒の多くは最寄駅から自転車を利用する。

[編集] 校訓

「質実剛健」「文武両道」「自由自治」

進学校としては部活動への加入率が高く、また非常に自由な校風を有している。

[編集] 校風

極めて自由な校風を有するのが同校の特徴である。その中で最も象徴的なのが「カクト」と呼ばれる制度である。これは、担当教員の出張などにより授業が休講となる場合に出される自習時間のことであり、「各自図書館自習」の略称である。しかしながら実質的には何をしても良い時間であり、校外へ遊びに行ったり、学食で食事をしたり、テニスに興じたり、部室で談笑するなど時間の利用方法は生徒各々の自主性に任されている。また、カクトの時間を最終時限目と入れ替え、放課を早めることができる場合もある。(この行為は「トを上げる」と呼称される。)このため、同校においては授業時間中に校内を歩いていたり食堂で食事をしていたとしても教員から咎められる事は一切無い。[1] この他にも同校の自由な校風が学校生活の随所に現れている。例えば文化祭の出し物はクラス単位で行われるのが一般的であるが、同校の熊高祭に於いては仲の良いグループを募って「サークル」を形成し、そのサークル単位で行うことが恒例となっている。[2]また、修学旅行に関してもほとんどがグループ単位での行動であり、宿泊地までもグループ単位で異なっている。[3]また、当然のことながら服装検査や頭髪検査、持ち物検査などの校規検査は一切行われない。

このほか、どんなに小規模な行事であろうと肩を組んで校歌を斉唱するという習慣がある。文化祭や体育祭はもちろんのこと、頻繁に行われる生徒集会や全校集会などの類の行事でも必ず肩を組んで校歌が歌われる。面白いところでは臨海学校の帰りのバスの中でも校歌が歌われるなど、好んで校歌が歌われることが多い。[4]

[編集] 学校生活

[編集] 学校行事

男子校ならではの特徴的な行事が多い。また、自由と自治の精神に則ってほとんど全ての学校行事は生徒有志若しくは生徒会の主催によって行われる。以下に主な行事について記述する。

40キロハイク

毎年5月中旬から下旬ごろに行われる行事。熊谷の荒川河川敷から秩父線上長瀞駅までのおよそ40キロを歩いたり、走ったりする。服装は基本的に自由であるが、大半の生徒は仮装をして参加する。仮装の内容は高度な社会風刺から男子校らしい下ネタまで多岐に渡る。完歩率は高く、例年90パーセント以上を維持している。

臨海学校

1年次の7月中旬に行われる行事。新潟県柏崎市の鯨波海岸で、主に遠泳が行われる。県内では浦和高校と蕨高校と同校の3校のみでみられる行事である。開始以来無事故。これまで毎年行われてきたが、2007年度は開始予定前日に発生した新潟県中越沖地震の影響で初めて中止となった。同行事と40キロハイクとを経験して初めて「真の熊高生」となる、というような表現が好まれる。

熊高祭

毎年9月に行われる、文化祭と体育祭の総称である。前者については、先述の通り仲の良い者同士や部活動単位で「サークル」を形成し、そのサークル単位で出し物を行うことが特徴である。また、応援団による「勝利の伝統」や、亀頭マンなどに代表される「秩父支部劇」などが行われる。体育祭に関しては、珍棒(ちんぼう)を用いる「珍百足」(ちんむかで)や、体力と気力を試す個人競技の「鉄の男」といった特徴的な競技がみられる。

修学旅行

2年次の11月頃に行われる。例年の行き先は関西地方や九州地方、北海道などであるが、これは1年次に生徒の意思によって行き先が決定される。このほか、先述の通り宿泊地をグループ毎に各自選択することができるのが大きな特徴である。例えば行き先が関西地方の場合は、初日の広島が宿泊地として指定されているのみで、それ以降の宿泊地は岡山、神戸、高松、大阪などからグループ毎に選択することができる。初日が広島、2日目が岡山、3日目が大阪、4日目が京都というグループがある一方、初日が広島、2日目が神戸、3日目が高松、4日目が京都、というグループがあるなど、自由に選択できる幅が広い。

[編集] 部活動

「文武両道」の精神に則り、進学校としては部活動への加入率が高い。とはいえ学校側から部活動への加入を強制されることは一切なく、一方で2つ以上の部活動を兼部する生徒も多い。

硬式野球部が1951年1982年などに3回夏の甲子園に出場しており、うち1951年の大会においては準優勝している。このほか、陸上部、軟式野球部、ラグビー部、水泳部、弓道部、ソフトテニス部、バレーボール部、山岳部、将棋部なども県大会や全国大会へ出場を果たしている。

[編集] 授業

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2008年度からは土曜日の授業が隔週で行われるようになった。このほか医歯薬科系進学クラスが設けられている。  

[編集] 進学実績

国公立大学には東京大学京都大学東北大学埼玉大学一橋大学を始めとして100名前後の合格者を輩出する。また私立大学では慶應義塾大学早稲田大学上智大学を始め有名私立大学への進学が多い。

[編集] 設備

校舎は、各教室が集まるホームルーム棟(4階建て)、職員会議室などがある本館(3階建て)、そして各種理科室などがある理科棟(3階建て)の3つがある。このうち本館は1980年に竣工したものであるが、かつての本館(木造2階建て)は1978年3月18日に焼失している。なお、校歌に歌われている「赤甍」とは旧本館のそれを指し、現在の本館の赤甍風の屋根はそれを模したイミテーションである。理科棟を除き全館冷暖房完備。このほか、屋内型温水プール、記念館(図書館)、学生食堂、合宿棟などの設備がある。

[編集] 校歌・応援歌

校歌に関しては当時、山田耕筰と本校の音楽教員であった荒井敬正との間で交流のあったことが幸いして、特別に作曲されたという経緯がある。他に応援歌として「第一、第二応援歌」等があり、山田耕筰が作曲した明治大学校歌・応援歌「紫紺の歌」を規範としたと言われる[5]。応援歌に関しては六校応援団による「日輪の下に」や熊谷高校応援団披露「勝利の伝統」において生徒は再認識し、部活動応援で生かされることになる。

[編集] 校外交流

特に古くからの関係を持つ埼玉県立浦和高校川越高校春日部高校との交流、対抗試合等には多くの関心が寄せられ、また早稲田大学本庄高等学院慶應志木高校等の埼玉県下有名校に対して同様な意識を維持しながらも、110年の歴史の中で育まれた熊高文化を形成している。

新制以降、県外としては東京都立国立高校神奈川県立小田原高校福島県立安積高校との交流関係が築かれた時期もあった。近年では熊谷市の姉妹都市として締結されたニュージーランド・インバーカーギル市に所在する Southland Boys' Highschool, SBHS との親密な交流関係を重視している。

[編集] 交通

[編集] 主なOB・関係者

[編集] 政治・行政

その他、県議、区市町村議を多く輩出。

[編集] 経済

  • 大塚睦毅 - JR東日本代表取締役会長
  • 福田敏夫 - 東芝電子アジア社長
  • 根岸徹次 - テントエンターテイメント プランニングオフィス代表取締役
  • 藤重貞慶 - ライオン株式会社代表取締役取締役社長
  • 重崎高至 - 株式会社シバソク代表取締役社長兼CEO 

[編集] 学者・研究者

[編集] 法職

  • 南雲芳夫 - 川崎公害訴訟等
  • 遠山勉 - 日本知的財産協会

[編集] 医師

[編集] スポーツ

[編集] 音楽

  • 杉田裕 - JAYWALK:キーボード
  • 原田勇雅 - 全日本学生音楽コンクール声楽部門第1位
  • 古沢利人 - P.M.フェッラーロによるオペラマスタークラス修了
  • 葛城哲哉 - ロックギタリスト

[編集] 俳優・タレント

[編集] 詩歌文芸

[編集] メディア関連

[編集] 芸術・雑

[編集] 脚注

  1. ^ カクトに関する記述 : 「われら」(熊谷高校生徒会発行)第50号 p.15
  2. ^ 熊高祭に関する記述 : 「われら」(熊谷高校生徒会発行)第50号 p.17
  3. ^ 修学旅行に関する記述 : 「われら」(熊谷高校生徒会発行)第50号 p.21
  4. ^ 校歌に関する記述 : 「われら」(熊谷高校生徒会発行)第50号 p.17
  5. ^ 『熊谷高校百周年誌』「甲子園大会出場と新校歌の誕生」(記:鈴木長作)606-608頁に記載

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク


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