兵庫県立兵庫高等学校
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過去の名称 | 兵庫縣立第二神戸中學校 兵庫縣立第四神戸高等女學校 |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 兵庫県 |
校訓 | 質素・剛健・自重・自治 |
設立年月日 | 1908年 |
創立記念日 | 5月5日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制 |
単位制・学年制 | 学年制による教育 |
設置学科 | 普通科 |
所在地 | 〒653-0804 |
兵庫県神戸市長田区寺池町1-4-1 北緯34度40分23.8秒東経135度9分7.6秒 |
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電話番号 | 078-691-1135 |
FAX番号 | 078-691-1136 |
外部リンク | 公式サイト |
兵庫県立兵庫高等学校(ひょうごけんりつひょうごこうとうがっこう)は兵庫県神戸市長田区にある県立高等学校である。
神戸二中以来の伝統を汲む、神戸第2学区内トップの進学校である。兵高(ひょうこう)と略されるほか、武陽(ぶよう)という言葉も象徴的によく用いられ、所在する湊川河原を武陽原、同窓会を武陽会と称し、また在校生と同窓生とを統合的に「武陽人」と呼ぶこともある。
在校生自身は「兵高」ではなく「兵庫」と略することが多い("兵高"では"兵工"=県立兵庫工業高校と誤解される、また県立兵庫工業高校は実際には「県工」と略される)。
また本校は定時制校である湊川高校と校舎を時差で共有している。
なお、卒業生は、同窓会である武陽会に入会した年ごとに「67陽会」のように称され、数字は、旧制神戸二中1回生が卒業した年から何年目に卒業したかを表している。2008年3月の卒業生は「95陽会」となる。県四(「けんよん」ではなく「けんし」と読むのが通例)の卒業生も卒業年に合わせて「33陽会」などと称することもあるが「県四○回」と書かれることもある。
2008年には創立100周年を迎えた。
目次 |
[編集] 設置学科
- 全日制課程
- 普通科
[編集] 沿革
[編集] 旧制第二神戸中学校(神戸二中)
- 1905年11月12日 兵庫県第二神戸中学校設立の議が県会で可決。
- 1908年4月9日 第1回入学式。
- 1930年8月 運動場1,666坪拡張。
- 1937年10月31日 ラグビー部、明治神宮大会で保善商業を破り全国制覇。
- 1940年8月31日 新校舎竣工式。
- 1948年4月1日 学制改革により兵庫県立第二神戸高等学校と改称。
[編集] 旧制第四神戸高等女学校(県四高女)
[編集] 兵庫高等学校
- 1948年9月1日 兵庫県立第二神戸高等学校、兵庫県立神戸第四女子高等学校を統合し、兵庫県立兵庫高等学校と校名変更、男女共学となる。
- 1950年 全国高等学校女子ソフトボール大会優勝。
- 1967年 年2回の対神戸高校総合定期戦が始まる。
- 1980年 全日本吹奏楽コンクール全国大会で金賞受賞(自由曲:レスピーギ作曲「交響詩『ローマの祭り』より主顕祭」、指揮:吉永陽一 兵庫県内の高等学校としては初の全国大会金賞受賞)。
- 1989年 全日本吹奏楽コンクール全国大会で金賞受賞(自由曲:シュミット作曲「ディオニソスの祭り」、指揮:松井隆司)。
- 1993年 全日本吹奏楽コンクール全国大会で金賞受賞(自由曲:プロコフィエフ作曲「バレエ音楽『シンデレラ』より」、指揮:松井隆司)。
- 1994年11月 新校舎竣工式。
- 1995年1月 阪神淡路大震災により授業中止。4月から9月まで県立鈴蘭台西高等学校グランドにて仮設校舎にて授業。
- 1998年5月 創立90周年記念式典
- 2002年4月 週5日制、45分、90分授業になる。
- 2008年4月 週5日制、50分、70分授業になる。
- 2008年5月 創立100周年記念式典
[編集] 校風と校章
- 二中初代校長鶴崎久米一が掲げた「質素・剛健・自重・自治」の四綱領を、生徒のあるべき姿として引き継いでいる。いわゆる校訓ではあるが、同校では「四綱領」と呼ぶのが通例である。(鶴崎久米一初代校長は旧制一中の初代校長でもあったため、この四綱領は、兵庫県立神戸高等学校と同一のものである。)
- 校章は、林五和夫氏(36陽会)による、校樹ユーカリの実と若葉がデザインされており四綱領を軸に集うさまを表現している。
- 校歌は綱代栄三氏の作曲によるものである。
[編集] 特色
- 基本的に校則がなく、茶髪やピアスをする生徒も見かけられるが、部活をする生徒の多数は自粛しているようである。制服に当たるものとして標準服が定められているが、服装は自由である。行事はほぼすべて生徒が運営している。そのような自由で活発な雰囲気を好んでか、兵庫高校の教師にはOB・OGが多い。
- 旧制神戸二中は、独自性や砂埃の汚れが目立ちにくい点、夏冬兼用による合理性などの面から、開校当初から「カーキ色」(一般にいわれるカーキ色ではなく、橙色に近い色)の制服を採用した。翌年より、当時の校長が兼任していた旧制神戸一中でも同じ制服に変更されたが、ボタンや帽章(一中:金色 二中:銀色)、ゲートル(一中:茶 二中:白)、靴や帽子のつばなどの皮革部分(一中:茶 二中:黒)の色などで差別化が行われ、戦後両校ともに男子制服を黒詰襟に改めてからもボタンだけは色違いの同一デザインを継承している(旧制時代のデザインは一中・二中とも同一である校章、新制高校になってからは神戸・兵庫とも神戸高校の校章である「高」として色違いの同一デザインを継承した)。
- 校木はユーカリである。校章は、新制高校発足当初からこのユーカリの葉をデザインしたもので、多くの高校の校章に描かれる「高」という文字は入っていない。なお、旧制神戸二中の校章は「中」をアレンジしたものであったが、これは旧制神戸一中の校章とまったく同じであった。
- 兄弟校である兵庫県立神戸高等学校に対しては文武両面におけるライバル意識が強い。同校とは春は野球・秋はラグビーをメイン競技とする年2回の定期戦が行われており、特に春は甲子園を連想させるほどの両校の応援ぶりで「扇港の早慶戦」と言われている。
- 学校行事が多く、1学期は新入生歓迎遠足・文化祭・合唱コンクール、2学期は体育祭・校外学習等がある。その中でも、体育祭は3年生の仮装が定番となっている。これは、3年生各クラスごとにテーマ(ドラえもん・ジブリなど)を決め、体操服を染料で染めたりなどの改造を施したりダンボールで道具を作ったりして行うものであり、大いに盛り上がる。また、クラス一の力持ちが20キロの砂袋を持ち(腕を曲げたり肩より下に砂袋を落としたら失格)誰が一番最後まで残るかを競う「下ろせません勝つまでは」は伝統行事である。
[編集] 部活動
90%の生徒が部活動に参加している。校舎を兵庫県立湊川高校と共用しているため、17時50分には完全下校しなければならない制約にもかかわらず活発である。 勉学との両立に苦しみ途中で辞めてしまう者も毎年少なくはないが、大半の者は最後までやり通し、その両立の中で学ぶ「文武両道」の精神が兵庫高校の大きな強みとなっている。
[編集] 運動部
[編集] ラグビー部
第9回明治神宮中等学校ラグビー大会優勝(1937年)において全国制覇を達成している。
[編集] その他
- 剣道部
- 柔道部
- 野球部
- 卓球部
- 男子ソフトテニス部
- 女子ソフトテニス部
- 山岳部
- 水泳部
- 器械体操部
- 陸上競技部
- 男子バレーボール部
- 女子バレーボール部
- サッカー部
- 空手道部
- ソフトボール部
- 男子バスケットボール部
- 女子バスケットボール部
- 女子硬式テニス部
- 男子硬式テニス部
- ハンドボール部
[編集] 文化部
[編集] 吹奏楽部
全日本吹奏楽コンクール全国大会で1980年、1989年、1993年に金賞を受賞した。 日本テレビ:1億人の大質問!?笑ってコラえて!「吹奏楽の旅」に出演した。現在も関西吹奏楽コンクールの常連である。 作曲家の栗山和樹は、同部のOBである。
[編集] 弦楽部
1987年創部。2007年度中に創部20周年記念事業を行う。
[編集] その他
- 美術部
- 書道部
- 演劇部
- 天文部
- 文芸部
- 茶道部
- 華道部
- ESS
- 物理研究部
- 化学研究部
- 生物研究部
- ギターアンサンブル部
- 囲碁部
- 将棋部
- ダンス部
[編集] 生徒会実行委員会
- 放送委員会
- 応援団
[編集] 出身者
- 横溝正史(小説家)
- 竹中郁(詩人)
- 小磯良平(画家)
- 東山魁夷(画家)
- 清家清(建築家)
- 妹尾河童(舞台美術家、作家)
- 山口繁(前・最高裁判所長官)
- 平吉毅州(作曲家)
- 栗山和樹(作曲家)
- 中島徹(ジャズピアノ・トロンボーン奏者)
- 小谷口直子(クラリネット奏者)
- 桂雀松(落語家)
- 吉川勇次(中退・三代目山口組若頭補佐初代吉川組組長)
- 島田叡(沖縄戦時の沖縄県知事)
- 阿多親市(マイクロソフト前社長)
- 久山秀雄(内務省警保局長)
- 楠見義男(初代農林事務次官)
- 森滝義巳(元プロ野球・国鉄スワローズ投手、完全試合達成(対中日戦)、立大卒)
- 荒川俊三(元プロ野球・近鉄バファローズの選手)
- 鍋加弘之(ラグビー部OB・明大ラグビー部OB・元ラグビー日本代表)
- 遠藤公(ラグビー部OB・元早大ラグビー部主将)
- 牛場友彦(元アラスカパルプ副社長、元輸銀監事、近衛文麿首相秘書官)
- 八尋俊邦(元三井物産社長、会長、経団連副会長)
- 磯田一郎(元住友銀行頭取、会長、ラグビー部OB)
- 池田芳蔵(元三井物産社長、会長、経団連副会長、NHK会長)
- 四本潔(元川崎重工業社長)
- 乾昇(元住友金属工業社長)
- 金井元彦(元兵庫県知事)
- 浦井洋(元日本共産党衆議院議員)
- 川西英(版画家)
- 高原洋(株式会社ダイナック社長)
- 金出武雄(元カーネギーメロン大学教授、デジタルヒューマン研究センター長、ロボット工学)
- 志谷匡史(神戸大学法学研究科教授、商法)
- 田原秀晃(東京大学医科学研究所教授)
- 宮内見(放送作家、新野新の弟子)
- 脇浜紀子(よみうりテレビアナウンサー)
- 阿部宏美(元ニッポン放送アナウンサー、現在フリーアナウンサーで昭和プロダクションに所属)
- 小縣裕介(朝日放送アナウンサー)
- ターザン山下(ラジオDJ)
- 鈴木一郎(クラシックギター奏者)
- 工藤恭孝(ジュンク堂書店創業社長)
- 小沢福子(大阪府議会議員)
[編集] 主な進学先
- 国公立大学
- 私立大学