仙北市
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仙北市(せんぼくし)は秋田県の市である。2005年9月20日に仙北郡の角館町、田沢湖町、西木村が合併して誕生した。
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[編集] 地理
- 秋田県の東部中央に位置し、岩手県と接する。市のほぼ中央に田沢湖があり、東に秋田駒ヶ岳、北に八幡平、南は仙北平野へと開ける。
- 市内には日本一深い「田沢湖」がある。林業・観光業が盛んで、小規模な縄文遺跡が点在し、北部に位置する玉川温泉の北投石は国指定の特別天然記念物である。角館町地区は、武家屋敷などがあり、「東北の小京都」と呼ばれる歴史の町としても有名。西木町(にしきちょう)地区は、大きい西明寺栗や八津地区のカタクリの群生があり、自然と歴史の町となっている。
[編集] 歴史
- 一部の地域によっては、地区名がはずされたり、小字がついたり離れたりしている。
- (旧西木村) 仙北市西木町
[編集] 名称決定までの経緯
中仙町(現:大仙市中仙地区)を協議会への参加を打診したものの、最終的には今の旧3町村で開いた。
合併協議は、当初から旧田沢湖町と旧角館町が合併後の主導権を争う構図となり対立。市の名称は両町の名前を併記する折衷案が提案されたが、「田沢湖角館市」「角館田沢湖市」という、どちらが冠を持つかで両町が対立し決定に至らなかった。
その後、協議会は名称の選定に住民アンケートを提案。その結果、最終段階で「みちのく」・「角館」・「田沢湖」・「北の都」が候補となったが、「角館」「田沢湖」では両町の対立が解消できず、「みちのく」は周辺の東北各県(特に太平洋側)の自治体の反対(「みちのく」は陸奥国のことであり、この地区は入っていない)によって、協議会議長が採決に持ち込めない事態になり、再度協議会の協議による名称決定で「仙北市」へと落ち着いた。
しかしその後、旧田沢湖町と旧角館町の対立は深刻化し、旧角館町町長が協議会脱退を宣言、旧田沢湖町と旧西木村が「西木田沢湖合併協議会」を立ち上げる事態になった。「西木田沢湖合併協議会」では町の名称を「田沢湖町」、役場の位置を旧西木村役場とすることで合意していた。
旧角館町では、合併協議途中で「合併推進」から「単独立町やむを得ず」に方針を変更した町長が辞職、出直し選挙を実施した結果、「あくまでも合併推進」をかかげた候補者(現:初代市長)が当選。旧田沢湖町と旧西木村は、再度旧角館町を受け入れ「西木田沢湖角館合併協議会」は再開した(合併まで間「西木田沢湖角館合併協議会」「西木田沢湖合併協」が並存した)。
なお、名称が決定した当初、仙北郡仙北町(現在は大仙市)が存在したが、不思議なことに町内からの反発や、県民からの疑問はそれほど起こらなかった。
[編集] 市長
[編集] 市議会
- (初代議長)2005年12月 佐藤峯夫(旧・田沢湖町議会議長、元田沢湖町長)
議員報酬は議長が月額408,000円、副議長が月額357,000円、議員は月額340,000円となっている。 旧町村時から比較すると、報酬額が大幅に増えて、2倍近くになっている。合併によりこれほど議員報酬が増加した例は他にない。 住民からも多くの批判が寄せられているが、議会内でも増額を当然と言う意見が圧倒的で今のところ改める予定はない。 議員報酬増額は、田口勝次(八柳良太郎両議員が中心となって図り、決定に至ったと言われる。 その他に年間12万円の政務調査費がある。
[編集] 市章
一般公募1003点から福岡県在住(当時)者の作品が採用された。
- 「Senboku」のSをデザイン化したもので、黄緑色・橙色・藍色の三色を用いて、3町村の集結と新市への発展、広がりなどを表したものである。
[編集] 産業
[編集] 郵便
[編集] 教育
[編集] 高等学校
[編集] 中学校
- 仙北市立
- 角館中学校
- 神代中学校
- 生保内中学校
- 西明寺中学校
- 桧木内中学校
[編集] 小学校
- 仙北市立
- 角館小学校
- 白岩小学校
- 中川小学校
- 神代小学校
- 生保内小学校
- 西明寺小学校
- 桧木内小学校
- 上桧木内小学校
[編集] 姉妹都市・提携都市
- 長崎県大村市 1979年7月18日に、旧角館町が姉妹都市提携
- 香川県さぬき市 1996年9月28日に旧角館町が旧・志度町と友好都市提携
- 山形県新庄市 1996年7月27日に旧角館町が災害時防災協定締結
- 茨城県高萩市 1996年7月27日に旧角館町が災害時防災協定締結
- 茨城県常陸太田市 1998年11月21日に旧角館町が旧・金砂郷町と有縁友好交流締結
[編集] 交通
[編集] 鉄道
[編集] バス
- 羽後交通
- 角館営業所
- 田沢湖営業所
- 田沢湖乗車券販売所(田沢湖駅構内)
[編集] 道路
[編集] 一般国道
[編集] 秋田県道
[編集] 主要地方道
[編集] 一般県道
- 秋田県道127号駒ケ岳線
- 秋田県道181号神代停車場線
- 秋田県道182号田沢湖停車場線
- 岩手県道・秋田県道194号西山生保内線
- 秋田県道248号春山田沢線
- 秋田県道250号日三市角館線
- 秋田県道253号角館長野線
- 秋田県道257号広久内角館停車場線
- 秋田県道258号白岩角館線
- 秋田県道・岩手県道318号八幡平公園線(八幡平樹海ライン)
- 秋田県道321号上桧木内玉川線
[編集] 名所・旧跡・観光地
[編集] 温泉
[編集] 名所
[編集] 観光地
- 安藤醸造元(あんどうじょうぞうもと/味噌・しょうゆ販売)
- 安藤醸造元北浦本館(-きたうらほんかん/味噌・しょうゆ・しょうゆソフト販売)
- しょうゆソフトの販売自体は、くらた角館店(本社・湯沢市)が行う
- 新潮社記念文学館
[編集] 祭事・催事
- 紙風船上げ(西木町-2月10日)
- 田沢湖マラソン(田沢湖-9月第3日曜日)
- 角館のさくらまつり(角館町―4月中旬~5月6日)
- 火振りかまくら(角館町-2月)
- 刺巻の水芭蕉(田沢湖刺巻-4月下旬~5月6日)
- 西木のかたくり(西木町-4月下旬~5月6日)
- 角館のお祭り(角館町- 9月7-9日、「角館祭りのやま行事」は重要無形民俗文化財)
- 抱返り渓谷の紅葉(角館町・田沢湖-10月~11月)
[編集] 出身有名人
- 草薙良一(時代劇俳優)旧角館町
- 佐竹敬久(秋田市長)旧角館町
- 佐藤貞子(民謡歌手)旧田沢湖町
- 西木正明(作家)旧西木村
- 御法川英文(元自由民主党衆議院議員、元秋田県議会議員)旧田沢湖町
- 藤あや子(歌手)旧角館町
- 山谷初男(俳優)旧角館町
- 塩野米松(作家)旧角館町
- 田口四三二(タグチヨサンジ)(田口物産株式会社会長)旧西木村
- 小田嶋忠宏(詩人)旧西木村
[編集] その他
- 市外局番は0187で、大仙市(協和をのぞく)と同じ局番である(ただし、中仙地域を除いてMAが異なるため、市外局番からかける必要がある)。
- 観光案内所は、旧田沢湖町・旧西木村・旧角館町それぞれある。
[編集] 指定金融機関
現在は、秋田銀行である。しかし、合併3年後をめどに、北都銀行に交代などの見直しを検討することになっている。これは、旧角館町・西木村が秋田銀行、旧田沢湖町が北都銀行を指定していたためで、法律の規定上、一方にしなければならないためやむを得ない事情であった。今現在においても、秋田銀行に決定した経緯について不満を持つ関係者も多い。しかしながら、三種町のような、指定代理金融機関の設定については検討課題に挙がらなかった(三種町の場合は、旧山本町と秋田銀行の歩み寄りの結果、旧山本町の水道事業の出納取扱金融機関を北都銀行とした上で、指定金融機関を秋田銀行にし、指定代理金融機関の設定を見送った経緯がある)。
ただし、公営企業のうち、病院事業(仙北市立角館病院・仙北市立田沢湖病院)・水道事業における出納取扱金融機関は秋田銀行、温泉事業における出納取扱金融機関は北都銀行とし、こちらも指定金融機関同様、合併3年後をめどに金融機関の交代や指定金融機関との一本化を含めた見直しをはかる方針。
ただ、北都銀行角館支店が旧あけぼの店(ただし、三種町の鹿渡支店とは異なり、店舗統合による存続店である)ということもあり、市役所のある田沢湖地区の同田沢湖支店は旧羽後店であるものの、秋田県内の他市町村の指定金融機関の決定の経緯から、すんなり北都銀行に切り換えると言うことは考えにくいのも確かである。
[編集] 外部リンク
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