中山グランドジャンプ
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中山グランドジャンプ | |
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開催地 | 中山競馬場 |
施行日 | 2008年4月19日 |
格付け | J・GI |
1着賞金 | 8000万円 |
距離 | 障害・芝・外4250m |
出走条件 | サラブレッド系4歳以上(国際) |
負担重量 | 4歳62kg、5歳以上63.5kg (牝馬2kg減) |
第1回 施行日 |
1999年4月11日 |
中山グランドジャンプ(なかやま - )とは日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場の障害・芝4250mで施行する中央競馬の障害の重賞(J・GI)競走(国際招待)である。正賞は農林水産大臣賞と日本馬主協会連合会会長賞。正式名称は農林水産省賞典中山グランドジャンプ。
外国から当競走に出走する場合には競走馬の輸送費、滞在に要する厩舎や飼料にかかる費用、馬主、調教師、騎手、厩務員(馬主、調教師、騎手についてはその配偶者も含む)の交通費や宿泊費はJRAが全額負担する。このような遠征に要する諸費用の負担を外国からの全出走馬に行う競走は、日本ではこのほかにジャパンカップ、ジャパンカップダートがある。
目次 |
[編集] 概要
1934年に障害の重賞競走として創設され年2回施行されていた中山大障害の春の競走を前身とし、1999年に障害競走にグレード制が導入されたと同時に中山大障害(春)の競走名が変更され、最高峰のJ・GIに格付けされた。年10戦有る障害重賞競走の中で2戦目に当たる。
前身の中山大障害は、中山競馬倶楽部理事長肥田金一郎が東京競馬倶楽部(現在の東京競馬場)の東京優駿大競走(日本ダービー)に対抗して発案した。
2000年より国際招待競走となった事に伴い競馬番組で唯一障害競走が第11競走で編成、当日のメインレースとして施行され、入場行進曲でも平地のグレードワン競走と同様に「グレード・エクウス・マーチ」が流されるなど、平地のグレードワン競走に準じて行われる。
外国馬を招待して行われる日本の障害競走の春のチャンピオン決定戦であり、JRAの年間競走の中で最も長い距離で施行される。
出走条件はサラ系4歳(旧5歳)以上のJRA所属の競走馬及び出走登録を行った外国調教馬。
負担重量は定量で4歳は62キロ、5歳以上は63.5キロ、牝馬は2キロ減と定められている。
総額賞金は1億5200万円で1着賞金は8000万円、2着賞金は3200万円、3着賞金2000万円、4着賞金1200万円、5着賞金800万円であり、障害競走としてはグランドナショナルの80万ポンド(約1億6000万円)に次いで世界第2位の高額賞金を誇る。そのためオーストラリアやニュージーランドといったオセアニアの陣営からは毎年のように出走登録がある。
この競走は春の中山大障害の直接の後身で日本国内における最高難度の特別な位置づけの障害競走であり、まさに人馬が一体となって大きな障害を乗り越えて長距離を駆け抜ける限りなく厳しいレースである。その事もあり、このレースと中山大障害については勝利馬はもとより勝ち馬から遥かに遅れて完走した馬たちにも多くの観客から温かい拍手が贈られるという、他のレースでは見られない様な光景が毎回見られる。
[編集] 名称
この競走の名称は「障害競走」を「ジャンプレース」と呼ぼうという事を考えて命名されたものである。
当競走の当初の計画時の名称は「中山スプリングジャンプ」であった。当初、「中山グランドジャンプ」は秋の中山大障害の改称予定名称であった。しかし、競馬サークルの内外から「大障害という伝統のレース名は残すべき」という声が上がったことからJRAは再検討を行い秋の大障害はそのままの名称での存続が決定し、また春の大障害の国際競走化が計画されたため春の大障害を「中山グランドジャンプ」とする事で決着した。
[編集] コース
スタートは中山の芝が向正面で内コースと外コースに分かれていてその合流点となる第3コーナー付近。約3/4周に渡って順回り。向正面から年に2回しか使わない大障害コース(大竹柵障害を飛越)を通過して逆回り。3~4コーナー側のコースを逆回りして2回目の大障害コース(大生け垣障害=通称・赤レンガ=を飛越)を通過。順回りで走り第2コーナーから置き障害が置かれた普段は平地競走で使う芝の外回りコースを利用して芝でゴールする。
[編集] 大障害
中山競馬場の襷コース及び設置されている大竹柵、大生垣は本競走と中山大障害の時のみ使用される。共にレースを象徴する難易度の高い障害である。春は皐月賞、年末は有馬記念の開催日の午後は馬場が開放されている。
[編集] 大竹柵
スタートから5番目に飛越する障害である。高さ160cm幅205cm、土台部分の高さは75cmとなっている。1980年代はこの障害で転倒、落馬をする馬が非常に多く、1981年春より1985年秋までの10回で出走馬延べ80頭のうち19頭の転倒、落馬を引き起こした[1]。その後1991年~96年までは89頭中13頭と相変わらず高確率で落馬が起きていたが、中山グランドジャンプとしては第1回の1999年より2008年までの10回の競走において落馬したのは2005年のフォンテラ1頭である。
[編集] 大生垣
スタートから7番目に飛越する障害であり、高さ160cm、幅240cm、土塁の高さは80cmとなっている。かつては大土塁と呼ばれたが、当時の大生垣の廃止後にこちらが大生垣と呼ばれるようになった。前面土塁部分に赤レンガのデザインが施されている。大竹柵に比べ競走中止となることは少ないが、時折有力馬の落馬を引き起こしている。
[編集] ステップレース
競走名 | 競走格 | 施行競馬場 | 施行距離 | |
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1 | 阪神スプリングジャンプ | J・GII | 阪神競馬場 | 障害・芝3900m |
2 | ペガサスジャンプステークス | OP | 中山競馬場 | 障害・芝3350m |
本競走に出走登録する外国馬が国際競走のオープン特別、ペガサスジャンプステークスに出走する場合、JRAがその経費を負担する。
[編集] 歴史
- 1999年 - 中山競馬場の5歳(現4歳)以上の障害・芝4100mの混合の定量の重賞(J・GI)競走「中山グランドジャンプ」として創設。
- 2000年
- 出走条件が混合から国際に変更、障害競走として初の国際招待競走になる。
- 中山大障害に使用されるコースで史上初のフルゲート16頭が出走。
- 2001年
- 2002年
- ニュージーランドのランドが競走前に鼻出血のため競走除外。
- 2006年
- オーストラリアのカラジが史上2頭目(外国調教馬としては史上初)の連覇。なお、外国調教馬による日本の重賞の連覇は史上初。11歳での勝利はJRAの障害競走(ジャンプレース)としての最年長勝利記録。
- ブレット・スコットが騎手として2人目の連覇。
- エリック・マスグローヴが調教師として2人目の連覇。
- 2007年
- オーストラリアのカラジが史上初の3連覇。なお、同一GIの3連覇も史上初。さらにJRAの障害競走(ジャンプレース)としての最年長勝利記録を2006年に記録した11歳に続き12歳に更新された。
- ブレット・スコットが騎手として史上初の3連覇。
- エリック・マスグローヴが調教師として史上初の3連覇。
[編集] 歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 調教国・優勝馬 | 性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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第1回 | 1999年4月11日 | メジロファラオ | 牡6 | 4:56.2 | 大江原隆 | 大久保洋吉 | メジロ商事(株) |
第2回 | 2000年4月15日 | ゴーカイ | 牡7 | 4:43.1 | 横山義行 | 郷原洋行 | 吉橋計 |
第3回 | 2001年4月14日 | ゴーカイ | 牡8 | 4:52.3 | 横山義行 | 郷原洋行 | 吉橋計 |
第4回 | 2002年4月13日 | セントスティーヴン | 騸8 | 4:50.9 | C・ソーントン | J.ウィーラー | J.ウィーラー |
第5回 | 2003年4月19日 | ビッグテースト | 牡5 | 4:48.9 | 常石勝義 | 中尾正 | (有)ビッグ |
第6回 | 2004年4月17日 | ブランディス | 騸7 | 4:47.0 | 大江原隆 | 藤原辰雄 | (有)サンデーレーシング |
第7回 | 2005年4月16日 | カラジ | 騸10 | 4:50.4 | B・スコット | E.マスグローヴ | P.モーガン |
第8回 | 2006年4月15日 | カラジ | 騸11 | 4:50.8 | B・スコット | E.マスグローヴ | P.モーガン |
第9回 | 2007年4月14日 | カラジ | 騸12 | 4:50.4 | B・スコット | E.マスグローヴ | P.モーガン |
第10回 | 2008年4月19日 | マルカラスカル | 牡6 | 4:57.7 | 西谷誠 | 増本豊 | 河長産業(株) |
[編集] 中山大障害との連覇
1999年に中山大障害(春)に変わって本競走が施行されて以来、ブランディス1頭のみが前年の中山大障害との障害GI競走連覇を果たしているが、本競走から中山大障害を連覇した競走馬はまだ1頭もいない。
[編集] 関連項目
- 中山大障害(春) - 前身の競走
GI 競走 | JpnI 競走 | J・GI 競走 |
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フェブラリーステークス | 高松宮記念 | 天皇賞(春) 安田記念 | 宝塚記念 | スプリンターズステークス |
桜花賞 | 皐月賞 | NHKマイルカップ ヴィクトリアマイル | 優駿牝馬 | 東京優駿 |
中山グランドジャンプ 中山大障害 |