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リシュリュー級戦艦 - Wikipedia

リシュリュー級戦艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

リシュリュー級戦艦
竣工直後のリシュリュー(1940年)
艦級概観
艦種 戦艦
艦名 人名
前級 ダンケルク級戦艦
次級 -
性能諸元 ()内はジャン・バール
排水量 基準:35,560トン(42,806トン)
常備:43,293トン(46,500トン)
満載:47,548トン(49,850トン)
全長 247.8m
全幅 33m(35.5m)
吃水 9.6~10.7m(9.2~9.9m)
機関 インドル・スラ式重油専焼缶6基+パーソンズ式タービン4基4軸推進
最大速力 150,000hp
最大速力 30ノット(公試時32ノット)
航続距離
乗員 1,550~1,670名(2,134名)
兵装 38cm(45口径)4連装砲2基、
15.2cm(52口径)3連装砲塔3基、
10cm(45口径)連装砲6基、
37mm(60口径)連装機関砲4基、
13.2mm連装機銃16基
装甲 舷側装甲:330mm~152mm
甲板装甲:150mm+40mm(機関部)、170mm+40mm(主砲火薬庫)、150mm+50mm(副砲火薬庫)
主砲塔装甲: 430mm(前盾)、300mm(側盾)、250mm(後盾)、195mm(天蓋)、バーベット部:405mm
副砲塔装甲: 110mm(前盾)、70mm(天蓋)、バーベット部:100mm
司令塔:350mm
艦載機 ロアール・ニューポール水上機3機

リシュリュー級戦艦(リシュリューきゅうせんかん、Richelieu class battleship)とはフランス海軍が建造した戦艦第二次世界大戦前に完成しないまま、未完成状態のままで米英各国軍と戦闘を交えた稀有な艦歴を持つ艦である。

目次

[編集] 概要

ダンケルク級戦艦建造により、近代戦艦を獲得したフランスだったが、地中海での仮想敵であるイタリアが旧式弩級戦艦4隻の近代化改装と平行して、15インチ砲搭載高速戦艦(後のヴィットリオ・ヴェネト級)の建造を開始し、ドイツも26,500トン型巡洋戦艦(後のシャルンホルスト級)に続いて戦艦ビスマルク級の建造に踏み切ったため、条約明けを見越して前級の拡大発展版である本級の設計・建造に踏み切った。

艦の形状はダンケルク級と同様に主砲塔2基を艦前部に集中配置し、4連装砲塔を間隔を空けて装備し、砲塔間に補助機械室を配置して主砲塔被弾損傷時の被害拡大を防ぐ構造にしたのも同様だが、ダンケルク級を運用した経験に基づき、不具合を改良した。

  • 副砲の両用砲を廃止し、対軽艦艇用砲と高角砲に分ける
  • 水上機格納庫が副砲の射界を狭めるために副砲の配置を変更。

また、列強に先駆けて煙突にMACKを取り入れ、後檣の機能と合体させた点は今日でも評価できる。主砲口径は1931年型 正33cm(52口径)砲から発展した1935年型 正38cm(45口径)砲に拡大されている。また、艦後部にはラ・ガリソニエール級軽巡洋艦にも採用された1930年型 15.2cm(52口径)砲を3連装砲塔に収め、後部甲板上に三角形状に配置した他、1930年型 10cm(45口径)高射砲連装砲架に納め、片舷3基ずつ計6基12門を搭載した。

[編集] 外観

船体形状はフランス新戦艦からの採用になる中央楼型船体を引き続き採用している。艦首構造は強く傾斜しているクリッパー・バウから、艦首のシアは強くとられており本級の凌波性能の良さを伺わせる。船体形状は全長247.8mに比較して全幅が33mと前級よりも縦横比率が7:3と強くなっている。同世代のイギリス新戦艦やイタリア新戦艦ほどではないにせよ高速を出しやすく砲撃に最適な安定性の良い形状となっている。

艦首から本級より新設計の1935年型 正38cm(45口径)砲を四連装砲塔に納め、1・2番主砲塔を間隔を空けて1基ずつ計2基、その背後に装甲司令塔を組み込んだ航海艦橋を基部に持つ近代的な塔型艦橋の頂上部には世界的に見て大型の主砲用13.5m測距儀のさらに、上に副砲用8m測距儀を二段に重ねて装備した。これらは独立して別方向に旋回できる。 測距儀を囲むように台形の見張り台があり、四隅には二対の信号マストが伸びている。艦橋基部は艦載艇を吊り上げる二本のボート・ダビッドの基部も兼ねており、艦載艇は艦橋とMACKの間のスペースに並べられる。甲板上には設計段階では副砲塔二基が初期設計段階では左右に一基ずつ配置される予定であったが、 航空機の進化に伴う時代の趨勢にあわせて副砲塔2基の替わりに新設計の1930年型 10cm(50口径)高角砲を連装砲架で片舷3基ずつの計6基を配置した。この時代の艦船では特色あるのが煙突と後檣を合体させた「MACK」構造を発明しており、箱型煙突の中部から上方斜め45度から傾斜させ、煙突の上部に見張り台の上に載せられた後部測距施設がある。その後ろには1930年型 15.2cm(52口径)砲3連装砲3基を水上機格納庫を挟み込むように配置された。舷側の副砲塔2基は後方に置かれて広い射界を得た。水上機格納庫から先は甲板一段分下がって、前級と同じく折りたたみ式クレーンとカタパルトが一基が設置された。

なお、1943年10月にニューヨーク海軍工廠で完工した際に艦橋頂上部の8m測距儀一基を撤去した他、水上機格納庫およびクレーン・カタパルトを撤去して格納庫跡に四角形の機銃座と、カタパルト跡地に円形の機関砲座4基を新設しており、甲板各所に機銃が配置しておりハリネズミのような威容を誇っていた。

[編集] 主砲

45口径38cm 4連装砲のモデル
45口径38cm 4連装砲のモデル

主砲は新設計の1935年型 正38cm(45口径)砲を採用した。その性能は重量884 kgの砲弾を最大仰角35度で41,700mまで届かせることが出来るこの砲を前級ダンケルク級と同じく四連装砲塔に収めた。俯仰能力は仰角35度、俯角5度である。旋回角度は船体首尾線方向を0度として1番砲塔が左右150度、2番主砲塔が156度の広い旋回角度を持つ、主砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分2.2発である。主砲配置は砲塔2基を前甲板に集中配置する前級までの方式を採らず、前後甲板に1基ずつ均等に配置する方式を採っている。その砲威力は第二次世界大戦での主要な砲戦の行われた射距離2万m台ならば舷側装甲393mmを易々と貫通し、この砲の前では枢軸国陣営の戦艦では大和型以外には耐えられる防御を持つ戦艦の無い優秀砲である。

[編集] 副砲・高角砲、その他の備砲について

副砲は軽巡洋艦エミール・ベルタン(ラ・ガリソニエール級軽巡洋艦)にも採用された1935年型 15.2cm(55口径)砲を採用した。性能は重量54~58.8 kgの砲弾を最大仰角45度で26,960 mまで届かせることが出来るこの砲を3連装砲塔に収めた。俯仰能力は仰角75度、俯角8.5度で、装填角度は俯角5度から仰角15度の間である。旋回角度は船体首尾線方向を0度として中央部砲塔が左右175度、舷側砲塔は左右150度の旋回角度を持つ、主砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分5~8発である。

高射砲は同じく新設計の1930年型 10cm(50口径)高角砲を採用した。13.5kgの砲弾を仰角45度で15,900 m、14.2kgの対空榴弾を最大仰角80度で高度10,000mまで到達できた。旋回と俯仰は電動と人力で行われ、左右方向に80度旋回でき、俯仰は仰角80度、俯角10度であった。発射速度は毎分10発だった。他に高角砲の射界をカバーする役割として計画時に1925年型オチキス37mm(50口径)機関砲を連装砲架で4基8門、1929年型13.2mm(50口径)機銃を連装砲架で16基32丁装備した。1943年の完工時にこれに換えてボフォース40mm(56口径)機関砲を4連装砲架で16基64門を搭載し、さらに、1944年にイギリスで同40mm機関砲単装9基とエリコン20mm(70口径)単装機銃]]41丁を追加された。

米艦隊の攻撃を受けたジャン・バール(1942年)
米艦隊の攻撃を受けたジャン・バール(1942年)

[編集] 機関

機関配置はフランス近代戦艦伝統のシフト配置である。機関はインドル・スラ式重油専焼水管缶6基とパーソンズ式ギヤード・タービン4基4軸を組み合わせ、最大出力は150,000hpで計画速力は30ノット、航続性能は速力10ノットで10,000海里、20ノットで7,750海里航行できるとされた。なお、竣工時に計画速力を上回る速力31ノットを容易に発揮し、続いて2番艦ジャン・バール竣工後の公試で速力32ノットを発揮して周囲を驚かせた。列強新戦艦では充分に高速戦艦の部類に入る高性能である。なにしろ連合側で速力30ノットを超える高速戦艦はアメリカ海軍アイオワ級戦艦しか無かったのである。

[編集] 防御

本級は対抗艦種としてドイツ海軍ビスマルク級戦艦イタリア海軍のヴィットリオ・ヴェネト級戦艦への対抗を念頭に置いて設計されており、高い重量計算と技術能力により手堅い防御力を与えられている。前述の四連装砲の採用により浮いた重量を防御装甲に回した結果、舷側装甲は列強新戦艦の中では厚い部類に入る330mm装甲を船体内側に15度傾斜して貼られ、防御範囲は水線上部3.3mから水線下2mまでの広範囲を守る事ができた。水平防御も主甲板装甲や副砲弾薬庫上面が150mm、主砲火薬庫上面には170mm装甲が奢られ、さらに、断片防御に機関区上面には40mmの断片防御装甲が貼られた。また、水線下区画内には液層や空層に加えてエボナイト・ムースと呼ばれる弾力性充填材が注入され、魚雷蝕雷時の衝撃波と水圧をこれで受けて被害を抑える狙いがあった。

1935年度計画艦として、建造はネームシップであるリシュリューが1935年に、クールベ級の艦から名前を引き継いだ2番艦ジャン・バールが1936年から建造が開始されたが、1940年にフランスがドイツに降伏するまでにどちらも竣工できず部分的に未完成なまま両艦共に本国から脱出。リシュリューはダカールにてヴィシー・フランス海軍として英国艦隊と戦い(ダカール沖海戦)、英艦隊を撃退しつつも航空攻撃と特攻モーターボート攻撃により大破。結局、自由フランス海軍に編入されてアメリカ本土ニューヨークにて完工するために回航された。

ジャン・バールはトーチ作戦(北西アフリカ上陸作戦)のカサブランカ制圧部隊に所属する米戦艦 マサチューセッツと交戦した。この時、ジャン・バールは艦船用測距儀を未搭載のため、急遽測量用の簡易測量機を用いて戦闘を行ったにも拘らず、都合四発の命中弾を与えてマサチューセッツを中破させた。思わぬ敵の抵抗に業を煮やしたアメリカ海軍は爆撃機隊を出撃させ、見事ジャン・バールの艦首と桟橋の間に爆弾を落とし水線下に大破口を開けた。ジャン・バールは水兵を陸戦部隊に回したため応急処置が足らず、着底してしまう。同時に砲撃により電気系統に障害を受けたため、射撃・戦闘不能となってしまい、奇妙な海戦は終った。その後、主砲塔を僚艦リシュリューに譲り渡した後は終戦まで修理が行われることはなく、終戦後に母国フランスにて完工して「世界で最初と最後に戦艦を作った国」として歴史の一頁を飾った。

1938年度計画艦として、3番艦クレマンソーは1939年に起工したが、1940年7月にブレスト港に侵攻してきたドイツ軍に捕獲された。ドイツ軍は本艦が使用していた乾ドックを空けるために工事を進めると同時に構造をくまなく調べ、やがて自国の造艦技術は隣国の二十年前のレベルだったことを知って驚愕した。1943年にハルクとして進水した後、軽火器を載せて港湾の防空砲台として1944年8月に連合軍機に撃沈されるまで母港を守った。

4番艦ガスコーニュは未起工に終わった。クレマンソーは後部の副砲配置が艦橋と煙突の間の両弦に1基ずつ、艦尾に背負式2基に改められており、ガスコーニュはさらに、主砲の配置を前後に1基ずつに改められる予定であった。

[編集] 同型艦

[編集] 関連項目

リシュリュー級戦艦

リシュリュー | ジャン・バール | クレマンソー | ガスコーニュ

前級:ダンケルク級 次級:-
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