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ダレン・シャン (小説) - Wikipedia

ダレン・シャン (小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ダレン・シャンシリーズは、同名の作家ダレン・シャン著の児童向けファンタジー小説。全12巻。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] あらすじ

「奇妙なサーカス」シルク・ド・フリークを見に行った少年ダレン・シャンは、毒グモマダム・オクタに噛まれた友人・スティーブの命を助ける為、正体不明のバンパイアラーテン・クレプスリーと恐ろしい取引をすることになる。そして、ダレンの運命の歯車は大きく狂っていく……

[編集] 登場人物

[編集] 主要登場人物

ダレン・シャン(Darren Shan)
物語の主人公。後にバンパイア元帥になり、大王ハンターの一人としても活動する。シルク・ド・フリークの一員。
クモが大好きな普通の少年であったが、友人であるスティーブ・レナードを救うためにクレプスリーと取引をし、半バンパイア(半分人間)となった。その後、純化作用により徐々に本物のバンパイアに近づいていく。
「傷ある者の戦」にデビーとアリス、フリークのメンバーを巻き込み、その最中に純化作用に苦しめられる。さらに「妹・アニーがわずか16歳でシングルマザーになったこと」「甥・ダリウスの父親がスティーブであること」も重ねて知り、ショックを受ける。
実はミスター・タイニーが、エバンナとミスター・トールの後に作った「2人の子供」の片割れ。タイニーが自分の企みに利用するために生み出されたことを知って憤るが、最後はスティーブと相討ちに持ち込む。
その後、リトル・ピープルとして作り直され、「初めてシルク・ド・フリークを観に行った夜」に戻される。そして自身の歴史を修正することに成功し、消滅した。
ラーテン・クレプスリー(Larten Crepsley)
ダレンに自分の血液を流し込み、半バンパイアにした。
シーバーの弟子で、シルク・ド・フリークの一員。鼻毛がない。
オレンジの髪に頬に傷のあるバンパイア。傷はエバンナによってつけられた。髪は前に一握りしかなく、背が高い。元バンパイア将軍で、元帥候補だったが突然辞退してしまったという過去を持つ(理由は最後まで明かされず)。
堅苦しい口調はシーバー譲り。自分のことを「我が輩」と呼ぶ。
エラの元恋人。かつて「バー・ホーストン」と名乗り、人間と恋をしたこともあったが……
大王ハンターの一人。
報復の間でスティーブ・レナード、ガネン・ハースト、バンパニーズ大王と戦い、見事大王と名乗る者を殺すが、直後にスティーブに杭の並んだ穴に突き落とされ死亡。この時、スティーブを道連れにしようとするものの、ガネンに取引を持ちかけられ、断念。
ハーキャット・マルズ(Harkat Mulds)
リトル・ピープルの一人。
リトル・ピープルでは珍しく、喋る事が出来る。訓練によりかなり流暢に話せるようになったが、ミスター・タイニーの前ではぎこちない話し方に戻ってしまう。
左足を引きずっていたため、喋る前はダレンとエブラに「レフティ」と呼ばれていた。
戦闘では斧をよく使う。
生前はカーダ・スモルトだった。ハーキャット・マルズという名前は、「Kurda Smahlt」のアナグラム。


[編集] バンパイア

[編集] バンパイア元帥

パリス・スカイル(Paris Skyle)
バンパイア元帥の一人。
人間年齢800歳という最年長のバンパイア。2歳でバンパイアの仲間になった。シェークスピアと友人だったと言われる。
かつて半バンパニーズだったバンチャに自らの血を注ぎ込み、バンパイアに引き入れた。
最期は「マウンテンの外で死ぬ」という掟に従い、熊と戦って亡くなった。
ミッカー・バー・レス(Mika Ver Leth)
バンパイア元帥の一人。全身黒ずくめ。
四人の元帥の中では一番若い。
シーバー曰く「何事にも反対せずにはいられない」
アロー(Arrow)
バンパイア元帥の一人。
頭や腕に矢の入れ墨を彫っている。かつて人間の女性と恋に落ちたが、その女性をバンパニーズに殺された過去を持つ。そのためバンパニーズに対する憎しみは人一倍強い。
バンチャ・マーチ(Vancha March)
バンパイア元帥の一人。
ダレンがバンパイア・マウンテンに初めて来た頃にはまだ不在だった。手裏剣を使う野性味あふれる戦士。戦闘の時は主に素手か手裏剣で戦う。大王ハンターの一人。昔は半バンパニーズだったが、その生き方に耐えられなくなった頃、パリスに出会って半バンパイアになった。なぜか、自分のことを女性にモテると思っている。
自分達バンパイアが太陽の光に弱いのはタイニーの仕業だと思っており、太陽を『タイニーの手下』と呼んで戦い(上半身裸で太陽光を浴びる。浴び続けても死ななければ彼の勝ちらしい)を挑んでいるが、成果は上がっていない模様。
自然と共に生きることに強いこだわりを持ち、自分で倒した獣の皮で作った服しか着ず、火を通した肉は口にせず、飲み物は血と牛乳と水しか飲まない。

[編集] バンパイア将軍

ガブナー・パール(Gavner Purl)
バンパイア将軍の一人。ダレンが初めて出会う将軍で、クレプスリーの旧友。親しみやすい人柄。
カーダの裏切りの最初の犠牲者。バンパニーズと戦っている最中にカーダに殺される。外伝では、彼と彼の恋人リズの悲恋が語られる。ピンクの象柄の変わったトランクスを履いているが、その理由も外伝で語られている。
カーダ・スモルト(Kurda Smahlt)
バンパイア将軍の一人。唯一バンパニーズと仲が良いバンパイア。バンパニーズとの和解を目指している。
争う事を嫌い、何事も話し合いで解決しようとする平和主義者。頬にバンパニーズにつけられた細い3本の傷跡がある。頭が切れる。
バンパイア・マウンテンの地図を作っている。
次期バンパイア元帥の予定であったが、バンパイア一族を裏切ってバンパニーズをバンパイア・マウンテンに入れる。叙任式典の最中にダレンに裏切りを暴かれ、死刑にされた。もしバンパイア元帥になっていれば史上最年少だった。
エラ・セイルズ(Arra Sails)
バンパイアには珍しい女性バンパイア。
クレプスリーの元恋人で、以前は夫婦同然の暮らしをしていた。プライドが高く、自分が認めた相手としか握手をしない。娯楽の間でダレンをぶちのめした。
バンパイア・マウンテンの戦いでグラルダーに殺される。

[編集] その他

バネズ・ブレーン(Vanez Blane)
バンパイア・マウンテンのゲームズマスター。
かつてライオンと戦ったらしく、片方の目が潰れている。かなりの強面である。ダレンを含む数々のバンパイアを鍛え上げた。
パンパニーズとの戦いで最終的に両目の視力を失うが、若手のバンパイアを育てるのにあまり支障は出ていない。「傷ある者の戦」が激化し、大した修行もできずに若手を前線に送り出すことを嘆いている。
シーバー・ナイル(Seba Nile)
バンパイア・マウンテンの需品長にしてクレプスリーの師。蜘蛛を操る事が得意。
バンパニーズとの争いで片足を負傷して引きずっている。
パリス・スカイル亡き後は最年長のバンパイアとなった。

[編集] バンパニーズ

スティーブ・レパード(Steve Leopard)
半バンパニーズ。
本名、スティーブ・レナード(Steve Leonard)。父親を知らず母親とも不仲。ホラーを好み、少し乱暴な部分はあるが、かつてはダレンの一番の親友だった。ベビーカーに乗った赤ん坊の頃、先のとがった棒を拾って通りがかりの女の人を刺したことがある。
バンパイアに憧れ、クレプスリーに手下にするよう頼むが、「血が悪い」と断られる。マダム・オクタに噛まれて生死の境をさまようが、ダレンがクレプスリーと取引したことで一命を取り留めた。しかし、ダレンが自分を騙してバンパイアの座を横取りしたと思い込んでしまい、以来ダレンとクレプスリーを逆恨みし憎むようになった。
バンパニーズハンターを騙り「傷ある者の戦」に参加するダレンに協力する振りをするが、正体は真のバンパニーズ大王。クレプスリーが殺害したバンパニーズ大王は、バンパニーズ内でも一握りの者しか知らない偽者だった。ダレンとの決戦に敗れた後、デズモンド・タイニーに慈悲を乞うが、一蹴され、自分を殺させるためにスティーブを罵ったダレンを殺害し、ダレンともども川に沈む。ダレンとは異母兄弟である(父親はデズモンド・タイニー)。
ガネン・ハースト(Gannen Harst)
バンパニーズ大王の側近。
バンチャ元帥の弟。バンチャ元帥とは姓が違うが、これはバンチャ元帥が改名したため。
マーロック(Murlough)
第3巻でダレン陣を襲った殺人鬼。気が狂っている。クレプスリーの故郷に潜伏していた。
ダレン陣との戦いの末、死亡。
グラルダー(Glalda)
目の下にアザのあるバンパニーズ。
カーダの裏切りによってバンパイア・マウンテンに侵入したバンパニーズ達のまとめ役。
エラに致命傷を負わるが、その直後にダレンに殺される。
レジー・ベジー(Reggie Veggie)
半バンパニーズ。
通称R.V.。人間だった頃はダレンが芸で山羊を殺したのを見咎め、誘導尋問で山羊を盗んだことを暴露するなど、やや行き過ぎた動物愛護精神の持ち主だった。しかしそれが裏目に出て、ウルフマンを解き放ってしまう。ウルフマンの獰猛さを知らず、良かれと思ってしたことだが、結果としてウルフマンは彼の両腕を食いちぎり、さらにサムを食い殺してしまう。このことを契機にダレンを憎むようになる。そして、この事件で両腕を失ったため、現在は両腕にフックをつけている。半バンパニーズになって日が浅い頃は、目に赤いコンタクトレンズを入れて、肌を紫に塗っていた。「ベジー」というあだ名は彼がベジタリアンだったことに由来するが、ダレンと別れてからは肉も食べるようになり、「V」の意味もバンパニーズのVに変えている。


モーガン・ジェームズ(Morgan James)
バンペット。
表向きは刑事。報復の間でバージェス警部に顔半分を撃たれ、そのせいで上手く喋れなくなった。ハーキャットに斧で首を切り落とされる。
バージェン(Bargen)
第8巻で地下室にいたバンパニーズのリーダー。

[編集] シルク・ド・フリーク

ハイバーニアス・トール(Hibernius Tall)
通称、ミスター・トール。その名のとおり、とても背の高いシルク・ド・フリークのオーナー。目は真っ黒で蛙のように嗄れた太い声。歯は真っ黒であちこち欠け、舌は黄色で汚らしい。息も臭い。未来予知が可能。様々な能力を持つ。
バンパニーズにサーカスを襲撃された際、メンバーを守ろうとしてモーガンの撃った銃弾で命を落とす。今際の際に、エバンナの弟(=タイニーの息子)であることが明かされた。
リトル・ピープルとして過去に戻ったダレンから、未来(バンパイアとしてのダレンの生前の経験)の日記を受け取り、歴史が変わった後の(バンパイアにならない)ダレンに託すことを約束する。
エブラ・フォン(Evra Von)
シルク・ド・フリークの一員。
少年。ダレンが半バンパイアになって初めての友達。蛇のようにを持ち、脱皮もする。緑、金、黄、青の鱗もある。舌が長い。目を開けて寝る。かつてはあくどいサーカスで見世物にされていたが、ミスター・トールに助け出され、フリークの一員となった。劇中で成長してマーラと(本人曰く「大恋愛の末に」)結婚、3児の父になる。
シャンカス・フォン(Shancus Von)
シルク・ド・フリークの一員。エブラの長男。
蛇少年。ダレンの苗字にちなんで名付けられた。エブラと同じ様に鱗を持ち、初登場時すでに舞台デビューしていた。
しかし、8歳になった直後にスティーブに首を折られ惨殺される。
アーチャ・フォン
シルク・ド・フリークの一員。エブラの次男。
エブラの息子の中で唯一鱗がなく、本人はその事を気にしている。
リリア・フォン
シルク・ド・フリークの一員。エブラの娘で末っ子。蛇少女。
マーラ・フォン
シルク・ド・フリークの一員。エブラの妻でシャンカス達の母。耳をもいでブーメランのように投げることが出来る。
ウルフマン
シルク・ド・フリークの一員。
半狼の人間で、非常に獰猛。
サムとR・Vを襲い、R・Vの手を噛みちぎる。その直後サムを殺害。
ハンス・ハンズ(Hans Hands)
シルク・ド・フリークの一員。
手男。手だけで世界一速い短距離選手より速く走れる。
トラスカ(Truska)
シルク・ド・フリークの一員。
金髪の美しいひげ女。はさみで切れないほど頑丈なひげを自在に伸縮させることが出来る(普段から生やしているわけではない)。夫と娘を惨殺された過去を持つ。当初はアザラシのほえるような独特の言葉(バンチャ元帥には通じる)でしか喋れなかったが、エブラに教わったことで普通の言葉も喋れるようになった。報復の間での事件後は、ダレンの手助けをするなどの活躍もあった。
コーマック・リムズ
シルク・ド・フリークの一員。
体中のどこを切ってもまた生えてくる。R.V.に頭を切られたことがあるが、その時は首を一撃で切断されなかったせいか頭が二つ生えてきた。R.V.に切られる以前は頭だけは試したことがなかった。
シーザとシーブ
シルク・ド・フリークの一員。よじれ双子一卵性双生児)。曲芸師。
アレクサンダー・リブス
シルク・ド・フリークの一員。
曲芸師。ガリガリにやせている。骸骨に近い風貌。肋骨をたたき、口を開けると音がポーンと飛び出す。
後にバンパニーズに殺される。
ラムス・ツーベリーズ
シルク・ド・フリークの一員。
胃が二つある。デブデブに太っていて、何でも食べられる。ショーでは大食いでステージを盛り上げるが、普段は食事しているところを他人に見られるのを嫌がっているらしい。
ガーサ・ティース
シルク・ド・フリークの一員。
歯女。どこもかしこもみんな太い。歯が異様に頑丈で、チェーンソーでも傷一つ付かない。
旅好き。
ブラッドリー・ストレッチ
シルク・ド・フリークの元一員。
骨がゴムのように柔らかく、身体の形を自在に変えられる。エブラ曰く普段から悪質なイタズラを繰り返しており、特にリトル・ピープルに対してはローブに火をつける、テントを壊す等の嫌がらせを続けていたらしい。
その結果、リトル・ピープルに食べられて死亡する。
パスタ・オマリー
寝たまま本を読むことができる。起きた後、本人は内容を覚えていないが、本について質問するときちんと答える。
第12巻でバンパニーズ及びバンペットに殺害される。

[編集] タイニー一味

デズモント・タイニー(Desmond Tiny)
通称、ミスター・タイニー。本人は「デス・タイニー(destiny:運命)」と呼んで欲しいらしい。
タイニー一味のリーダー。いつも心臓の形をした懐中時計を持ち歩いている。残忍で非情。人の争いを好む傾向がある。時間を移動する能力や一瞬で人を殺す能力など、様々な人間離れした能力を持つ。芸術品や歴史的価値のある物を集めているが、文学には全く興味がない。基本的に寿命は無い。物語の重要人物。足に指が無く、水かきがついている。
バンパイアとバンパニーズの戦いを見物するため、「それぞれの母親に怪しまれないタイミングで」ダレンとスティーブを作り出し、2人がそれぞれのリーダーになるように仕向けた。スティーブがダレンを逆恨みしたことも、クレプスリーがダレンを家族から引き離して手下にしたのも、すべてタイニーが仕組んだとおりの展開。
ダレンとスティーブを戦わせ、勝ち残った方と共に世界を操ろうと企むが、ダレンがスティーブと相討ちに持ち込んだため阻止される。スティーブを精霊の湖に閉じ込めるが、エバンナの頼みでダレンを助けることを許可し、リトル・ピープルに作り変えて過去に送った。
レディー・エバンナ
色々な能力を持つ『魔女』。
普段は醜く、(本人曰く、初めてなった人間の姿らしい。)ぐるぐる巻きにしたロープを衣服として身につけているが、姿は好きに変えられる。タイニーの娘の1人。未来予知が可能。バンパイア又はバンパニーズの子どもを産むことができ、その子供はエバンナの血を受け継いでいるため、様々な能力があるが、本人は産みたがらない。毒蛙を飼育して、すみかを守らせている。
本人は『魔女』と呼ばれることを非常に嫌っており、あくまでも『魔法使い』であるらしい。
ダレンとスティーブが死んだ後、タイニーと取引をして「エバンナが子供を産むかわりに、タイニーはダレンをリトル・ピープルとして蘇らせて過去に送る」ことを決めた。子供の父親をバンパイアにするかバンパニーズにするかはエバンナに託されたため、子供はそれぞれの血を引く二卵生双生児になり、エバンナの子供を新たな旗頭として再び戦争を起こさせようとするタイニーの目論見は破られる。さらに、タイニーが本嫌いであることを利用し、過去へ向かうダレンにあるものを託す。
リトル・ピープル
デズモント・タイニーの部下。
青いローブを着た、雑食の小人達。シルク・ド・フリークで働いていることもある。元々は死んだ者の魂で、ミスター・タイニーとの取引によりリトル・ピープルとして生き返った。継ぎの当たった顔で耳は皮膚の下に埋まっており、多くの者は会話が不可能。鼻はない。味覚もないので、腐った肉や泥を食べようが関係ないらしい。特殊な薬品を染み込ませたマスクをいつもしている。彼らにとって空気は毒で、マスクがないと十時間程で死んでしまう。緑色の大きな目を持つ。
レフティ(Lefty)
ハーキャット・マルズ(Harkat Mulds)を参照・。

[編集] その他

ダーモット・シャン
ダレンの父親。あちこちの建築現場で働く。
アンジェラ・シャン
ダレンの母親。趣味は切手集め。
アニー・シャン(Annie Shan)
ダレンの妹で兄想い。
16歳でシングルマザーになり、ダリウスを生む。
ダリウス・シャン
アニーの子供。
スティーブに血を入れられたため、バンパニーズの細胞が混ざっていたが、ダレンが血を注いだ事で半バンパイアとなった。この後アニーと共にバンパイア・マウンテンへ逃れた。
アラン・モリス
ダレンの友人。後に遺伝科学者となる。
その後、竜の開発に取り組み、見事成功する。
トミー・ジョーンズ
ダレンの友人。後に、プロのゴールキーパーとして活躍する。
試合終了直後、レジー・ベジーに殺害される。
ドルトン
ダレンの通っていた学校の先生。スティーブを気に入っている。
数学はあまり得意ではない。
サム・グレスト(Sam Grest)
シルク・ド・フリークに憧れる少年。大好物はオニオンピクルス。
人懐っこく博識で、小難しい言葉をよく使う。家では動物を沢山飼っている。
第2巻でウルフマンに殺害されるが、完全に死ぬ前にダレンが血を飲み干したため、魂の一部がダレンの中に残った。
デビー・ヘムロック(Debbie Hemloc)
ダレンが恋心を抱く少女。のちに成長し教師となり、バンパニーズ側の策略で転入してきたダレンと再会する。彼女もダレンに好意を抱くようになるが、対外的には「教師と生徒」であることや、ダレン(の外見)がまだ成長しきっていないことを理由に、恋仲になることは躊躇している。
少々高飛車だが、見た目とは裏腹に勇敢な性格。後半では国語の教師として登場し、アリスと共にバンピライツを結成、「闇のレディー」として戦う。
アリス・バージェス(Alice Burgess)
元警部。連続殺人事件の捜査中にダレンらと出会い、バンパイアやバンパニーズのことを知り、デビーと共にバンピライツを組織する。デビーと共に、「闇のレディー」と呼ばれている。
元警部という人脈を生かし、バンピライツに軍人・警官をいれたり、スタジアム内の情報を伝える。
ブローズ
学校視察官。ダレンが学校に送り込まれた時にホテルに来た。その後、ダレン達が殺人容疑をかけられた際に情報提供者として警察にくる。
スピッツ・エイブラムズ(Spits Abrams)
異世界で暮らしている元船乗り。お酒が大好きで特にウイスキーに目が無い。この異世界ではジャガイモを栽培してポティーンというかなり強い酒を造っていた。
ハーキャットの正体を探る旅で重要な役割を果たす。
海賊時代にはコックをしており、人間の肉を調理していた。そのため、精霊の湖でダレンたちと意見が合わなくなり、ダレン、ハーキャットと戦闘。最終的にドラゴンに焼かれて勢いで精霊の湖に飛び込み、死亡。
グロテスク
名前どおりグロテスクな生物。牙からは爆薬となる液体を分泌する。凶暴。
クラシュカ
異世界に住む人々。血の番人と何らかのつながりがあると思われる。グロテスクを崇拝しており、生け贄を捧げている。
リトル・ケニー
バンピライツの一員で、ホームレス。怪我をおったダレンを「闇のレディー」のところまで連れて行った。
デクラン
バンピライツの一員で、ホームレス。怪我をおったダレンを「闇のレディー」のところまで連れて行った。
ドナ・ヘムロック
デビーの母親。
ジェシー・ヘムロック
デビーの父親。
チバース
マーラーズ校の校長。9時を十分過ぎないと来たためしがない。月曜日は特に遅い。自転車で学校に来る。
口答えは断じて認めない。
リチャード・モントローズ
マーラーズ校の生徒。マーラーズ校でのダレンの最初の友人。
うす茶色の髪をした小柄な少年。独自の速記術で先生や生徒の発言を全て書くことができる。国語のクラスではダレンの右隣に座る。
スミッキー・マーティン
マーラーズ校の生徒で性格が悪い。
タラ・ウィリアムズ
マーラーズ校の生徒。国語のクラスでダレンの左隣に座っていた。バンパニーズに殺される。
スマーツ
マーラーズ校のいかにも熱血漢といった感じの数学教師。
ケビン・オブライエン
マーラーズ校の生徒。へまばかりしていると思われる。
アンドリューズ夫妻
アパートでデビーの隣に住んでいる。バンパニーズに殺される。
ヒューゴン
アパートでデビーの隣に住んでいる。バンパニーズに殺される。
デリック・バリー
マーラーズ校の生徒。国語のクラスではダレンの前に座る。
グレッチェン・ケルトン
マーラーズ校の生徒。国語のクラスではダレンの後ろに座る。スミッキーに、グレてるグレッチェンとからかわれている。
マイケル・コーベット
クレプスリーの故郷の町の住人。古書店店主。
ケビン・ビースティ
オカルト現象に詳しい歴史学者。バンパニーズによる連続殺人事件についてバンパイア犯行説を唱える。
リズ
外伝に登場するガブナーの恋人。人間。
トニー・モリス
アランの兄。学校一の暴れ者で退学になった。図体がでかく、意地も悪く、おまけに顔もまずい。
クレプスリーからシルク・ド・フリークのちらしをもらい、それがアランの手に渡った。
クィン
ダレンが以前通っていた学校の教師。
デイブ・モーガン
ダレンが以前通っていた学校の生徒。
サム・ホワイト
ダレンが以前通っていた学校の生徒。引っ越しで転校した。
ダニー・カーテン
ダレンが以前通っていた学校の生徒。
シーラ・リー
サム・ホワイトの恋人。
デリク・シャン
ダレンの親戚。物語には直接登場しない。
シボーン・トーナー
マーラーズ校の卒業生。フルートができる。

[編集] クモ

マダム・オクタ(Madam octa)
シルク・ド・フリークの一員。
クレプスリー(ダレン)の毒蜘蛛。非常に賢く、強い毒をもつ。胴体は緑と紫と赤が入り乱れ、長い足は毛むくじゃらで、まるまると太っている。ダレンの友人のスティーブを噛んだ。最終的に、バンパイア・マウンテンで野生の蜘蛛とつがいになって暮らしている。かなり長生きしている。
バー・シャンの蜘蛛
バーハーレンのクモとマダム・オクタの子供。
毒蜘蛛。親よりは毒は弱いが、数匹でかかれば親と同等の毒。名付け親はシーバー・ナイル。
バーハーレンの蜘蛛
バンパイア・マウンテンに住みついている蜘蛛。巣は傷に効く薬。
マダム・オクタのつがい相手もこの種。マダムより小さい。
昔バーハーレンというバンパイアがバンパイア・マウンテンに持ち込んだといわれている。

[編集] オオカミ

ストリーク(Streak)
リーダー格のオス。名付け親はダレン。腹に線がある。
ルディ(Rudi)
子供のオオカミ。鼻をすり寄せるせいで赤くなった為、赤鼻のトナカイ・ルドルフから名をとった。名付け親はダレン。
マグダ(Magda)
ダレンをバンパイアマウンテンまで案内した年老いたメスオオカミ。名付け親はダレン。ちなみにマグダはダレンの祖母の名。

[編集] 世界観

作品世界においては、「特定人が産まれてこないように過去を変えても、他の人物が同じ役割を果たす」と言われている。ミスター・タイニーが歴史(運命)を変えないようにしているからである。

[編集] 用語

バンパイア
10年に1歳(半バンパイアは5年に1歳)しか歳をとらない生き物。子供を作ることができない(女性のバンパイアが少ない理由の1つらしい)ため、体の一部(ほとんどは手の指10本)に傷をつけ、バンパイアと相手(たいていは人間だが、半バンパニーズの場合も同様)の血を混ぜることで仲間を増やす。

12年に一度、バンパイア総会に行かなければいけない。また、死ぬときはバンパイア・マウンテン外で勇敢に戦わなければならない。

人間の血を飲んで生きるがある程度加減して飲み、殺すことはない。また、相手の血を飲み干した場合は、相手の魂を取り込むことができる(基本的に血を飲み干すのは相手に頼まれたときだけ)。伝承では不死の悪魔とされているが、人間よりは生命力があるというだけであり、不死ではない。戦うことを好み、掟を重視する高潔な種族。テレパシー、フリット(高速移動)、催眠術など様々な能力があるが、半バンパイアが使える能力は限られる。鏡には映るが、体を形成する原子が人間とは違うため、写真には写らない。棺で寝ることを好む。
生き方の違いから、バンパニーズとは不仲。カーダの尽力も空しく全面戦争に突入してしまう。
バンパニーズ
基本的にはバンパイアとあまり変わりがないが、大きく違うところがある。
かつて、バンパイアの掟に不満を抱いた者達が独立し、バンパニーズと呼ばれるようになった。バンパイアと大きく違うのは、人間の血を飲んで生きるが、全て飲み干す。そのせいか、肌が紫で赤い瞳を持つなど、姿も化け物に近い。バンパイアと同様の々な能力がある。
バンパイアより規律に厳しい。バンパイアと同じように高潔な種族。
バンパイア・マウンテン
12年に一度、世界中のバンパイアが集まる「バンパイア総会」が開かれる場所。人にその存在は知られていない。元帥などはこの城で暮らしている。マウンテンまでの道のりは険しく、道具や乗り物を使ったりフリットしてはいけない決まりがある(傷ある者の戦が始まってからは、掟が緩められ、フリットは許可された)。
広間や部屋が数え切れないほどあり、それぞれが迷路のような通路で結ばれている。常に工事で広間や通路が増え続ける。誰も全てを把握しきれていないため、カーダが地図を作ろうと努力している。
傷ある者の戦
バンパイアとバンパニーズの戦い。双方の共通の掟により、武器に銃等の飛び道具を使っていない。
途中でバンピライツ(フリークのメンバー)&バンパイア 対 バンペット&バンパニーズの戦いになった。激闘の末、ハーキャット、バンチャ、ガネンらの努力で最終的には和解に進んだ。
半バンパイア・半バンパニーズ
半バンパイアや半バンパニーズは、バンパイア・バンパニーズの血を受けながら完全に本物になっていない状態。人間の血が残っているので昼間でも活動する事が出来るが、バンパイア(バンパニーズ)の技を使う事が出来ない。催眠術は使える。写真ではわずかにぼやける程度。純化作用が進むにつれ、本物に近づいていく。
半バンパイアの時にバンパニーズの血を流し込めば、半バンパニーズになる。逆に半バンパニーズにバンパイアの血を流し込むことも可能。ただし血を入れ替えた直後は双方とも苦しむ上、成功する確率は低く、失敗すると両方とも死亡する(バンチャ・マーチ曰く「死ぬとしたら1度目の発作」)。ちなみに、ダレンとダリウス、パリスとバンチャの2組が作中で語られるが、2組とも成功している。他の例では全て失敗している。
純化作用
半バンパイアおよび半バンパニーズが、徐々に本物に近づいていく現象。バンパイア・バンパニーズの細胞が人間の細胞よりも優勢なために起きる。ダレンは作中で2回純化作用に見舞われている。
純化作用の間は、体毛が急激に伸びたり体力が有り余ったりするほか、味覚以外の感覚が異常に鋭敏になるため生活しづらい状況になる。味覚はなくなり、食べ物は段ボールをかんでいるような感じ。また、一度に2~3年分身体が成長する。
バンペット
バンパニーズに従う人間。バンパニーズの基礎を詰め込まれているが、バンパニーズの血が流れていないので、飛び道具を使える。茶色のシャツに黒のズボン姿、頭をそり上げコメカミにVの刺青を入れて目の周りを赤くぬりたくっている。バンパニーズの中にはよく思わない者もいる。
バンピライツ
バンペットに対抗して生まれた組織。殆どがホームレス。バンペットと同じで、バンパイアの基礎を教え込まれた戦士。バンパイアでないので飛び道具を使える。リーダーはデビー・ヘムロックとアリス・バージェス。
シルク・ド・フリーク
巡業サーカス。異形の者が集まり、客を呼んでショーをする。団長はハイバーニアス。
大王ハンター
バンパニーズ大王を唯一倒すことができる者。他のバンパイア達は、バンパニーズ大王を倒す旅には関わってはいけない(ただし、他のバンパニーズと戦うことはできる)。また、バンパイアでなければ力を貸してもらってもよい。
  • ダレン・シャン(Darren Shan)
  • ラーテン・クレプスリー(Larten Crepsley)
  • バンチャ・マーチ(Vancha March)
バンパイア(バンパニーズ)の能力
  • テレパシー
  • フリット(高速移動のようなもの。人間の目には見えない)
  • 唾で傷を治す
  • ガスをはいて眠らせる
  • 催眠術(バンパイアになりたての頃か生命の危機にさらされているときのみ使える。1巻でダレンが使うほか、外伝でガブナーが使った)
血の石
はるか昔にミスター・タイニーから贈られた石。実は竜の脳。
伝説ではバンパイアが滅んでもこの石があれば復活できるといわれているが、血の石の中に入っているバンパイアの血の遺伝子を使い、ミスター・タイニーが再生させるというだけの話。もし再生させてもタイニーは細工をして元のバンパイアとは違う凶暴で知能の遅れたバンパイアにしてしまう。
力量の試練
バンパイア将軍を志すバンパイアが受ける試練。数ある課題の中から5つをくじのような物で選び、体力と勇気、運を量る。内容は、激流の中に沈む大きなメダルを取ってくる、炎が吹き出す部屋で炎を避け続けるなど様々で、一つとして楽にこなせるものは無い。蛇の飼育員が不在などでできないものもある。試練に失敗した場合、ほとんどは失敗と同時に死亡し、仮に死ななかったとしても掟により処刑される。ダレンは2度受け、2回目に成功した。
精霊の湖
人生を全うに生きられなかった魂がたどり着く場所。自分からは出られず、外にいる人が死者を引き上げたことのある網を使って引き上げれば、魂は生前の姿に戻れる。但し、その場に自分の生まれ変わりのリトルピープルがいると、魂は同時に二つの体に留まれないため、本体が優先されリトルピープルの細胞が死んでゆく。
楽園
まっとうな人生を送れば、たどり着けるとバンパイアたちが信じているところ。宇宙の彼方にあると言われている。人間のいう天国のような所。
バンパニーズ大王
本来は階級が存在しないバンパニーズにおいて、バンパニーズ一族を支配し、バンパイア一族との戦いを勝利に導くと言われている大王。炎の棺から無傷で出てきたものが、これになる。なお、全てのバンパニーズが大王を崇拝しているわけではなく、「バンパニーズ大王に従わなければ一族が滅びる」という言い伝えがあるため仕方なく従っているバンパニーズも少なくないという。
炎の棺
はるか昔にミスター・タイニーから贈られた、バンパニーズの持っている棺。この中に普通の人間やバンパニーズが入ると瞬く間に炎で焼きつくされて死んでしまうが、「バンパニーズ大王」になる者は、この中に入っても無傷で出てこられるらしい。


[編集] 作品リスト

[編集] 映画

2000年ワーナー・ブラザーズが映画化権を取得したが、2004年に放棄された。その後、2005年1月14日ユニバーサル・スタジオが映画化権を購入。

現在1~3巻までの映画化が2008年2月より撮影開始されている。

     

[編集] 漫画

新井隆広作画で、小学館週刊少年サンデー」2006年36・37合併号より連載中。原作をほぼ忠実に漫画化している。

単行本は現在第8巻まで刊行。

[編集] 外部リンク


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