ジャスティン・バーランダー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャスティン・バーランダー Justin Verlander デトロイト・タイガース No.35 |
|
基本情報 | |
---|---|
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | バージニア州 |
生年月日 | 1983年2月20日(25歳) |
身長 体重 |
6' 5" =約195.6cm 200 lb =約90.7kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 2004年 ドラフト1巡目 |
初出場 | 2005年7月4日 |
年俸 | $1,130,000[1](2008年) |
経歴 | |
|
|
■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
ジャスティン・ブルックス・バーランダー(Justin Brooks Verlander, 1983年2月20日 - )は、アメリカメジャーリーグ、デトロイト・タイガースに所属する野球選手。バージニア州マナキンサボット生まれ。身長6フィート5インチ、体重200ポンド。右投げ右打ちの投手。オールド・ドミニオン大学出身。
目次 |
[編集] 経歴
[編集] アマチュア時代
タカホーリトルリーグ(Tuckahoe Little League)所属時からコントロールはヒドいものの、抜きん出た肩の強さを見せていた。13歳のときには父親(リチャード)の手におえる球速ではなくなっており、キャッチボールを止められてベースボールアカデミーに入れられた。そのアカデミー入学直後に行った球速測定では、既に84mph(134.4km/h)を記録。高校入学時は93mph(148.8km/h)、その後一時期病気により球速が落ちるもののオールド・ドミニオン大学進学時には100mph(160.9km/h)を計時するようになる。大学在籍時は3年連続で全米選抜に選出され、335回と2/3を投げて427の奪三振を記録。また在学時にフォーシーム・ファストボールとツーシーム・ファストボール以外にカーブとサークルチェンジを習得し、投球の幅を広げ、その後大学3年時の2004年にドラフトでデトロイト・タイガースに全体で2位指名された。指名から契約まで4か月を要したものの、最終的には契約金が315万ドル[1]で入団した。
[編集] タイガース
2005年はAレイクランド、AAエリーでプレーし、防御率1.29でマイナーリーグ6位の成績を収めた[2]。7月4日のインディアンス戦でメジャーデビューを果たしたが、5.1回を投げ4失点で負け投手となった。2試合目は7月23日のツインズ戦で6回、5失点で負け投手となった。これがこの年のメジャー最後の登板となり、AAエリーに降格した[3]。
2006年は開幕から先発ローテーションに定着した。5月22日にメジャー初完封を達成し、5月22日から28日のアリーグ週間MVPをカール・クロフォードとともに受賞し[4]、5月の成績は4勝1敗、防御率1.73で月間最優秀新人にも選出された[4]。その後オールスターゲームのアリーグの32人目の選手を選出する「ファイナルボード」にノミネートされたが、選出されなかった[5]。6月17日から8月1日にかけてメジャーの新人投手としては1984年のドワイト・グッデン以来となる7勝を記録した[4]。しかし、8月11日以降の成績は3勝5敗、防御率5.86と調子を落としたものの、30試合に先発登板し、防御率3.63、リーグ4位、球団新人投手としては1976年のマーク・フィドリッチの19勝以来の高水準となる17勝を上げ[4]、124奪三振は球団新人右腕投手の新記録となった[4]。28票中26の一位票を集めてアメリカンリーグ・新人王に選ばれた[6]。
2007年6月12日、地元デトロイトでのインターリーグ対ブルワーズ戦で、タイガースとしては1984年4月7日のジャック・モリス以来、デトロイトでは1952年8月25日のバージル・トラック以来となるノーヒットノーランを達成した[7]。7月10日に行われたオールスターゲームに初めて選出された。この年は、18勝6敗で勝率がリーグ1位となる.750を記録した。
[編集] 特筆
- 100mph以上の速球と、88 - 92mphのカーブ、75 - 83mphのチェンジアップを操る。幼少の頃から両親にしつけられ、非常な謙虚な性格で知られる。
- デトロイト・タイガースには1976年にルーキーでありながら19勝を上げたものの、その後度重なる故障によってわずか4年で選手生命を終えたマーク・フィドリッチという選手が在籍した暗い過去があり、バーランダーの取り扱いに関しては非常に神経を尖らせている[要出典]。
- ピッチングコーチのチャック・ヘルナンデスは「非常にインパクトを受けたのは、彼のメンタル的な安定さ(One of the things we've been impressed with is his composure.)」で「大概の若いピッチャーは(失敗を恐れて)やりすぎるものだが、彼はピンチに陥(おちい)っても感情のコントロールができている(Most young pitchers have a tendency to overdo things, but when he gets in a tough spot, he controls his emotions.)」と証言する通り精神的に非常に安定しており、登板時に投球や審判の判定によって取り乱す事はほとんどない。しかし本人は同僚のケニー・ロジャースが「シーズンを通して気持ちを抑える難しさを学んでいるところだ(He's really learning how difficult it is to go though a season feeling good only most of the time.)」と証言する通り、やはり通年で感情を抑えるというのはまだまだ難しいと感じているようである[8]。
[編集] 年度別成績
年 | 球団 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 試合 | 先発 | セーブ | 投球回 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2005 | DET | 0 | 2 | 7.15 | 2 | 2 | 0 | 11.1 | 15 | 9 | 9 | 1 | 5 | 7 |
2006 | DET | 17 | 9 | 3.63 | 30 | 30 | 0 | 186.0 | 187 | 78 | 75 | 21 | 60 | 124 |
2007 | DET | 18 | 6 | 3.66 | 32 | 32 | 0 | 201.2 | 181 | 88 | 82 | 20 | 67 | 183 |
Total | 3年 | 35 | 17 | 3.74 | 64 | 64 | 0 | 399.0 | 383 | 175 | 166 | 42 | 132 | 314 |
[編集] 獲得タイトル・記録
- ア・リーグ新人王:2006年
- ノーヒットノーラン 1回:2007年6月12日
- MLBオールスターゲーム選出 1回:2007年
[編集] 参考資料
- ^ 『メジャーリーク・完全データ選手名鑑2007』ISBN 978-4-331-51213-5
- ^ "2005 Pitching Leaders for ERA - Baseball-Reference.com (英語)" Baseball-Reference.com. 2008年2月22日閲覧.
- ^ "Player Profile: Justin Verlander (2005 Career Highlights). (英語)" MLB.com. 2008年2月22日閲覧.
- ^ a b c d e "Player Profile: Justin Verlander (2006 Career Highlights) (英語)" MLB.com. 2008年2月22日閲覧.
- ^ "The Official Site of Major League Baseball: News: Nomar, A.J. named Final Vote winners (英語)" MLB.com. 2008年2月15日閲覧.
- ^ "Verlander wins AL Rookie of the Year," MLB.com, Nov 13 2006
- ^ "Verlander makes history in Detroit," MLB.com. June 12 2007
- ^ "A Special Season for Verlander and the Tigers," New York Times, Sep 17 2006
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
獲得タイトル・記録 | |||
---|---|---|---|
|
|
|
---|---|
投手 | 52 デニー・ボーティスタ / 62 フランシス・ベルトラン / 38 ジェレミー・ボンダーマン / 43 エディ・ボナイン / 34 フレディ・ドルシ / 49 ケイシー・フォッサム / 58 アーマンド・ガララーガ / 59 トッド・ジョーンズ / 45 アキリノ・ロペス / -- マカイ・マクブライド / 31 ザック・マイナー / 48 リック・ポルセロ / 50 クレイ・ラパダ / 29 ネイト・ロバートソン / 56 フェルナンド・ロドニー / 37 ケニー・ロジャース / 44 ボビー・シー / 32 バージル・バスケス / 35 ジャスティン・バーランダー / 21 ドントレル・ウィリス / 54 ジョエル・ズマヤ |
捕手 | 7 イバン・ロドリゲス / 13 バンス・ウィルソン |
内野手 | 24 ミゲル・カブレラ / 9 カルロス・ギーエン / 46 マイケル・ホリモン / 15 ブランドン・インジ / 19 ジェフ・レリッシュ / 14 プラシド・ポランコ / 8 エドガー・レンテリア / 39 ラモン・サンティアゴ |
外野手 | 27 ブレント・クリーブレン / 28 カーティス・グランダーソン / 20 マット・ジョイス / 30 マグリオ・オルドニェス / 25 ライアン・レイバーン / 33 マーカス・テームズ / 36 クリート・トーマス |
指名打者 | 3 ゲイリー・シェフィールド |
監督・コーチ | 10 ジム・リーランド(監督) / 17 ラファエル・ベリアード(内野コーチ) / 55 チャック・ヘルナンデス(投手コーチ) / 51 ジェフ・ジョーンズ(ブルペンコーチ) / 22 ジーン・ラモント(三塁コーチ) / 12 ロイド・マクレドン(打撃コーチ) / 18 アンディ・バンスライク(一塁コーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月14日更新 |