コダック (ポケモン)
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コダック | |
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全般 | |
英語名 | Psyduck |
進化体系 | たねポケモン |
進化前 | なし |
進化後 | ゴルダック |
世代 | 第1世代 |
ポケモン学 | |
分類 | あひるポケモン |
タイプ | みず |
高さ | 0.8 m |
重さ | 19.6 kg |
特性 | しめりけ/ノーてんき |
コダックは、ポケットモンスターシリーズに登場する492種の架空のキャラクター(モンスター)のうちの一種である。
目次 |
[編集] 特徴
あひるポケモンに分類されているが、どちらかと言えば黄色いカモノハシのような外見のポケモンである。常に頭痛に悩まされていて、頭を抱えている。頭痛がひどくなると念力を使い始める。プリン、ニャース、イーブイなどと並ぶ、ポケモンに興味の無い人でも「名前は知らないが見たことのあるポケモン」の代表格。
ポケモンシリーズのディレクターを務める増田順一の一番好きなポケモンとしても知られる(増田の名刺にはコダックのイラストが描かれている)。旧ポケモンは新作が出る度に野生で登場しない種が増えているが、コダックは増田の手心から、必ず登場するようになっているという(「Nintendo DREAM」誌vol.84インタビュー記事より)。
[編集] ゲームでのコダック
エスパータイプではないが、エスパータイプの攻撃わざ「ねんりき」「しねんのずつき」を覚える。エスパーわざが使えるみずタイプのポケモンでは、他にヤドン、ヤドランがおり、これらもコダックと似たような風体なうえにみず・エスパータイプのため、コダックもみず・エスパータイプと勘違いされがち。自身のタイプであるみずタイプの攻撃わざは「みずてっぽう」「みずのはどう」「ハイドロポンプ」の3種類を覚える。レベル33でゴルダックに進化する。
作品ごとに多少の差異はあるものの、出現場所は水上が圧倒的に多い。ゆえに、各シリーズとも「なみのり」のひでんマシンが入手できる中盤あたりからゲットが可能となる。
最新作「ダイヤモンド」「パール」では、早い段階から陸上(草むら)で出現し、序盤からの主戦力ともなりうる存在であったほか、きのみを育てる重要アイテムとして「コダックじょうろ」が登場したり、複数で道路を塞いでストーリー進行上の障害となるなど、過去作品に比べて露出度が非常に高かった。また「しねんのずつき」「みずてっぽう」「みずのはどう」と3種もの攻撃わざを新たに覚えるようになったため、使い勝手が既発作品より大幅に良くなったと言える。
本家から派生したポケモンのゲームシリーズでも、大体において出演している。
[編集] アニメでのコダック
アニメ版において吹き替え付きで登場したコダックは、2008年1月現在で計3体。
[編集] カスミのコダック
一般に、アニメのコダックといえばカスミのコダックを指すことがほとんどである。 以下、カスミのコダックについて記述する。
カスミの手持ちポケモンの1体で、おとぼけな存在。声の担当は愛河里花子。カスミとの軽妙なボケツッコミは、金銀編までのお馴染みのシーンだった。ムサシのソーナンス登場以前は、アニメのレギュラーポケモンでのボケ分野を一手に担い、「コダック=ボケキャラ」というイメージを視聴者に強く印象付けた。現在のコダックのイメージは、このカスミのコダックによる影響が色濃い。現段階でカスミが所有するポケモンの中では、トサキント、ヒトデマンに次いで手持ち期間が長いポケモンである。
このコダックはムサシのソーナンス、コジロウのマネネ、ハルカのエネコと同じように、持ち主の意志に反してモンスターボールから出てくる事がある。攻撃を受けても反応が少々鈍いが、連続で攻撃を受けるとエスパータイプのわざを発動する。エスパーわざが発動して負けたためしがないため(逆にエスパー技抜きでの勝利経験はゼロ)、潜在能力においてカスミ所有のポケモンで最強と思われる。ちなみにみずタイプの攻撃わざは、異様に威力の弱い「みずてっぽう」を1度使ったきり(無印第40話『イーブイ4きょうだい』)。
ゲットは少々強引で、コダックの方からカスミのモンスターボールに入った格好(無印第27話『スリーパーとポケモンがえり!?』)。以降、上述のように勝手にボールから飛び出しては、カスミの叱責を受ける。何を考えているか分からない部分も多いが、時々ガッツを見せたり、カスミに甘えたりしているので、トレーナーへの忠誠心は厚いようである。ケンジの指摘では、コダックはカスミに恋をしているとのこと(無印第91話『さよならコダック!またきてゴルダック?』)。一方のカスミも、普段は出来の悪いコダックに怒鳴ってばかりだが、ポケモン交換会で複数の人からコダックの交換を持ちかけられた際、断固これを拒否していたため(無印第146話『ソーナンスとポケモンこうかんかい!!』)、やはりコダックへの愛着は少なからず存在するようである。
なお、このコダック特有の特徴として、みずポケモンなのに泳げないことが挙げられる(普通のコダックは泳げる)。しかし、どういうわけか背泳ぎだけはこなす(無印第146話『ばくそう!オタチ&トゲピー!!』)。
また、様々な場面でつまみ食いをするなど、食い意地が張っていることもポイント(無印第40話『イーブイ4きょうだい』・第94話『おおぐいカビゴン!だいパニック!』・劇場短編『ピカチュウのなつやすみ』)。 そのせいでヒメグマがサトシ一行のリンゴを盗み食いした際は、カスミに真っ先に犯人扱いされた(無印第186話『ヒメグマのひみつ!』)。
さらに、強面のポケモンと対戦する場合、脅えて逃げ出す悪癖も持つ。 無印第32話『セキチクにんじゃたいけつ!』ではアーボックから、週ポケサイドストーリー第5話『カスミ!ブルーバッジをゲットせよ!』ではオーダイルからそれぞれ逃げ出した。
自身と同じようなおとぼけ系ポケモンとは心通じるらしく、無印第66話『ヤドンがヤドランになるとき』ではヤドンと、第127話『ヌオーとGSボール!?』ではヌオーと、それぞれ視線を合わせて心を通わせ合った。この内ヤドンと会話をするが、周囲から一生会話が終わらないと言われた(ヤドランに進化した後でも同じく)。その他、プクリンから一方的に惚れられたこともある(無印第69話『ポケモン・ザ・ムービー!』)。
[編集] その他のコダック
上述のカスミのコダック以外にも、単発エピソードのゲストとして別個体が何体か登場している。このうち、メインゲストとして扱われたコダックは以下の2体である。
無印第91話『さよならコダック!またきてゴルダック?』では、 水ポケモンの使い手・ツバキの手持ちポケモンとして登場。 カスミのコダックと違いやる気満々の性格で、目の表情もつり目気味でパワフルな顔付きだった。
またAG第139話『コダックの憂鬱!』では、富豪の令嬢・アヅミのポケモンとして登場。 豪邸での退屈な暮らしに嫌気が差し、度々家出するというキャラクターだった。 なお、このコダックは首に赤いスカーフを巻いているのが特徴。
[編集] ポケモンカードでのコダック
[編集] 映画でのコダック
映画に登場する吹き替え付きのコダックは、例外なく上述のカスミのコダックを指す。
長編では『ミュウツーの逆襲』、『幻のポケモン ルギア爆誕』の2作に登場。特に前者では自らのコピーと戦うなど、それなりの出番だった。しかし本来がボケキャラなので、シリアスなストーリーを展開する長編には向かず、スクリーンでの活躍の場はもっぱら短編である。
その短編映画では、『ピカチュウのなつやすみ』、『ピカチュウたんけんたい』、『ピチューとピカチュウ』、『ピカチュウのドキドキかくれんぼ』、『ピカピカ星空キャンプ』の5作に登場。普段のおとぼけぶりを如何なく発揮し、コメディリリーフの役割を立派に果たしている。全般的にストーリー本編には関わらないが、要所要所でドジや小ボケをかまし、視聴者の笑いを誘う役どころである。ソーナンス登場後も、元祖「お笑い担当ポケモン」としての存在感は際立っていた。
[編集] その他におけるコダック
いわゆる「第1世代」に属するポケモンの中では、ピカチュウや最初に貰える3匹(フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ)に次ぐ知名度・人気を誇るため、しょっちゅうグッズ化されていた。ANAの初代ポケモンジェットやトミカNo.38「ポケモンバス」に描かれたり、ポケモンセンターOSAKAの入口付近にコダックの足あとをかたどったプレートが埋設される(現在は別ポケモンのものに交換されている)など、グッズ以外でのタイアップも殊に目立った。
金銀リリース以降は旧世代のポケモンと化したため、グッズ化の頻度が極端に減ったが、依然として第1世代を代表するポケモンの1体であることから、今もってポケモン関連商品で時折その顔を見ることができる。