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ガンダム (架空の兵器) - Wikipedia

ガンダム (架空の兵器)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ガンダム (GUNDAM) は、アニメ機動戦士ガンダム』に登場する架空の兵器。作品名にもなっている地球連邦軍の白兵戦用試作モビルスーツ (MS) である(型式番号:RX-78-2)。

主に白を基調にした原色系のカラーリングに、V字型の角を生やし人間の目にも似た2つ目の独特な頭部形状を持つ。通常、「ガンダム」といえば、ホワイトベースに配備され一年戦争で活躍した白・赤・青といったトリコロールのカラーリングを施された機体を指す。これらの特徴は一連のガンダムタイプの基本となった。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] ガンダム

[編集] 機体解説

機体諸元
ガンダム
型式番号 RX-78-2
所属 地球連邦軍
開発 地球連邦軍技術大尉テム・レイ博士率いる設計開発チームのもと、タキム社、サムソニシム社、スーズ社等が参加
製造 地球連邦軍ジャブロー基地で製造、サイド7でトライアルを実施とする資料と、開発・製造・トライアル全てをサイド7でおこなったとする資料が存在する。
生産形態 試作機
全高 18.0m
本体重量 43.4t
全備重量 60.0t
ジェネレーター出力 1,380kW(65000馬力)
スラスター総推力 55,500kg
センサー有効半径 5,700m
地上最大走行速度 130km/h
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
武装 ビームライフル
ビームサーベル×2
60mmバルカン砲×2
ハイパーバズーカ
ハイパーハンマー
ガンダムハンマー
スーパーナパーム
シールド
主な搭乗者 アムロ・レイ
その他の搭乗者 セイラ・マス
リュウ・ホセイ
ハヤト・コバヤシ

地球連邦軍のV作戦により開発された、連邦軍の初期MSの一つであり、主として白兵戦用である。パイロットの帰還率の向上と貴重な実戦データの回収のため、腹部に脱出用小型戦闘機コア・ファイターを内蔵するコア・ブロック・システムを採用している(ガンペリーとの連携で空中換装も行っている)。また、(テレビアニメ版においては)後に開発されたGパーツとの換装により多彩な形での運用も可能である。

ガンダムには当時の最新技術がふんだんに採用されている。特にMS用の各種ビーム兵器はガンダムにおいて初めて実用化されており、それまでは戦艦クラスのメガ粒子砲などに限られていた、ザクなどのMSを一撃で破壊しうる能力を同機に与える事となった。また、あらゆる局面で実戦に耐え得る完成度を実現するために、機体にかけるコストは度外視されており、生産過程で異様に高い水準でパーツの選別を行っている(基準に満たないものを流用して陸戦型ガンダム等の機体が少数量産された)。コア・ブロック・システムによる複雑な機体構造やその高機動・高出力・重装甲はとても量産可能な代物では無かったが、それゆえにその総合的性能は7年後のグリプス戦役時のMSにも比肩すると言われる(ゲルググジム・コマンド等、単純なカタログスペックにおいてガンダムを上回るMSは一年戦争中にも多数存在する)。従って量産を前提にした機体の先行段階の「試作機」と言うより、MS全体の能力向上、あるいはスタイルの策定の為に追求した「実験機」もしくは「研究機」(コンセプト・モデル)と言ったほうが正しい。その後、ガンダムから収集した実戦データを元にして、機体構造を簡略化した廉価版MSジムの量産が行なわれた。

圧倒的な戦果を挙げたガンダムは後のMS開発にも多大な影響を与えた。主兵装としてビームライフルを装備し、格闘戦ではビームサーベルを用い、機体全体に重装甲を施さない代わりに盾を装備する等のコンセプトは後のモビルスーツのスタンダードとして定着してゆく事となる。また、戦局すら左右したその活躍は連邦軍内部に「ガンダム神話」を生み出す事となり[1]、この機体以後も「ガンダム」という名前を冠した、その時々の最先端技術を結集して建造されたシンボル的機体が多数登場することとなる。

[編集] 武装・特殊装備

基本的な武装として、近〜中距離銃砲撃火器として有効射程20kmのビームライフルを手持ちもしくは腰部後面にスリングし、近接斬撃兵装としてビームサーベルをランドセル両側に各1本ずつ装備している。また近接防御火器として60ミリバルカン砲を左右のこめかみに1門ずつ備えている。これらにシールドを加えた武装は、以後のガンダムタイプでも標準となった。

開発期間をそれほど悠長に取れなかったガンダムの武装は、ビーム兵器を完成させられなかった場合を考え、他にも様々なものが用意されていた。

ガンダムシールド
視察窓の付いたで、左手に保持して使用し(近年のプラモデルではラッチに取り付ける解釈もあり、また漫画「THE ORIGIN」の初期にはアニメとは異なり窓部分を手に近づけて保持していた)、使わない場合は背部に装着する。ルナチタニウムを素材とする三重ハニカム構造になっているという。Gファイターの登場後、これと合体してGアーマーやGブルになる時は右腕にもシールドを装備するため、必要に応じて2枚のシールドを重ねたり分離させたりできる機能が追加された。投擲武器として使用できたほど当時としては堅牢さを誇った上に、ジオン軍のビグ・ザムに先駆けて対ビーム・コーティングを施されていたらしく、ガウのメガ粒子砲を易々と防いでいる。
ジムのシールドとは同じもの[2]という説と、材質等細かい部分が異なるという説があるが、大量生産されたジムに高級素材であるルナチタニウム製シールドを機数分配備していたかは疑問が残り表面に連邦の十字マークが付いている初期生産分がルナチタニウム製とする解釈[要出典]もある。ただし、ルナチタニウムは現実のチタン合金と同じく成形が困難なため、MSの装甲のような複雑な形状を作るのは困難だが、シールドのような単純な形状なら比較的容易に作れる可能性もある。この場合問題になるのは費用ではなく時間である。
一説には、裏面に予備のビームサーベル2本とビームライフル1丁を装着できたとされている。ガンプラマスターグレードのガンダムVer.ONEYEARWAR0079のシールドの裏には、ビームライフルとハイパーバズーカの突起を出すことで装備することが出来、なおかつビームサーベルを装備できる(HGUC版ではこの機能はオミットされている)。
ガンダムハンマー / ハイパーハンマー
フレイルモーニングスター付きの鉄球にチェーンをつけた質量兵器)。威力は高く、TV版5話では一撃でザクを撃破している(劇場版1作目では、命中と同時に棘が爆圧で飛び散ってザクをズタズタにするシーンの原画が描かれていたが、結局ハンマー登場シーンそのものがカットされた)。
ハイパーハンマーはガンダムハンマーの棘を鋭くし、更にバーニアを付けたもので、威力が増している(碇状のグリップは廃されている)。TV版26話にてゴッグに対して使用され、初撃こそダウンさせたが二撃目は受け止められてしまい効かなかった。
スポンサーの玩具メーカー、クローバーの要求で設定された武器。それぞれ1回ずつしか登場しなかったが、宇宙空間に於いてはエネルギーの消耗が少ないわりに威力は大きく、有効な兵器である。同様の武器は後に『機動武闘伝Gガンダム』のボルトガンダムのグラビトンハンマーや、∀ガンダムの武装、『機動戦士ガンダムSEED』のレイダーガンダムのミョルニルとして複数回登場している。また、『SDガンダム スカッドハンマーズ』というゲームではガンダムの武装がガンダムハンマーのみとなっている。
ハイパーバズーカ
口径は380mm。装填できる弾数は最大5発と少なく、発射速度も遅い。ビーム系兵器と違って本体からのエネルギー供給が不要であり、ビームライフルと同等以上の破壊力がある。アニメ終盤ではこれを両手にそれぞれ装備し、背中にシールドとビームライフルを固定して出撃する姿が描かれている。劇中ではジムがこのハイパーバズーカを装備しているカットもある。また、カラーリングは場面やエピソードによって、グレー1色だったり、明灰白色とダークグレーの2色になったりと統一されていない。
スーパーナパーム
TV版2話「ガンダム破壊命令」にて使用された強力なナパーム弾で、ザクIIに強襲を受けた後の回収しきれなかったMSの残骸を、機密保持のためこれを利用して焼却している。着火にはビームライフルを使用する。ガンダム本来の武装ではないというのが通説である[要出典]
ビームジャベリン
ジャベリンとは投げ槍のことである。ビームサーベルの柄を延伸させ、先端にビームを集中させて三つ叉の状にしたもの。ビームサーベルよりビームの発生範囲が小さいためエネルギー消費が少ない[要出典]投擲武器としても使用された。最初はリミッターが効いていて使用できなかった。

[編集] コアブロックシステム

ガンダム、及びガンキャノンガンタンクGファイターコア・ブースターで共通して採用される脱出機能を持つコックピットシステム。

変形して小型航空機形態コア・ファイターになることができる。搭載された熱核ロケット・ジェットエンジンはコアブロック時には核融合炉としてMS用の補助エネルギー源に使用される。

きわめて応用性の高いシステムだが、構造の複雑化による機体の脆弱性や生産・整備コストの増大のため量産機に採用されることはなかった。その独特のシステムから、ホワイトベースのような専用の設備を備えた艦でないと運用が難しかったと思われる。

コアブロックシステムを採用した機体は当然共通規格で作られており、整備用の部品も共通している。一年戦争末期にジオンが行った統合整備計画による操縦系や部品の規格統一は連邦ではMS生産の初期段階からコアブロックシステムを通して全面的に実現していたことになる。またコアブロックシステムを搭載していない機体でも同時期の連邦製ならば操縦系や部品の規格は同じであり、そのためカセット式コクピットブロックシステムを採用したジムも小改造によりコアブロックシステムに換装できるとの説がある。

[編集] 大気圏突入機能

アニメ第5話「大気圏突入」では、大気圏再突入したガンダムが、空力加熱に耐えられるように股間のポケットに収納された耐熱フィルムを展開して機体を覆い、無事に生還している。映画版ではよりリアリティのある耐熱フィールドに変更された。これは股間部から噴出するエアーを前方に構えたシールドに吹きつけ、その吹き返しでガンダム本体を覆うフィールドを形成し加熱を防ぐ方法であり、シールドの使用は後のバリュートフライングアーマーの原型となった。

ガンダムの大気圏突入機能はコアブロックシステムを前提としたもので、本来は上記装備で大気圏突破後Aパーツ・Bパーツを捨ててコア・ファイターに変形し、スペースシャトルのように滑空することにより落下スピードを減殺して地上に帰還することを想定していた。もちろんこのように分離した場合、ガンダムとして戦闘を継続することは不可能である。「大気圏突入」で分離しなかったのは同速度でガンダムと一緒に大気圏突入していたホワイトベースに空中で回収されたためであり、もしそのまま分離も回収もしなければ減速できずに高速度で地上に叩きつけられガンダムもアムロもバラバラになっていたであろう。ゲームなどでは、ホワイトベースの随行無しでガンダムが単体で大気圏に突入しそのまま戦闘を継続しているが、なぜそのようなことが出来るのかは不明である。 設定上ガンタンクに大気圏突入装備が搭載されているのもガンダムと同じコアブロックシステム採用機であるがゆえである。

後年発売された書籍等の設定では、アムロが大気圏突入を成功させたのは奇跡以外の何ものでもなく、戦後同じシステムを搭載した機体での大気圏突入テストは全て失敗に終わったため、バリュートシステムの開発が行われたとされている。しかし上記のようにガンダムの大気圏突入機能はコアファイターのみので地上に帰還する緊急脱出機能であり、バリュートのように大気圏突入後も戦闘可能な状態を維持するための装備とは根本的に異なるものである。

[編集] オート・パイロット機能

この機能は、ガンダムに搭載された人工知能が敵MSをセンサーで察知した際、自動的に狙撃するシステムである。しかし、これはあくまで教育型コンピューターに記憶された情報で動いているので、初期状態では使えないとされている。この機能が使用されたのが確認出来るのは後述のラスト・シューティングだけである。

[編集] 劇中での活躍

試作機にもかかわらず(きっかけは緊急避難的ではあるが)いきなり実戦に投入され、3ヶ月余りの間に200機以上のモビルスーツと15隻以上の艦船、および5機以上のモビルアーマー(ただし非公認)を撃破するといった戦果を上げている。

機体のテストと最終調整のため搬入されたサイド7に於いて、ジオン公国軍のMS隊の強襲を受けた際に、偶然にも操縦マニュアルを拾い、そのまま成り行きで開いていたコクピットに乗り込んだ民間人の少年アムロ・レイの操縦によって、ザクIIと初のモビルスーツ同士の戦闘を行った末、勝利した。その後はニュータイプに覚醒するアムロの力もあり、ジオン公国軍兵士から「連邦の白いヤツ」(バンダイゲーム作品では「連邦の白い悪魔」、書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』やバンプレストのゲーム作品では「連邦の白き流星」)と呼ばれ恐れられるほどの戦果を挙げる。因みに劇中でジオン軍が連邦の新型モビルスーツを「ガンダム」と呼んだのは、第6話でのシャア・アズナブルのモノローグ(「彼がガンダムと戦って死ぬもよし」)が最初であるが、これは脚本上のフライングと思われ、実際にジオン側に「ガンダム」の呼称が伝わったのは、17話でコズンがホワイトベースから友軍に通信して情報を送った際と考えられる。

一年戦争の最終決戦であるア・バオア・クーの戦いに於いては、固定武装の他両手にハイパーバズーカ2挺、腰部にビームライフル、背部にシールドという空前の重装備で出撃。シャアの搭乗するジオングと交戦の結果相討ちになり、大破・放棄される。この際、左腕と頭部を失いながらも仁王立ちとなり、上方を飛ぶジオングの頭部をビームライフルで撃破したシーンは「ラスト・シューティング」と呼ばれ、ポスターなどに数多く描かれてきた名シーンである。このあとジオングの放った最後の一発が右腕と右足に命中、行動不能になったがコア・ファイターの分離システムは生きており、アムロがア・バオア・クーからの脱出に使用した。

[編集] 備考

アーケードゲーム『機動戦士ガンダム スピリッツオブジオン 〜修羅の双星〜』ではボス敵として登場。同ゲームの主人公であるカート・ラズウェル中尉とロビン・ブラッドジョー中尉の駆る高機動型ザクII改2機と交戦し、苦戦をするが、後に2機とも撃破している。アムロ搭乗のガンダムにより高機動型ザクII改2機が撃破されるシーンがこのゲームのエンディングで流れる。

[編集] 型式番号の由来

この型式番号 (RX-78) の由来は、アニメの企画書においてガンダム(ガンキャノンガンタンクも含む可能性あり)の機体番号あるいは作戦番号を「VX-78」とする記述が存在したことと、第1話の台本でブライト・ノアが「ガンダーX78」と言っている台詞が存在している事による。この台詞は実際には採用されず、TVシリーズ放映中に他のMSを含め形式番号が設定されることはなかったが、劇場版第一作の公開前に「RX-78」という型式番号が付けられた。これを提案したのは、当時ラポートのアニメ雑誌アニメック」の編集長で、富野由悠季と懇意だった小牧雅伸。テレビ版に登場した兵器の型式番号の多くは彼が「アニメック」誌上でつけたものである。「RX」はマツダのスポーツカー「サバンナRX-7」から。当時大河原邦男の愛車であった。

[編集] 設定の変遷

放映当時はガンダムは映像に現れた1機しか存在しないという設定であったが(ただしアニメ第二話においてアムロがガンダムの予備パーツをホワイトベースに搬入しており、持ち込むことが出来なかったガンダム数機分のパーツはスーパーナパームで焼き払ったという描写がある。)、後に小説版『機動戦士ガンダム』においてアムロが最初に搭乗したガンダムは2号機という設定が生まれ、みのり書房発行の雑誌「月刊OUT」増刊『宇宙駆ける戦士たち ガンダムセンチュリー』にてさらにその設定は発展した。そして『モビルスーツバリエーション』(MSV) の誕生によりアニメ準備稿からプロトタイプガンダム(1号機)が、小説版からG-3ガンダム(3号機)が生まれ、さらに、プラモデル「1/144 RX-78-1プロトタイプガンダム」の解説書で小田雅弘が語るところにより全部で8機が製造されたという設定になった。

RX-78という型式番号の後の数字には機体の仕様(バージョン)の意味が持たされたが、後に機体の製造番号の意味に変更され、RX-78-2ならば、RX-78シリーズの2番目に製造された機体という意味となった。G-3ガンダム以降の機体は『MSV』ではプロトタイプガンダム初期試作型(一説にRX-78-2)の4~8号機という文字のみの設定であったが、バンダイ発行の雑誌「SDクラブ」の連載企画『大河原邦男コレクション』(M-MSV、モビルスーツコレクション)にて4~7号機が再設定され、独自の型式番号が与えられている。

近年、設定は『MSV』のものに戻され、RX-78の後につく数字は仕様を表す事となった。すなわちRX-78-1であればRX-78の1番目の仕様、という風にである。この設定によりアニメで活躍したガンダムは、当初プロトタイプガンダムとして製造された機体の2号機を改造してRX-78-2仕様としたものであり、後にマグネット・コーティング等の処置を受けてRX-78-3仕様と同等にまで改修を受けている、という複雑な遍歴を持つ機体になった。

[編集] 劇中での大きさ

ガンダム以外のモビルスーツや艦船にも言える事だが、設定よりもかなり大きく作画されてしまっている事がある。特に第14話「時間よ、止まれ」の回は顕著である。富野監督によると、これはアニメーター・背景作画などの問題との事(「映像の原則」より)。

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[編集] バリエーション

ファーストロット系統

セカンドロット系統

その他RX-78系統

FSWS計画系統

パーフェクトガンダム計画系統

  • PF-78-1 パーフェクトガンダム
  • PF-78-2 パーフェクトガンダムMk-II
  • PF-78-3 パーフェクトガンダムMk-III レッドウォーリア

RX-79系統

RX-80計画系統

RX-81計画系統


[編集] X-78

X-78(エックスななじゅうはち)は、『モビルスーツバリエーション(以下MSVと表記)』に記述がある、プロトタイプガンダムのテスト用に開発されたモビルスーツである。

[編集] 機体解説

全長がガンダムの半分(9m程度)しかなく、AMBACや2足歩行などの機体のバランスの確認のために開発された。『MSV』において画稿は描かれていないが、講談社発行の雑誌「ガンダムマガジン」1号掲載の漫画『RX-78誕生秘話』に本機と思われる機体が登場している(テム・レイが「ひな形」とだけ呼び、外見はプロトタイプガンダムとは似ていない独特のものであった)。同漫画では、ジオンから鹵獲したザクの頭部をビームライフルで一撃の下に破壊するも、MSの操縦に慣れておらず特別な身体感覚を持たないオールドタイプの連邦軍パイロットには起立させるのが手一杯であった様子が描かれている。

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[編集] プロトタイプガンダム

プロトタイプガンダム (PROTOTYPE GUNDAM) は、ファーストロット系に属するガンダム型MSの1番目の仕様であり、特に1番目に製造された機体をそう呼ぶ。この機体はホビージャパン発行の雑誌「ホビージャパン」別冊『HOW TO BUILD GUNDAM』において、小田雅弘によって作られた設定(デザインはガンダムの初期設定画稿)が『MSV』に取り入れられたものである(型式番号:RX-78-1)。

[編集] 機体解説

1号機の機体色は黒、銀(あるいは白)、赤メイン。この配色はマジンガーZへのオマージュである。なお、後にアムロ・レイが乗る2号機は同仕様であったが、機体色は白、銀、赤メインであった。基本仕様はガンダム (RX-78-2) とほとんど変わらないが、外見においては、前腕部が専用のビームライフル基部を固定するために一部凹んでいる。また、足首カバーにスリットが3本入れられている。

この仕様の機体は2機(3機あるいは8機という説もある)生産され、サイド7搬入時に両機ともガンダム (RX-78-2) 仕様に換装を受けたが、サイド7におけるジオン公国軍の襲撃で1番機が大破し(後に機密保持のため焼却処分)、2番機にアムロ・レイが乗ったとされているという説もある。

[編集] プロトタイプガンダムの分類法

バンダイプラモデル『MSV』シリーズ「1/144 プロトタイプガンダム」の解説書によると、初期のガンダムの仕様を「初期試作型」「中間武装型」「後期試作型」(3号機仕様)の3種類に分類する方法もある。これは、『MSV』のプロトタイプガンダムと『ガンダムセンチュリー』のガンダムプロトタイプとの仕様やデザインが大きく異なるものになってしまったため、つじつまを合わせるために設定された記述である。

この解説書では4号機から8号機はほぼ素体のままジムの原型となったと記述しており、『ガンダムセンチュリー』の記述に照らし合わせた場合、これらを「初期試作型」と解釈するのが一般的である。『ガンダムセンチュリー』によれば、初期に開発されたガンダムは、ビームライフルの消費電力が予定の3割ほど高かったことで、このままの仕様では稼動できないため、核反応炉の出力を上げて補助装置や冷却装置を取り付けることとなり、また平行してビームスプレーガンが開発されることとなった。この時点では「ガンダム」の名称は付けられていなかった。『ガンダムセンチュリー』には、V字アンテナの無い頭部とジムのようにフラットな腰部・膝部を持つ機体のイラスト(画:宮武一貴)が、RX-78プロトタイプとして掲載されている。また、メディアワークス発行の雑誌「電撃ホビーマガジン」の連載企画『ソロモンエクスプレス』でも『ガンダムセンチュリー』版を基にしたRX-78-1号機プロトタイプガンダムを登場させている。

中間武装型」は、「初期試作型」に冷却装置を取り付けてビームライフルの稼動をできるようにした仕様であり、一般には『モビルスーツバリエーション』におけるプロトタイプガンダム(RX-78-1)仕様の別称と解釈されている。

後期試作型」は、「中間武装型」の各所を整理し無駄を排した仕様である。最初に3号機(G-3ガンダム)がこの仕様で製造されたことから「3号機仕様」とも呼ばれる。3号機の製造後すぐに1号機及び2号機もこの仕様に改造されたという。一般にはアニメ本編にて活躍したガンダム (RX-78-2) 仕様の別称と解釈されている。

なお、このプラモデル解説書の文面は日本語としておかしな部分があり、さらに各仕様に対して詳しい解説がないため、資料により異なる解釈が生み出される要因となっている。『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』では、この分類はガンダムの4号機から8号機に対してのものであり、1号機から3号機は含まれていないという解釈の元に、4号機から8号機ら「初期試作型」がさらに「中間武装型」「後期試作型」の2つに分類される、としている。

[編集] 備考

アーケードゲーム機動戦士ガンダム スピリッツオブジオン 〜修羅の双星〜』ではボス敵として登場。ジオンのジャブロー降下作戦の折、基地内に侵入した敵機迎撃のためにファレル・イーハ中尉が独断で本機で出撃。同ゲームの主人公であるカート・ラズウェル中尉とロビン・ブラッドジョー中尉の駆るザクIIは、これと交戦して倒さねばならない。ただし同ゲームは設定に縛られていない、悪く言えば他作品との整合性がない架空戦記的内容である。

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[編集] G-3ガンダム

G-3ガンダム(ジースリーガンダム、G-3 GUNDAM)は、ファーストロット系3機目に製造されたガンダムであり、特にガンダム型MSの3番目の仕様に改修された状態を指す。マグネット・コーティング仕様とも。G-3の呼称は無線コードネームから。故に、本来ならガンダム3号機以外の本仕様の機体はG-3ガンダムとは呼ばれないはずだが、『MSV』における記述でも既に混同が見られる(型式番号:RX-78-3)。

[編集] 機体解説

『MSV』での型式番号はRX-78-2であったが、SDガンダムの展開が始められた頃には現在のものに変更されている。機体色は灰色であったが、1995年にマスターグレードでの発売を期に灰色と薄紫に変更された。また、一部の資料にアムロ・レイが乗る2号機をG-3ガンダムとするものも存在する。小説版では、アムロは最初に乗った機体を撃破された後、G-3に乗り換えている。

ガンダム3号機は1号機と同様にサイド7におけるジオン公国軍の襲撃を受け小破。ホワイトベースに回収され、その後は予備機としてパーツ取りに使われていた。その後オデッサ作戦の時期(一説にルナツーへの接触時)に連邦軍側に引き渡され、ルナツーに移送。マグネット・コーティングのテスト用に用いられている。その後、アムロ・レイの搭乗していたガンダム2号機もマグネット・コーティングが施され、RX-78-3仕様に変更されている。

この機体は最初、ガンダム(プロトタイプガンダム後期試作型、RX-78-2)仕様(一説にプロトタイプガンダムRX-78-1仕様)として建造されたもので、その後マグネット・コーティングのテストを受ける際にRX-78-3仕様として改造を受けたとされる。また、同時に熱核反応炉のレーザー加速機などの一部パーツや教育型コンピュータを新しいものに換装されている(当初からこの仕様であったとする説もある)。その後、この機体がどうなったかは不明であったが、『GUNDAM THE RIDE』では、ペガサス級強襲揚陸艦ブランリヴァルに搭載されたが、ア・バオア・クー戦において被弾したジムの着艦時の事故に巻き込まれて破損している。その後修理されたのか、『GUNDAM EVOLVE../11』では、戦争が終結して間もないア・バオア・クーに、Gファイターと合体しGアーマーとなって投入されている。

[編集] 備考

本来G-3は小説後半版RX-78ガンダムであり、別個に存在していた機体ではなく、大破したガンダムの代わりにジムをガンダムの予備パーツなどを使用して改修したものである。それのみならず、そもそも小説版ファーストのモビルスーツは皆、アニメーションのそれらより一回り小型(ザク、ガンダムの全高はアニメ版では18メートルであるが、小説では16メートル)であった。また、ガンダムやザクの指先にはレーザートーチバーナー)が内蔵され、ボールはビームライフルを携帯できた。また、小説版では量産型のジムはガンダムより高性能な機体である。

漫画『ガンダムジェネレーション』に掲載された『鋼鉄の処女』では、宇宙世紀0079年11月頃に南ドイツのバーデン・バーデン連邦軍基地への配備が確認されている。当機は頭部以外ジム・コマンドのパーツで構成されており、従来のG-3とは形状が異なっている。ただしこのコミック自体は公式設定という訳ではない。

漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、一年戦後在ジオン共和国駐留連邦宇宙軍に所属。ペガサス級強襲揚陸艦ホワイトベースIIに搭載され、主にジオン残党狩り目的に運用されていた。ただしこのコミック自体は公式設定という訳ではない。

漫画『Gの影忍』に登場する、主人公・リョウガの搭乗する「Gの影忍」と呼ばれるMSもG-3を改造した物であるとされている。ただしこのコミック自体も公式設定という訳ではない(世界観も大きく異なるので、宇宙世紀のパラレルワールドに近い)。

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[編集] ガンダム4号機

ガンダム4号機 (GUNDAM 04, 4th GUNDAM) は、セカンドロット系に属する4機目に製造されたガンダムであり、特にガンダム型MSの4番目の仕様に改修された状態を指す。コードネームはG-04(型式番号:RX-78-4)。

[編集] 機体解説

MSV』として設定のみが、『大河原邦男コレクション (M-MSV) 』としてデザインと短編小説のみが存在していたが、ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』で第16独立戦隊旗艦サラブレッド(準ホワイトベース級)の搭載機として登場した。パイロットはルース・カッセル中尉。

元々4号機はプロトタイプガンダム初期試作型として開発されジムのテストヘッドに使用された後、セカンドロットシリーズとして5号機と同一の仕様で改修された。さらにその後、対艦用で大出力のメガ・ビーム・ランチャーを装備するためにジェネレーターを換装し、現在知られる4号機仕様となっている。つまり開発順としては5号機仕様→4号機仕様であり、型式番号とは逆順となる。なお、4号機と5号機の改修は同じ開発チームによって行われ、主要部分はほぼ共通している。機体色は白と黒金色を基調とし、胸部フィンや手足の先などが青色に塗られている。

宇宙戦用に特化した機体で、コアブロックシステムと地上用装備を省いた代わりに機動性や稼働時間などが向上している。固定武装として背部バックパックにビームサーベル2本、両下腕部にビームガンを各1門、更に携行武器としてハイパー・ビームライフルと専用シールド(伸縮機能を持ち格闘武器としても使用可能)、そして前述のメガ・ビーム・ランチャーが用意されており、これらの装備から攻撃機とみなすことが出来る。ただしこのメガ・ビーム・ランチャーは、リミッターを解除すれば一射撃で艦隊をまとめて壊滅させるほどの威力を持つなどMS用の武装としては威力が高過ぎるきらいがあり、ガンダムには(少なくとも一年戦争の時代には)そぐわない兵器であるとの見方も存在する。

作中ではア・バオア・クーへの増援部隊を撃破するために、4号機専用試作兵器メガ・ビーム・ランチャーを発射した後にメガ・ビーム・ランチャーの補助ジェネレーターである外部パック・ジェネレーターが爆発して大破、旗艦に回収されたものの修理不能であったため終戦までコンペイトウに放置される。パイロットのルースも爆発に巻き込まれ、旗艦への回収後に死亡が確認されている。また、IFルートが存在し、このルートだとルースが生存し、ガンダム5号機とともにア・バオア・クーのNフィールドに投入され、無事帰還している。原作小説『ア・バオア・クー攻防戦』ではジオン軍の試作型モビルアーマー・ビグロ改との戦闘に勝利しており、無事帰還したと思われる描写がある。

なお、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するRX-78NT-1「アレックス」も、当初は「ガンダム4号機」で、元々2~3号機と大差ない姿であった機体をオーガスタ研究所で改修したとされていた(アレックスの各所に「4」のマーキングがあるのはこれが理由)。無論これは制作者がMSVの設定に気付かずにNT-1を生み出したからであるが、これでは4号機が複数存在することになってしまうため、アレックスが4号機という設定はガンダム4号機が有名になるに従って曖昧にされていった。また、ガンダム4号機は複数の部署で同時に開発され(連邦空軍開発のガンダムGT-FOURなど)、その1体がアレックスだという解釈(漫画『機動戦士ガンダム MSジェネレーション』での設定)や、ガンダム4号機、及び後述のガンダム5号機をニュータイプ用に改修したのがアレックスであるという解釈もある。

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[編集] ガンダム5号機

ガンダム5号機 (GUNDAM 05, 5th GUNDAM) は、セカンドロット系に属する5機目に製造されたガンダムであり、特にガンダム型MSの5番目の仕様に改修された状態を指す。コードネームはG-05(型式番号:RX-78-5)。

[編集] 機体解説

MSV』として設定のみが、『大河原邦男コレクション』としてデザインと短編小説のみが存在していたが、ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』で第16独立戦隊旗艦サラブレッド(準ホワイトベース級)の搭載機として登場した。パイロットはフォルド・ロムフェロー中尉。

元々5号機はプロトタイプガンダム初期試作型として開発されジムのテストヘッドに使用された後、セカンドロットシリーズの現在知られる5号機仕様として改修された。4号機と5号機の改修は同じ開発チームによって行われ、主要部分はほぼ共通している。機体色は白と黒金色を基調としているのは4号機と同じだが、胸部フィンや手足の先などが5号機は赤色となっている。

4号機と同じく宇宙戦用に特化した機体で、固定装備や基本武装も4号機に準ずる。5号機の専用武器として実体弾式のジャイアントガトリングガンがあり、4号機の護衛機的な役割を担う空間制圧用の戦闘機とみなすことが出来る。

作中では一年戦争末期における月面都市グラナダ近郊の戦闘を最後に生還している。これは8号機までの設定がなされた際に作られた「設計・製造された8機のうち、稼働状態のまま一年戦争終結を迎えることをできたのは1機のみであった」とする解説に起因すると考えられている。ゲームのifルートではア・バオア・クーNフィールドへ投入され、無事帰還したと思われる(ゲームのエンディング自体が複数存在するため異説あり)なお、原作小説『ア・バオア・クー攻防戦』ではジオン軍の試作型モビルアーマー・ビグロ改との戦闘で大破しており、帰還したかどうかは不明である。

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[編集] ガンダム6号機(マドロック)

ガンダム6号機 (6th GUNDAM) 、通称マドロック (MUDROCK) は、セカンドロット系に属する6機目に製造されたガンダムで、特にガンダム型MSの6番目の仕様に改修された状態を指す。開発時期によって「未完成型」と「完成型」に分けられる(型式番号:RX-78-6)。

[編集] 機体解説

MSV』として設定のみが存在していたが、『大河原邦男コレクション』において、大河原邦男デザインという触れ込みで上記の仕様に改修された機体が発表された。その後リデザインされ、ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』に登場、「マドロック」という名もこの際に設定された。開発責任者及びパイロットはエイガー少尉。同ゲームは名前の通りジオン側を主人公としたゲームであり、本機はボスクラスの敵として登場する。

[編集] 未完成型

元々6号機はプロトタイプガンダム初期試作型として開発されジムのテストヘッドに使用された後、セカンドロットシリーズの現在知られる6号機仕様として改修された。ビームライフルのエネルギーが尽きた際に武装が弱体化するのを避けるため、両肩に大口径キャノン砲を装備し、有効性を検証するのが本機の開発目的とされている。

この砲については300mm実体弾砲説とビームキャノン説があり、小説版『ジオニックフロント』では後者の説を採用した上でビームキャノンの冷却システムに問題があり、十分な性能を発揮できなかったとしている。また、両腕に4連装グレネードランチャーを装備、ホバリングによる高速移動も可能である。ビームサーベルは2門あるキャノン砲横にそれぞれ配置されている。

作中ではジオンのジャブロー侵攻の際に初めて実戦投入されたが(これは作戦司令部や現場指揮官の判断ではなく、エイガー少尉の独断)、機体はまだ未完成だったために充分な性能を発揮できなかった。そのため、ジオン軍の特殊部隊「闇夜のフェンリル隊」に一度破壊されるが後に修理される。

[編集] 完成型

修理の際に肩部のアーマーと脚部ホバーユニットが追加されて完成型となる。しかし、完成型も再度闇夜のフェンリル隊と交戦し撃破される。

小説版ではゲラート・シュマイザーが搭乗した“ザクI”に撃破された。旧ザクに撃破されたガンダムはこの1機のみであることから、歴史上もっとも活躍できなかったガンダムと言われる。とはいえ、その旧ザクはフェンリル隊のミガキ整備班長(階級は不明)によってかなりの改修を加えられたものである。具体的に言えば肩部への実体弾キャノンや煙幕弾の搭載、音響センサーの拡張などである。そして、搭乗していたゲラートとエイガーには技量差もあった。煙幕弾が展開され、視界を完全に奪われていた環境下において、音響だけの判断で攻撃可能な自機が活躍できる状況に誘導したゲラートの作戦も寄与している。

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[編集] ガンダム7号機

ガンダム7号機 (7th GUNDAM) は、セカンドロット系に属する7機目に製造されたガンダムで、特にガンダム型MS7番目の仕様に改修された状態を指す。セカンドロットシリーズとしては最後に開発された機体である(型式番号:RX-78-7)。

[編集] 機体解説

MSV』として設定のみが、『大河原邦男コレクション』としてデザインのみが存在している。

元々7号機はプロトタイプガンダム初期試作型として開発されジムのテストヘッドに使用された後、セカンドロットシリーズの現在知られる7号機仕様として改修された。最初からFSWS計画の増加ウェポンシステムが盛り込まれた機体であり、フルアーマーガンダム7号機(フルアーマーガンダム3号機)及びHFA-78-3 (FHA-78-3) 重装フルアーマーガンダムに仕様を変換することができる。

だがそもそも重装フルアーマーガンダムはペーパープランに過ぎないといわれており、また本機はフレームまで開発された状態で終戦を迎えたため、開発は中止された。しかし、そのデザインはガンダムMk-IIに繋がり、系譜上は影響を残している。

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[編集] ガンダム8号機

ガンダム8号機 (8th GUNDAM) は、初期に開発されたガンダム(RX-78-1あるいはRX-78-2)としては最後の機体である。『MSV』として設定のみが存在する。

[編集] 機体解説

プロトタイプガンダム初期試作型として開発されジムのテストヘッドに使用されたが、その後の行方は不明である。セカンドロットシリーズとして改修されたという記述は存在しない。

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[編集] その他のガンダム

[編集] パーフェクトガンダム

漫画『プラモ狂四郎』で制作されたガンプラが初出。そのため宇宙世紀の世界では、「公式な発表では一年戦争時のものとされているが、実際はCGによるフェイクではないかと疑われている」という設定になっている。フルアーマーガンダムについても参照。

ガンダムのトリコロールカラーを基調とした増加装甲、腕部取り付け式の2連装ビームガン、大型のパックパックとそれに直結した肩部大型キャノン、シールドから発射可能な機雷投下ユニット、脚部には増加装甲を兼ねたスラスターなど、さまざまな武装を施している。

元々はテレビシリーズに原画マンとして参加していた板野一郎が仕事の合間に描いた落書きで、パーフェクトジオングとの近接戦が描かれていたがこの時点で両者ともデザインはほぼ完成していた。これがどの様な経緯を経て『プラモ狂四郎』の原作チーム・クラフト団やブレーンだった小田雅弘の目に触れ、作品に登場する事になったのかは不明。

MSVとしてプラモデル化される際に小田雅弘により一度デザインが見直され、さらにカトキハジメによって再度リデザインされたものがGUNDAM FIX FIGURATIONSDガンダム BB戦士シリーズで商品化されている。

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[編集] キャスバル専用ガンダム

キャスバル専用ガンダムは、ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』に登場する、シャア・アズナブルことキャスバル・レム・ダイクンの乗機として製作されたガンダム(型式番号:RX-78/C.A)。

[編集] 機体解説

「ニュータイプの理想を実現するべく、キャスバル・レム・ダイクンがネオ・ジオンを率いて決起したら」というifの歴史に基づいた設定のモビルスーツ。キャスバルはニュータイプの象徴としてガンダムを用いている。ガンダムの設計図を基にキャスバルに合わせて独自の調整がされており、他のシャア専用機同様、赤を基調としたカラーリングになっている。

性能面では攻撃力などは普通のガンダムより若干上程度だが、運動性と限界が倍近く高く、耐久は若干下と、シャアらしい機体になっている。パイロットが赤い彗星だけに、コアファイターまで赤く塗られている。

PSP用ゲーム『ガンダムバトルロワイヤル』では、通常のガンダムに比べてやや格闘重視のセッティングがなされていて、実際のアクションにおいてはビームサーベルによる斬りではなくキック連発という動作になっている。また、『SDガンダム GGENERATION』シリーズにおいても、武装の中にキックが存在する。 これは、シャア専用ザクがガンダムにキックを見舞ったシーンから「シャアはキック好き」という印象を強調しているものと思われる。

マスターグレードで立体化されており、中身は先行するガンダム (Ver.1.5) の成形色替えである。一部パーツは成形色の都合でガンダムとパーツ分割を分ける必要があるため、専用パーツが新たに製作されている。

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[編集] ガンダム(ティターンズカラー)

ガンダム(ティターンズカラー)は、ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』に登場するティターンズ所有のモビルスーツ。

[編集] 機体解説

ティターンズカラーである濃紺に塗装されているガンダムである。同ゲームの第1作目ではガンダムやG-3ガンダムを同時に複数機生産することは出来ないが、本機は複数機生産可能である。これはティターンズがガンダムMk-IIを少数だが複数機生産することを受けているのだろう。

立体化の機会や知名度はキャスバル専用ガンダムに比べ低く、わずかに電撃ホビーマガジン誌上で通信販売されたMIAガンダム(セカンドバージョン)とBB戦士の「ゼータガンダムMSコレクション」に含まれる程度である。また、『SDガンダム Gジェネレーション ギャザービート』にも同じカラーリングのガンダムが登場しているが、こちらの作品ではティターンズが登場しないストーリーのため「ガンダム・ムラサメ研究所仕様」の名称になっている。ゲーム中の性能はG-3ガンダムと同じで、改造プランもG-3と変わらない。

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[編集] ハーフガンダム

漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』(長谷川裕一)の第1話に登場。

[編集] 機体解説

ハーフガンダムはティターンズがRX-178 ガンダムMk-IIを開発した際に、RX-78-2 ガンダムを徹底的に解析するために、連邦軍の各基地に残されたRX-78系のパーツをかき集めて建造した機体である。オリジナルのパーツの含有率は52%で、残りは当時の現役機のパーツで補填されている(よって1/2“ハーフ”ガンダム)。ただし、この52%の数値には外部装甲も含まれる為、実際にどれくらいオリジナルに近かったかは不明となっている。

各スペックはRX-78-2にマグネットコーティングがされたときのデータを元にして意図的にオリジナルと同等に設定され、装備は頭部バルカン、ビームサーベル、Mk-IIと同型のビームライフルである。シ-ルド、コアファイター機構はオミットされ、カメラの色が緑色・左胸部にセンサー増設等が外見上の違いである。RX-178 ガンダムMk-IIの完成後は、Mk-IIの優秀性を実証するための模擬戦闘を行った。

宇宙世紀0138年に童話作家シシリア・マディンの遺品より発見された「エドガー・エドモント・スミスの日記」に登場する機体であり、当時の宇宙世紀世界でも実在するかは議論が分かれているとの設定がなされている。

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[編集] ガンダム (Ver. ORIGIN)

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(安彦良和)に登場する。本作では、一年戦争開戦以前に既にRX-77ガンキャノン初期型がアナハイム社により開発・生産されて連邦軍にて運用されている設定だが、対MS戦闘を考慮していない設計のためにジオン(ジオニック社)のMS-04・05との初の実戦で完敗を喫し、その教訓から同社のMS開発部長テム・レイの指揮の下、新たに対MS戦に特化したRX-78が開発される事となった。

[編集] 機体解説

劇中では、サイド7に搬入された2機のガンダムのうち、RX-78-02号機にアムロ・レイが乗り込む。RX-78-01号機(プロトタイプガンダム)は全身黄色(設定画では肌色)系で格子状のラインとマーカーが入った衝突実験用のダミーを思わせる塗装で、カメラアイがゴーグル状になっており、塗装以外はヘビーガンダムを思わせる仕様となっている。02号機はアニメ版同様のトリコロールカラーとツインアイである。01号機はヴェルツ大尉が搭乗し、最初のザク小隊との戦闘でザクの融合炉の爆発に巻き込まれ、コロニー外に吹き飛ばされて行方不明となるが、完全に破壊されたかどうかは今のところ定かではない。02号機は、ウィリー・ケンプ中尉が搭乗予定であったが、ザクの攻撃に巻き込まれて(死亡した可能性が大)搭乗不可能となりアムロが乗る事となった。

アニメ版ガンダムとの外見上の大きな違いは、シールドを上下逆に保持している事、固定武装が多い事である。頭部バルカン砲の他、左肩にショルダーマグナムを2基、右肩にガトリング砲を1基搭載し、また左肩背部にショルダーキャノンという実弾砲を追加装備する事も出来る(バックパックごと交換する。ショルダーキャノン付バックパックはビームサーベルが1本)。ビームライフルのデザインはアニメ版と大きく異なる形状であったが、ベルファスト出港後からはアニメ版と同じ形状に変更されている。コクピットにはコアブロックシステムを採用していなかったが、のちにジャブローで改修を受けた際に組み込まれた(それ以前に脱出シートのシステムも設定されていたが、劇中では使用されていない)。アニメ版のようにガンダム、ガンキャノン、ガンタンクが共通のコアブロックを使い、コアファイターとして戦闘も行なうという設定ではなく、ガンダム専用の小型のコアブロック(劇中ではコアパーツと呼ばれる)を内蔵し緊急時に脱出するのが目的であり、通常のコアファイターとは異なるコアポッドとして設定されている。  なお、『ジャブロー編』以降では細部にも改修点があり、一つは左肩のショルダーマグナムがガトリング砲に代わり、シールドを背中にマウントできるようになっている。

大気圏突入の際は盾で防御しつつ移動後、ホワイトベースのカタパルトデッキ上部に張り付いて、艦の陰に入ることで直接の摩擦熱を避け耐えぬいた。

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[編集] ガンダム(Ver.ka)

ガンダム(Ver.ka)は,ガンダム・センチネル0079及びHGガンダム説明書内のイラストに掲載されたガンダムのもう1つの姿である。(型式番号:RX-78-2)。

[編集] 機体解説

本来はカトキハジメあさのまさひこのお遊びで生まれたもので、当時最新のガンダムであったガンダムNT-1アレックスのデザインを見て、あさのの「ガンダムとアレックスは実際は同じ機体なのでは?」という提案から、カトキが「アレックスのデザインから逆算したRX-78ガンダム」としてデザインしたものである(頬当てや鎖骨部のダクト、腰のアーマーの形状やヘリウムコアの形状などアレックスのデザインとの共通点が見られるのはその為である)。当時企画が進行していた「ガンダム・センチネル0079」も『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』と同様に一年戦争をより掘り下げて書くというコンセプトであった為にかなりの影響を受けており、この「アレックスのデザインから逆算したガンダム」という考えはある意味当然の成り行きであったといえる。

その後センチネル0079後編での1カットの為に作例が製作され、デザイン画と共に公開されファンの注目を集める事となり、HGガンダムの説明書イラストやLDパッケージなどで、胸部ディテールなどが一部変更されて掲載されたことで、さらに注目されることとなる(プラモデル作品等で胸部ディテールが異なる仕様が「LDジャケ仕様」、「センチネルRPG仕様」等と称されるのはこの為である)。Var.kaと称されるようになったのはBクラブがガレージキットとして発売する際、「ガンダム・センチネル」の名称を使用できなかった為(当時バンダイモデルグラフィックスがセンチネルの版権問題で揉めていたため。現在センチネルの版権の殆どがモデルグラフィックス側が所有している)、苦肉の策として、センチネル連載当時にカトキが読者投稿コーナーなどでの自身のコメントであると示す為に使用されていた「ka」という表記を使用した事が発祥である。

その後数多くのガレージキットメーカー、及び個人ディーラーなどの手によって幾度と無く立体化されるのみならず、個人ユーザーが市販のガンダムのプラモデルが発売されるたびにそれを改造して立体化するなどかなりの影響を与えたと言ってもいい。マスターグレードでも立体化されており、この際カトキの手によってデザインのリファインが行われている。しかしこのキットは先に発売されたジム改の金型を一部流用する形で発売されており、初期画稿と呼ばれるセンチネル0079時のデザイン画とも、新画稿と呼ばれるリファインデザインとも似ていない微妙なプロポーションとなっており、ジム・カスタムの胴体の流用や胴体の大幅な幅ツメ等大掛かりに手を加えるといったユーザーも数多い。それ故に、リニューアルの「ガンダムVer.ka 2.0」を望む声も良くファンの間で挙がっている。

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[編集] 社会に於けるガンダムの認識

ガンダムは「近未来の人型兵器」としての認知が高い為、技術指標として度々引き合いに出される。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ これは続編制作後の後付け設定である。劇中ウッディ大尉は「ガンダム1機の働きでマチルダが助けられたり、戦争に勝てるなどというほど甘いものではないのだぞ」と語り、数多くある戦術兵器の一つという域を出ないものと認識している。
  2. ^ 講談社ポケット百科シリーズ『ロボット大全集[1]機動戦士ガンダム』(講談社・1981)の記述による。

[編集] 外部リンク

[アニメックの頃…] - アニメック編集長の小牧によるRX-78命名の経緯


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