カリフラワー
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?カリフラワー | ||||||||||||||||||||||||
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カリフラワー |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Brassica oleracea var. botrytis | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ハナヤサイ、ハナカンラン | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Cauliflower |
カリフラワー(Cauliflower、学名:Brassica oleracea var. botrytis)はアブラナ科の一年生植物び二年生植物。名前の由来はkaleもしくはcole(両方ともキャベツ類を意味する)+Flower(花)。和名はハナヤサイ(花椰菜)、ハナカンラン(花甘藍)。カンラン(甘藍)はキャベツのこと。名前からも分かるようにキャベツ(ケール)の変種でブロッコリーは近似種。カリフラワーの方が球形で葉が多いため原種に近いと言える。食用に向き蕾と茎を食べる淡色野菜である。また観賞にも向き観葉植物としても栽培される。
[編集] 概要
白くこんもりとした花蕾と太い茎が特徴。日本でよく見られる白(クリーム色)の花蕾以外に、他の地域ではオレンジ・紫等の花蕾もありカラフルである。特に蕾の白味を強くするために、葉を蕾で隠して栽培する。
地中海沿岸の原産。アブラナ科のケールが元々の原種である。アブラナ科は交雑性が強く、ケールはその変異種であるキャベツと交雑し様々な植物を生み出している。その数ある変異種の一つがカリフラワーで、茎と花蕾(からい)が肥大化した変異種がカリフラワーである。白色はアルビノによると考えられている。
地中海が原産であることからも分かるように、低温に弱く暖かい地方や夏にしか栽培できなかったが、寒冷に強いキャベツと交雑して寒冷に強い越冬も可能な品種も誕生した。特に前者は夏に育てられるため「サマーカリフラワー」、後者を「ウインターカリフラワー」もしくは「ブロッコリー」と呼んだ。
元々はカリフラワーとブロッコリーの区別は特に無く、同種か色違い程度としか考えられていなかったが、19世紀に入りアメリカやインド、中国などに持ち込まれ、世界各地で栽培が進むとそれぞれ独立した品種として改良が行われていった。近年ではブロッコリーと再交雑させたロマネスコと呼ばれる野菜もあり、1990年代よりヨーロッパ地域で出回っている。
日本には明治初期に渡来。花梛菜(はなはぼたん)、英名カウリフラワーと紹介され試作されたが、食用としても観賞用としても普及しなかった。第二次世界大戦後に進駐軍向けに栽培が行われ、日本での洋食文化の広まりと、改良種の輸入、栽培技術の進歩により昭和30年頃から広く普及した。近年にはブロッコリーに押されて作付け面積や出荷量は減少しつつある。温暖、冷涼いずれにも向くため、全国的に栽培される。
[編集] 食用
花頭の部分をスプラウトとして食用にする。花蕾のさっくりとした歯ざわりが特徴。味にはわずかな苦みを感じる人もいる。葉も食用となるが青っぽさと苦みが強い。 カリフラワーに含まれるビタミンCの量はブロッコリーに比べ若干少ないが、加熱による損失に強く成分が失われにくいため、調理後の含有量は同程度となる。
茹でるだけでなく、焼く、蒸す、揚げる、煮るといった調理も可能である。酢漬けにも向く。 低炭水化物ダイエットを行う人間はジャガイモの代用として使用する場合がある。