エンディ・チャベス
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エンディ・チャベス Endy Chávez ニューヨーク・メッツ No.10 |
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ファンにサインをするチャベス |
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基本情報 | |
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国籍 | ベネズエラ |
出身地 | カラボボ州バレンシア |
生年月日 | 1978年2月7日(30歳) |
身長 体重 |
6' 0" =約182.9cm 165 lb =約74.8kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
守備位置 | 外野手 |
プロ入り | 1996年 ドラフト外 |
初出場 | 2001年5月29日 |
年俸 | $1,800,000[1](2008年) |
経歴 | |
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■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
エンディ・チャベス(Endy DeJesus Chávez , 1978年2月7日 - )はMLBニューヨーク・メッツに所属する野球選手。ベネズエラ、カラボボ州出身。守備位置は外野手。左投左打。
目次 |
[編集] 経歴
[編集] マイナー~ロイヤルズ
1996年4月29日にニューヨーク・メッツと契約したチャベスはドミニカのサマーリーグでプロとしてのキャリアをスタートさせる。この年は48試合に出場し打率.354であった。1997年はルーキーリーグのアパラチアン・リーグ、キングスポート・メッツでプレー。その後ステップアップを続け、2000年にはアドバンストAで111試合に出場し打率.298、38盗塁の好成績を残す。オフの12月11日にルール5ドラフトでカンザスシティ・ロイヤルズに指名され、移籍することとなる。だが2001年シーズン開幕直前の3月20日にロースターを外れることなり、メッツへ返却される。チャベスを欲していたロイヤルズは、同日にマイナー一選手とのトレードで再度獲得した。このシーズンはAAで打率.298と好調であったため、5月29日にメジャーに初昇格する。しかし打率.208と壁に当たってしまい、AAAに降格される。ここでは打率.337を記録した。オフの12月20日にはウェーバー公示され、デトロイト・タイガースに移籍するが、翌2002年2月1日に再度ウェーバーにかけられ、メッツに移籍。2月22日にはまたしてもウェーバーにかけられモントリオール・エクスポズへと移籍することとなった。
[編集] エクスポズ(ナショナルズ)~フィリーズ
2002年の開幕はAAAでむかえたが5月7日にメジャーに昇格、だが打率.194と打撃不振のため5月25日に降格されてしまう。再昇格はセプテンバー・コールアップまで機会はなかった。AAAのインターナショナルリーグでは103試合に出場し打率.343、21盗塁と活躍し、オールスターにも選出された。9月3日に再昇格後は打撃が好調で9月21日にはメジャー初本塁打を放った。最終的な打率は.296まで上げてシーズンを終えた[2]。守備面では35試合の出場にもかかわらず7補殺と強肩ぶりをみせた。2003年、2004年は打撃面では特筆すべき点はなかったが、それぞれ9補殺、2004年には32盗塁も記録した。
2005年はホセ・ギーエンの加入やライアン・チャーチの台頭などで開幕をAAAでむかえる。5月3日に昇格したが7試合の出場機会しか与えられず、クラウディオ・バルガスが故障者リストから復帰した11日には降格されるなど[3]戦力外となっていた。5月14日にマーロン・バードとのトレードでフィラデルフィア・フィリーズへ移籍する。しかし移籍したフィリーズにもケニー・ロフトン、ボビー・アブレイユ、パット・バレルといったレギュラー陣がいたため、ジェイソン・マイケルズと共に控えに甘んじ、先発出場は10試合にとどまった。オフにフリーエージェントとなっていたチャベスは、12月22日にメッツと契約、3度目のメッツ傘下入りとなった。
[編集] メッツ(2006年)
2006年はワールドベースボールクラシックベネズエラ代表に選出される。開幕は控えの外野手としてむかえるが、クリフ・フロイドの故障やザビエア・ネイディーのトレードなどで出場機会が増え、133試合に出場する。規定打席には届かなかったものの打率.306とシュアなバッティングを見せ、外野の全ポジションを守り無失策、9補殺と、チームのナ・リーグ東地区優勝に貢献する。
ロサンゼルス・ドジャースとのディビジョンシリーズでは全3試合に出場し打率.375を記録、チームは3勝0敗でドジャーズを下した。
[編集] “ザ・キャッチ”
セントルイス・カージナルスとのリーグチャンピオンシップシリーズは、2勝3敗と王手をかけられた状態で本拠地シェイ・スタジアムに戻ってきた。第6戦は5人の投手の継投で勝利をおさめ、3勝3敗で第7戦をむかえる事となった。オリバー・ペレスとジェフ・スーパンの先発ではじまったこの試合は1対1の緊迫した展開で6回をむかえた。ペレスがジム・エドモンズを四球で出した後、スコット・ローレンが大飛球を放った。明らかに本塁打になると思われた打球を、左翼を守っていたチャベスはジャンプしてキャッチした(動画)[4]。最終的に試合はヤーディアー・モリーナが9回に2ラン本塁打を打ち負けてしまったが、チャベスいわく「捕れる可能性は10%くらいしかないと思った[5]」ほどの好プレーで、プレーオフ史上に残る大プレーとなった[6]。
[編集] メッツ(2007年 - )
2007年もスーパー・サブとして開幕をむかえたが、ハムストリングの故障で2か月半も故障者リスト入りするなど[7]、71試合の出場にとどまった。12月にはウィンターリーグで足首とハムストリングを同時に怪我してしまったが[8]、スプリング・トレーニングには間に合う見通しである[9]。2008年1月22日にメッツと総額4,475,000ドルの2年契約で合意した[1]。
[編集] プレースタイル
俊足であるが早打ちの傾向にあるため、1番打者には向いていない。空振りが少なくバントもうまいため、選球眼がもう少しあれば2番打者として適任である。長打のほとんどは足で稼いだものであり、バッティングは進歩が必要である。盗塁の技術は素晴らしく、出塁しただけで相手にプレッシャーを与えられる。足を生かした広い守備範囲と、強肩で正確な送球をする好守の外野手である[10]。
[編集] 年度別打撃成績
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2001 | KC | 29 | 77 | 4 | 16 | 2 | 0 | 0 | 5 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 8 | 3 | .208 | .238 | .234 | .472 |
2002 | MON | 36 | 125 | 20 | 37 | 8 | 5 | 1 | 9 | 3 | 5 | 7 | 1 | 5 | 0 | 0 | 16 | 0 | .296 | .321 | .464 | .785 |
2003 | 141 | 483 | 66 | 121 | 25 | 5 | 5 | 47 | 18 | 7 | 9 | 3 | 31 | 3 | 0 | 59 | 7 | .251 | .294 | .354 | .648 | |
2004 | 132 | 502 | 65 | 139 | 20 | 6 | 5 | 34 | 32 | 7 | 12 | 2 | 30 | 0 | 1 | 40 | 6 | .277 | .318 | .371 | .689 | |
2005 | WAS | 7 | 9 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 | .222 | .417 | .333 | .750 |
PHI | 91 | 107 | 17 | 23 | 3 | 3 | 0 | 10 | 2 | 1 | 7 | 0 | 4 | 0 | 0 | 13 | 2 | .215 | .243 | .299 | .542 | |
計 | 98 | 116 | 19 | 25 | 4 | 3 | 0 | 11 | 2 | 2 | 7 | 0 | 7 | 0 | 0 | 14 | 3 | .216 | .260 | .302 | .562 | |
2006 | NYM | 133 | 353 | 48 | 108 | 22 | 5 | 4 | 42 | 12 | 3 | 11 | 2 | 24 | 3 | 0 | 44 | 7 | .306 | .348 | .431 | .779 |
2007 | 71 | 150 | 20 | 43 | 7 | 2 | 1 | 17 | 5 | 2 | 5 | 1 | 9 | 0 | 0 | 16 | 5 | .287 | .325 | .380 | .705 | |
通算 | 7年 | 640 | 1806 | 242 | 489 | 88 | 26 | 16 | 165 | 72 | 28 | 51 | 9 | 109 | 6 | 1 | 197 | 31 | .271 | .311 | .375 | .686 |
[編集] 参考資料
- ^ a b "Chavez agrees to two-year, $3.85M deal with Mets" ESPN. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Endy Chavez Batting Log - 2002" The Baseball Cube. 2008-02-24閲覧.
- ^ "The Official Site of The Washington Nationals: Team: Transactions" MLB.com. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Chavez leaps into highlight reel" mlb.com. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Catch for the ages can't save Mets - Baseball" NBC Sports msnbc.com. 2008-02-24閲覧.
- ^ "The Official Site of The New York Mets: Team: Player Information : Biography and Career Highlights" mlb.com. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Hamstring injury lands Chavez on DL; Valentin activated" ESPN. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Chavez injures ankle, hamstring in winter ball in Venezuela" ESPN. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Endy Chavez" RotoWorld.com. 2008-02-24閲覧.
- ^ "Endy Chavez - Scouting" FOX Sports. 2008-02-24閲覧.
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
- チャベスのスーパーキャッチに狂乱するメッツファン 1
- チャベスのスーパーキャッチに狂乱するメッツファン 2
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投手 | 72 アダム・ボスティック / 40 アンビオリックス・ブルゴス / 36 ウィリー・コラーゾ / 25 ペドロ・フェリシアーノ / 48 アーロン・ハイルマン / 26 オーランド・ヘルナンデス / 49 ルディ・ルーゴ / 33 ジョン・メイン / 45 ペドロ・マルティネス / 32 カルロス・ムニス / 34 マイク・ペルフリー / 46 オリバー・ペレス / 50 デュアネル・サンチェス / 57 ヨハン・サンタナ / 60 スコット・ショーエンワイス / 35 ジョー・スミス / 39 クラウディオ・バルガス / -- ジェイソン・バルガス / 13 ビリー・ワグナー / 38 マット・ワイズ |
捕手 | 4 ロビンソン・キャンセル / 11 ラモン・カストロ / -- グスタボ・モリーナ / 23 ブライアン・シュナイダー |
内野手 | 1 ルイス・カスティーヨ / 21 カルロス・デルガド / 3 ダミオン・イーズリー / -- アンダーソン・ヘルナンデス / 7 ホセ・レイエス / 17 フェルナンド・タティース / 5 デビッド・ライト |
外野手 | 18 モイゼス・アルー / 9 マーロン・アンダーソン / 15 カルロス・ベルトラン / 10 エンディ・チャベス / 19 ライアン・チャーチ / -- ニック・エバンス / 6 トロット・ニクソン / 16 アンヘル・パガン |
監督・コーチ | 53 ジェリー・マニエル(監督代行) / 51 ルイス・アガヨ(三塁コーチ) / 90 サンディー・アロマー・ジュニア(捕手コーチ) / 2 サンディー・アロマー・シニア(ベンチコーチ) / 52 ガイ・コンティ(ブルペンコーチ) / 20 ハワード・ジョンソン(打撃コーチ) / 56 フアン・ロペス(ブルペン投手) / 55 ケン・オーバーケル(一塁コーチ) / 54 デイブ・ラカニエロ(ブルペン捕手) / 59 ダン・ワーゼン(投手コーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月18日更新 |
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投手 | 15 ビクトル・モレノ / 23 リカルド・パルマ / 27 カルロス・ヘルナンデス / 28 ジョバンニ・カラーラ / 29 ホルヘ・フリオ / 31 ビクター・ザンブラーノ / 34 フレディ・ガルシア / 36 トニー・アーマス・ジュニア / 37 フランシスコ・ロドリゲス / 38 カルロス・ザンブラーノ / 39 グスタボ・チャシーン / 45 ケルビム・エスコバー / 52 カルロス・シルバ / 57 ヨハン・サンタナ / 63 ラファエル・ベタンコート |
捕手 | 19 ラモン・ヘルナンデス / 21 ヘンリー・ブランコ / 41 ビクター・マルティネス |
内野手 | 1 トマス・ペレス / 2 カルロス・ギーエン / 9 エドガルド・アルフォンゾ / 12 マルコ・スクータロ / 13 オマー・ビスケル / 24 ミゲル・カブレラ |
外野手 | 20 フアン・リベラ / 30 マグリオ・オルドニェス / 47 エンディ・チャベス / 51 ロベルト・ペレス / 53 ボビー・アブレイユ / 56 トニー・アルバレス |