アーニー・バンクス

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アーニー・バンクス（Ernie　Banks , 1931年1月31日 - ）は、シカゴ・カブスに所属していたメジャーリーガー（遊撃手、一塁手）。1977年にアメリカ野球殿堂入り。Mr. Cub （ミスター・カブ）といわれ、カブスの看板プレーヤーであった。バンクスがつけていた背番号『14』は、シカゴ・カブスの永久欠番である。甥っ子のエドガルドが、1981年 - 1983年の3年間捕手として、メジャーでプレーした。

目次 1 経歴 1.1 プロ入り前 1.2 プロ入り後 1.3 引退後 2 タイトル 3 年度別打撃成績 4 脚注 5 外部リンク

[編集] 経歴

[編集] プロ入り前

1931年1月31日にテキサス州ダラスで生まれ、ニグロ・リーグのダラス・グリーンモナークスやブラック・ジャイアンツで投手や捕手の経験がある父にキャッチボールの相手をさせられ育っていった^[1]。

高校にしたバンクスは当初はバスケットボールや陸上競技に興味を示し、綿摘み農場でアルバイトをしていた^[1]。

[編集] プロ入り後

1950年にニグロ・リーグのカンザスシティ・モナークスと契約した。しかし1951年から1953年にかけて兵役のに就いため出場することが出来なかったが、兵役から復帰した1953年にバンクスは打率.386、20本塁打を記録し、同年9月8日にシカゴ・カブスと契約金2,000ドルで契約した^[1][2]。9月17日に球団史上初めての黒人選手としてメジャーーデビューを果たした^[1][2]。

翌1954年には全154試合に出場し、打率.275、19本塁打、79打点を記録した。19本塁打は2007年にトロイ・トゥロウィツキーに更新されるまでナリーグ遊撃手新人最多本塁打記録だった^[3]。ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票ではウォーリー・ムーンに次ぐ2位だった。

1955年にバットを軽量バットに変え^[1]、リーグ3位の44本塁打を記録した。その後も本塁打を量産した。1958年には47本塁打を記録して自身初の本塁打王となり、1959年は本塁打王をエディ・マシューズに譲ったものの、1958年から1959年にかけて2年連続で打点王となり、MVPを受賞した。

しかし、その後膝の故障に悩まされ、1962年には一塁へコンバートされた。1966年にレオ・ドローチャーがカブスの監督に就任してからは「併殺打の多い2割6分打者」の烙印を押された^[1]。

1965年9月2日に通算400本塁打を達成し、5年後の1970年5月12日にリグレー・フィールドで史上9人目の500本塁打を達成した^[4]。1971年9月26日に引退した。

バンクスがカブスに在籍中一度もワールドシリーズへ進出できずできず、チームは低迷していたが、明るい性格から「ミスター・カブ」、「ミスター・サンシャイン」と呼ばれ、「レッツ・プレー・ツー」と選手を鼓舞し、野球を愛した^[1][5]。バンクスは現在でも出場試合数2528、打数9421、塁打4706、などの球団記録を保持している^[6]。

[編集] 引退後

引退後カブスのコーチを務め、アメリカ野球殿堂入り資格1年目の1977年に得票率83.81%で選出を果たし、1982年8月22日に背番号14は球団史上初の永久欠番となった^[7][8]。1999年メジャーリーグベースボール・オールセンチュリー・チームでは遊撃手として選出された。

[編集] タイトル

• MVP：2回（1958年、1959年）
• 本塁打王：2回（1958年、1960年）
• 打点王:2回（1958年、1959年）
• ゴールドグラブ賞：1回（1960年）

[編集] 年度別打撃成績

年度	チーム	試合	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	打点	盗塁	四球	三振	打率	出塁率	長打率
1953年	CHC	10	35	3	11	1	1	2	6	0	4	5	.314	.385	.571
1954年	CHC	154	593	70	163	19	7	19	79	6	40	50	.275	.326	.427
1955年	CHC	154	596	98	176	29	9	44	117	9	45	72	.295	.345	.596
1956年	CHC	139	538	82	160	25	8	28	85	6	52	62	.297	.358	.530
1957年	CHC	156	594	113	169	34	6	43	102	8	70	85	.285	.360	.579
1958年	CHC	154	617	119	193	23	11	47	129	4	52	87	.313	.366	.614
1959年	CHC	155	589	97	179	25	6	45	143	2	64	72	.304	.374	.596
1960年	CHC	156	597	94	162	32	7	41	117	1	71	69	.271	.350	.554
1961年	CHC	138	511	75	142	22	4	29	80	1	54	75	.278	.346	.507
1962年	CHC	154	610	87	164	20	6	37	104	5	30	71	.269	.306	.503
1963年	CHC	130	432	41	98	20	1	18	64	0	39	73	.227	.292	.403
1964年	CHC	157	591	67	156	29	6	23	95	1	36	84	.264	.307	.450
1965年	CHC	163	612	79	162	25	3	28	106	3	55	64	.265	.328	.453
1966年	CHC	141	511	52	139	23	7	15	75	0	29	59	.272	.315	.432
1967年	CHC	151	573	68	158	26	4	23	95	2	27	93	.276	.310	.455
1968年	CHC	150	552	71	136	27	0	32	83	2	27	67	.246	.287	.469
1969年	CHC	155	565	60	143	19	2	23	106	0	42	101	.253	.309	.416
1970年	CHC	72	222	25	56	6	2	12	44	0	20	33	.252	.313	.459
1971年	CHC	39	83	4	16	2	0	3	6	0	6	14	.193	.247	.325
通算	19年	2528	9421	1305	2583	407	90	512	1636	50	736	1236	.274	.330	.500

[編集] 脚注

[編集] 外部リンク

• 選手の通算成績と情報 Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
• baseballhalloffame.org（英語）– アメリカ野球殿堂（National Baseball Hall of Fame）による紹介

獲得タイトル・記録
先代： ハンク・アーロン エディ・マシューズ ナ・リーグ本塁打王 1958年 1960年 次代： エディ・マシューズ オーランド・セペダ 先代： ハンク・アーロン ナ・リーグ打点王 1958年 - 1959年 次代： ハンク・アーロン 先代： ハンク・アーロン ナ・リーグMVP 1958年 - 1959年 次代： ディック・グロート 先代： ブルックス・ロビンソン ルー・ゲーリッグ賞 1967年 次代： アル・ケーライン

表・話・編・歴 メジャーリーグベースボール オールセンチュリー・チーム
投　 手	ノーラン・ライアン · サンディー・コーファックス · サイ・ヤング · ロジャー・クレメンス · ボブ・ギブソン · ウォルター・ジョンソン · ウォーレン・スパーン · クリスティ・マシューソン · レフティ・グローブ
捕　 手	ジョニー・ベンチ · ヨギ・ベラ
内野手	ルー・ゲーリッグ · マーク・マグワイア · ジャッキー・ロビンソン · ロジャース・ホーンスビー · マイク・シュミット · ブルックス・ロビンソン · カル・リプケン · アーニー・バンクス · ホーナス・ワグナー
外野手	ベーブ・ルース · ハンク・アーロン · テッド・ウィリアムズ · ウィリー・メイズ · ジョー・ディマジオ · ミッキー・マントル · タイ・カッブ · ケン・グリフィー・ジュニア · ピート・ローズ · スタン・ミュージアル

表・話・編・歴 500本塁打クラブ
バリー・ボンズ | ハンク・アーロン (755) | ベーブ・ルース (714) | ウィリー・メイズ (660) | サミー・ソーサ | ケン・グリフィー・ジュニア | フランク・ロビンソン (586) | マーク・マグワイア (583) | ハーモン・キルブルー (573) | ラファエル・パルメイロ (569) | レジー・ジャクソン (563) | マイク・シュミット (548) | ミッキー・マントル (536) | ジミー・フォックス (534) | ウィリー・マッコビー (521) | テッド・ウィリアムズ (521) | アレックス・ロドリゲス | フランク・トーマス | エディ・マシューズ (512) | アーニー・バンクス (512) | メル・オット (511) | ジム・トーミ | エディ・マレー (504)| マニー・ラミレス 太字は現役選手