An-72 (航空機)
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An-72 | ||
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要目一覧 | ||
運航乗員 | 3-5 | |
乗客 | 68(最大) | |
搭載貨物 | 10,000Kg(最大) | |
初飛行日 | 1977年12月22日 | |
全長 | 28.07m | |
全幅 | 31.89m | |
高さ | 8.65m | |
翼面積 | 98.6 m² | |
エンジン | ZMKBイーフチェンコ=プロフレース D-36 双発 | |
推進力 | (63.7 kN, 14,300 lbf) | |
最大離陸重量 | 34,500kg | |
機体重量 | 19,000kg | |
最大速度 | 705 km/h | |
巡航速度 | 550-600 km/h | |
航続距離 | 5,300km |
An-72(アントノフ72;ロシア語:Ан-72スィェーミヂスャッドヴァー)は、ソ連のアントノフ設計局(現ウクライナのANTKアントーノウ)が開発した双発ジェット輸送機である。NATOコードネームは「コーラー」(Coaler:石炭商)。
[編集] 概要
兵員などを輸送する場合にはキャンパスシートを用いることで68人、空挺部隊ならば57人を乗せることが可能である。An-74はAn-72の後期生産型といえるものであり、さまざまな派生型がある。このAn-72ならびにAn-74はSTOL輸送機であり、そのためにコアンダ効果によるパフォーマンスを向上させるために、押し上げる翼の上面の上に吹きつけられる(USB方式)ように、エンジンを主翼の上面に設置している。
このような輸送機のコンセプトはアメリカも開発しており、ボーイング社がYC-14としてAn-72よりも早い1976年8月に初飛行したが、アメリカの方は計画が中止されたので、世界で唯一のUSB方式による実用輸送機である。そのため極地や砂漠など環境が苛酷な地域で運用できる商業的な貨物機として成功しており、各種の派生型が存在している。
現在は、ウクライナのハルキウにあるハルキウ航空機工場で開発が続けられている。