ADVANCED WORLD WAR 〜千年帝国の興亡〜
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ジャンル | ウォー・シミュレーション |
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対応機種 | セガサターン |
発売元 | セガ |
メディア | CD-ROM |
発売日 | 1997年3月20日 |
価格 | 販売価格 |
売上本数 | 6800円 |
『ADVANCED WORLD WAR ~千年帝国の興亡~』はセガが1997年3月20日に発売したセガサターン用のゲームソフトである。
目次 |
[編集] 概要
本作品はメガドライブ版アドバンスド大戦略の直系の後継作品ワールドアドバンスド大戦略 ~鋼鉄の戦風~の派生作品ではあるが、大戦略とはちがうゲームシステムを採用したウォー・シミュレーションゲームである。
『ADVANCED WORLD WAR 〜千年帝国の興亡〜』(あどばんすどわーるどうぉー せんねんていこくのこうぼう)は、1997年3月20日にセガより発売されたウォー・シミュレーションゲーム。アドヴァンスド大戦略のシリーズとして位置づけられることも有るが、ゲーム内容はかなり異なる。
[編集] ゲームの特色
ナチス・ドイツ軍を中心に第二次世界大戦(欧州戦線)を戦い抜く戦略シミュレーションゲーム。時間の概念と地上と空中二層による三次元デュアルマップの概念を新たに取り入れ、各部隊をまとめる将軍のシステムなど新要素を取り入れている。シナリオは第二次世界大戦の始まりであるポーランド侵攻(白作戦)から始まりソ連軍によるベルリン市街戦までの史実通りの展開とシナリオ分岐の展開次第で英国本土侵攻、アメリカ東海岸上陸とナチス・ドイツ軍が戦争に勝利するというIF展開、さらに開発者(チーム・パイナップル)の遊び心で作ったような南極のマップ(それも「難局!」と言う名のシナリオ)もある。
本作ならではの特色として、戦場の陸空が独立するデュアルマップ、FPW(フォースパワー)の概念、将軍システムの3点が挙げられる。FPWとは部隊の体力と燃料を統合した概念であり、将軍搭乗ユニットへの隣接、空港への収納等により回復する。SRPG的な成長の概念と軍団の様相を出来させる将軍システムは、無機質だった従来の戦争ゲームに比してユニットへの愛着を格段に高めることに貢献。また、陸軍では「ロンメル」、「マンシュタイン」、空軍では「メルダース」、海軍では「レーダー」など実在の指揮官を操作できることが、(特にドイツ軍の)ミリタリーファンに受けるものであった。
キャンペーンモードでゲームを始める場合、プレイヤー自身の分身となるキャラクターを作成し、軍籍登録する。そしてチュートリアルである士官学校の戦闘講義と卒業試験を経て、パートナーとなる空軍将軍が紹介される。(裏技を使えば空軍将軍の選択も可能)
詳細なチュートリアルが用意されているので、難解に感じる戦略シミュレーションでもこのゲームは初心者でもとっつき易い。BGMもミリタリーマニアの食指を動かすような「パンツァー・リート」やリヒャルト・ワーグナーの曲(マイスタージンガー、ワルキューレ騎行曲)などが用意されている。セガサターンの能力を生かしたCGグラフィックも見事であり、戦闘シーン、特に歩兵が戦車や装甲車の機銃掃射を受けた際に血が噴き出す生々しい演出も出しているほど力を入れている。
[編集] 将軍
各陣営は1人以上の将軍と、それに付随する最高9までのユニットで構成されている。隷下のユニットは基本的に、将軍ユニットに隣接していなければ補給・補充は行えないため、必然的にまとまって行動する事になる。それと同時に、敵の補給をいかに切るかと言う要素も加わっている。プレイヤーの操作する将軍は戦闘を行うたびに経験値を得、レベルが向上して行く。それに伴い戦車指揮、地形利用、夜間指揮などのスキルを修得する。レベルアップ時の攻撃修正や防御修正などの向上の度合いは、キャンペーン開始時のチュートリアルの成績によって異なる。空軍の将軍はやや扱いが異なり、飛行場に格納されている時のみ、同じ飛行場に格納されている配下ユニットへの補給・補充が可能となっている。
[編集] キャンペーン
分岐のある連続したマップを、ポーランド侵攻から終戦まで戦い抜くゲームモード。各マップはクリアに要したターン数によって、大勝利、勝利、引き分けと判定され、同時に相応のGPを得ることができる。このGPの累積値によりシナリオが分岐し、様々な結末を迎えることとなる。大勝利の制限ターン数は概して厳しく、常に迅速な進軍が求められる。また、戦果に応じてVPが得られ、これを用いて新兵器の開発やユニットの生産などを行う。
[編集] その他
1998年2月11日にサタコレ版(2800円)が発売された。