教授言語
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教授言語(教授用語、教育言語、媒介言語、教育語、教授語、媒介語、教育媒介、教授媒介ともいう、英語でMedium of instruction)は、主に学校教育における教授に使用される言語。必ずしもその地域の公用語が教授用語であるとは限らない。
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[編集] 各国の教授言語
[編集] ヨーロッパ州
- アイルランドではほとんどの学校で英語を使うがアイルランド語を使う学校も増えつつある。
- エストニアではエストニア語が使用されるが、南部の26の学校では週一回ヴォロ語を教えている。
- スイスでは、ほとんどの学校が、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語のいずれかを使っている。
- スコットランドでは、スコットランドゲール語の復興は最近始まったばかりのため、ほとんどの学校で英語を使っている。
- フィンランドの多くの学校では、公用語であるフィンランド語が使われるが、併せて公用語であるスウェーデン語を使う学校も沿岸部に少しだけある。北部にはサーミ語で授業をする学校もある。
- ベラルーシでは、誰もベラルーシ語での授業を望まないため、ロシア語で授業が行われている。
- ベルギーでは、ドイツ語、フランス語、オランダ語が使われている。
- フランスでは、公教育における教授言語をフランス語に限り、少数言語による教育を認めない法制がしばしば議論の的になっている。
- マン島では英語を使うがマン島語も復活しつつある。
- モルドバではモルドバ語(ルーマニア語)が使われるが、ロシア語も多少使われている。
- ルーマニアではルーマニア語が教授言語だが、ドイツ人やマジャル人などの少数民族はそれぞれの言語で教育を受けることも認められている。
[編集] アジア州
- 日本では、教授言語として日本語が用いられている場合が多い。
- 国際教養大学は日本の学校教育法に基づく大学であるが、全ての講義が英語で行われている。
- マカオでは公用語が中国語とポルトガル語であるにもかかわらず、多くの学校が英語を教授言語としている。
- ネパールでは国語であるネパール語をのぞく全ての授業が英語で行われている。
[編集] アフリカ州
- ガーナでは、アフリカ諸語をのぞく全ての授業が英語でなされている。
[編集] 北アメリカ州
- アメリカ合衆国では英語が使われるが、スペイン語、フランス語(ルイジアナ州)、ハワイ語(ハワイ州)、アメリカ・インディアン諸言語などもよく使われている。
- カナダでは英語(ケベック州ではフランス語)がほとんどの学校で教授言語だが、北部ではイヌイット諸語が使われている。