意味がなければスイングはない
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
---|
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
『意味がなければスイングはない』(いみがなければすいんぐはない)は村上春樹の初めての音楽評論集。季刊オーディオ専門誌『ステレオサウンド』の2003年春号から2005年夏号に掲載され、2005年11月文藝春秋より刊行された。
[編集] タイトルの意味
ジャズのピアノ奏者デューク・エリントンの作品『スイングがなければ意味はない(It Don't Mean a Thing If It Ain't Got That Swing)』をもじったものである。ただの言葉遊びではなく、どうしてそこに「スイング」というものが生まれてくるのか、優れた本物の音楽として成り立たせているその「何か」について、自分なりの言葉で追求してみたかったと述べている。
[編集] 内容
クラシック、ジャズ、ロック、フォークなど幅広いジャンルのアーティスト達を取り上げている。手持ちのLP/CDコレクションに加え、自叙伝/伝記などの情報を交えながら、アーティストが生きた時代背景とともに詳細な評論を試みている。本書には、ページ数の都合上雑誌に掲載されなかった部分も含まれており、村上をして「時間をかけ、手間をかけ、根性を入れて書いた」と言わしめる内容になっている。 また、音楽感や世界観に少なからず個人的偏向があることは否めないものの、音楽的共感みたいなものを分かち合うことができたら、それにまさる喜びはないと述べている。
[編集] 掲載アーティスト
- シダー・ウォルトン
- ブライアン・ウィルソン
- シューベルトのピアノ・ソナタ
- スタン・ゲッツ
- ブルース・スプリングスティーン
- ゼルキンとルービンシュタイン
- ウィントン・マルサリス
- スガシカオ
- フランシス・プーランク
- ウディー・ガスリー
|
|
---|---|
長編小説 | 風の歌を聴け - 1973年のピンボール - 羊をめぐる冒険 - 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド - ノルウェイの森 - ダンス・ダンス・ダンス - 国境の南、太陽の西 - ねじまき鳥クロニクル - スプートニクの恋人 - 海辺のカフカ - アフターダーク |
短編小説集 | 中国行きのスロウ・ボート - カンガルー日和 - 象工場のハッピーエンド - 螢・納屋を焼く・その他の短編 - 回転木馬のデッド・ヒート - パン屋再襲撃 - 夢で会いましょう - ランゲルハンス島の午後 - TVピープル - レキシントンの幽霊 - 夜のくもざる - 神の子どもたちはみな踊る - 東京奇譚集 |
エッセイ集 | 村上朝日堂 - 村上朝日堂の逆襲 - The Scrap 懐かしの一九八〇年代 - 日出る国の工場 - 村上朝日堂はいほー! - やがて哀しき外国語 - 使いみちのない風景 - うずまき猫のみつけかた - 村上朝日堂はいかにして鍛えられたか - 若い読者のための短編小説案内 - Portrait in Jazz - 翻訳夜話 - Portrait in Jazz2 - 村上ラヂオ - 翻訳夜話2 サリンジャー戦記 - 意味がなければスイングはない - 走ることについて語るときに僕の語ること - 村上ソングズ |
対談 | ウォーク・ドント・ラン - 映画をめぐる冒険 - 村上春樹、河合隼雄に会いにいく |
ノンフィクション | アンダーグラウンド - 約束された場所で |
紀行 | 遠い太鼓 - 雨天炎天 - 辺境・近境 - もし僕らのことばがウィスキーであったなら - シドニー! - 東京するめクラブ |
写真集 | 波の絵、波の話 - PAPARAZZI |
絵本 | 羊男のクリスマス - ふわふわ - ふしぎな図書館 - またたび浴びたタマ |
カテゴリー | 村上春樹 - 小説 |