忠実屋
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株式会社忠実屋(Chujitsuya Co., Ltd.)は、かつて存在した、首都圏でスーパーマーケット・チェーンを運営する企業。1994年3月1日、株式会社ダイエーに吸収合併された。
- 本部 - 東京都新宿区歌舞伎町2-1-11 林原第2ビル(1979年~1994年)
- 本社 - 東京都八王子市(~1994年)
- 売上高 - 321,912百万円(1993年度)
- 店舗数 - 73店舗(1993年12月)
- 社名の由来 - 新約聖書の一節「死に至るまで忠実であれ」(ヨハネの黙示録2章10節)より
- シンボルマーク - マーガレットの花をモチーフとしたもの。
- プライベートブランド - 「忠実選品」「生活スタジオ」「マーガレット」「フランツ」ほか
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[編集] 沿革
- 1933年10月 - 創業
- 1937年5月 - 漬物店から煮豆の取り扱いを止めるよう求められたため、悩んだ末に暖簾を返上。忠実屋と称する。
- 1943年10月 - 高木国勝が逝去。妻の高木夏子が独りで商売を続ける。
- 1946年10月 - 八王子市八幡町に店舗を構え、戦時中に中断していた商売を再開。
- 1948年8月 - 店の経営を任された養子の高木吉友が、有限会社忠実屋を設立、社長に就任。
- 惣菜に加えて乾物も扱い始める。
- 1950年 - 鮮魚の扱いを始める。
- 急激にインフレが進んでいた時期であったが、他店より圧倒的に安く魚を提供したことで客の支持を得た。
- 1952年 - 青果の扱いを始める。
- 1954年8月 - 株式会社忠実屋に改組。
- 1960年9月 - 横山町店(八王子市)にてセルフサービス方式を実験的に導入。
- 同年10月 - 衣料品の扱いを始める。
- 大量のマネキン人形を並べて、様々なコーディネートを提案するユニークな売り場が人気を呼んだ。
- 1962年11月 - 山梨県へ進出(大月店)。
- 百貨店を目指す構想を捨て、スーパーマーケットチェーンへと路線を転換。
- 1964年1月 - 都区内へ進出。
- 同年4月 - 家電製品の扱いを始める。
- メーカーから、売価が安すぎるとのクレームが来た。
- 1967年6月 - 神奈川県へ進出。
- 1973年6月 - マーガレットのマークを制定。
- 1975年7月 - 静岡県へ進出(御殿場店)。
- 1976年11月 - 埼玉県へ進出。
- 1977年10月 - 東京証券取引所第2部上場。
- 1979年1月 - 同業4社とともに輸入商社、アイク株式会社を設立。
- 同年2月 - 本部を八王子市から新宿区へ移転。
- 1980年8月 - 東京証券取引所第1部上場。
- 1981年4月 - 千葉県へ進出。
- 1984年3月 - 萩原商事株式会社(シヅオカヤ)を傘下に。
- 1989年7月 - 忠実屋・いなげや事件
- 1990年2月 - 業界で初めて、店内への盲導犬受け入れを決定。
- 1991年5月 - 元・西友専務の谷島茂之が社長に、高木吉友が会長に就任。
- 同年6月 - 高木吉友が逝去。
- 同年12月5日 - 忠実屋からダイエーに申し入れる形で、両社が資本・業務提携。
- 1992年2月 - ダイエーグループが株式を公開買い付け (TOB) 。秀和もこれに応じたため、発行済株式数の41.92%が買い付けられる。
- 同年3月 - ダイエーと業務提携。
- 1994年3月 - ダイエーに吸収合併される。
[編集] 合併後の旧忠実屋店舗
1994年、ダイエーとの合併に伴い、店名も「ダイエー」等に変更され、名実ともに忠実屋は消滅した。 仕入れルート等も一新されており、ナショナルチェーンとしてのスケールメリットが追及されたが、旧忠実屋に慣れ親しんできた顧客の客離れを起こすなどして売上低下に苦しむこととなる。 その結果、閉鎖に追い込まれた店舗も多い。
[編集] グループ企業
一部を列挙。社名は当時のもの。
- 株式会社シヅオカヤ(食品スーパーマーケットチェーン)
- 首都圏地域スパー本部株式会社(コンビニエンスストアのボランタリー・チェーン)
- 1983年 設立。
- 1989年 関東地域スパー本部株式会社(当時、カスミグループ)の完全子会社となる。
- 1993年 株式会社カスミコンビニエンスネットワークス(関東地域スパー本部が社名変更)へ営業譲渡。
- 日本企画印刷株式会社(印刷)
- 1975年 設立。
- 1994年 株式会社セントラルオペレーションサービスと合併し、株式会社ジャパンプリントシステムズとなる(2007年2月にダイエーグループを離脱)。
- 株式会社バビロ(書籍販売チェーン)
- 1985年 設立。
- 1993年 株式会社アシーネ(ダイエーグループの書籍販売チェーン)へ合併される。
- 株式会社パンドラ(パチンコ店運営)
- 1981年 株式会社エルアンドエル 設立。
- 1991年 株式会社パンドラに社名変更。
- 2006年 ダイエーから独立し、株式会社アメニティーズ傘下となる。
- 萩原商事(シヅオカヤ)の関連企業であったが、萩原商事とともに忠実屋の傘下へ入り、忠実屋とともにダイエー傘下へ入る。
- 株式会社レガシー(スポーツクラブ運営)
- 1994年 株式会社ダイエーレジャーランドへ合併される。