学校法人自由学園
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自由学園(じゆうがくえん)は、東京都東久留米市学園町にある学校法人。幼稚園から大学まで独自の教育理念に基づいた一貫教育を行う。
クリスチャンだった女性思想家の羽仁もと子と夫羽仁吉一によって1921年4月15日、キリスト教精神に基づいた理想教育を実践しようと豊島区に設立された。毎日の生活を生徒自身が責任を持って行う自労自治の精神に基づき、学生の多くが学園内の寮で生活し、校内の維持管理や給食調理も生徒自身が行うなど、文部科学省のカリキュラムにとらわれない独自の教育方法で知られる。農場や学校林も所有している。
また、豊島区にある明日館はフランク・ロイド・ライトと遠藤新の共同設計で、1997年に国の重要文化財に指定されている。
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[編集] 所在地
[編集] 沿革
- 1921年 - 豊島区・目白に女学校として創立。
- 1927年 - 初等部を開設。
- 1934年 - 校舎を東久留米市に移転。
- 1935年 - 男子部を開設。
- 1939年 - 幼児生活団を開設。
- 1949年 - 最高学部を開設。
[編集] 学園構成
- 幼児生活団(幼稚園)
- 初等部(小学校)
- 女子部(中等科・高等科)
- 男子部(中等科・高等科)
- 最高学部(大学に相当する四年課程と短大に相当する二年課程に分かれる。文部科学省に大学・短大としての認可を受けない各種学校であるが、概ね大学・短大相当の扱いを受けており、四年課程卒業者のなかには大学院に進学する者もいる。最高学部は高等科卒業生のみ入学が認められ、外部からは入学できない。2年課程は女子のみ在籍可)
[編集] 付属機関
- 自由学園明日館
- 自由学園工芸研究所
- 自由学園那須農場
[編集] 行事
- デンマーク体操を中心とした全校生徒による、体操会が年に1回開かれる。
- 全校生徒の創作を展示する美術工芸展が、4年に1度開かれる。
- 大規模な会場を使い、生徒による合唱やオーケストラの発表を行う音楽会が4年に1度開かれる。
[編集] 制服
男子部中等科は1980年代半ば頃まで、中等教育課程では珍しく半ズボンを制服に採用していた。 女子部は、制服ではなく式服という形のものがある。しかし、規定服としてスカートとブラウスというものがある。 初等部は、女子部と同様である。 男子部には、制服がある。
[編集] 歴史的建造物
初等部食堂、女子部食堂、女子部講堂、女子部体操館、男子部体操館は東京都選定歴史的建造物に選定されている。
[編集] 卒業生
- オノ・ヨーコ(幼児生活団卒)
- 山本直純
- 岸田今日子
- 羽仁進(映画監督、羽仁もと子の孫)
- 萩元晴彦
- 水木楊(市岡揚一郎):最高学部卒
- 日下公人
- 本橋成一
- JUN SKY WALKER(S)
- 羽田澄子
- 羽仁知治(ジャズピアニスト)
- 古内東子(歌手、幼児生活団中退)
- 松原剛(CMディレクター)
- 山下暁彦 (ギター、リュート製作家)
- 山平嘉子 (女優)
[編集] 関係団体
(羽仁もと子・吉一夫妻が設立し、現在も協力関係にある)
- 婦人之友社
- 全国友の会