大衆食堂
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大衆食堂(たいしゅうしょくどう)とは、大衆向けに廉価で食事を供する飲食店。食堂の一分類。
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[編集] 日本の大衆食堂
日本においては、メニューに定食が多いことから定食屋、定食店とも呼ばれる。調理・盛りつけ済みの惣菜を一皿ごとに選んで取るセルフサービス形態の店舗は、最後にめしだけを注文することから一膳めし屋と呼ばれる。単品として焼きめし、チキンライス、オムライス、カレーライスなども定番である。それに麺類では中華そばがほぼ必ずあり、うどん、そばなどの数種を備える例が多い。
大衆食堂は都会では学生街やオフィス街に、田舎では駅前に良く立地し、昼食などの外食に利用される。出前を行う店舗も多い。
[編集] 沖縄の大衆食堂
沖縄の大衆食堂は、ジャンルとしてはほぼ本土と同じであるが、多少異なったところがある。たとえば、一見単品のようなメニューも基本的には定食である。また、そばとあれば沖縄そばのことである。同一名でも内容が違うものにチャンポンやカツ丼がある。ほかに見慣れないメニューがいくつかあるのがよく取り上げられている。以下のようなものが有名である。
- おかず:店によって様々であるが、たとえば煮物が大皿に1つ、これにご飯とみそ汁が付く。
- みそ汁:丼山盛り、具だくさんのみそ汁にご飯が付く。
したがって、たとえば「ミンチカツとご飯とおかずとみそ汁」を注文すると、まずミンチカツとサラダが乗った皿にご飯とみそ汁がひとつ(ミンチカツ)、どんぶり飯がひとつ(ご飯)、煮物の皿とみそ汁とご飯(おかず)、それに丼みそ汁とご飯(みそ汁)が運ばれてくるので注意を要する。観光客がこれに近いことをして腰を抜かす例がたまにあるらしい。
[編集] 日本以外の大衆食堂
[編集] フードコート
東アジアや東南アジアでは大衆食堂が集中していることが多く、フードコートと呼ばれる。
[編集] ビストロ
フランスではビストロがこれに当たるが、現在ではビストロと呼ばれる店でも高級料理店ならずともある一定の格式や雰囲気を持つ店も多く、ビストロという言葉が即大衆食堂に当たるとは限らない。 日本に於いてはフランス料理店が自らの店に『ビストロ』の名を付与していることが多い。また、一部家電メーカーでは電子レンジの名前にも採用している。
[編集] 関連項目
- 屋台 - 同様に廉価で料理を供する店舗。数席の客席を持つものがあり、食事が可能。