夢で逢えたら (漫画)
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『夢で逢えたら』(ゆめであえたら、If I see you in my dream.)は、1994年から2000年にかけてビジネスジャンプ(集英社発行)に連載された山花典之の漫画作品、および同作を原作としたアニメ作品。
1998年3月にOVAがリリースされ、同年の11月30日から12月24日にかけてTV版がワンダフル(TBS系)のアニメコーナーで放送された。また、主人公を演じた潮崎渚役の声優・金月真美がパーソナリティーを務める「潮崎渚の夢で逢えたら」が1997年10月から1年間TBSラジオで放送された。
目次 |
[編集] ストーリー
生まれてから24年間彼女のいない人生に不安を覚えたフグ野マスオは占い師に恋人ができるか見てもらったところ、かえって来た答えは「一生恋人も結婚もできない」というものだった。その結果にショックを受けるもその運命を打破すべく入った見合いパブで潮崎渚に一目ぼれをする。渚を無理やり連れ出した渚の友人でマスオの同僚でもある磯辺波子の計らいにより2人はお近づきになりマスオは渚を恋人にするべく奮闘するのだが・・・。
[編集] 舞台
かもめが丘という街が出てくるが、実際は関西地区(神戸)かと思われる。そのため、作中に近鉄という看板が出てきたり、新幹線の最寄駅である。海浜駅は新神戸駅に酷似している。また、ポートタワーも登場する。その他は異人館街があるようだ。
[編集] 主な登場人物
- フグ野マスオ
- (声 - 結城比呂)
- 本作主人公。連載開始時は24歳。株式会社海山営業部営業1課勤務の平凡(以下)なサラリーマン。名前はかの有名なマスオさんと1字違いだがその風貌からあだ名は「のび太」。それまでの人生も平凡以下のものであったが渚と出会ってから彼女を恋人にするべく奮起しさまざまな苦難を自身の人間性と思わぬ行動力で乗り切り人間としても大きく成長していく。性格は良くも悪くも「いいひと」。感情が顔だけでなく体全体に表れ易い。やや妄想癖がありトラブルの元になることも。最終的には渚と結婚を果たし娘・優菜をもうける。TVゲームが趣味。実家は山形県の空手道場。
- 潮崎渚
- (声 - 金月真美)
- 本作ヒロイン。連載開始時は22歳。つばめ幼稚園勤務の幼稚園教諭。福岡出身でダイエー(現ソフトバンク)のファン。その天使のように美しい容姿と性格は園児や同僚から愛され、多くの男性も虜にしてきたが当人はエレベーター式の女学校に通っていたため、潔癖といっていいくらいに男性への免疫が全くなく、男性と付き合ったことは一度もない。マスオも当初はただの知り合いでしかなかったがその誠実さに次第に惹かれていく。意外と嫉妬深くいつも通りマスオをからかっただけの波子ですら嫉妬の対象になったことがある。また、彼女のパンツを見た者には幸運が訪れるというジンクスがある。結婚後はつばめ幼稚園をやめ専業主婦となる。趣味はテニス。
- 磯辺波子
- (声 - 松本梨香)
- 渚の隣人にして友人、そしてマスオの同僚(経理課所属)。会社での二つ名は「ゆすり・たかりの磯辺さん」。渚を無理やり(女性は無料で飲める)お見合いパブに連れ出しマスオとが出会うきっかけを(偶然ではあるが)作った人物でその後も何かと仲を取り持つ。二人(やその周囲をまきこんで)をからかう事も多いが終始二人の仲を応援し続けた人物でもある。男性経験は豊富なようで二人へのアドバイスにもそれが生きている。パブでの出会い以前からマスオのことは知っていた様子(ちなみにマスオのほうは知らなかった)。
- 浜岡美帆
- (声 - 小西寛子)
- マスオの後輩社員(営業2課)で会社のアイドル的存在。父親は海山の親会社東亜の常務であるがその反対を押し切り海山に入社。マスオと組んでの仕事での彼のやさしさに惹かれそれ以来マスオに対して一方的に熱を上げ続ける。自分の気持ちにとても正直で積極的かつ大胆なアプローチは渚にとってのマスオをめぐる最大のライバル的存在。マスオにとっては渚の誤解の原因になったり、娘との仲を誤解した父親に九州へ飛ばされる原因になるなどもっとも大きな障害だったと言える。最後の最後でもとんでもないことをしでかしてくれる。
- クジラ
- (声 - 北沢洋)
- 不動産業経営の渚に惚れている男。たらこくちびるとよく伸びる福耳が特徴的。いつも黒服黒メガネのお供2人が付いている。つばめ幼稚園卒園生で園長と知り合いなためかよく園に顔を出す。財力はマスオより遥かに高いもののその容姿と下ネタ大好きな性格のためマスオのライバルと言うよりはただの渚の追っかけというポジションに落ち着いている。なぜかマスオを「マグロ」と呼ぶ。
- 貝塚洋平
- (声 - 一条和矢)
- かもめヶ丘高校の体育教師でラグビー部顧問。とても背が高い。渚のお見合い相手として登場し断られるも渚に惚れ込みクジラ同様追っかけとなる。実質マスオの最初のライバル。初登場当時はさわやかなスポーツマン風であったが地ががさつな為か回を重ねるごとに鉄アレイを持ち笑いながら走る筋肉バカ的なキャラクターになりマスオ&クジラ&貝塚で渚の追っかけ3人組み(実質3バカ)を形成している。
- 帆高栞
- (声 - 逢川亮子)
- つばめ幼稚園の園長。上品なマダム風だがほかの先生と一緒に悪ノリすることも多い。かつて婚約者に交通事故で先立たれている。後にその婚約者の親友である岸本と結婚する。海浜での渚の母親的存在。渚のテニス仲間でもある。
- 明石先生
- (声 - 鈴木梨乃)
- 伊勢先生
- (声 - 寺田はるひ)
- 瀬戸先生
- (声 - 嶋崎はるか)
- つばめ幼稚園の先輩幼稚園教諭達。イケイケな性格で奥手な渚をよくからかうが渚のことは大事な妹の様に思っている。渚の男性恐怖症を克服させるべく男装をしたこともあるが逆に渚の魅力に引き込まれそうになってしまう(未遂で終わる)。
- 岸本
- 栞(園長先生)のかつての婚約者の親友。栞との付き合いも古く実は想いも寄せていたが親友が交通事故に遭った際その死を望んでしまっていた自分への嫌悪感から栞の支えのみとして生きていくことを誓う。後に栞に結婚のうわさが立ったことをきっかけに改めて自分の気持ちに気が付かされ栞にプロポーズ、結婚することになる。性格は(30年以上も自分の気持ちをかたくなに閉じ込めるほど)きわめて頑固。その白髪と白髭はサンタの衣装に非常によく似合う。
- 潮崎泉
- 渚の妹で女子高生。容姿は渚とそっくりだが性格は非常に活発で渚とは正反対。
- 渚の父
- 非常に小柄でちょび髭のバーコードヘアーと渚とは似ても似つかないが正真正銘渚の父親(渚は姉妹そろって母親似)。渚のことを溺愛している。職業は博多大学教授。
- マスオの父
- 空手道場の師範だがかなりお茶目な性格。マスオの様子を見るためにはるばる上京した際に渚と顔をあわせる。以来すっかり渚のファンになり、夢の中で渚にいかがわしいことをしたり、つばめ幼稚園に自身の入園届けを提出するなどしている。ちなみにマスオ(とその弟)も母親似。
- 船越
- (声 - 八戸優)
- マスオと仲のよい後輩社員(営業1課)。美帆に好意を持つがまったく相手にされず、代わりに波子にたかられている。
- 部長
- (声 - 石井康嗣)
- 営業部部長。なぜか営業1課にばかりいる。わりとマスオのことは目にかけ気にかけているようで岬課長と組ませることによりお互いの良い所を吸収し合えるよう画策する。
- 入江直樹
- 沖縄サンセットビーチホテルの御曹司。抜群の容姿とクジラですら遠く及ばない財力に物を言わせて多くの女性をモノにしてきたが唯一なびかなかった渚に興味を持ち毎日のようにつばめ幼稚園へBMWに乗りプレゼント持参で通うもまったく相手にしてもらえず最終的(マスオと出会う2年ほど前)にはプロポーズまでするが断られている。再び渚の前に現れホテルのプライベートルームを利用し邪魔が入らない状況を作り出すという半ば強引な手段で迫るもマスオの渚を思う気持ちにより阻止され結局再びフられることになる。
- 美帆の父
- (声 - 谷口節)
- 株式会社海山の親会社である株式会社東亜常務。娘のことを非常に溺愛しており娘を手篭めにしたと勘違いしたマスオを九州に飛ばす(名目は出向)も、結局娘に泣きつかれて業績次第という条件付ながらも早期に海浜に戻すことを承諾する。
- 蝦田
- 株式会社東亜営業部勤務。九州に飛ばされたマスオと組む事になる。東亜営業部で営業成績は常に最下位(それでも海山でのマスオの業績よりはるかに優秀)で「チビ田」とあだ名されバカにされている。マスオの渚のためになんとしてでも結果を出し海浜に帰るという熱意を聞き応援してくれるいい人。
- 内海千春
- 株式会社東亜営業部勤務。男性関係のトラブルから自分のアパートに居づらくなりマスオの部屋に転がり込んできてさらに(自らの浪費が原因で)家賃が払えなくなったためそのまま居着いてしまう困った人。普段のさっぱりとした言動からは想像できないが実は無理やり田舎を飛び出した寂しさを紛らわすために多くの男性と付き合ってきた。後に妊娠が発覚し偶然マスオをたずねてきた渚に誤解を与えてしまう。一時は中絶も考えたがマスオの説得により生むことを決意する。一連の騒動でマスオの優しさに惹かれるも自分が生まれてくる子供の父親になっても良いという申し出は断りマスオが海浜に帰れるよう協力し自ら渚の誤解を解いた上で田舎に帰る。帰郷後風当たりが強い中で男児を出産、このときそばで自分を支えてくれた中学の同級生と結婚する。
- 魚住誠
- 大企業住成グループの御曹司で住成外食産業代表取締役社長。偶然彼の携帯を拾ったことによりマスオとの接点ができる。女癖が非常に悪く拾った携帯にもひっきりなしに女からの電話がかかってくる。一見ただのボンボンの女たらしに見えるが仕事に関しては筋の通らないことを非常に嫌い、契約の条件としてマスオに課した難題を妨害し他者との契約を取り付けようとした部下に制裁を与えるなど若くして社長に就任しているのは伊達ではない様子。マスオのことは一度は引き抜こうとするほど気に入っている。
- 岬課長
- (声 - 大塚智子)
- マスオが九州に飛ばされている間に業績改善のためにヘッドハンティングされてきた営業1課の美人女性課長。その営業理論は非常に優れるも成果の出なかった部下を労わないなど人の扱い方はあまり上手くなく一時はマスオからまでも見限られそうになってしまう。その後マスオと和解し部長の画策もあってマスオが営業マンとしての大きな成長に多大な影響を及ぼす。実は子持ちの未亡人で彼女の営業理論も元は経済学を専攻していた亡夫が作り上げたものである。彼女もまたマスオの優しさに惹かれた一人。
- 港
- 渚の初恋の相手。学生のときにテニスサークルの交流会で渚と知り合うも当時は女性としては見ていなかった。息子の悟がつばめ幼稚園に入ったことがきっかけで渚と再会し女性としても意識するようになる。学生の時には医師になることを目指していたが果たせず、また妻(悟の母)とは既に離婚しており悟と二人暮し(ただし親権をめぐって裁判で争っている)。マスオの最後にして最強のライバル。
- 港悟
- 港の息子。つばめ幼稚園に転入してきたが両親の離婚の影響か他人に心を開こうとせず母親のいない寂しさを他の園児や先生にぶつけるなど手のつけられない状態だったがそれでも暖かく接し続けた渚に心を開くようになり彼女が新しい母親になってくれることを強く望むようになる。裁判の結果親権は母親のものとなるが悟の強い希望により父親の元に戻ってくる。
[編集] アニメデータ
[編集] OVA版
[編集] スタッフ
[編集] サブタイトル
- 雨に咲いた赤いパラソル
- きらめく夏の夜空に
- 雪降るクリスマス・イブに…
[編集] TV版
[編集] スタッフ
- 監督:山口武志
- シリーズ構成:ごうどかずひこ
- キャラクターデザイン:大木良一
- 音楽:小西香葉
- アニメーション制作:J.C.STAFF
- 製作:TBS
[編集] サブタイトル
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TBS系 ワンダフル内アニメ枠 | ||
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