See also ebooksgratis.com: no banners, no cookies, totally FREE.

CLASSICISTRANIERI HOME PAGE - YOUTUBE CHANNEL
Privacy Policy Cookie Policy Terms and Conditions
和歌浦 - Wikipedia

和歌浦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

三断橋
三断橋

和歌浦(わかのうら)は和歌山県北部、和歌山市の南西部に位置する景勝地の総称。住所表記での「和歌浦」は「わかうら」と読むために、地元住民は一帯を指して、「わかうら」と呼んでいることが多い。狭義では玉津島と片男波を結ぶ砂嘴と周辺一帯を指すのに対し、広義ではそれらに加え、新和歌浦、雑賀山を隔てた漁業集落の田野、雑賀崎一帯を指す。名称は和歌の浦とも表記する。

古くより景勝の地と知られ、『万葉集』にも詠まれた名所であるが、著しく地形が変わったため、往事の面影はさほど見られない。一部は瀬戸内海国立公園に属する。

目次

[編集] 名称の由来

和歌浦は元々、若の浦と呼ばれていた。聖武天皇行幸の折に、お供をしていた山部赤人が『万葉集』巻六の九一九に、

若浦爾 鹽滿來者 滷乎無美 葦邊乎指天 多頭鳴渡
(若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る)

と詠んでいる。「片男波」という地名は、この「潟をなみ」という句から生まれたとされる。また、『続日本紀』によれば、一帯は「弱浜」(わかのはま)と呼ばれていたが、聖武天皇が陽が射した景観の美しさから「明光浦」(あかのうら)と改めたとも記載されている。和歌浦には明光商店街があるが、これは続日本紀の明光浦の呼称に因んでいるものである。

平安中期、高野山熊野の参詣が次第に盛んになると、その帰りに和歌浦に来遊することが多くなった。中でも玉津島は歌枕の地として知られるようになり、玉津島神社は詠歌上達の神として知られるようになっている。また、若の浦から和歌浦に改められたのもこの頃であり、由来には歌枕に関わる和歌を捩ったともいわれる。

[編集] 歴史

[編集] 奈良・平安時代

当時、和歌浦で最も著名な景勝は玉津島である。当時の玉津島は海上に浮かぶ小島であった。そして、潮の干満で陸と続いたり離れたりする景観を呈していたという。その神聖さから丹生より稚日女尊、息長足姫尊(神功皇后)らを勧請し、玉津島神社が設けられた。また、玉津島の西側に発達した砂嘴は、片男波も今よりずっと内側に入り込んでいたものと推測されており、赤人の句のとおり、などの水生植物が生い茂る湿地帯であった。

この和歌浦は都に近いことも相俟って多くの文人、貴族らに愛されてきたが、とりわけ聖武天皇はこの和歌浦を気に入り、何度も行幸している。また、この風致を維持するために、守戸と呼ばれる監視役を配置させた。

また、平安の頃には康保年間に、神霊の勧請を受けて天満宮が建設された。これは菅原道真左遷の際に、風避けの際に和歌浦を立ち寄ったことが縁となっている。

[編集] 江戸時代

江戸幕府が開府されると、和歌山御三家である紀州徳川家城下町として賑わうこととなった。その際に建てられたのが紀州東照宮である。初代紀州藩主の徳川頼宣は祭神に実父である東照大権現(徳川家康)を勧請し、正式に東照宮から遷宮を行ったものである。その例祭、和歌祭は今日に至るまで和歌浦を代表する祭礼として脈々と伝わっている。

また、和歌浦のシンボルにもなっている不老橋は、第13代藩主徳川慶福の治世に第10代藩主徳川治寶の命によって、東照宮御旅所の移築に際して建造された石造の橋梁であり、肥後出身の石工が建造に関わっている。また、このころ建てられたものとして、望海用のとして親しまれる観海閣(第2室戸台風で流出、現在はコンクリート製の復元)などがある。

[編集] 近代以降(最盛期)

以後は和歌浦は玉津島神社、東照宮、天満宮の遷座する聖地として庶民に親しまれていた。また、1909年には南海和歌山軌道線路面電車)が和歌浦まで開通し、観光客増加に一役買っている。そして1950年に、毎日新聞による「新日本観光地百選」の海岸の部にて堂々の1位を取得すると、その美しさが全国的に知られるようになり、加えて縁結び信仰が強かった玉津島神社の存在意義も相俟って、全国随一の新婚旅行スポットとなり、観光客は一段と急増した。更にその後は瀬戸内海国立公園への編入も決定したことで、年間宿泊者350万人を数える一大観光地に成長した。この頃に新和歌浦や雑賀崎も開発され、一帯のホテル、旅館数は40以上を数え、連日のように賑わいを見せていた。高津子山(たかづしやま)にはソメイヨシノが植樹され、春先になる絢爛と花を咲かせることから、「西の嵐山」などと称された。ほかに、新和歌浦ロープウェイ(和歌の浦温泉 萬波[1]前の高津子山に存在した。)の敷設や和歌浦遊覧船の周航開始など、次々に観光開発が進行し、うらぶれた漁村であった一帯は大きな変化を遂げることになった。

[編集] 1970年代から1990年代にかけて(衰退期)

しかし、過剰気味になった観光開発は、後の和歌浦に大きな陰を落とすことになる。昭和40年(1965年)ごろになると、新婚旅行の人気スポットは、宮崎など九州地方に西漸して、その影響を受けた和歌浦は宿泊客の減少が著しくなり、宿泊施設数はピークの半分に減少した。さらに、1971年には交通の足であった南海電鉄和歌山軌道線が廃止された。そこで新たに、従来の長期宿泊客向けの景勝地より、レジャーを中心とした近隣型の観光地への整備を始め、天然の砂嘴であった片男波は人工海岸に変えられるなどして、地形的に大きな変貌を遂げた。これにより、阪神地方などから海水浴客を確保することには成功したが、従来の景勝地としての情趣が奪われ、陳腐化が進み、全く魅力に欠けるものとなってしまった。

さらに、国内温泉ブームが衰退に拍車をかけた。和歌山県での宿泊客は温泉情緒を求めて白浜勝浦などに出向いてしまい、それにより温泉資源のない和歌浦は一般客にも団体客にも敬遠され、大幅に宿泊客が減少した。そこに追い打ちをかけるように、1971年にはホテル火災で16人もの死者を出してしまう事故が発生、著名な大型ホテルや著名旅館が経営に行き詰まって倒産するなど、暗い話題ばかりが和歌浦を包み込んでしまった。バブル期を迎えても、すでに観光地としての魅力を奪われていた和歌浦は開発、投資の対象にもならず、そのまま放置されていたほどである。さらにその間に長い間観光に貢献してきた和歌浦遊覧船も周航を廃止している。また、片男波や浜の宮の海水浴場も整備資金を捻出できなかったため、老朽化した施設が敬遠され、海水浴客が減少していた。それでも一部のホテルや旅館が廃業を免れたのは、地元住民にも気軽に利用してもらえるよう、会議やコンベンション用、あるいは部活動の合宿などにおける利用を呼びかけ、少しでも宿泊客を確保しようとした地道な営業活動の成果ともいえる。

[編集] 近年

ここ近年における最大の転機が、人工島「和歌山マリーナシティ」の建設と、テーマパークポルトヨーロッパ」の開業である。特に1994年には地方博「世界リゾート博」で多くの観光客が和歌山に訪れ、苦境に立たされていた和歌浦の宿泊施設は連日、稼働率が100%を超え、大きく息を吹き返した。また、このポルトヨーロッパは歴史遺産以外の有力な観光資源に恵まれなかった和歌浦の宿泊施設にとって大きな助けとなった。さらに翌1995年には、大河ドラマ八代将軍吉宗」の大ヒットに伴い、連続して和歌山市は記録的な観光客入数を記録することになる(和歌山県庁観光課発行観光動態調査報告より)。これにより、和歌山市は観光に重点を置くようになる。市内全体に観光案内板を再整備し、和歌山城紀三井寺日前宮紀伊風土記の丘など主要な観光地に駐車場を再整備するなど、環境を改善していった。その際、片男波海水浴場は、このリゾート博開催に合わせて、老朽化した設備を廃止して水洗トイレやシャワー室を整備した現代的な海水浴場に生まれ変わっており、後の快水浴場選定の契機を生んだ。尤も、その後は手探りの状態でもあり、長年観光で貢献してきた和歌遊園の閉鎖、新和歌浦ロープウェイの廃止(1997年、予算打ち切りにより廃止)、回転展望台の撤去(1999年)が起こっている。

1999年南紀熊野体験博に伴う熊野古道ブームは、全国に数多存在する日本固有の文化、伝統に対する回帰現象を生んだとされ、年配者を中心に古寺、古社や遺跡の探訪がブームになった。そこで和歌浦も固有の資産である万葉の歌枕の地であるという伝統的な歴史価値を生かすべく、万葉の地ということを大々的にPRし、万葉館などの文化施設を建設し、遊歩道を整備するなどした。その一方で、阪神都市圏に近いという地の利を生かし、レジャー、レクリエーション拠点としての開発を進め、さまざまなイベントを催している。その中で和歌浦ジャズマラソン(現和歌浦ベイマラソンwithジャズ)は全国的に知られるビッグイベントとなり、閑散期の和歌浦を賑わせるものとして大きく貢献している。近郊型のリゾートマンション建設が進んだのもこの頃である。

さらに2006年には、環境省が定める快水浴場百選に、片男波海水浴場が特選として選定され、また波早ビーチも選定されている。これは市や地域が観光地として盛り返すため、日頃から清掃、整備、開発に取り組んだ成果といえるだろう。事実、和歌浦はリゾート博開催以後、日帰り客の増加は目覚ましく、阪神大都市圏に近いながら、良好な自然環境が残されていることから、特にゴールデンウィークや夏休みの期間には、芋を洗うような賑わいが見られるようになった。一方、宿泊施設にとっては、依然厳しい状況が持続しているのも事実であり、今後は宿泊施設側のハード面、ソフト面双方の整備、日帰り客を引き留めるような観光地の開発、また固有の文化資産、自然景観をどう生かすかなど、問題も山積している。

[編集] 和歌浦と廃墟

和歌浦はこのように、昭和中期に隆盛を誇った反動で、多くの廃業ホテル、旅館を生み、それらは手付かずのまま放置されていた。それ故、2002年頃に廃墟ブームが勃発すると、巨大な廃墟物件を抱えていた和歌浦は「廃墟の聖地」と揶揄されるまでになっていた。特に高度経済成長期に安直な建て増しを行い、回転型の浴用施設(温泉と名乗っているが温泉ではない)を設けていたK荘火災で大量の死者を出し、ボウリング場を併設して再起を図るも心霊現象が起こるなどの風評もあり、汚名を返上できず廃業したホテルSは、当時多くの話題を生んでいる。

しかし、それにより不法侵入が絶えず、また心ない破壊活動、放火未遂などにより、環境面だけでなく治安面でも、周辺住民や一般宿泊者、関係者から苦情が絶えなかった。そのため、2005年10月にこれらを含めた廃墟物件は軒並み撤去されることになり、一連の騒動は終止符を打った。

その後、廃墟跡地には特別養護老人ホームの建設があり、12件の老舗旅館と共にその景観を活かした癒しのまちづくりで復興の兆しが見えてきている。 唯一の温泉施設である和歌の浦温泉 萬波[2]の経営存続(南海電気鉄道の経営から地元旅館経営者に経営譲渡された。)や地元釣具店 やぶしん による観光遊覧船の復活、和歌祭りの開催など若者を中心とした活躍も目立ち始めた。

[編集] 和歌浦周辺の観光地

[編集] 参考文献

  • 和歌山県観光連盟刊 「和歌山県 ふるさとの散歩道」
  • 和歌山県観光課発行 「観光動態調査報告98~05」
  • 白井勝也編著 「日本地名百科辞典」 和歌浦及び和歌山市の項より


aa - ab - af - ak - als - am - an - ang - ar - arc - as - ast - av - ay - az - ba - bar - bat_smg - bcl - be - be_x_old - bg - bh - bi - bm - bn - bo - bpy - br - bs - bug - bxr - ca - cbk_zam - cdo - ce - ceb - ch - cho - chr - chy - co - cr - crh - cs - csb - cu - cv - cy - da - de - diq - dsb - dv - dz - ee - el - eml - en - eo - es - et - eu - ext - fa - ff - fi - fiu_vro - fj - fo - fr - frp - fur - fy - ga - gan - gd - gl - glk - gn - got - gu - gv - ha - hak - haw - he - hi - hif - ho - hr - hsb - ht - hu - hy - hz - ia - id - ie - ig - ii - ik - ilo - io - is - it - iu - ja - jbo - jv - ka - kaa - kab - kg - ki - kj - kk - kl - km - kn - ko - kr - ks - ksh - ku - kv - kw - ky - la - lad - lb - lbe - lg - li - lij - lmo - ln - lo - lt - lv - map_bms - mdf - mg - mh - mi - mk - ml - mn - mo - mr - mt - mus - my - myv - mzn - na - nah - nap - nds - nds_nl - ne - new - ng - nl - nn - no - nov - nrm - nv - ny - oc - om - or - os - pa - pag - pam - pap - pdc - pi - pih - pl - pms - ps - pt - qu - quality - rm - rmy - rn - ro - roa_rup - roa_tara - ru - rw - sa - sah - sc - scn - sco - sd - se - sg - sh - si - simple - sk - sl - sm - sn - so - sr - srn - ss - st - stq - su - sv - sw - szl - ta - te - tet - tg - th - ti - tk - tl - tlh - tn - to - tpi - tr - ts - tt - tum - tw - ty - udm - ug - uk - ur - uz - ve - vec - vi - vls - vo - wa - war - wo - wuu - xal - xh - yi - yo - za - zea - zh - zh_classical - zh_min_nan - zh_yue - zu -