仙台車両センター
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仙台車両センター(せんだいしゃりょうセンター)は、宮城県仙台市宮城野区にある東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両基地である。同社仙台支社の管轄。
2004年に仙台電車区から仙台車両センターへ改称された。また2003年に組織再編が行われており、宮城野電車区の検修部門を統合。こちらは仙台車両センター宮城野派出となっている。 仙台駅にも社員が常駐しており(仙台電車区仙台駅派出→仙台車両センター仙台駅サービス班)、車両の連結・解結・構内入換を行うほか、運用中の車両に突発故障が発生した場合等に即応できる体制となっている。
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[編集] 車体に表記される略号
[編集] 歴史
- 1963年10月 - 仙台運転所として開設。
- 19xx年 - 仙台電車区に改称。
- 2003年10月1日 - 宮城野電車区の検修部門を統合し、仙台電車区宮城野派出所となる。
- 2004年4月1日 - 仙台電車区を仙台車両センターと改称。
[編集] 配置車両
主に東北本線(黒磯~利府・一ノ関間)・常磐線(いわき~仙台間)・仙山線(全線)・磐越西線(郡山~喜多方間)で運用される車両が所属する。形式によって運用に就く線区も限定されている。なお、仙石線で運用される車両は、仙台車両センター宮城野派出所に配置されている。
以下は2007年8月1日現在の配置車両である。
[編集] 電車
- 485系電車
- 6両編成1本が配置されている。
- 東北新幹線開業以前は多数の編成が在籍し、特急「ひばり」の運用を中心に活躍した。東北新幹線開業後は、磐越西線の特急「あいづ」などに用いられたが、2004年に一旦運用を終了した。
- 2005年に福島県会津地方の観光キャンペーン「あいづデスティネーションキャンペーン」開催に合わせて運転された臨時特急「あいづ」に、当センター所属の485系電車がリニューアルされた上で充当された。その後この車両は特急「日光・きぬがわ」用に再改造され、小山車両センターへ転属した。
- 2006年夏にも会津地方の観光キャンペーンが実施される事が決まると、2006年3月18日をもって485系電車6両が青森車両センターから転属し、再び当センターに485系電車が配備される事となった。この車両はリニューアル工事のため一旦郡山総合車両センターに入場し、7月26日に出場した。国鉄特急色であったが、赤を基調に「あいづディステネーションキャンペーン」時のマスコットキャラクター「あかべぇ」をデザインした派手な塗装に変更された。
- 2006年9月30日までの土曜・休日に臨時特急「あいづ」(平日は「仙台あいづ」)で、それ以降11月5日までの「仙台あいづ」として土曜・休日に運用されていた。
- 2007年3月18日ダイヤ改正より、磐越西線にて快速「あいづライナー」の運用に就いている。
- 2007年7月1日~9月30日で行われた観光キャンペーンの一環として運転が開始(再開)された特急「あいづ」の運用に昨年に引き続き充当された。
- 583系電車
- 6両編成1本が配置されている。
- 快速「ムーンライト仙台・東京」など、主に臨時列車や団体列車で運用されている。
- 本車両基地にはもともと583系電車の配置は無かった。2002年初冬に青森運転所(現在の青森車両センター)の583系電車6両が本車両基地に貸し出され臨時列車として運転された。翌年、その編成は大規模な修繕工事を受けた後、正式に本車両基地に在籍する事となった。
- 2007年6月28日より、同区所属の485系A1・A2編成が所定の快速「あいづライナー」の運用からはずれ、特急「あいづ」の運用に充当されていたため、当編成が代走で快速「あいづライナー」の運用に入っていた。
- 455・457系電車
- 東北本線・常磐線用3両編成23本が配置されている。
- 東北本線・常磐線の普通列車で運用されていた。かつては、「まつしま」等の急行列車として運用されていた。
- 訓練車3両編成1本も配置されていたが、クモハ455-1を残し、2006年11月に郡山総合車両センターへ廃車回送された。
- E721系の進出により置き換えが進み、全車保留車となっている。
- 2008年3月20日、3月22日、3月23日に引退記念としてさよなら運転が行われた。
- 417系電車
- 3両編成4本が配置されている。
- 東北本線の普通列車・快速「仙台シティラビット」で運用されていたが、E721系の進出により2007年7月1日をもって定期運用を終了した。
- 全盛期には3連5本の配置があったが2007年度に1本が廃車に、残る4本も保留車扱いとなっている。
- 運行終了後、1本が訓練車に転用された。
- 701系電車
- 100番台2両編成4本、1000番台4両編成4本、2両編成10本、1500番台2両編成18本が配置されている。
- 東北本線・仙山線・常磐線で運用されている。
- 100番台の車両は元々秋田車両センターに配置されていたが、山形新幹線新庄延伸時に余分となった車両が本車両基地に転属となった。2007年3月に秋田車両センターの予備車見直しにより5編成配置されていたうちの、1編成が秋田車両センターに再度転属となった。
- 717系電車
- 0番台3両編成1本が配置されている。
- 常磐線の普通列車として運用されていたが、E721系に置き換えられ、2007年11月10日を以て定期運用を終了した。全盛期は3両編成10本の配置があったが、廃車が進み保留車として1本を残すのみとなった。
- E721系電車
- 0番台2両編成39本、500番台2両編成4本が配置されている。
- 0番台は2007年2月1日より東北本線、3月からは常磐線、4月からは仙山線で旅客列車の運用を開始した。東北本線や常磐線などJR東日本仙台地区の在来線用として2007年10月末までに39編成が投入された。
- 500番台は2007年3月18日に開業した仙台空港鉄道仙台空港線直通用である。同線開業により営業運転を開始した。
[編集] 客車
- マヤ50形客車
- 1両が配置されている。建築限界測定試験車。
- オヤ31形客車
- 1両が配置されているが、保留車である。建築限界測定試験車。
[編集] 機関車
- ED75形電気機関車
- 700番台の3両が配置されている。
[編集] 過去に配置されていた車両
- 451系・453系電車
- 455系と同様、急行列車として運用され、後にローカル輸送用に転用したが、一部編成が717系に改造された他は、順次、廃車され、1993年に全廃となった。
- 715系電車
- 1000番台の4両編成15本が配置されていた。仙台近郊の電車化に貢献したが、1998年までに全てが廃車となった。東北本線・仙山線・奥羽本線で運用されていた。